軽減税率のポイント(2)
事業者側からの視点では、軽減税率が導入されると事務が煩雑になるとの声があります。確かに2種類の消費税率よりは単一の方が事務負担は少ないことは確かです。そういった事態への対策として、事業者の税務書類上の軽減税率への対処法が2段階で進められることになりました。
【1】 2017年4月~
軽減税率導入から当面は「簡素な経理方式」=現行の請求書で納税額を計算する方法をベースに、帳簿や請求書の軽減税率対象品目に「※」といった印を付け、税率が8%と10%の商品を区分して納税額を計算します。課税売上高が1000万円以下であれば、納税義務を免除する制度は存続されます。売上高が1000万円超、5000万円以下の事業者は、売上総額の一定割合を軽減税率対象品目の売り上げとみなして税額を計算する「みなし課税」が認められます。
【2】 2021年4月~
「インボイス(適格請求書)制度」が導入されます。商品の売り手が、買い手に発行するのがインボイスです(私は商社で貿易の仕事をしていましたが、海外に販売する際にはInvoice は必ず発行していました)。インボイスには請求書の内容に加え、標準税率と軽減税率ごとの取引額と消費税額、事業者ごとの登録番号などが記載されることになります。これによって、複数の税率でも納税額が正確に計算できるようになります。売上高が1000万円以下の事業者への免税制度は維持されます。免税された事業者から商品を仕入れた場合は、その商品に掛かる消費税分を納税事業者が代わりに支払うことになります。その分の税負担については一定分、抑える特例を6年間設けられることになります。