地方自治法における議会の秩序と個人の自由のバランス
今日はありがとうございました。
私のほうからちょっと角度を変えて、地方自治法の立法趣旨に基づいて、議会本来の在り方ということに関してどうあるべきかということをちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、自治法では第9節からずっと条文があるんですけれども、第9節に紀律という文字がありまして、この紀律というのは道徳的な規範や組織の秩序、こういうことに重点を置くという意味合いが強いというふうに理解しておるんですけれども、その後も議会の秩序ということを自治法では定めております。一方で我々個人には、日本国憲法で個人の行動、発言の自由というのが認められているという中で、個人の自由というものと議会の秩序、このバランスをどう取っていくかというところにおいて、どちらかというと、自治法というのは議会の秩序をしっかりと重要視しているというふうにも読めるわけですけれども、その立法趣旨というのはどういうところから議会の秩序は、先ほどちょっと法的なことを決めるのでという話もありましたけれども、何で議会の秩序ということに自治法というのは重きを置いて、重要視した形でこの法律というのは組み立てられているのか、その辺に関して先生のお考えをお聞かせいただければと思います。
議会というのは、先ほど話した良識の府だと、言論の府という形になるわけですから、その中で住民を代表して御自身方の地方公共団体における様々な課題とか問題、これについてを議論していただく場というのが議会の場という形になるかと思います。そうすると、そこでの議論というのは、良識に基づいて感情的にならず、秩序立てて、規律に沿った中で言論が行われていく。そうでないと、当然、誹謗中傷という形の中でやったら、円滑な議会運営というのを、円滑な審議というのを行うことができない、そこの部分で、円滑な議会運営を図る、そして品位と秩序を保った中で議会の審議は住民代表の機関として進むべきだ、そういう中でこのような規定が存在するというふうにお考えいただければと思います。
議員さんも当然個人としての言論の自由は、発言自由の原則というのは認められている部分がある一方で、ただ、地方自治法では、先ほど挙げた132条をはじめとして、会議規則の規定とかがあるように、やっぱり良識ある議員さんとして規律に反するような、秩序に反するような言動というのは、住民の範たる言動としてふさわしくないというふうな、そもそも根底に考え方があると思うんです。これに基づいて地方自治法とか会議規則の規定がなされる中で、それを遵守する形で、議員としての言動を行っていただきたい、そういう立法的な趣旨はあるかと思います。それに反した場合には、やはり品位と秩序を遵守させる、きちんと規律立てるという形の中から、場合によってはこの懲罰という規定を使うことによって、きちんと秩序の回復に努める、そういう形のものを法律としてはお考えになって、実際に動かされているのかなというふうに推察はしております。
以上です。
それでもう1つ、今回会議規則に基づく懲罰動議なんですけれども、会議規則には品位を重要視していくと、品位という言葉が使われているんですけれども、この品位という単語自体は自治法には定められていなくて、会議規則独自に出てきた言葉であります。先ほど憲法に保障されている個人の発言や言論の自由と、またその議会の秩序という、組織としての秩序、個人としての自由、この間に品位というコンセプト、概念がまた出てきているわけでありますけれども、改めてこの品位の保持ということは、抽象的な質問で申し訳ないんですけれども、議員一人一人の立場として、品位の保持というものはどういうふうに考えて、どういうふうに具体的に具現化していくべきものであるのか、その辺に関して先生のお考えをお聞かせください。
これはなかなか難しいもので、さっきお話ししたように、品位の保持というのは明確な基準というのはなくて、良識ある議員さんがそれぞれ個々にお持ちになられている、そういう形のものだと思います。それらについては、最終的に議員さん個々の良識ある品位の考え方というのはそれぞればらばらでしょうから、そこの中で、最終的には、その言動が品位あるかどうかというのは議会として考えてほしい。そうしたときに、議会としてその言動が品位あるものかどうかというのを議会の自律権の範疇で判断する。それによって、必要に応じて秩序罰である、制裁である懲罰を科する、こういう形の考え方につながっていくのかなと思います。
さっきもお話しした、議員として保つべき道徳とか、倫理とか、礼儀を基準として判断していただくという形になってくるわけですけれども、これは本当にさっき言ったように、明確な基準がないので、それぞれ皆様方がお持ちになられている中で、最終的には議会としての意思として、つまり極論で言うと、議員さんの過半数以上の方が、これは品位を欠く言動なのかどうかという判断を下せるかとか、そこで判断していただくとしか言いようがない部分です。これについては明らかに品位を欠く言動だったら、これはもう駄目ですよというのは当然出てくる。相手方の名誉毀損とか侮辱を明らかにするようなものだったら、これは誰でも判断できるんですが、そうでないものについて、またはグレーに近いようなものについては、それぞれ個々具体的に皆様方で判断して考えていただくしかないとしか言いようがない部分でもあるというふうにお考えいただければと思います。
以上です。
事前に質問を聴取しておくということもそうなんですが、逆に先生が当日、どのようなお話をされるかという資料を事前に委員のほうで頂くということは可能かどうか、どうでしょう。
そのあたりは交渉するということでよろしいですか。──事前に交渉して、取り計らうようにいたします。
ちょっと事務的なことであれなんですけれども、この素案で、予定が5月1日に区議会だよりによる広報とあります。私は広報委員長なんですけれども、原稿の締切りのタイミング、5月1日号に間に合わせるには、聞いたところでは4月18日がもう多分タイムリミットだと思うんです。もし仮に4月18日に要領が確定しなかった場合、また公聴会の開催も5月21日じゃなくて、1週間ずらしましょうとかなったときに、議会だよりの臨時号を発行しなきゃいけなくなってくる可能性が出てくると思うんです。先ほど次長のほうからも、区議会だよりで広報、周知すると言っていたので、そうすると、令和7年度予算ないですよね、その予算が。そのときはどうするのかというのは、これは議運マターなんですか。委員長なのか、事務局なのか、その辺を確認させてください。
御指摘のとおり、それは議運マターになろうかと思います。委員長としては、4月18日に実施要領が認められないということであれば、公聴会は実施できないというふうに判断をしておりますし、5月21日というのは、あくまでこの日であった場合、このスケジュールというお示しでありまして、5月の日程調整を皆さんとさせていただいた上で、日程は決めて、次回案を示させていただくと、こういうふうに考えております。
次長、そういうことでいいですね。
出席要請に対する意見ということでありますけれども、そもそもこの当委員会は、いわゆる1つの事象に対して、加害者と被害者がいる。今回、被害者から訴えを受けて、加害者に対する裁定を当委員会で行うというものではないということ、これはまず明確にしておきたいというふうに思います。
これまでも、今日の参考人の先生の話も出ましたけれども、会議規則に照らして、当該、田中ゆうたろう議員の行為がどうなのかということを裁定するというものであるので、したがいまして、ここでいう第三者というのは発議者になると思いますけれども、行為対象者──括弧つきで被害者と言わせていただきますけれども──を想定して、その方に来ていただいて、その方のそのときの感想とか、心情などについて聞くということは、これは必ずしも当委員会での採決における絶対条件でもなければ、必要条件でもないというふうに思っております。もしこれが絶対条件、必要条件であるというのであれば、参考人招致は強制になります。来てもらわないと採決できないということになりますから。ということなので、まずそのことが第1点。
そのことに加えて、今回参考人招致ですよね、理事者の方、職員の方々に対して。これは通常の委員会の所掌事務に対する説明員としての参加じゃなくて、参考人なので、ある意味この方々の公務以外の時間を我々は拘束するという可能性も、こういうこともしっかりと理解しておかなきゃいけない、そういうふうに私は考えるわけであります。こういったことの観点から、今回委員長から当該職員に、対象者とされる職員に対して出席要請をするというふうな段におきましても、もし仮にされるとしても、あくまでもそれは任意で、出席は任意であるということを明確にしていただきたいと思います。あくまでも相手側の意向を尊重する、するしないは相手方の意向を尊重する、そのこともしっかりと明確に伝えていただきたい。その上で、もう発言は口頭じゃなくて、書面の提出のみ、そういうことも一つの方法としてあるよということも委員長のほうからもお示ししていただいた上で、コンタクトをしていただきたいというふうに思いますけれども、その点に関して、これはどうなんでしょう。今、ここで委員長の意見をお伺いすることはできますでしょうか。
参考人招致に代えて書面を提出していただくということも含めて採決を諮るということは可能だと考えておりますし、対応はできるというふうに認識はしております。
分かりました。そういう前提であれば、書面の提出ということも含めて、今言った趣旨でお話をするということであれば、私はやぶさかではないというふうに考えております。
今の、必ずしも書面を提出せよという意図ではなく、書面の提出自体も、本人の意思を尊重させるという前提で私は提案申し上げた次第です。
当該行為が行われたときの当事者としての認識、どのように認識したかということを書面でお出しいただくという前提になります。先ほど申し上げたとおり、あくまでもその前提条件として、でも、それは任意であるということ、相手の意向を最大限尊重するということも含めた上で、書面の提出でも可能ですよという意図で打診してはどうかという意味です。
先ほど藤本委員のほうからも秘密会というのがありましたけれども、まず1つしっかりと、この書面の取扱いに関しては、当事者としっかりとお話ししていただいて、本人が別に公開してもいいというのであれば、別にそれをあえて秘密にする必要も、こちらから積極的に秘密にする必要もないのかなと思いますし、また逆に、例えば秘密会にしたとしても、その書面の内容を後日、別の場で、別の方が読み上げるということも可能性としてありますので、その辺の取扱いに関してしっかりと本人の意思をあくまでも尊重するということが必要かなというふうに思います。