令和4年度財政運営と行財政改革の基本姿勢
財政運営についてと行財政改革の基本姿勢について伺います。使う資料は、頂いている資料17、18、63、64、区政経営計画書、「予算の編成方針とその概要」、総合計画、また区立施設再編整備計画(第2期)・第1次実施プランを使います。あと、パネルを途中で提示させていただきます。
それでは、これまでもございましたが、令和4年度の歳入面と、また財政状況についての見通しを改めて確認いたします。
令和4年度の歳入面という御質問でございますが、区税収入、また特別区財政交付金が堅調だということは、これまで御報告、御答弁しているとおりでございます。特に、令和3年度の当初予算の編成に当たりましては、コロナの影響というものを相当大きく警戒していたというところがございまして、その当初予算からの比較という意味では、大きく伸びて見えるというところでございます。特別区税は669億、また特別区財政交付金は462億ということで、前年度予算との比較でいえば大きく伸びているというところでございます。また、こういった歳入増の恩恵といいますか状況もございましたので、財政調整基金の取崩しは行わずとも当初予算の編成は行えたという状況でございます。
一方で、コロナの状況でございましたり国際情勢等、先行き不透明な部分がございますので、こういった面が区財政にどういった影響を今後もたらしてくるのかというところはございますが、予算編成の時点においては、健全な財政運営、予算編成ができた、そのように捉えております。
今御説明ありましたとおり、区税収入や特別区財政交付金が順調に推移するとの区の認識でありまして、さきの当会派の代表質問に対する答弁におきましては、コロナ対策に伴う国の企業に対する様々な支援策や巣籠もり需要、さらにはライフスタイルの変化等が追い風となりまして、企業収益を押し上げているとの区の分析も示されております。
資料を要望いたしました18番で、過去5年間で特別区民税と特別区財政交付金の予算額と決算額の対比を出していただいておりますが、特別区民税につきましては、令和2年度が0.8%下回った以外は、1%未満ではありますが、全て決算額は増額しておりまして、増減の幅も1%未満ということで、また特別区財政交付金に関しましては、全て決算では予算に比べて増額している、そういう状況でございます。
これまでの実績を見ますと、本区の予算編成における基幹歳入の見通しに関しましては非常に精度が高くて、かつ堅調に行われているとの印象をこの資料から読み取れます。
当該年度はそれぞれ36億円、56億円の増を見込んでおりますが、こうした例年の見通し、傾向でありましたら、近いところに収まると考えてよいのか。逆に大きく下落するとすればどのようなリスク要因があり、それはいつ、どのタイミングで区は知ることができるのか、お聞かせください。
今委員御紹介いただきました歳入につきましては、これまでも御答弁しておりますとおり、かなり堅く見積もってきております。ぶれるとしても、増額の補正を立てる、そういった方向性になるようにということで、歳入欠損が出ないようにということで予算編成をしております。
コロナの状況、影響がどういうふうに出てくるのかというところが1点ございますが、区民税収入につきましては、基本的に前年の所得に対しての課税ということでございまして、大きく減収になるということは少し考えにくいのかなというところは1つ思っております。
一方で、特別区財政交付金につきましては、企業収益の影響というのは大きく受けますので、令和4年度に入りまして、世界経済、国内の経済状況、どういう動きになるのかというところにかかっているということでございます。仮に、経済状況が非常に悪化したというような事態になりましたら、特別区財政交付金につきましては減収の可能性があるわけですけれども、こちらは調整税を原資としておりますので、東京都のほうでその徴収の状況等を把握していると思われますので、適宜そういったところから情報収集して把握することになろうかと存じます。
情報収集を常にされているということでありますけれども、1つの要因としては、世界経済の状況が大きく短期間で変動するということが1つの大きなリスク要因であるということなんですけれども、今お話ございましたが、仮にそういったことが急激に起こった場合、区の取り得る財政活動としては、どういった対応策が取り得るのか、その辺に関してはいかがでしょうか。
そうした経済事情の著しい変動のために財政調整基金を積み立ててきたというところがございますので、1つには、この基金を歳入が減った部分に当て込んでいくということが考えられます。
もう1点といたしましては、歳出事業の中で不要不急のものを見直すとか、そういった対応も現実的にはあろうかと存じます。
財政運営に関しましては、財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方、先ほど来ございますけれども、考え方が今回示されました。これまでの「確保するためのルール」というところからアップデートされまして、今後はこの「考え方」を基本とした財政運営を行っていくというふうな区の意向も示されているところでございます。
1つは、「ルール」から「考え方」ということに呼称が変更になったことにつきましては、さきの代表質問で、数値の達成にとらわれることなく、柔軟で機動的な財政運営を行うためと、そういう意図が込められているんだというふうな御答弁がございました。
私自身、持続可能な財政運営のため、財政状況を監視していくということは議会の務めであると考えておりまして、そういうことからも、これまで財政に関しては、様々指標の設定とか、そのパフォーマンスがどうだったのかということを区のほうに説明を求めてきました。様々積極的に私自身の考えで提案も行わせていただいたということもございます。
ただ一方で、これまで何度も述べてまいりましたが、私は、健全な財政は区政運営の目的である区民福祉の増進を実現するための手段であるというふうに考えておりまして、したがい、ルールや基準を重視するあまり、必要な対策がおろそかになってはまさに本末転倒であるということで、これまでも、2011年の東日本大震災、また今般のコロナ禍におきましても、状況の変化というのをしっかりと理解した上で、区が言う柔軟で機動的な対応を優先するべきというふうな態度をこれまでも取ってまいりました。こうした姿勢はこれからも変わりませんので、今般の「ルール」から「考え方」へと呼称を変更したことについては、個人的にはあまり意識はしておりません。
また、区財政を多角的、すなわち単年度の収支均衡、また中長期的な財政の健全性、そして現金主義、発生主義から捉えていくというふうな今回のスキームに関しましても、引き続き、ルールのときから変わっておりませんので、この点は評価しているというところでございます。
改めて政策経営部長にお聞きしたいんですけれども、今回、「ルール」から「考え方」というふうに再定義を行ったということ、また財政運営にこれからどういった考えで臨んでいくのかということに関しまして、区の考え方をお聞かせいただきたいと思います。
財政運営のルールについても、この間御答弁をしておりましたけれども、実は中で、少し前から、コロナ禍の渦中で、危機に備えてためた財調基金を活用していく局面の中でいろいろ議論してまいりました。それが、この4月から新計画のスタートに当たって、今までのルールを1回検証して見直していこうと。専門家も入っていただいて議論してきたわけなんですけれども、中身は、委員がおっしゃいますように、現金主義、発生主義、それから単年度の収支均衡だとか、これはバランスが取れていて、基本線はよくできている、専門家もそういう意見で、そこをベースにして、1つ、起債の尺度で、少しその比率を加えていこうというところで、むしろ中身としては、今までの内容をベースにしながら一層拡充している。
ただ、表題といいますか、呼称をどうするかというところで、これも内部では議論を重ねました。そのときに、私たち役人のさがといいますか、「ルール」という言葉に、遵法精神じゃないんですけれども、極論すればそこに縛られてしまって、本質を見誤らないようにしなきゃいけない。項目を遵守するあまり、必要不可欠な歳出を抑制することがないように、そういう思いから変えたということでございます。
予算編成において何より優先しなきゃいけないことは、区民福祉の向上に向けて今何をなすべきかというところで、その上で効率的な予算執行に努めるとともに、「基本的な考え方」に示している各項目に沿った財政運営を行っていく、それがやっぱり基本ベースであって、そうした姿勢で今後も財政運営に当たってまいりたいというふうに考えております。
今るる御説明がございました。そのような前提に立ちまして、今回、「考え方」というのが新たにまた示されたわけでありますけれども、前回の「ルール」から今回の「考え方」に変更になった点、具体的に示していただきたいと思います。
まず、施設整備基金でございますが、これまで毎年度、40億円を目途に積み立てるとしておりましたが、こちらを40億円以上に改めております。
次に、公債費負担比率5%を超えないという指標を新たに設けたところでございます。
3点目といたしまして、債務償還可能年数につきまして算定方法を見直した上で、新たに、5年を超えないよう努める、このように定めたところです。
一つ一つ聞いていきたいと思います。
施設整備基金積立て、これまでの40億円から40億円以上というふうに改められました。この指標に関しましては、積立残高のストックではなくして、毎年度積立てを行っていく額、フローに着目しているというのが特徴的であります。
改めて、40億円以上の計算根拠、またこの額を毎年度積み立てることの意義、このことついて御説明いただきたいと思います。
こちらにつきましては、再編整備計画で試算いたしました今後40年間の改築改修経費から、毎年度の改修経費として121億円必要だという金額を試算で出しました。この121億円というところに、国や東京都の補助金、さらには区債の活用を行った上で、基金から幾ら繰り入れる必要があるのかという計算を行いました。そうしたところ、およそ41億ほどの積立てがあれば、施設整備基金というものが枯渇せずに施設の改修のピーク期を乗り切れる、そういうシミュレーションをした上で設定したものでございます。
パネル、よろしいでしょうか。
どうぞ。
今御説明ございました計算の根拠となる121億円、支点となる121億円は、区立施設再編整備計画(第2期)・第1次実施プランの20ページに掲載されるグラフでございます。
今後40年間の区立施設の改築改修に関する経費、これの平均が121億円というところが、今御説明があったところでございます。この121億円を支点といたしまして、今財政課長が御説明いただいた121億円を、努力して95%に抑えようと。そのうち、これまでの実績から、国支出金や区債充当が約35%、残りの部分は区が独自にというか、一般財源等でやっております。そのうちの55%が施設整備基金より充当している、こういう計算根拠で、41億円というものをしっかりと毎年積み立てることで、今おっしゃったとおり、施設整備基金の持続可能性が担保される、そういう計算式でよろしいのか。この理解でやっているのかどうか、確認いたします。
委員の御説明のとおりでございます。
この支点となる121億円、グラフの平均値、これがこれまでも議会で、将来の材料費や人件費が高騰するリスクがあるじゃないか、こういったことが加味されていないじゃないか、そういう御指摘もありました。私も確かにそのとおりだと思います。40年間という長い期間で、そもそも今と同じ値段で40年後もあるはずがないですよね。また、東京都や国の財政支援スキームを、今と40年後も同じようなスキームで国や都は補助するのかというふうなことも誰も分からない。そういう状況であれば、40年間というのは非常に長く、これからスキームが変わっていく可能性があるというふうに考えられます。
したがって、40年間という長いスキームの121億円という平均ではなくして、例えば令和4年から令和12年、総合計画の9年間でこの平均で積立額を考えていく、そういうふうな発想はなかったのか。その辺に関してはいかがでしょうか。
委員の今御説明いただきました考え方というのも取り得るというふうに私ども考えております。私ども、現在取っております考え方は、40年間の施設改修改築に係るトータルの経費に、施設整備基金を備えとして積み立てていくという考え方でございましたので、40年間の平均という数値を使っております。
ただ、委員おっしゃいますように、40年間、補助制度も含めてですけれども、物価上昇等もございますので、施設の改修改築に係る周辺環境が大きく変わるということも当然考えられます。そうした際には、「基本的な考え方」の中に定める金額を変えるのか、また考え方を新たにするのか、そういうものは柔軟に対応していきたいというふうに考えております。
ちなみに、令和4年から令和12年までの9年間の平均を取りますと、121ではなくて161億円になるんですね。161億円という9年間の平均をこの計算式に当てはめると、一番下の41.1億という数字が54.7億になるわけですね。すると、例えば9年間毎年40億円とすれば、約14.7億円積立てが不足するんじゃなかろうかというふうなことも考えられるわけです。これを9年間続けていくと、合計で132億円足りないんじゃないか、そういう見方もできるわけです。
午前中も少しありましたけれども、現時点というか、令和3年度末の時点での施設整備基金の積立残高はお幾らでしょうか。
およそ145億円という残高でございます。
その145億円に対して、今申し上げた9年間で132億円足りない、今後9年間の平均ということを考えれば。そのまま40億円積み立てていくということをすると、今145億円の残高があるので、132億円マイナスになったとしても、施設整備基金自体は、今回の総合計画が終わるときにも何とか残高は保たれている、持続可能性は担保されている、そういう考えで今の積立額があるのか。その辺に関して、財政課長、どのように考えられますか。
非常に分かりやすい委員の解説だったかと思いますが、委員の考え方に立った際にも不足すると見込まれる年間14.7億円掛ける9年間分、この部分は、現時点の基金の残高で乗り切ることができる。
この基金残高にした意味なんですけれども、最終補正の段階で、20億円、施設整備基金に積み増しをいたしました。今年度につきましては、既に40億円積立てをしておりましたので、現行の財政運営のルール上、そのルールはクリアしている状況ではございましたが、好調な歳入の状況でございましたり、これまでコロナ対策として区が立て替えていた分が国から戻ってきたりした、そういった財源がございましたので、プラス20億積み増しをいたしました。これを積み増したことによりまして、今後毎年度40億しっかり積み立てていけば、改修改築のピーク時にも基金が枯渇することなく乗り切れますし、また、委員のお考えに立って9年間で平均した場合にもクリアできる、そういう残高がある、持続可能性があるという状況であると私どもとしては考えております。
今御説明ありました、積み増ししたのでプラスになった。これ、マイナスだったらどうするんだというふうに今この場で質問しようかなと思っていたんですけれども、財政課長もその辺しっかりと考えていらっしゃるのかなということで。この9年間が一番行政需要も、施設整備という部分に関しましては、がっと上がるタイミングでありますので、それでも施設整備基金に関しては何とか持続可能性は担保されていると、そういうふうな状況で確認をさせていただきました。
それで、40億円以上と今回修正したわけでありますけれども、先ほど来お話ししているとおり、状況に応じて変更することはあると思います。いろんな状況が変わると思います。40億積み立てられない年もあるかも分からない。そういったこともありますけれども、基本的に、先ほど冒頭申し上げたとおり、状況に応じて柔軟に対応していっていいと思うんです。絶対変えちゃいけないなんていうことはあり得ないので。逆に、状況に応じて機動性を保つということのほうが大事だと思いますので。その代わり、説明責任を果たしてください、これからもしっかりと。なぜそうなったのかということを果たす限りにおいては、私は、これからも財政課を中心としてこういった財政運営をしっかりやっていただければというふうに見守っていきたいと思います。
続いてのポイント、公債費負担比率の5%、これに関しまして、改めて公債費負担比率についての説明、そしてこの5%の数値設定についての説明を求めたいと思います。
こちらにつきましては、今回新たに定めた指標というところでございます。今後の施設の改修改築経費が大きく伸びていくということが想定される中で、一般的に、自治体の財政が危機を迎えるという際には、区債の発行が過度に財政状況を圧迫している、そういった状況がございますので、改めて区債、公債費に係る経費がどの程度財源を圧迫しているのかという指標を今回設定いたしました。
この5%という数字でございますが、直近の決算数値でいいますと、令和2年度が4.9%という状況でございました。また、今後施設の更新需要がピークを迎えていき、そこからさらに10年後あたりでございますけれども、公債費の償還のピークを迎えてまいります。そういった状況を踏まえまして、5%という1つの目安を定めた、そういった経緯でございます。
では、具体的にこれまでの実績はどうだったのか、資料17番で示していただいております。過去5年間の本区の公債費負担比率の実績をお聞かせください。
平成28年度が1.4、平成29年度が1.7、平成30年度が1.9、令和元年度が2.0、令和2年度が4.9、そういった状況でございます。
今、令和2年度が4.9と大きく増加して、今回目標設定している5%に限りなく近かったという状況でございます。これは午前中も話が出まして、4.9になった理由に関しましては、用地会計からの買い戻しである特殊事情なんですよというふうなお話がございました。
改めて確認します。この4.9%がなぜ特殊事情と言えるのか、改めて御説明をいただきたいと思います。
1つ前の御質問にお答えいたしましたが、この5年間の状況を振り返りますと、いずれも一・数%から2%までに収まっているという状況がございます。令和2年度の用地会計での、富士見小中の用地の関係ですけれども、この経費が仮になければ、例年どおりといいますか、ここ数年と大差ない数値が出たのではないかということで、令和2年度は特異的な数値が出たという意味で先ほど申し上げたところでございます。
5%を超えない目標につきましては、5%自体でもかなり低い、一般的には低いと言われる数字だというふうに思っております。それをあえて区は、過去のこれまでのパフォーマンスから設定したというふうなことでございます。
仮に、5%を超えそうだ、まずいというようなときには、具体的にどのような対策が財政課として取り得るのでしょうか。というのは、分子となる公債費に関しましては、過去、古くは20年前、25年前に起債した区債の返済が当該年度に来るということなので、元利償還金と一時借入金の利子の分が入ってくるということでありますけれども、これらはそもそも毎年度の財政上の活動による調整が可能なものなんでしょうか。また、事前統制という観点からも、この数値を財政運営の考え方に置いたという意図はどこにあるのでしょうか。
今委員から御指摘をいただきましたように、事前統制という面では、この数値が果たす役割というのはそれほど大きくないのかなというところは確かにございます。
これを超えるような局面になったらどのように対応するのかということですが、もう来年超えそうだ、そういう時点でこの数値に着目するのではなく、中長期的に先を見据えた段階で、今と同じような区債の活用状況を継続した場合、さらには施設の更新需要を見定めた場合に、5%を超えるようなシミュレーションがシミュレーション結果として出た場合には、例えば数か年、起債の発行については一定程度抑制するですとか、そういう予防的にこの数値というのは見ていく必要があろうかというふうに考えておりますので、来年からこの「基本的な考え方」の下、財政運営を行ってまいりますので、継続的に中長期も見据えた形で、起債については、発行の判断をしてまいりたいと考えております。
私は今の財政課長の話を聞いて、感心しています。まさに数十年後のシミュレーションもしながら今の財政運営をしていくという、これはなかなかできないことだというふうに私は思うんです。ちょっと経験がないので分からないんですけれども。というのは、それはまさしく今回の考え方のコンセプトそのものであります単年度の収支均衡と中長期的な財政の健全性、この両方を追っていくんだというコンセプトに合致していることで、これがもししっかりとマネジメントができるのであれば、本当にすばらしい理想的な活動になるんじゃないかなというふうに私は思います。そういう部分では、区の姿勢、今回の、やってみようという試みに対しては、高く評価したいというふうに思います。
ただ、そうはいえ、簡単ではないと思うんです、これをするのは。なかなかいろんな要素が、分子はある程度確定できても、10年後、20年後の分母をどうやって確定するんだということでいくと、このパーセンテージということを出すのが本当に難しいと思います。先ほど来申し上げているとおり、試行錯誤してください。いろんなこと、これでいいのかどうかということも含めて、よりよい、そういった中長期的なところと単年度収支均衡というところをマネジメントできる仕組み、これをしっかりと考えていっていただきたいと思いますので、引き続き、シミュレーションも含めて御努力をお願いしたいというふうに思います。
変更事項の債務償還可能年数について、これまで3年としていたものを5年としたこと、また、地方公会計上の取扱いで計算式を見直したということでありますけれども、具体的にどのような計算式の変更を行ったのか。また、その上で3年から5年と引き上げた経緯について説明を求めたいと思います。
債務償還可能年数でございますけれども、これまでのルールでは3年という設定をしておりました。委員から今ございましたとおり、地方公会計上の取扱いで計算式等が見直されたことを受けまして、実質的な債務をより実態に合うよう計算するように、計算式の分子の充当可能財源を限定的にすることで、より厳しい数値が出るように見直しを行ったということで、杉並区独自の計算方法として今後を見ていきたいというふうに考えているものでございます。
その計算式に基づいて、過去4年間の実績を資料64でまとめていただいております。同じくその資料に平均償還年数の実績も出していただいております。これはこれまでも度々引用しましたが、償還可能年数と平均償還年数の対比をするような形で、平成29年度から令和2年度までの実績をそれぞれお示しいただきたいと思います。
すみません。1点、5年とした経緯というところも先ほど御質問がございましたけれども、より厳しい数字が出るというところで、今からお答えいたします債務償還の平均償還年数との関係の中で、5年というふうに設定をしたものでございます。
具体的に平均償還年数と債務償還可能年数の数字でございますが、平成29年度は平均償還年数が16.9年に対して債務償還可能年数は1.5年、平成30年度は17.1年に対して1.3年、令和元年度は17.0年に対して1.1年、令和2年度は18.5年に対して1.5年、こうした状況になっております。
かねてより申し上げておりますけれども、償還可能年数の数字と平均償還年数との関係から、本区の区債発行余力はまだ十分にあると私は見ております。加えて、現下は超低金利時代でございます。こういったことから、区債の充当率を引き上げてはどうかということをかねてより提言してきたわけでありますけれども、そういったことも受けて、令和3年度は区債発行をどのように行ったのか、変更点、お示しいただきたいと思います。
委員からの御提案も受けておりましたので、令和3年度につきましては、低金利という状況を踏まえ、起債の対象事業を拡大するとともに、また対象外経費を精査して圧縮したりですとか、発行単位を10万円単位に改めるなど、幅広く活用できるような考え方で今年度やっております。
幅広く区債の活用というところが今年度ですね。
令和4年度、当該年度はどのような方針なのか、改めて確認します。
令和4年度でございますが、歳入状況が堅調であるという状況を踏まえまして、起債事業につきましては、一部区債の活用を見合わせるというところも先ほどお話をしたとおりでございます。ただ、区債の活用の方針、考え方につきましては改めるものではございませんで、金利状況を見極めながらということにはなりますけれども、活用するフェーズにおいてはしっかり活用できる、そういった考え方は引き続き持っていきたいと考えております。
財政に関しては以上です。
区長が捉える新自由主義的行革の概念と歴史
続きまして、行政改革の考え方について伺ってまいります。
「予算の編成方針とその概要」の中で、区政経営の基本姿勢として、区長は新自由主義的な行革概念からの脱却と述べられまして、そしてその意味するところは、人、物、金を削減すれば、よいこと、増やすことは悪とするような行革概念と述べられております。新自由主義の一側面を区長の目線で捉えたものと理解をしておりますが、改めて、新自由主義とは何か。また、新自由主義的な行革が日本国内で導入されてきた歴史と経緯について御説明を願いたいと思います。
新自由主義でございますが、政府による規制の最小化と、自由競争を重んじる小さな政府と市場の自由化を目指す考え方でございます。国営企業の民営化や様々な規制緩和、減税などの政策が特徴となってございます。
日本においては、1980年代の中曽根政権による専売公社や電電公社、国鉄などの民営化が大きく推進されました。活発な市場競争を生み出したとともに、赤字運営でありました国鉄の立て直しもなされました。
また、2000年代に入りまして、小泉政権により聖域なき構造改革が行われ、郵政民営化や国庫補助負担金改革、税源移譲、地方交付税の見直しを行う三位一体改革などが進められました。こうした取組も新自由主義的な行革として認識してございます。
そういった新自由主義的な行革からの脱却という言葉で、ネガティブなニュアンスが含まれておりますが、「新自由主義的な」、この言葉についての見方や理解は様々あるというふうに思います。
いわゆる新自由主義的なという地方自治体の行革手法としましては、2000年代の前半から日本でも多く取り入れられてきましたニューパブリックマネジメント、NPMと言われる手法がございます。元はイギリスやニュージーランドで実施されてきたものであります。
改めて、このNPMとは何か、御説明をお願いいたします。
NPMでございますが、民間企業における経営理念や経営手法を可能な限り行政の現場に導入することを通じまして、経済性や効率性、有効性を追求し、納税者である区民の方々の満足度を向上させる行政運営を目指す行革手法であると認識してございます。
こうした、今御説明がございました手法に注目が集まった時代背景としましては、先ほど課長のほうからも御説明がございました、2001年4月に聖域なき構造改革として発足した小泉内閣で、民間にできることは民間にと、そしてそれとともに、地方にできることは地方にという方針の下、これまでの全国一律ではなくして地方公共団体の裁量を拡大していく、そういう地方分権が国の主要政策の1つとされたことがございます。そして、そのような時流の中で、改革派と呼ばれるような首長、前区長もそのうちの1人かなというふうに思いますけれども、多くの支持を集めた、そういう経緯、歴史がございます。
NPMのコンセプトは、徹底した競争原理の導入、また業績、成果による評価、そして政策の企画立案と実施施行の分離など、効率で質の高い行政サービスの提供を目指し、行政の透明性や説明責任を高めていくというものであります。私自身もこれまで、このNPMについて議会でも何度も質問させていただいたことがございます。
本区も現在でも行っている行政評価制度、事業別コスト計算、新地方公会計制度改革なども、基本的にはこうしたNPMから派生したものと私自身理解しております。私自身、前職が民間企業に長く勤めておりましたので、こうした取組に関しては非常に共感を覚えるわけでありまして、非常に重要であると今でも考えております。
改めて、これらの行革手法についての区の自己評価を確認させていただきたいというふうに思います。
この間、代表質問等で答弁させていただきましたけれども、削減ありきという発想が区役所の中に根強く残っている、そういった風土を払拭していくことが重要なポイントだということで、そのような負の側面での新自由主義的な行革概念と一線を画すということを明らかにしたというところがございますが、しかしながら、新自由主義的な行革においてもプラスの側面はございます。このことは否定するものではございません。特に公的サービスにおいては、これまでと同様に、民間にできることは民間にという手法を原則とする。これはまさに、今お話ありましたけれども、新自由主義的な行革の発想にも通じているものというふうに考えているところでございます。
また、委員から御指摘がありましたけれども、行政評価あるいは事業別コスト計算もニューパブリックマネジメントの考え方から派生したものでございまして、特に行政評価については、施策や事務事業の見直し、改善にも寄与してございまして、今後もさらなる制度の改善を図ってまいりたいというふうに思ってございます。新自由主義的な行革あるいはニューパブリックマネジメントにおけるプラスの側面はしっかりと評価をしながら、継承すべきものは改善を図りながら継承してまいりたい、そのように考えているところでございます。
これまでの区長の答弁を聞いていましても、新自由主義的について言及される際には必ず、最少の経費で最大の効果を挙げる姿勢は堅持すると、これが枕言葉のようについております。これは地方自治法でも定められていることであり、大事なのはこの部分だというふうに私は認識しております。このことに加えて、区長が日頃から述べられている全体最適、長期最適、この目線を併せ持つということが非常に大切ではないかなと思いますので、御指摘しておきたいというふうに思います。
冒頭に述べたとおり、健全な財政は区政運営の目的であり、区民福祉の増進を実現するための手段であるということを踏まえた上で、改めて今後の区の行革の推進方針を確認させていただきます。
新自由主義の考え方については、代表質問、一般質問を含めて多くの御質問をいただきましたので、改めてちょっとだけ触れさせていただきますと、私は2001年に、これは自分事ですけれども、管理職になっておりまして、まさに地方行革の流れの中で、職員削減という1つの例、切り口がありましたけれども、体験をしてきまして、だんだんとそういう職員も少なくなってきましたので、申し上げますと、あの当時、1,000人削減という職員削減の目標が、スマートすぎなみ計画、その後にできましたけれども、掲げられて、どういう状況が起きたかというと、いわゆるミッションを達成するために、毎年100人、そうすると、各部門で何人切れという目標が掲げられて、そこで削減目標の下に、それぞれのセクションでいくと、課、係から何名ずつ切っていって、それを統合したり、あるいは委託をしたりということだったんですね。
あまり時間のない中で、これは当時の話をぶり返すような感じになりますけれども、基本的に管理職は職員に説明をするわけなんですけれども、そこで、一体サービスの質をどう確保していくのかという議論が、ある面おろそかになっていたことは否めません。そうした中で、委託をすることによってどうサービスの質の向上を図っていくのか。あるいは、その当時、嘱託員で補いましょうという話もありました。何人を拠出しなきゃいけないから切りましょうと。公共領域はどこでやっていかなきゃいけないとかそういう議論抜きに、ミッションというか、達成に向けて職員削減というのがなされてきたわけですね。総務省の地方行革の要請で特にそういう流れができてきたところもありますから、これは杉並区だけの話ではないのかもしれませんけれども、かなりドラスチックにやってきたのが本区の歴史だ。
そういうふうに見ますと、そういうところというのが結構しみついているんですね。だから、本来的に職員をきちんと、今日的に行政領域というのは拡大していますから、またいろんな危機管理等の対応で、一体どこの公共領域に職員を充てなきゃいけないかという議論のときに、どうしても職員を増やしていくことについてはハードルが高くなってしまうんです。それはみんな、その当時経験した人というのはそういう意識があって、そういうところに新自由主義的な行革概念からの脱却という言葉が入ったんだと思うんですけれども、委員がおっしゃるように、物事には負の側面とプラスの側面があって、新自由主義のNPMの考え方、これは行政の質の向上というところで大きく寄与したものだというふうに受け止めます。ですから、行政評価もブラッシュアップをして、システム改修もしながら今後につなげていく。それから公会計制度改革についても、これから発展系で捉えていく。こうした仕組みについては生かしていく。負の側面とプラスの側面をよく見ながら対応していかなきゃいけない。
1つだけ考えなきゃいけないのは、思考停止に陥らずに、何が区民にとって最善か、その実施体制はどうあるべきかということをきちんと議論しながら区政経営改革を行っていくという観点から、行革を今回区政経営改革にして、質を向上させるという、その質の捉え方もいろいろあるという御議論がありましたけれども、そんなふうに転換したところでございまして、今後、区民サービスの向上に向けて、しっかりと区政経営改革に努めてまいりたいというふうに考えております。
ちょっと長くなって恐縮でございます。
ロシアによるウクライナ侵略への抗議と平和への願い
ありがとうございました。
最後に、少々お時間いただきまして、一言申し上げさせていただきます。
本日、杉並区議会として可決したロシア連邦によるウクライナ侵略に対し断固抗議する決議のとおり、今回のロシアによるウクライナへの侵略は、国際社会の秩序の根幹を揺るがしかねない極めて深刻な事態であり、力による一方的な現状変更は断じて認められるものではありません。即時の攻撃停止と部隊の撤収を強く求めるとともに、一刻も早い事態の解決とウクライナに平和が戻ることを心より念願いたします。
以上でございます。ありがとうございました。
杉並区議会公明党の質疑の途中ですが、ここで午後3時15分まで休憩いたします。
(午後 2時59分 休憩)
(午後 3時15分 開議)