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中村(なかむら)やすひろ

一般質問(平成19年第3回定例会)

① 行政改革について

② 視覚障害者のための情報バリアフリーについて

杉並区議会公明党の中村康弘でございます。本日は、我が会派の一員として、区政一般に関する質問を行わせていただきます。
一つ目のテーマとしまして、行政改革、特に全体最適、成果重視の体制に向けての今後の展開について、そして二つ目のテーマとして、視覚障害者のための情報バリアフリーについて質問をさせていただきます。
平成十一年の山田区長就任以来、我が杉並区はこれまで行政改革へ果敢に取り組み、次々に新しい施策を導入し、経常収支比率の改善、区債残高の減少等、数値 の上で着実に結果を出してきました。と同時に、区の財政状況を、企業会計的分析による財務諸表をできるだけわかりやすい形で公表し、区民への説明責任にも 努力してきました。このような改革と説明責任に対するこれまでの当区の姿勢としては、高く評価できるものです。
しかし、先般の議会での区長の所 信表明にもありましたとおり、今こそ真に自立した地方政府の実現に向けて、ここで区政運営の盤石なる体制づくりのための次なる展開を真剣に考えていくとき ではないか、そのように感じております。本日は、組織論や人材論も含めて、将来の区政運営のあるべき姿について、さまざま質問をさせていただきます。
まずは、これまでの杉並区の行革の流れを簡単におさらいをさせていただきます。
当区は、スマートすぎなみ計画という行財政改革大綱のもと、「区民とつくる小さな区役所で、五つ星のサービスを」というテーマを掲げ、小さくても力のある 区役所として、区民との協働や民営化を戦略の柱とした改革に取り組んでおります。そして、そういった目標を実現するための方策として、さまざまな新しい行 革手法を全国に先駆けて、また大変積極的に取り入れ、実行してまいりました。
行政評価におきましては、当区は、事務事業評価に本格的に取り組み を開始したのが平成十一年度分からでした。日本において初めて政策評価という言葉が明示的に使用されたのが平成九年十二月の行政改革会議最終報告であり、 また、平成十一年九月の段階では、全国の基礎自治体で行政評価システムを導入していたのは、わずか二%しかなかった状況をかんがみると、いかに当区がこの 制度に対して積極的に取り組んできたか、わかります。
その後、評価制度にさまざまな指標を取り込み、より定量的な分析で成果重視による評価がで きるシステムを目指し、また、政策レベル、施策レベルでの評価を加え、三層による総合的な行政評価の確立に尽力してきました。そして、外部評価委員会や区 民の評価により客観性を高め、さらには、当該年度の評価と翌年度の予算との連動を実現するため行政評価の実施時期を早めるなど、これまでの八年間、さまざ まな改善を加えてきました。
また、PFI事業に関しても、杉並公会堂の改築、維持管理及び運営事業、今川の新型ケアハウスの整備事業、井草介護 強化型ケアハウス整備事業にPFIを適用し、まだ緒についたばかりですが、公共施設の建設、維持管理・運営に民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用し て行う手法を導入しております。
そして、新しい展開として、杉並行政サービス民間事業化提案制度を通して、平成二十二年度までに区の行政サービ スの六〇%を協働化していくことを目標としております。国の市場化テストのように行政が枠組みを決めるのではなく、区のすべての事務事業を公表し、民間が 自由な発想で提案ができるという大胆な試みで、本年度はモデル事業を実施し、来年度からの本格的導入を計画しております。
さらには、財務会計シ ステムの改革であります。先般の議会における我が会派の代表質問に対する回答にもありましたとおり、現在の区の計画としては、来年度から、発生主義・複式 簿記等を取り入れた、企業会計をベースとした新たな財務会計システムを導入予定と伺っております。最終的な全体像はまだ発表にはなっていないものの、東京 都が昨年度から稼働させた、日々の官庁会計の処理を行いながら、同時並行で企業会計処理も行えるシステムを有効と考え、検討を進めているとのことです。会 計システムの改革によって、資産や債務の総量や変化、また個別の行政サービスのコストなど、区の財政状況の透明性が格段に高まることが期待されます。
さまざま述べさせていただきましたが、これら行政評価、PFI、民間事業化、また公会計システムの改革等、これまで杉並区が導入してきた、また導入を計画 している施策については、一九八〇年代後半から、ニュージーランド、イギリス、アメリカなどアングロサクソン系諸国の公的部門の改革手法として使用されて きた行政実務のマネジメント論、いわゆるニュー・パブリック・マネジメント(NPM)で導入されてきた手法であります。
NPMとは、民間企業に おける経営理論・手法を可能な限り行政の現場に導入することを通じて、行政の三E、エコノミー(経済性)、すなわち税金などを投入する資源の最少化、エ フィシェンシー(効率性)、投入から資源が生まれる活動の最大化、そしてエフェクティブネス(有効性)、活動から生まれる成果の最大化の達成を図り、市民 が、私たちでいえば区民が支払う税金に対して最大の満足、バリュー・フォー・マネー(VFM)を提供するという改革手法であります。つまり、区民志向の観 点から、経済性、効率性、有効性の三Eを徹底して追求し、税金を支払っている区民に最大の満足、VFMを与える行政運営を目指すというものです。
そういう意味におきましては、杉並区がこれまで導入してきた行政評価、PFI、民間事業化提案制度等の政策は、あくまでもツールであり、手法であります。 手法のみを導入しても、意思決定や資源配分の仕組みの全体的な改革に踏み込まなければ、改革の効果は極めて限定的になると考えます。要するに、方法論ばか りに目が行き、そもそもの視点、到達点が矮小化、歪曲されてしまうおそれがあります。あくまでも目標とするのは全体最適であって、部分最適であってはなら ない。
例えば、計画に水を差すようで申しわけありませんが、民間事業化、協働化が六〇%進んだとしても、結果的にコストが上がり、サービスの質 が下がれば本末転倒です。意味がありません。施策の一つ一つがお互いにリンクし、相乗効果を生みながら、PDCAサイクルで全体がよい方向に向かっていく ことが重要です。
それでは質問します。
これまで海外諸国で導入され、現在我が国の行政改革の主流となっているこのNPMの手法に対して、区長はどのように評価をされているのか、お聞かせ願います。
また、個別のツールの有効性、効率性を総合的にマネジメントし、全体最適の視点からの評価、改善をしていく、そのようなシステムの構築にも相当な注意力が必要であると思いますが、区長の所見をお伺いします。
さらには、これらを実行する区役所のガバナンス、組織、そして人的資源管理の考え方についても伺います。
「組織形態は戦略に従う」とは、経営史学者のアルフレッド・チャンドラーの言葉です。NPMの手法を総合的に活用して区の全体最適を目指していく、そういう高度な行政運営を着実に実行していく組織体のあり方というものも考えていかなければならないと思います。
例えばカンパニー制度。企業内に企業、カンパニーをつくる組織体制であり、新規ビジネスや開発分野においての意思決定の簡素化、経営スピードのアップを目 的として、多くの民間企業が導入しています。カンパニーのように各部署を一つ一つの独立した組織ユニットとみなし、それぞれに資産、資本を付与すると同時 に、自ら業績に直結した責任をとらせるガバナンスの体制です。予算と実績を直接リンクさせた自己管理を求め、さらには、バランスシートを自分たちで管理さ せるということによって、徹底した自己完結型のマネジメントを要求する一方、人材配置を含め、運営と権限の自由度を高めていきます。
このような カンパニー制は一つの例であり、また、ある自治体では事業部制を実施しているところもありますが、区としては、今後の成果重視のマネジメントの中で、意思 決定の迅速化を図り、現場のエンパワーメントを高める組織改革についてはどのような考えをお持ちでしょうか。
行財政改革実施プランでは、行政需要に迅速、的確に対応できる、より簡素で活力ある組織への改編についても言及されていますが、今後の具体的な計画についてお聞かせください。
ちなみに、区役所には、区民から信託を受けた行政サービスの購入者、調達者としての機能も本来備わっていると私は考えます。その意味において、各部が競争 力のある行政サービスの供給者を目指す一方で、その部署とは立場的に一線を画して、あくまでも区民全体の代理者として、社会的トータルコストをベースに、 区役所の内外から最も競争力のあるサービスの供給者を選択するという機能の強化にも尽力するべきです。
ニュージーランドにおいては、政府立案機関と行政供給機関を分離し、各行政府の執行責任者と大臣との間で、数値目標をベースとした業績に関する契約を結び、行政の仕事ぶりを厳しく監視していく体制となっています。
我が区におきましても、従来の縦割り的な発想を捨てて、公共サービスの比較分析、評価を行う独立した機能の充実についても、今後研究を進めていただきたいと思います。
さて、幾ら組織や体制を整えても、肝心の職員が自発的に改善をしていく姿勢がなければ、真の意味での改革はできないと思います。組織といっても、しょせん 職員一人一人の力が大きくかかわってくるわけです。一般企業であれば、会社の業績が個人の給与に直接結びつくストックオプションや成果主義などの経済的な 動議づけが、社員のやる気を引き立てることもあります。区役所としては、改革(イノベーション)の動機づけとして、今後どのような方策が考えられるでしょ うか。改革の度合いに伴う実力主義や成果主義の人事昇給制度への移行はどのように検討されているのでしょうか。
また、当区でも職員提案制度が既に導入されておりますが、これまでのこの制度の効果についてどのように認識をされているのか、また、今後この制度を現場活性化にさらに活用していく予定はあるのでしょうか、お聞かせください。
また、グローバリゼーションの時代の中で、世界に通用する、民間にも負けない一流の行政マンの育成を目的とし、民間企業やNPO、また、国内外の大学院等への派遣研修制度も検討されてはいかがかと思いますが、ご所見をお聞かせください。
その一方で、どれだけ時代が変わり、新しい行政手法が取り入れられたとしても、決して実務や理論のみの無機質な職員ではなく、あくまでもパブリックサーバ ントとして、どこまでも区民のためにの目線で、また、名もなき一庶民の苦しみがわかる温かいハートを行動基準とした、区民に奉仕し抜く職員であってほしい と思います。そういう意味においての今後の具体的な職員全体の意識の教育、啓発計画はどのようにお考えか、お聞かせください。
いずれにしまして も、杉並区の行政改革の次の展開を真剣に検討する時代に入っております。NPMの手法をいかに効果的に活用していくか、そして区民満足度をいかに高めてい くか、今後の自治体運営のあり方を、私自身も、区民の皆様から信託を受けた議員としてこれからも真剣に考え、また、さまざまな機会で発言してまいることを お誓い申し上げ、次の質問テーマに移らせていただきます。
視覚障害者への情報バリアフリーについてお伺いいたします。
昨年の十二月十 三日、ニューヨークの国連本部で開催された第六十一回国連総会で、障害者権利条約が全会一致で採択されました。この条約は、世界じゅうの障害を持つ方々に 対する差別を撤廃し、社会参加の促進を目的としています。締結国に対し、障害のある人が自立して生活すること及び生活のあらゆる側面に完全に参加すること を可能にするため、障害のある人に対し、物理的環境や輸送機関に加えて、情報及びコミュニケーションへのアクセスを確保するための適切な措置をとることを 求めております。つまり、段差解消のバリアフリー化は建物や道路だけに限らず、情報やコミュニケーションの環境も改善していくことの重要性を訴えていま す。
視覚障害者にとって最もポピュラーな情報収集ツールの一つに点字があります。この点字は、現在、日本国内で障害者手帳を保持されている約三 十万人の視覚障害者の中で、点字を利用されている方の割合は、何と一〇%にも満たないと言われております。こういった視覚障害者に対する情報格差をなくす ための手段として、最近では、さまざまなIT技術を駆使した情報提供機能のソフトとハードが日進月歩で生まれ、発展しています。
例えば活字読み 上げ装置というのがあります。紙に掲載された文字の情報をデジタルに変える十八ミリ四方の切手ほどの大きさのコード、見た感じには携帯電話用のQRコード に似ておりますが、その小さなこのようなスペースの中に八百から千文字の情報が入り、そこに専用の読み上げ装置を当てますと、機械が活字を読み上げてくれ ます。コードの作成も、専用ソフトをインストールすれば、複雑な設定をすることなく、マイクロソフト社のワードで作成したテキストをコード化できます。作 成したコードは一般的なレーザープリンターで出力ができ、だれもが簡単に大量の情報を記録、掲載できます。
それ以外にも、OCR(光学式文字認 識)の技術を利用して、画像として読み取った印刷物を文字に変換し、それを音声で読み上げるところまでを簡単な操作で行える機能やソフトウエアも多数出て おります。また、インターネット上での情報を直接パソコンの合成音声で読み上げ、画像やリンクの数、フレームの有無など、画面情報を音声で知らせる音声ブ ラウザーも多数開発されております。
そういった技術の発展に伴って、視覚障害者のパソコン、インターネットの利用率が、平成十年で約三%であっ たのが、平成十一年に約二〇%にまで急伸し、平成十五年にはおよそ七〇%の方が利用しているとの統計データもあります。そして、障害者へパソコン講習を行 うパソコンボランティアの推進に取り組む企業やNPOも多数設立されており、また、音声だけでウエブを利用している方々のために、違和感なく聞けるよう、 ウエブサイトのユニバーサルデザインに配慮しているホームページも増加している状況です。
ちなみに、ある新聞社系の視覚障害者のための情報サイトは、音声ブラウザーに配慮したユニバーサルデザインとなっておりますが、一日に何と五十万件以上のアクセスがあるそうです。
役所のサービスにおいては、情報提供がまず第一歩です。こういった視覚障害者に対する技術と環境が発展している状況下、行政としても、障害者にとって健常 者と同様に重要な情報をいかにスピーディーに、かつ的確に提供していくことができるか、ぜひとも当分野での最新の技術トレンドに常にアンテナを張りめぐら せ、そして積極的に活用し、情報バリアフリーの実現に尽力をしていただきたいと思います。
「障害者のてびき」や「すぎなみくらしのガイド」等に 記載されている、日常生活をしていく上での基本的な情報や、各種手当や健診、予防接種、住民税、介護保険に関する通知、そして災害、防災に関する事柄など を情報バリアフリー化していくことは、視覚障害者だけにとどまらず、細かい文字を読むのに苦労されている弱視の方々や高齢者の方々にも非常に重要なサービ スであると思います。また、こういった音声化対応の情報提供を促進していくことは、各部門の職員における情報バリアフリーに対する意識向上にも有効なので はないでしょうか。
当区として、こういったIT等の新しい技術を活用して視覚障害者の情報バリアフリー化に取り組むことについてどのように認識されているのか、ご所見をお聞かせください。
「足は大地に着け着実に。しかし目は希望の未来へ高く上を見よ」、この言葉は、私が高校に入学したときの式典に来賓として出席されたフランスの著名な美術 史家、ルネ・ユイグ博士が私たち新入生に対して贈ってくださったものです。我が杉並区としても、障害者や高齢者等、社会的な弱者と言われる方々に対して は、きめ細やかな配慮、つまり庶民の生活という現実の大地にしっかりと足を着けて、一方では効率性と有効性と区民満足度でどこまでも最高のサービスレベル を追求していく、つまり希望の未来を空高く見上げていく、そのような杉並区のたゆまない挑戦をこれからも継続されることを強く念願申し上げ、私の一般質問 を終わります。
ありがとうございました。
○副議長(横山えみ議員) 理事者の答弁を求めます。
区長。
〔区長(山田 宏)登壇〕
◎区長(山田宏) 中村議員の一般質問にご答弁申し上げます。
私からは、最初にNPM(ニュー・パブリック・マネジメント)、新 しい公共経営というんですかね、についてでございますけれども、この考え方というのは、より少ないコストでより大きな効果を出していこうということの総合 的な考え方ですけれども、私は、この仕事につく前に、区役所の仕事の中に、公共サービスの担い手の中に考え方の転換、民間の考え方を入れようと。
民間の考え方というのは何かというと、役所は、例えば特別養護老人ホームを幾つつくったとか、ベッドを幾つ用意したとか、そういう投下する資源量によっ て、その仕事を判断しようとします。幾つつくったとか、達成率は幾つだとか、予算を使ったのは何%だとか、そういった資源の投下量によって仕事を判断する というのが普通でした。しかし民間は、資源の投下量、お金とか人間の資源とか、そういうものではなくて、それによって一体どういう効果があったのかという ことによって仕事を判断するという大きな違いがあると思います。私は、役所の仕事も、資源の投下量ではなくて仕事の効果によって判断すべきである、こう考 えて、今までさまざまな手法を導入してきたつもりであります。
恐らくこのNPMという考え方も、同じような考え方にのっとってあらゆる手法を生み出してきたと思っております。今後、こういったNPMの考え方もよく研究しながら、これからの新しい杉並の行革のための手法というものをよく研究していきたいと考えております。
それから、さまざまな手段、PFIとか民間事業化提案制度とかいろいろとあるけれども、これを総合的にマネジメントしていく必要があるということはおっ しゃられるとおりだと思っております。とかく、こういう新しい手法を導入しますと、手法に目がとらわれて、一体何のためにその手法をやっているのかという ことがなかなかわかりにくいというふうに思います。
そういった中で、私は一番注意しなければならないのは、先ほどのお話と同じですけれども、何 によって我々の仕事が評価されるべきかというと、その仕事による効果、つまり、特別養護老人ホームを幾つつくったではなくて、それによって入る人がどれぐ らい待ち時間が少なくなったかというようなことで判断すべきである。そういった意味では、行政の評価というものの基準が、そのことによって何が起きたの か、どういう便益になったのかということを常に役所の職員が意識する、役所全体で意識して、そしてそれによって今までの仕事を反省し、また評価をする、そ して、それによってまた新しい手法を生み出す、こういったサイクルが役所全体になければ、何のためにやっているかというのがわからなくなってしまうという ことだと思います。
区としては、行政評価、事務事業評価など、評価というものが一番大事なものだと考えておりまして、そういった思考で、そうい う評価を区民にもオープンにしながら、区民からのご批判を仰いできたところです。今後一層、今申し上げた視点で、ご指摘の点も踏まえ、「区民とつくる小さ な区役所で、五つ星のサービスを」という共通の目標に向かって歩んでいきたいと考えております。
残余のご質問につきましては、関係部長よりご答弁申し上げます。
○副議長(横山えみ議員) 行政管理担当部長。
〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 私からは、行政改革の残りのご質問にお答えします。
まず、組織改編についてのお尋ねですが、 既に本区では、平成十三年度に、従来あった十二部を五部に再編し、組織の簡素効率化、トップマネジメントの補佐機能の強化を図るとともに、各部に一定範囲 の予算、契約に関する権限を付与することで、主体的かつ総合的な取り組みや意思決定の迅速化を図る改革を行ったところです。
今後も、実際に仕事を担う部や課が主体的で能動的な取り組みを行うように、常に機動的で活力のある組織づくりを推進してまいりたいと存じます。
次に、職員に対する動機づけ等に関するお尋ねですが、組織の活性化と職員の意欲を高めていくには、職員全員が目標やビジョンを共有し、その実現に向けて共に取り組む中で、個々の職員の努力を評価できる制度を確立することが必要と考えております。
そのため、今年度、組織目標と職員一人一人が作成するチャレンジプランを有機的に統合し、職員全員が目標を持ち、共有し、実現に向けて取り組める仕組みづ くりをしたところです。また、人事給与制度を改正し、職務職責や能力、業績に応じた昇給、勤勉手当への成績率の導入等を図ったところです。
次 に、職員提案制度のこれまでの効果と今後の改革についてのお尋ねですが、職員提案制度につきましては、現行制度を開始した平成十三年度から十八年度までで 延べ五百八十五件の提案がありました。しかし、職員の意識改革と組織の活性化という点で考えれば、まだまだ改善すべき点も多いと認識しており、日常的に仕 事を改善、改革していく風土を築くための新たな仕組みづくりを検討してまいりたいと考えております。
次に、職員の派遣研修制度についてのお尋ねですが、自治と分権の時代を迎えるとともに、複雑かつ高度化する行政ニーズに果敢に取り組む行政のプロとしての職員の育成は、急務であると考えております。
このような視点から、これまでも当区では、民間企業、NPO、大学、さらには国や東京都はもとより、横浜市や武蔵野市などの他自治体に職員を派遣しており、外から区の仕事を見る契機に努めてきております。
今後も、ご指摘の点も踏まえまして、長期的な人材育成のあり方を検討してまいりたいと考えております。
私からの最後になりますが、職員の意識教育、啓発に関するご質問にお答えします。
これからの協働の時代において、職員は、地域を知る力を持ち、区民の声に的確、敏感にこたえる行政のプロとして成長していくことが不可欠であり、今後は、そのための人材育成が重要ととらえております。
今年度の職員能力開発行動計画の策定に当たっても、職員が区民が感じるように感じる、その感覚を磨くことこそが職員の基本であり、研修、啓発の出発点であ ると位置づけております。区民の暮らしに関心を寄せ、地域を大切に考える人材を生み出すことが、区民の視点に立って考える職員の能力開発のかぎと考えてお ります。
私からは以上でございます。
○副議長(横山えみ議員) 保健福祉部長。
〔保健福祉部長(伊藤重夫)登壇〕
◎保健福祉部長(伊藤重夫) 私からは、障害者の情報バリアフリーに関するお尋ねにお答えをいたします。
活字文字読み上げ装置などに代表される情報機器やソフトウエアは、障害者に対する情報格差を解消するだけでなく、区からの情報発信のための有効な手段と認識をしております。この分野の技術革新には目覚ましいものがあり、新しい機器類も次々と開発されております。
区は今後とも、最新情報の収集や提供、IT機器の活用なども視野に入れ、障害者の情報バリアフリーの実現と日常生活の利便性の向上に努めてまいります。
また、さまざまな機会を通じ、区民や職員に対しても、情報バリアフリー促進に関する普及啓発を行ってまいりたいと考えてございます。
私からは以上でございます。

平成19年9月26日