核軍縮と安全保障
〇一橋大学大学院法学研究科教授の秋山信将氏の小論文『核軍縮と安全保障 両立の可能性を探る ―― 核軍縮のために日本がすべきこと 』が月刊『公明』8月号に掲載されました。秋山教授は、広島市立大学平和研究所や日本国際問題研究所軍縮・不拡散促進センター等で研究を重ねてこられた、核軍縮の専門家です。
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〇論文の概要は以下の通りです。
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◆ ロシアによるウクライナ侵攻は、国際社会の平和と秩序に大きな挑戦を突き付けた。国連安全保障理事会常任理事国であり、世界最大の核保有国であるロシアが、非核保有国のウクライナに対して不法に武力を行使したことは、国連憲章の明確な違反であり、核の恫喝による侵攻は、極めて重大な国際秩序への挑戦と言える。
◆ (岸田総理も述べている通り)日本の役割は「抑止派」と「軍縮派」の橋渡しである。日本は、核兵器禁止条約(TPNW)の第1回締約国会合に参加しなかったことで批判を受けた。しかし、TPNWは核廃絶のゴールを示すものではあるが、唯一の道のりではなく、目指すべき「核兵器なき世界」という目標にどのように到達するのか、具体的な道筋を示せてはいない。
◆ 観念論としての正当性と現実の中での政策論。国際社会は理念だけで動いていない。世俗的な利益や、恐怖感などが原動力となる場合もある。日本が核軍縮を進めるには、安全保障の「不都合な真実」に向き合い、「理念」と「現実」の橋渡しのために具体的に何ができるのかを構想することが求められている。
◆ 安全保障(核抑止)と核軍縮は、同じ時間軸の上で対立する概念としてとらえるべきではない。抑止力の整備という「現在」の危機管理的措置と、同盟国である米国と緊密に連携しながら中国と対話を行っていくという「未来」に向けての地道な取り組みが求められる。
◆ 「礼節」を持った対話のプロセスを一過性のものとして終わらせるのではなく、長期的なコミットメントにしていくためには、日本によるイニシアティブが重要である。問題の根源まで突き詰め解決策を見出していくという、困難ではあるが、不可欠な過程が、日本が選ぶべき道のりなのではないだろうか。
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〇日本も「核共有」を行うべきとの議論もあります。公明党は、非核三原則「持たず、作らず、持ち込ませず」を堅持すべきとの立場であり、核共有には反対です。そもそも非核三原則の国会決議を提案したのは公明党です。それ以来、日本は、50年以上にわたって、この三原則を守ってきました。こうした日本の立場に対する世界の信頼は決して小さくありません。
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〇来年のG7サミットは、広島で開催されることになりました。これは、公明党の山口なつお代表が岸田総理に打診したことにより政府の方針として決定したものです。G7を「核兵器のない世界」に向けて、核兵器の非人道性を世界に強く発信する機会となることを強く期待するものです。
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