区債発行と資金・基金管理の現状
財政、特に区債の発行と資金及び基金の管理について伺います。時間があれば各種交付金について利子割交付金、配当割交付金、株式等の譲渡所得割交付金に関連して聞いていきたいと思います。使う資料は、58、59、60、令和6年度の資金管理計画と、途中パネルの掲示をさせていただきます。よろしくお願いします。
それでは、午前中、他の委員から金利のある世界について、るる質問がございました。私のほうからもそういった角度で今後の区債の発行と、資金、基金の管理について伺ってまいります。
まず、区債の発行について伺います。来年度は区債を新たに4事業、53億8,800万円の建設債の発行を予定しております。改めてそれぞれの事業内容と発行額、また予定引受先と償還方式及び償還期間、そして想定している利率についてもお示しいただきたいと思います。
1つが、区立児童相談所の整備で2億4,900万、これは民間資金、銀行等の引受債ですが、満期一括償還で10年物、銀行の金利は最初のは2月時点で、今1.4で、この後少し伸びていくだろうという形かなと思ってございます。
次が富士見丘小中学校の改築、中学校部分ですが、22億4,300万、中瀬中学校の改築が24億1,000万、神明中学校の改築4億8,600万、この学校系はいずれも財政投融資で、元利均等償還25年、3年据置きという形で、3月の時点では1.9%の利率というのが今の状況ということでございます。
改めて、今引受先が市中銀行と財政融資資金というふうな2つがありましたけれども、これをそれぞれ振り分ける基準について確認させていただきたいと思います。
地方債の事業区分というものがございます。それぞれの引受先というものが限定をされておりまして、児童相談所は一般事業という形で、これは民間資金しか扱えないという状況でございます。学校につきましては、学校等整備といたしまして政府系の財政投融資、または地方公共団体の金融機構資金などがありますが、あと残り一部民間資金となってございます。国庫負担金等が当たる事業については、政府系資金が活用できるという形で、区のほうでは政府系資金を優先して学校については引受先としている、このような状況でございます。
来年度に関しては53億のうち、50億以上が政府系というか、財政融資資金であるということでありますけれども、この財政投融資資金に関しては、国債発行で資金を調達しているということでありまして、従い、区が調達する利率というのは国債の金利の動向に連動するものであると言ってよいと思います。
そこで改めて確認いたしますが、ここ数年間のこの10年物の長期国債の利率はどのように変化しているか、併せて同様に、この間の財政融資の25年の長期金利はどのように変化しているか、概略で結構なので、お示しください。
10年前の長期国債の利率は約1.4%弱、直近の長期国債のものにつきましての利率は2.21%程度となってございます。一方、10年前の財政融資資金の25年間の利率につきましては1.0%、現在の利率は、先ほど申し上げた1.9%で、いずれも利率は上昇しているというような状況でございます。
10年前ということでした。
これまで、過去10年続いた金利のない時代から金利上昇の時代へと今明確に移行しているということであります。改めて確認いたしますけれども、近年の国債金利の上昇に対しては、どのようなことが要因となっているのか。区の認識をお聞かせ願います。
特に昨年4月以降の国債金利、非常に顕著な上昇が見えておりますが、その要因につきましては、1つはここ数年のインフレ基調といったこともございますけれども、直接には昨年3月の日銀の政策転換、すなわちマイナス金利の解除、それからイールドカーブコントロールの撤廃、こういったものがあるものと認識しております。
分かりました。
午前中もお話がありましたけれども、今日の債券市場で10年物の国債の利回りが一時1.5%まで上昇ということで、15年ぶりの高値ということで、高水準ということでありますけれども、今日の高騰というのも、前日の日銀幹部の発言が影響を受けているというふうに言われておりますけれども、今、課長のほうから御説明がございましたとおり、基本的にはインフレ等で、2022年頃から上昇傾向は続いているんですけれども、やっぱりその一番の極めつけとなったのは、昨年3月の日銀の政策転換であります。今、課長のほうからマイナス金利政策の撤廃と、イールドカーブコントロール(YCC)、これも撤廃された。これは両方とも2016年に導入されたと思いますけれども、これらの政策のまず概要、どういう政策目的でやっているのか、2016年頃導入した背景というのはどういうものか。また、その上で去年の3月にそれが撤廃された、これはどういう経緯があって、どういう背景があってそういうことが行われたのか、それに関して、概要で結構なので、お示しください。
まず、各施策の概要ですが、マイナス金利政策については、市中銀行が日銀に預ける当座預金の金利をマイナスにする。それをやると当座預金に預けることが不利になりますので、その資金が銀行による企業等への貸出しの促進に回るのではないかということで行われたものと承知しております。
それから、イールドカーブコントロールにつきましては、通常であれば短期金利は政策的に決まる、長期金利のほうは市場で決まるというふうになっているんですが、そこは長期国債を日銀が買い入れることで、長期金利についても政策的に押し下げようとしたものというふうに承知しております。
2016年当時に導入された背景なんですが、この2つはいずれもいわゆる非伝統的金融政策と呼ばれるものでございまして、政策金利がゼロになったところから、さらに金融緩和を行うといったものでございます。2016年当時、政策金利はゼロにして、もっと金融緩和を行う必要があったといったことで、こういった非伝統的金融政策が導入されたというふうに認識しております。
こちらが解除ないし撤廃された理由なんですが、いわゆるデフレ脱却、すなわち物価と賃金の好循環と呼ばれるものが徐々に視野に入ってきたことから、金融政策の正常化へ向けた一歩として、解除ないし撤廃されたものというふうに承知してございます。
分かりました。
そういったことが3月に行われて、これまでの10年近く続いたものが大きく転換されたということで、その後、また7月に短期の無担保コール翌日物の金利が0.25%、政策金利が再度引き上げられたということで、実はその直後に日経平均株価が大暴落があって、そのままその政策金利は、昨年年内は据え置かれたままだったと。しかし、今年に入って、この1月の政策決定会合で、またそれが0.25から0.5%さらなる利上げが行われたということで、これからどうなっていくのかということで、今後の見通しについては、午前中も課長のほうでお話しされておりましたけれども、日銀の政策方針もありますけれども、一方でアメリカの経済動向の不透明ということもあるので、なかなか観測は難しいんじゃないでしょうかというふうな御答弁だったと思います。ただ、いずれにしても、いろんな変化する状況は、不確定な状況はあると思いますけれども、基本的には金利の上昇傾向というのは今後も当面は続くんじゃないかなと考えるのが妥当だと考えますけれども、区の所見をもう一度確認させていただきます。
なかなかニュアンス的なところも出てきまして、お答えが難しいところもあるんですが、御指摘のように、ベースの部分では、インフレ傾向ですとか、それから日銀の一定のペースで政策金利を上げるなどといったことがございますので、ベースのところでは金利の上昇圧力が続くといったことだと思います。それに対していろいろな不確定要素がいろんなタイミングで挟まってくるといったような今後の動向かというふうに展望しております。
基本的には金利上昇という前提でなければいけないのかなというふうに思います。
そうすると、当区の区債発行に関しても、これから利子負担ということが当然増加することになりまして、そのことに対する対策というのを考えていかなければならないと思います。この利子負担、利子額というのは、3つが掛け合わさった金額であります。1つは、借入金額、区債の発行残高、掛けるの利率、掛けるの期間、この3つの要素が掛け合わされた数字であるということなので、この利子額を減らすためには、これら今言った3つのうちのどれかいずれか、あるいは全てを小さくしていかなければならないということになります。ただ、利率については、今までお話しさせていただいたとおり、これは簡単に調整できるものではないと思いますけれども、ただ、金利上昇が、今、特に短期で見込まれているのであれば、できるだけ早いタイミングで起債したほうがいいんじゃないかというふうになります。これまでの実績からいくと、区債の発行は年度末ぎりぎり、あるいは出納整理期間の5月になると思いますけれども、これは令和6年度も同様だと思いますけれども、このタイミングではどういう理由によるものなのか、改めて確認したいということと、この金利上昇という局面においては、こういった発行時期は少しでも早めるという努力はできないのか、その辺に関しては財政当局はいかがでしょうか。
借入れの申込みをする際は、原則として、工事の検査完了後、支出額を確定させて、国庫補助金等の収入額確定後となることから、建設の初年度、中間年については3月末あたりが検査完了日となるため、委員御指摘の出納整理期間となることが多い。また、償還日が決まっております。これは9月と3月ということから、極力初回の利息が安価になるように遅めの借入れということもやっているところです。工夫する点でございますけれども、なかなか難しい中でも建設の最終年度につきましては、工事の竣工、検査を早めに、年度末までかからないような場合は支出補助金の確定を早めにして、早めの借入れ、こういったことも時期によっては可能なのかなと考えてございます。
プロセスがいろいろあるんだということなんですが、ただ、最近を見ても、この1年間で0.5とか0.6%とか、長期物に関しては利率が上がっているということはあるので、これはできるだけ早めに対応することが必要かと思います。
その上で、2つ目の要素、いわゆる期間です。この金利の利回り曲線では、当然ながら借入期間が長くなればなるほど、利率は高くなります。例えば財政融資の20年、25年物とか、また一方で市中銀行による5年、10年、これらを比較すると、5年、10年、20年、25年の利率というものはどの程度の金利差が直近ではありますでしょうか。
財政融資資金の20年物でいうと、こちらは3月時点の直近の数値でございますけれども、20年のものにつきましては1.7%、25年につきましては1.9%でございます。銀行等の引受けでございます。これは直近が2月となっている数値でございますが、5年物につきましては1.1%、10年物については1.4%となってございます。
この期間によっても大分利率が変わってくるわけですよね。そういうことであると、この期間の短縮ということに関しましては、元金の償還方法にも工夫が必要ではないかというふうに思います。つまり可能な限り元金を早く償還するということであります。当初の借入金額も仮に同じであっても、利子の計算対象である毎回の元金償還のペースを速めていけば、半年ごとの借入残高はより早く減り、利子額はトータルとして減るわけであります。
ここでちょっとパネルを示させていただきたいんですが、これはちょっと簡略化した、単純化したモデルなんですけれども、例えば3億円のお金を3年間で返していくということを、借りますということで、返すパターンを4パターンにしてみましたということで、まず、左上のAというのが、3年後に満期一括償還、3年後に3億円返しますと、右側のBというのは1年半取りあえず据え置いていただいて、半年後に1億円ずつ返していくというパターン、Cというのが左下が、これが3億円借りて1年ごとに1億円ずつ返していく。Dというのが、半年ごとに0.5億円ずつ返していく、そういう返還方法、3億円を今借りたとして、返し方によって、Aは900万円の金利がかかります。Bは750万円、Cは600万円、Dに関しては525万円ということで、この返還するタイミングによって、金利の総額というのも大きく変わってくるということであります。
改めてこういったこともこれから工夫して、金利を全体縮減していくという努力をしていくべきだと思いますが、所管の考えを伺います。
委員御指摘のとおりで、元金の償還が早ければ、その分の利子の負担は減少することになります。現在は、銀行等の引受けにつきましては、特別区区長会におきまして取扱い、こちらが定まっておりまして、原則として満期一括償還方式の5年か10年かというふうにしております。政府の財政融資資金につきましては、この償還方法につきましては、元利均等償還と登録しているというのが今の実態でございます。
関連して、据置期間について伺います。これはこれまでの議会でも様々な方々が質問されてこられましたけれども、一応確認します。区のこれまでの長期の区債発行では据置期間の設定、先ほど3年というようなお話がございましたけれども、改めてどれがスタンダードとなっているのか、確認させていただきます。
長期の財政融資資金につきましては、償還期間及び据置期間基準年数表というのがございます。これに合わせて設定をしておりまして、上限であるのが3年据置きというふうになってございます。こちらで3年据置きということで行っているものでございます。
上限なんですね。一応当区はその上限を適用しているということでよろしいんでしょうか。
委員御指摘のとおりでございます。
その理由はどうしてでしょうか。
主に2つあるのかなと思っています。1つは、起債する事業が学校の改築など比較的年数がかかります、例えば2年とか3年とか。供用開始前に元金の償還を開始しないようにというのが1つ大きな理由なのかなというふうに思ってございます。
2つ目は、実行計画の財政計画はおおむね3年という形で我々は区財政全体を見て、後年度の財政負担、均等になるようにということもありますので、そういったことも一部あるのかなと、このように考えてございます。
上限ということで、3年にこだわる必要はないわけですよね。これは区の裁量で、ゼロあるいは1年とか2年とか、そういうことはできるという理解でよろしいでしょうか。
先ほど申し上げましたけれども、償還期間及び据置期間基準年数表の年数の中であれば期間を各自治体のほうで短くすることは可能なんです。ただ、例えば学校であるとか、公園とか、そういった区分に縛られて、その1件1件ということではなく、その学校や公園というその区分によって期間のほうを短くすること、そういったものは可能でございます。
例えば来年度53億、この長期でいくと、公的資金でいくと50億円強という区債発行を予定しているんですけれども、例えばですけれども、1律に3年間、今据置期間を設けていますと、これを据置期間をゼロにしたと仮定したときに、この3年間の部分は金利発生がどの程度になるのか、これは今想定の1.9%でしたっけ、それでも結構なんですけれども、もし数字が出るようだったら教えていただければと思います。
仮にという形で、この53億8,800万円を財政融資資金、この半年賦元利均等25年で比較をいたしますと、3年据置きで試算した利子支払い額、これは25年間の総額になりますけれども、約15億1,900万円余、据置きなしで試算した利子支払い額は、25年の総額で約13億8,800万円余となりまして、約1億3,100万円程度の差が出ると、こんな試算結果となってございます。
3年間据置期間を置く、置かないで1億円以上の支出が変わってくるということで、先ほど課長のほうから、据置期間を置く理由として2つ述べられて、1つは工事とか、起債してから実際区民の方々が利用するには恐らく3年ぐらいかかるだろうと、設計もあるだろうし、工事もあると、その間はやっぱり支払わないようにする。供用が始まってから支払いするという、もう一つ財政計画が私は理解できなかったんですけれども、最初のことに関しての理由に関してちょっと確認をさせていただきたいと思うんですけれども、これはやっぱり住民が利用できるタイミングで支払いも始まるというのは、これはいわゆる区債の基本的な考え方である世代間の公平性ということで、使い出してからお金も出ていきましょうというふうな考え方、そういうことでこの据置期間3年間ということでよろしいのか、もう一度確認させていただきます。
この間、3年間というのは、いわゆる供用開始する前に元金を支払うということは、世代間の公平と、あとは資金の一時的な負担ということもあります。やはり世代間の公平という部分はかなり大きいのかなと考えてございます。
世代間の公平性は、確かにそのために区債を発表するんですけれども、ただ、ちょっと言わせていただくと、区債は大体、償還が一番長いのでも25年ですよね。それに関して建設、開設した施設というのは大体60年から70年ぐらい使うわけですよね。途中で補強工事とかが入ったりとかいろいろあると思うんですけれども、そうすると、支払いは25年で終わっているけれども、使うのは60年使うわけですよね。その段階で世代間の公平性というものは完全なものではなくなっているというふうなことで、担保されていないんじゃないかなというふうに思うんですけれども、例えばゼロ金利の時代であれば、別に3年間据え置いても別にあまり気にする必要はなかったんですけれども、これから据え置けば置くほど、期間が長くなればなるほど金利発生というのも多くなるということを考えれば、据置期間に関してもこれからしっかりともう一度やっぱり合理的に見直していく必要があるんじゃないかなと、あくまでも原則に縛られる必要はないんじゃないかと思うんですけれども、改めて財政当局の考えを伺います。
据置間によって利子支払い額が減少することもありますので、こういった見直しも検討余地はあるのかなというふうに思っております。例えばなんですけれども、供用開始のことを考慮したとしても、初年度借りる分については据え置き2年間として、中間年は例えば据置き1年として、最終年度は据置きなしで、据置期間を変更する、こういったことも1つ検討の余地はあるのかなと、このように考えてございます。
ぜひ検討して、合理的な答えを導き出していただきたいなというふうに思います。
建設債発行の必要性検討と財源確保
次に、この3つ目の要素、いわゆる借入金額、区債の発行残高自体を減らしていくということについて伺っていきます。財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方の③です。「区債は、原則として赤字区債を発行せず、建設債についても、財政状況を踏まえつつ、必要性を十分検討して発行し、繰上償還をする場合等を除き、公債費負担比率が5%を超えないように努めます」というふうな原則が設けられているわけでありますけれども、ここで改めて確認いたしますけれども、建設債の必要性を十分に検討していくというのは、これは建設事業の資金調達に関して、必ずしも区債にこだわるものではないというふうな、様々な方法からその財源というのを考えていくということの意味でよろしいかどうか、確認します。
委員おっしゃるとおりでございまして、予算編成の中で、当該年度の歳入の見込みであるとか、全体の歳出総額などを考慮いたしまして、また基金の取崩し、区債、こういったものを総合的に判断するということでございます。
総合的に判断というのはもうちょっと具体的に、総合的といってもなかなか分からないので、例えばどういうふうな要素を考えて最終的に答えを出すのか。
これは計算式等があって、何億ならこうとか、そういった基準があるわけではございません。やはりその都度その都度の一般財源の状況、また利率の状況、今後の見込み、また建設するものの多寡と、単年度寄せられるか寄せられないか、こういったことを含めて総合的というふうに申し上げたところでございます。
これからしっかりとそういった情報も議会のほうにも示していただきたいと思います。その上で総合的にこういう判断したというふうなことが、我々も理解できるようにお願いしたいと思います。
その上で、今いろいろるるお話しされましたけれども、もう1つのメルクマールとして、この基本的な考え方自体に書き込まれているんですけれども、公債費負担比率5%を超えないというふうなことも書かれております。公債費負担比率はあくまでも将来の決算のときの一般財源の額との対比で何%かと出てくる計数値であって、つまり今のような、当初予算の段階においては、建設事業の資金調達の計画時点では明確にならない数値であるというふうに思います。具体的に来年度の区債発行において、公債費負担比率による区債発行の必要性、5%ということに関してはどのような検討を行ったのでしょうか。
分母となります経常一般財源等から経常経費の充当財源を引いた数値を現年度と同じ規模と仮定することで、おおよその数値を導き出すことはできますけれども、委員御指摘のとおり、決算時でなければ正確に把握することができません。このため、我々といたしましては、直近の数値の推移を見ながら、参考にしながら区債発行の限度額など、これを判断しているというところでございます。
分かりました。
それでそもそものこの考え方の必要性、起債に関してです。これは当然資金調達にとどまらず、これまでほかの委員も主張しておられました。また一般質問でも主張した委員もおられます。要するに建設事業自体の必要性の有無について、どうしてもこれは必要という方向に引きずられがちになってしまう。当たり前ですよね、いろいろあったほうが、施設とかいろんなものがあったほうがいいわけなので。ただ、以前も申し上げましたけれども、この辺のところの綱引きというか、さじ加減というのは一番よく理解している、一番歯止めとなっていただくという部分は、やっぱり財政当局だというふうに思うんです。前にも激励させていただきましたけれども。そういうことから、財政当局のほうからの情報発信という部分で、各所管、また議会、また区民に対して説得力のある情報提供、その上で必要性の有無というのを検討できるような、そういった情報提供が必要かと思いますけれども、改めて確認させていただきます。
区債発行の必要性という形で、金利上昇の局面、これはより慎重な判断が求められるということはもうおっしゃるとおりだと思っています。また、その説明責任というものもますます重要になってくるということでございます。これまでも予算審議の中を通じて、説明をしっかり行っておりますけれども、議会だけではなく、区民の方等にも分かるように、財政のあらまし、または2月から開始をしておりますダッシュボードなど、様々工夫しながらしっかりと情報提供に努めてまいりたいと、このように考えてございます。
積立基金の運用状況と推移
続いて、資金及び基金の管理に関して伺ってまいります。今度入っていくほうです。資料ナンバー60で、令和2年度から6年度までの積立基金の運用状況についてまとめていただきました。その内訳について、令和6年度末見込みでは預金残高が400億円の見込み、債権は600億円と、トータル1,000億円ですけれども、割合で4対6との説明が、これは先ほどのお話でもございました。この割合というのは過去5年間でどのように変化してきたのか、またどうしたことにより変化してきたのか、その辺に関して御説明願います。
預金と債券の比率ですけれども、まず令和2年度が46対54、3年度が49対51、4年度が45対55、5年度が43対57、6年度が今おっしゃっていただいた見込みで40対60というふうに推移してございます。このように債券の占める割合が増えてきているといったことでございますけれども、これは運用収益の確保の観点から、この間、基金の運用額が大分増加してまいりましたので、その増加分を債券のほうにより多く割り振ってきたといったことによるものでございます。
分かりました。
令和7年度の資金管理計画、これは先ほどもありましたが、まだ公表はされておりませんということで、ただ先ほどの質疑の中で、これまで6年度を含めてやってきたことを、方向性を明文化するものであろうというふうなことで答弁がございました。この基本的に計画の前提となる資金管理基本方針、ここでは安全性、流動性、収益性の確保を原則ということが決められておりますけれども、この3つの方針に基づいた運用というのを来年度も多分行われるものと理解しておりますけれども、まずこの3つのうちの安全性について、どのように来年度確保する考えか、お聞かせください。
今の方針、計画とも改定作業中ですので、考え方の方向性ということでのお答えになりますけれども、このうちの安全性につきましては大きく3点、1つ目は従前と同様ですが、預金、債券とも格付機関による格付がA格以上を預け入れないし購入対象とすること、2点目としまして、分散運用に配慮すること、3点目としまして、公共債と事業債の割合をおおむね50対50にすること、こういったことを規定に入れる方向性で考えてございます。
基金運用の分散化戦略
分かりました。先ほど最初の格付の点に関しては分かりました。
2点目の分散運用に配慮したということは、具体的にどのような運用をしているんでしょうか。
分散運用というのは、リスク管理の観点から、特定の金融機関、あるいは債券発行主体に資金が集中し過ぎないように配慮するといったことを指しております。定期預金につきましては、金利に応じて複数の金融機関へ傾斜配分をすること、債券につきましては、1つの発行主体に係る保有債券額に大まかな上限を設けること、こういったことを指しております。
分かりました。
それで、3つ目の安全性の運用の方法なんですけれども、資料でも頂いておりますけれども、債券の運用です。債券の中での公共債とその他事業債の割合がおおむね50対50ということで、資料から見ると、大体令和4年度からこの比率というのはほぼ一定して推移していると思いますけれども、おおむね50対50にしているというのはどういうことが理由にあるのか、お聞かせください。
まず、それ以前は大分公共債の割合のほうが高かったんですが、御指摘のとおり、令和4年度あたりから大分50対50になってきたと。背景としては運用収益を確保するといったことですとか、あと基金の運用額が大分増えてきたので、債券購入の選択肢を増やす必要があったとか、こういったことから事業債の購入が増えて、令和4年度ぐらいからおおむね50対50になっているといった背景がございます。ところが、現行の資金管理方針や資金管理計画では、公共債の割合を原則50%以上にするですとか、あるいは公共債を中心に購入していきますですとか、そういった若干古い規定が残存していたといったことがございまして、この点について実態に合わせた記載にしようではないかといったことで考えていると、そういった趣旨でございます。
資金・基金管理における流動性確保
分かりました。
続いて、3原則のうちの2つ目、流動性について伺ってまいります。この預金、債券、それぞれ今運用しているわけですけれども、どのような形で流動性というのを担保しているのか、お聞かせください。
まず預金につきましては、不測の事態に備えるために残高を400億円程度とすると、かつこのうち定期預金を250億円、普通預金を150億円とするといったことを考えてございます。その上で、残りの基金は全て債券運用に充てる、債券運用については、直近5年間については毎年度の償還額を80億円以上とする、それを上回る分については満期が6年以上の長めの債券のほうに充てていく、そういったようなことを考えてございます。
この流動性の部分で、今、課長のほうから答弁がありましたけれども、不測の事態に備えるために残高を400億円、確かに6年度末で400億円ですね。ですけれども、一方で区の財政運営の基本的な考え方で、災害や経済危機のような不測の事態に対して財政調整基金の年度末残高450億円を維持するというふうに定めております。この不測の事態は450億円、これはやっぱり流動性というのは必要だということでありますけれども、一方で会計管理のほうでは、不測の事態というのは400億円、この450億円、財政課のほうの基本方針と会計課のほうの400億円、この乖離というのはどこから発生しているのか、どのような整合性があるのでしょうか。
まず、預金の400億円、これはもう直ちに基金からの取崩しが可能なお金として用意しているものであると、残りの50億円がどうなんだといった話でございますけれども、債券につきまして、お答えしているように、毎年度の償還額が80億円以上になるようにポートフォリオを組んでいるといったことがございますので、直ちに取り崩し可能な400億円に加えて、1年間の間に80億円以上の基金の取崩しは可能になると、そういったような考え方に立っております。
分かりました。
同じく資料60によりますと、積立基金の預金管理のうち、普通預金に残高見込みが150億円、普通預金に150億円というふうにあります。これは来年度もこの額を継続していくというふうに、今の流れの中で理解しておりますけれども、150億円を普通預金に保管するというのはどういう意図からこの金額が導き出されているんでしょうか。
多少技術的な話も出てきてしまうんですが、まず前提として、区で日々の歳入歳出を会計総合口座という口座で管理しておりまして、基金はこれとは別の口座で管理をしているといったことがまず前提としてございます。会計年度を通してみますと、歳入額というのは必ず歳出額を上回るというふうになるんですけれども、年度内で、歳出が歳入に先立って多額に発生するといった場合については、一時的に会計総合口座の資金がショートしかねなくなるといったような場合がございます。こうした場合には、あくまで一時的な措置として、基金のほうの口座から会計総合口座のほうへ基金の繰替え運用といったものを行うといったことになっております。この繰替え運用に備えて普通預金として150億円を確保しているといったものでございます。
確かに決算時の監査の意見書にも、毎月の会計総合というんですか、歳計現金、これの収支が記載されておりますけれども、30億から300億の間で大体推移しているということで、これが一時的にがっと減ったときに、それをこの基金の150億円から投入していくと、そういった形で流動性の担保しているということ、そういう運用をしているということが分かりました。
これは今、基金からの運用ということをおっしゃっているんですけれども、これは繰替え運用ですよね。これを例えば150億をもうちょっと効率のいい運用に任せて、その足りない部分は金融機関が一時借り入れすると、そういうふうなことも方法としてはあると思うんですけれども、そういったことはしないんでしょうか。
繰替運用というのは、処理の性格としまして、会計総合口座の資金がショートするおそれが生じれば、即座に行わないといけないといったことがまずあります。あと歳入のほうが入ってまいりまして、会計総合口座のほうに余裕が戻れば速やかに返すといったような性格のものでございます。このように緊急のものであると、かつ一時的なものであるといったような性格がございますので、普通預金による対応以外というのはなかなか考えにくいものだというふうに考えております。
分かりました。
3つ目の原則、収益性に関して伺います。この債券保有について、これはこれまでも話題になってきましたけれども、今金利上昇ということでありますので、当然債券の市場価格が下がっているということで、今区が保有している債券の時価の含み損が約14億円ということでありますけれども、ただ、これは区としては、基本的には債券というのは満期保有するので、含み損というのはあくまでも帳簿上の数字でしかありませんということで、実質的には損はありませんというふうなことが区のスタンスだと思うんですけれども、これが万が一不測の事態があって、この債券を取り崩さなきゃいけないと、含み損じゃなくて実損になる可能性、そういったことはどういうふうな事態が考えられるんでしょうか。
そのような状況というのは、先ほど申し上げた400億円の預金と、それから毎年度の80億円以上の償還額と、それをさらに上回って基金の取崩しが迫られる事態ということになるわけですけれども、そういったような状況がどういった状況なのかというのは、正直なかなか想定し得ないところではないかというふうに思われます。
分かりました。いわゆる基本的な考え方の450億も、それを大幅に上回った事態がそういうふうな事態になるということなのかなと思いますね。
最後のほうに、あと1分になりましたので、確認させていただきますけれども、この基金運用の今1,000億円、これは令和2年度は628億円でしたけれども、この間、運用益、平均利回り、どのように変化してきたでしょうか。
運用益を申し上げます。令和2年度が2,597万円余、3年度が3,473万円余、4年度が4,922万円余、5年度が9,347万円余、6年度は見込みとなりますが、1億7,125万円余というふうに見込んでございます。利回り、これは基金残高を分母として運用益を分子としたものということになりますが、2年度が0.044%、3年度が0.063%、4年度も0.063%、5年度が0.103%、6年度は見込みで0.180%となっております。7年度予算のほうではこれを0.40%ということで予算のほうを組ませていただいております。
一方で利子の支払いについてはどうか、これは同じ資料で、令和2年度から6年度の見込みですけれども、利子の支払い総額と、それと当該年度の区債発行額で除した利子負担率を出していただいております。これの推移も教えてください。
令和2年度4.5%だったものが、年々上昇するという形で、5年度は18.3%、直近の6年度は23.5%、こういった見込みでございます。2年度、利子の支払い総額で申し上げますと、2億6,800万円余、3年度は2億1,800万円余、4年度が1億9,200万円余、5年度が5億7,800万円余、6年度は4億7,600万円余の見込みでございます。
午前中、会計課長が非常に多忙だと、判こもいっぱい押しているというふうなお話もありましたけれども、現在の体制は、区債の発行による長期的な資金の調達は財政課が担当している、一時的な資金調達や資金管理については会計課の所掌事務となっております。私自身、これまでも何度かいただきましたけれども、調達ということと、管理運用というのを一体的に捉えて、それこそ全体最適ということで戦略的に財政運営を行っていくということが必要であると訴えてきました。これからの時代はさらにその金利という要素が大きく影響してくる時代にありまして、財務戦略を強化した総合的に管理運営していく仕組みが必要と考えますが、最後に区の所見を伺って、質問を終わります。
今日いろいろるる、委員からの御指摘も踏まえて、午前中も含めて、財政運営に関しては様々な御意見をいただきました。委員からはこの間、財政のダム論とか、こうしたところについての御意見等もいただいてきたかと思います。
金利の上昇というところに関しては、我々もやっぱり危機感は持っていて、ただ、この金利の上昇に関してだけ申し上げるならば、過去の金利が高かった時代に、財政運営を行っていた財政担当、もしくは会計担当、それらの職員がほぼもういない、過去に経験した人間がいないという状況の中で、約20年ぶりに金利の上昇局面を迎えるということになります。未経験の職員が非常に多いということです。そうした中で、我々はやはりしっかりそれを勉強しながら、いろんな方の御意見も伺って、これらに対応していかなければならないというふうに認識しています。
先ほど負担の公平性等もいろいろありました。区債の発行に関しては負担の公平性という考え方はやはり大事なんだと思っています。これは、20年、25年の区債を発行しますけれども、特に大規模の施設に関しては20年、40年、60年をめどとして、大規模改修や長寿命化の改修をします。その際に工事の規模によっては、またさらに起債をするということで負担の公平性をさらに求めるというふうなこともしますので、長期的な運用から考えるなら、20年から25年の長期債の発行というのは、再度行うことも考えるならば、負担の公平性という考え方は成り立つのかなというふうに考えています。その上で、やはり金利上昇局面において区債をどのように発行していくかということに関しては、やはりリスクをしっかり考えなきゃいけない。
今回最終補正で民間債に関しては取りやめをさせていただきました。これは10年の一括償還にした場合、5年の短期債を借換えをするような運用方法もあると思うんですが、金利の上昇局面においては、5年の借換えなどを行った場合、そこのリスクはあまりにも高過ぎるという判断があります。また、固定金利で行った場合に、今の状態で借受けをするのが民間債として果たして妥当なのかということも考える必要もありました。こうしたところで、長期債に関しての金利固定をするというのは、一定の理屈は通るのかなというふうに思っています。
その上で、今回、会計課とも様々お話をこの間、密に取るようになってきました。というのも、今回御提案させていただいています庁舎の整備基金、こちらを新たに積み立てていくといった場合、特に庁舎の整備に関しては10年、15年後を見据えたものになりますので、貯蓄性が高い、運用することを前提とした基金となります。そうしたことを考えたとき、いつのタイミングで基金を積み立てるべきなのか、どのような形で積立てをして運用していくのか、そうしたことをバック、リターンとしてどういうふうに考えていくのかということを、やはりこの間、会計室長も含めて意見交換を大分頻繁にさせていただきました。こうしたことが増えてきたということは望ましいことだと思っていますし、私ども財政部門がしっかり勉強しなきゃいけないこと、会計課が勉強しなきゃいけないこと、それをやはり突き合わせしながら、当然それ以外の部署も含めてやはり情報交換をし、お互いに切磋琢磨、勉強をしながら、しっかりとした財政運営といったものを考えていく。これらは仕組みというか、画一的なルールや決め事はないと思うんですが、頻繁な連携、また情報共有、これはしっかりとやっていかなければならないと思いますし、ようやくそういった端緒につき始めてきたところかなとも思っていますので、今後も引き続きそのような取組を進めてまいりたいと思います。