令和2年9月30日 決算特別委員会

令和元年度財政状況の総括

中村 康弘

質問項目は、財政について。使う資料は、資料ナンバー86、87、88、89、90、92、あと区政経営報告書と令和元年度財務書類を使わせていただきます。
 それでは、財政に関して伺います。午前中来これまで再三、財政に関しては出ております。私のほうからも、提案も交えて質問をさせていただきたいと思っております。
 改めて財政課のほうに確認させていただきます。令和元年度の財政の状況についての総括をお示しください。

財政課長

令和元年度でございますけれども、先ほども若干触れましたけれども、総合計画のローリングを行った初年度、最終段階、ジャンプに入る重要な年でございまして、保育関連など、しっかり足元の行政課題に取り組んでいくべき、そういった年だと受け止めております。
 歳入につきましては、この間右肩上がりで伸びている、そういう好調な状況下にはございますけれども、一方で歳出も増えてきている。そういう中でもしっかり将来を見据えて、基金にも一定の積み増しができた、健全な財政運営が行われた、そういう認識でございます。

財務書類から読み取れる財政状況の分析評価

中村 康弘

それでは、財務書類から、どのような状況であったというふうに読み取れるのか、4表それぞれの分析評価について、概要をお示しいただきたいと思います。

会計課長

4表それぞれについての分析評価の概要ですが、まず貸借対照表につきましては、施設整備用地取得や基金積立てにより資産が増加しました。一方、施設整備の財源などで区債を発行したことなどにより、負債も増加しました。ですが、純資産も増加しており、世代間の負担のバランスを崩すものではないと考えられます。
 続きまして、行政コスト計算書ですが、保育関連の扶助費の増加などにより、経常費用が増加いたしましたが、幼児教育・保育の無償化や財産収入の減などにより、経常収益が減少しておりますので、純行政コストは増加しております。
 それと連動しまして、純資産変動計算書の純行政コストも増加しております。ですが、税収等や国、都の補助金等による財源もコストを上回ってございますので、純資産は134億円の増加となっております。
 最後に、資金収支計算書でございますが、私立認可保育所に対する委託などにより業務支出は増加しておりますものの、税収等や国、都の補助金も増加しておりますので、業務活動収支は増加しました。また、施設整備更新を進めておりますので、投資活動収支はマイナスでございますが、プライマリーバランスは23億円の黒字となっておりますので、収支バランスに問題はないものと考えます。

中村 康弘

財政課のほうから見ても、また会計課のほうの財務書類という視点から見ても、当該年度は大きな問題もなく、比較的健全であったというふうに総括できるのかなと思います。とりわけ、5大ルールの中の行政コスト対税収比率や債務償還可能年数なんかに関しましても、前年度から大きく改善しているということで、おおむね健全財政は維持できたというふうに言えると思います。
 ただ、そこで心配されるのは、これまでも話題になっておりましたけれども、今後のことであります。今年度、来年度、再来年度といった今後数年間の財政状況については、コロナ禍の影響によりまして相当悪化することが予想されるわけでございます。改めて、歳入面、そして歳出面からのこういった影響に関して、区の見通しをお示しいただきたいと思います。

財政課長

今般のコロナの影響でございますけれども、歳入面への影響が本格的に発現するのは来年度からだと捉えております。さらに区民税につきましてはその次の年、そういったところが底になるのかなという見通しは立てております。実際どの程度歳入への影響があるのかということを見通すのが、現時点では非常に厳しい状況ではございますけれども、リーマンショックのときを踏まえますと、本当に数十億単位で、場合によっては100億、そんな規模の減収になることも覚悟しなければならないのかなというふうに捉えております。
 とはいえ、一方で、歳出予算をそこまで削減することができるのかと言われますと、そこまでいきなり削減するのは非常に厳しいと捉えております。ちょうど今、来年度の予算要求の時期ということではございますけれども、今後数年間におきましては厳しい財政運営を強いられる、そのような認識でございます。

中村 康弘

先ほども質疑で出ましたけれども、平成20年に発生し、22年度以降影響が出ているリーマンショックの影響に関しましても、このときには、4年間で約200億円の財政調整基金を取り崩して対応したというふうなことがございました。その経験から、同程度の財調基金の維持というのをルールにも定めて、財政運営を行ってきて、それは今に至っては比較的維持できているというふうなところであります。ただ、先ほど関谷部長のほうからもありましたけれども、その当時の影響を凌駕する場合もあるんじゃないかというふうなこともございました。ということであれば、区が今まで危機対応という形で備えてきた財政調整基金を全て、むしろそれ以上取り崩すということも、これから四、五年の間考えられるのか、その辺に関して、財政課の見通しはいかがでしょうか。

財政課長

財調基金、現在400億ほどございます。ルール上は350億を維持することとしておりますが、来年度の予算編成において取り崩すことを想定いたしますと、なかなか厳しい状況に入っていくというふうに考えております。
 この350億のうちの200億につきましては、経済事情の著しい変動への備えということで、200億は維持していくということでこれまで来たわけですけれども、当然、その部分については、今回のコロナ禍では活用していく。それは当然のことと考えております。先ほども申し上げましたが、単年度で、場合によっては100億程度の歳入不足に陥ることを考えれば、その200億の部分を超える可能性も否定はできない、そういう状況だというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、平時にしっかり積み立ててきたということで、来年直ちに財政状況が危ない、再来年直ちに財政状況が危険に陥る、そういう状況ではございませんけれども、厳しい状況であることには変わりがない、そういう認識でございます。

中村 康弘

一方で、厳しいという状況ではありますけれども、経済の専門家の間では、ワクチンの開発とか、あるいは新しい生活様式の定着などにより、長くても三、四年で、コロナ以前の水準にまで経済活動が回復するのではないかという見方が比較的強いというふうに感じております。つまり、区の歳入面の大きな落ち込みというのは永続的に続くものではなくて、ここ数年間が踏ん張りどころというふうに捉えることができるのではないかと思いますけれども、この点について区の認識はいかがでしょう。

財政課長

専門家の方の様々な見方があることは、私も承知をしてございます。リーマン以上になると言う方も一方でいらっしゃいますし、比較的早く回復するんじゃないかというような見方があるということも承知をしております。
 ただ、いずれにいたしましても、まずは、ここ一、二年というのが底になるのかなというふうには考えております。そこをしっかり乗り切っていく、そこがまず重要だというふうに考えております。ただ、リーマンショックのときは、元の水準に歳入が戻るのに6年、7年かかっている。底はここ一、二年かも分かりませんけれども、完全に元の水準に戻るまでということを考えますと、やはり複数年要する可能性が高いのかなというふうに、厳しめにといいますか、しっかりその辺りは見ていかなければいけないのかなという認識でおります。

中村 康弘

それで、コロナ禍の影響ということもある一方で、区財政に関しては、それを取り巻く懸念材料が、ほかにも実はあります。具体的にはどのようなものがあるのかということで、資料ナンバー90を用意していただきましたけれども、区財政を取り巻く税制改正等の状況に関して、どのような影響が考えられるのか、概要をこの資料に基づいてお示しいただきたいと思います。

財政課長

コロナ以外の影響ということで、こちらの資料では、税源偏在是正措置の影響を示してございます。例えば法人住民税の国税化の影響でございましたり、地方消費税の清算基準の見直し、さらにはふるさと納税の減収、こういったものの影響が出てくるということで、こちらはあくまで区長会の試算でございますけれども、消費税の5%段階との比較で申し上げても、100億円を超える規模の杉並区の減収という影響が出ておりますので、こちらの影響もしっかり考えていかなければならないと捉えております。

歳出抑制の具体的な取り組みとシステム化

中村 康弘

いずれにしましても、歳入面から考えると、結構厳しい状況が今後見込まれるという状況でございます。
 そこで、歳出面に関して、先ほど課長のほうからも、歳入が減ったから一気に歳出も一緒になって減らすんだということはできないというふうな、当然、歳出の性格から考えても、確かに私もそう思います。
 ただ、そうはいっても、やはり歳出面に関しても厳しく見ていかなきゃいけないというふうなところで、午前中の質疑の中では、基本方針を厳しい表現で各所管には伝えたというふうな財政課長の御答弁もございました。一方で東京都のほうのマイナスシーリングとか、あと、区も以前やった部配当とか、そういった具体的なシステムとして、歳出面の抑制ということに関しては、いわゆる精神論だけじゃなくて、具体論として何か考えていらっしゃるのか、その辺に関してはいかがでしょう。

財政課長

来年度の予算編成につきましては、先ほど委員のほうから御紹介いただきましたように、非常に厳しいという財政状況をしっかり職員一人一人に伝えるという趣旨で作成をいたしております。
 ただ一方で、東京都が10%のシーリングということは承知をしておりますけれども、私どもといたしましては、一律での削減というものを求めるよりも、各事業の精査、さらには事業の要、不要といいますか、優先度をつけていく、そういった中で全体的に歳出規模を圧縮していきたい、抑えていきたいというふうに考えております。一律10%、20%、そういう方法もございますけれども、実際現場を持っている所管のほうでしっかり判断をした上で、必要な予算についてはしっかり計上していただいて、最終的には区長査定という段階を踏みますけれども、そういう段階の中でしっかり査定はしていきたい。決して精神論のみではなくて、全事業についてしっかり検討、見直しをすることといたしておりますので、そういったところで、どういう予算要求の規模になるのかというところが現状でございます。

中村 康弘

ありがとうございました。今区長からも御答弁ございましたけれども、ここでちょっと視点を変えて、区の財政構造を長期的に見た場合どうなのかということを確認したいと思います。
 本区の歳出構造において、過去10年間で一番大きな変化があったのは、これは多くの方が同意されると思うんですが、保育関連経費だと思います。
 資料ナンバー92を用意していただきましたけれども、10年前の平成22年度は、保育関連経費は区で142億円、これが令和元年度では352億円と210億円増加しておりまして、一般会計の歳出総額に対する割合も、当時は9.2%、今は17.7%と、保育関連経費が割合としてもほぼ倍増しているという状況でございます。
 じゃ、この10年間で、同じ期間、区の財政状況はどうであったのか、また基金残高はどのように推移してきたのか、概要をお示しください。

財政課長

この10年間、一言で言えば、右肩上がりで財政規模は膨らんできたというような状況でございました。例えば特別区税でいいますと、586億の収入が660億を超えるような状況になっております。また財調につきましても、338億円が485億円というふうに増加しております。ただ、その増加率を上回る勢いで保育関連経費が伸びているというところは、1つ事実としてあろうかと思います。
 基金につきましては、基金残高308億円のものが574億円ということで、基金についてもこの間しっかり積み立ててきたという状況でございます。

中村 康弘

先ほどお話があったとおり、保育需要は、財政面でも相当な力を区は注いできたと言えます。にもかかわらず、同じ期間において、区は財政基盤の強化も着実に進んでいるというふうなことであります。
 この不思議な現象というのはどうしてなのか、それに関しては、財政課はいかが分析されていますか。

財政課長

この間の行革の取組等も当然寄与しているとは捉えておりますけれども、大きなところでは、やはり歳入が好調であったというところが1つあろうかと思います。そういった状況を踏まえ、足元の行政課題にもしっかり応えつつ、将来を見据えて基金に積み立ててきた、そういう状況でございます。

中村 康弘

歳入増ということとまた行財政改革、いろいろな要素があると思います。ただ、事実として見てみれば、長期的に見れば、区の財政構造というのは基本的には健全性を確保できる、そういう構造になっているんじゃないかというふうに言えるのではないかと思いますけれども、区の認識はいかがでしょうか。

財政課長

この間の歳入が好調だったという事実はあろうかと私も受け止めておりますけれども、健全性が確保できる構造になっているかと言われると、そこまで言えるのかというのは、ちょっと私もなかなか確信を持って言えるところではございませんけれども、現時点の財政状況は、当然、健全な財政状況であるということは言えますし、直ちにこの健全性が失われるような状況ではないということは事実だと考えております。

中村 康弘

財政課長としては非常にコンサバティブな立場ですけれども、若干私のほうからしてみれば楽観的かもしれませんけれども、今後の長期のスパンで見ると、若干の短期間の上下はありますけれども、健全性を保てるというふうな財政構造に、財政課の運営も含めて、そういうふうにできるんじゃないかという前提に立てば、今後数年間に及ぶコロナ禍の影響に対しては、サービスの質を下げずに財政の健全性を保つ戦略として、短期的なダメージを広く薄く、長く薄めるということが考えられるのではないかと思います。具体的に言いますと、ここ数年に関しては、戦略的に区債を積極的に活用するということであります。
 ちなみに、資料ナンバー87から、現在の償還可能年数とそれに対する発行済みの区債償還年数についてお示しいただきたいと思います。

財政課長

債務償還可能年数につきましては0.6年、発行済区債償還年数は17年という状況でございます。

中村 康弘

そういうことでいくと、今の財源と発行済み残高との関係性からいうと、区債のさらなる発行に対してはまだ一定の余力があるように思えます。
 ちなみに、資料ナンバー89、少し視点を変えますけれども、利子負担率について、この数字の意味と、併せて平成22年度、令和元年度の比較及びこの間の推移について、89番に基づいてお示しいただきたいと思います。

財政課長

まず、利子負担率でございますけれども、区債残高に対する区債の残存利子の総額という数値でございまして、平成22年度が12.8%、令和元年度は4.0%という状況になってございます。金利の状況、さらには区債残高の関係で、一貫して減少してきているということでございます。

中村 康弘

10年前に比較して、利子負担が今3分の1になっているということ。言うまでもなく、超低金利の状況を反映しております。
 そこで、今度は資料88に行きますけれども、過去10年間の施設整備に要した財源の構成、国、都の支出金、そして区債を充当した割合、施設整備基金からの充当、一般財源からの充当、全体を100としたら、それぞれ何割ぐらいに区債充当というのがなっているのか、それに関して、概略お示しください。

財政課長

大きく分けますと、国、都の支出金が1割程度、区債が6割、基金が2割、一般財源が1割弱、こういった状況かと存じます。

中村 康弘

押しなべて、これまで10年間で施設整備における区債充当割合は約6割。一方で、総務省が定める起債充当率はどのようになっているでしょうか。

財政課長

こちらは補助金を除いた対象経費に対してということになりますけれども、一般単独事業につきましては75%、社会福祉施設につきましては80%、学校教育施設につきましては90%という充当率でございます。

中村 康弘

いずれにしても、充当割合にはまだ一定の余地があるんじゃないかというふうに思います。
 また、区債発行以外にも、区債発行せずに対応してきた建設事業費などもあると思います。そういったものをもう1回見直しをして、精査をして、施設整備基金や一般財源からの繰入れの割合を減らして、区債の割合をもっと活用するということは合理的な考えになるんじゃないかと思います。いわゆる薄めるという考え方ですが、いかがでしょうか。

財政課長

委員の御提案のとおりかと存じます。区債の割合を一定程度、その枠をしっかり活用していく、そういった考え方は必要かと存じます。例えば、これまで区債を発行対象としてこなかったような規模の施設についても区債の活用を検討するとか、対象経費を精査していく、そういったことも今後必要に応じてやっていくべきかなというふうに捉えております。

中村 康弘

区債の割合を上げるというふうになれば、引受先の問題があります。資料86ですけれども、政府系と市中系で、近年は市中銀行の割合が増えているように見えますけれども、区債発行の増加に伴いまして、引受先に関して何らかの制約あるいは懸念材料というのは考えられる状況であるのか、いかがでしょう。

財政課長

引受先でございますけれども、建設債でございますので、建設する施設の種別によって一定の制約がございます。例えば、学校施設でございましたら政府系が使えるわけですけれども、社会福祉施設では政府系は使えないとか、施設によって一定の制約はございます。
 また、懸念材料でございますけれども、やはり各自治体とも施設の更新需要というのは非常に高まっておりますので、長期間低利で借りられる政府系への需要というのは高まっている、そういう状況がございます。

中村 康弘

さらに踏み込んでお聞きしますけれども、先ほどの短期間でのダメージをできるだけ平準化させるというか、長く薄めていく、私が考えるには、区の財政構造というのは基本的には健全性を保てる、長期的に見ればそういうことなんだという前提に立てばですけれども、そういうことを考えると、もっと言えば、建設債のみならず、減収補てん債ということも、過去に減税補てん債というのが特例的にあったというふうに理解しておりますが、減収した部分を補填する、言い方は悪いですけれども、いわゆる赤字区債ですね、これに関しては、本区、特別区でありますけれども、今現在、仕組みとして、システムとして認められているのかどうか、その辺はいかがでしょう。

財政課長

この間、要望等のお話の中に出てきた減収補填対策でございますけれども、現時点においては、特別区は認められないという状況です。

中村 康弘

これは住民税法人分の課税主体が対象とされているものであるということで、特別区に関しては、都が課税主体ということになるので、区がそれをやることはできないというのが今の状況であると思います。
 そのうちのまた1つの代替案として、東京都の区市町村振興基金というのがあると思いますけれども、この活用に関して、同事業の概要と、額がどの程度なのか、本区は今それに対してどういう意向を示しているのか、その辺に関してはいかがでしょうか。

財政課長

こちらは、東京都が設置をしております区市町村振興基金でございます。コロナの状況を受けまして、東京都の4月の補正予算で、こちらの基金に200億積み増しをしたという状況でございます。
 この趣旨としては、各区の財政負担を低減させる、そういった目的で積み増した。コロナへの歳出が増えるということを踏まえた対応だというふうに捉えております。無利子での貸付けを受けることができるというものになってございます。
 ただし、200億積み増されましたけれども、それを23区総体で見たときには非常に規模は小さいと言わざるを得ないというふうに捉えておりまして、ただ、活用できるものなら活用したいということで、例えば今年度におきましては、杉並区としては18億ほどこの活用の要望を出したというところがございますが、結果、5億数千万程度の内示を受けているということで、そういう状況がございまして、各区ともこちらの活用に動いた結果ではないかということでございます。

中村 康弘

振興基金だとちょっと規模も少ないということなので、先ほどの減収補てん債に戻るんですけれども、これはやるやらないというよりも──やれという意味じゃないです、減収補てん債を発行しなさいと言っているんじゃなくて、あくまでも危機管理として、今後もまたいろんな部分でそういう危機的状況が起きるかもしれない。そういったことの備えとして、こういったこともできるんだということを特別区としても体制を整えるべきじゃないかと思います。その辺に関しては区長会等でも要望が出されていると思いますけれども、いかがでしょうか、それに関して状況は。

財政課長

赤字区債につきましては、当然、原則発行しないとルール上も定めておりますし、慎重でなければならないという立場は変わりません。ただ一方で、委員おっしゃいましたように、制度としてそれが認められているのかいないのか、そこは大きな問題だというふうに捉えておりまして、直近で申し上げれば、8月に、来年度の国の予算の時期に合わせて要望を総務省に上げているところでございます。

中村 康弘

ぜひ、厳しい財政運営が求められますけれども、しっかりとした様々な手を打っていただきたいというふうに思います。
 財政ルールに関しても聞きたいと思います。
 今回のコロナ禍にあって、昨年度2回、今年度に入って7回、計9回の補正予算をコロナ対策として、機動的にできています。これは言うまでもなく、財政健全化ルールに基づいて、私もこれまでずっと主張してきました財政のダム、これが大事だということを言ってきましたけれども、それができたから、今もちゅうちょなくというか機動的にできているんじゃないかと思いますけれども、この実態に関して区はどのように評価しているでしょうか。

政策経営部長

委員の財政のダム論というのは、もう10年以上前から主張され、そしてこういう審議の場でただされてきたのを覚えております。私が印象に残った委員の御発言で、単年度の収支で考えるんじゃなくて、5年先、10年先の危機やリスクを踏まえて考えていく、それが財政のダムだということを主張されたのはいつかなと調べてみましたら、ちょうど10年前、私が財政を担当していたときですから、10年前のこの決算特別委員会でございました。その後、東日本大震災があって、平成24年の1定ですかね、いわゆる財政のダムというのは危機管理そのものであって、当然、長期的な展望に立って、抽象論ではなくて、実際に基本的な在り方とか考え方を整理していく必要があるということをおっしゃっています。
 その後、今の財政運営のルール、特に基金の積立ての考え方というのは、そうした視点が投影されているというふうに受け止めておりまして、10年単位でこういう危機というのは訪れてきているという、今実態がございます。コロナに対しても、来年度以降の予算編成、厳しくなってきますけれども、そうしたところにきっちりと対応できるのも、財政のダムが築かれて、そこに真水が注がれているというところにあると思っておりますので、改めて、平時に危機に備えて効率的な行財政運営に努めて、しっかり行革で基礎体力をつけて、危機に際してはちゅうちょなくそれを使っていく、そうした財政運営の要といいますか、要諦をしっかり確保してまいりたいというふうに考えております。