平成23年9月29日 決算特別委員会

情報システム管理運営費の経年変化と震災後の区政運営

中村 康弘

情報システムについて、資料532、533、あと電子計算組織のあらまし、その他の資料。2点目は井草花と緑のガーデンタウンについて、資料052。3点目は杉並中継所跡地利用について。それ以外に若干、きのうの質疑に関連して意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず初めに、きのうの私の質疑の最後の質問の際に、松沼副区長のほうからご答弁がありましたけれども、それに関して意見を述べさせていただきたいと思います。
 きのう副区長は、役場、町が壊滅状態となった女川町の状況をご説明いただきまして、激しい被害の跡地に立って、この震災というものをどう受けとめ、どう考えていくのか、また10年後の将来に何を残していくのかという趣旨のお話がございました。
 減税基金、さらには区政運営全体を考える際に、私も、3・11というものをどう位置づけるかということが大変重要なポイントであるというふうに、今すごい感じております。昨年3月に減税基金条例を可決した当時、そして今、明確に違うのは、3・11の前と後という点であります。これは率直に私も認めます。
 区財政に対する影響や区内の防災への取り組み、これも大変重要でありますが、それだけにとどまらず、多くの方々が犠牲となり、あるいは一瞬にして家族や家、仕事すべてを失った本当に未曾有の国難であります。そして、いまだに数万単位の方々が避難生活を余儀なくされているという事実があるという現在進行形の大災害。決してこれは、杉並区民の我々にとりましても他人事ととらえるべきではない。日本人としてのまさに人生観、世界観を180度覆すような歴史的な大事件なのであろうというふうに私自身感じております。
 これからの復興の歴史の中で、私たちが本当にこれからの後継の世代に引き継ぐべきものは何なのか、またこの10年間で最優先に取り組まなければならないことは何なのか、私自身も真剣に悩み、考えていきたいと思っております。
 きのうのお話を受けまして、意見を述べさせていただきました。
 では、質問に移らせていただきます。
 情報システムについて。資料532番にもありますけれども、情報システムの管理運営費について、平成18年度から22年度の実績と23年度の予算の経年変化について、合計金額で結構ですので、情報システム管理運営費、お示しいただけますでしょうか。

情報システム課長

決算額でございますが、18年度が22億2,035万3,000円余でございます。19年度が24億8,096万余でございます。20年度の決算額が21億8,215万9,000円余でございます。21年度が20億6,611万5,000円余でございます。22年度決算額が15億1,381万2,000円余でございまして、23年度予算額が17億2,098万9,000円となっております。

中村 康弘

情報システム管理運営費、19年度をピークとして、22年度までに大きくコストが下がっております。特に20年度から22年度の3年間の合計で17億円の歳出削減効果があったと言えるんじゃないかと思いますが、この要因、背景についてご説明をお願いします。

情報システム課長

決算額の減少でございますけれども、大きな要因として、大きなシステムの構築が終えたということが要因として考えられます。また、リース期限の過ぎた機器を保証期限まで再リースしたこと、また、機器の増設等が生じた場合に、課内で検討いたしまして、賃借期間中でありますが、最新の機種に変更することによって、増設にもかかわらず費用が安くなったことなど、機器の賃借について工夫を凝らしていることが挙げられます。
 また運用面におきましても、セキュリティーパッチ等ございますけれども、職員からの提案で一斉送信で行うなどしまして、委託経費の軽減を図っていることなど、細かい積み重ねが要因の1つであると思います。

中村 康弘

コスト削減の一方で、安かろう悪かろうではなく、情報システムの質といいますか、利便性の向上、また大切なセキュリティー対策、これはこの間どのような取り組みを行ってきて、今総括的にどのように評価されているでしょうか。

情報システム課長

利便性の向上でございますけれども、総合情報システムの導入によりまして、システムが一体として動くようになったことに伴いまして、利便性が向上したと思っております。
 さらに改善が求められる場合には、私ども、IT推進会議にかけましてカスタマイズの必要性など議論しまして、費用対効果を見きわめているところでございます。
 セキュリティー対策につきましては、全庁でセキュリティー対策の自己点検、小型電子計算機に対するセキュリティー点検を毎年継続的に実施しております。22年度におきましては、ファシリティーチェックを行い、3・11の災害時にも大きなダメージを受けずに、またその後の節電対策にも大きく寄与しているところでございます。
 さらには、総務省の地方自治体における情報セキュリティーに関するガイドラインで、自己責任を持って行うということになっておりますので、22年度は、本区と相互協定を結んでおります藤沢市、松阪市と、ソフトウエアの資産管理につきまして共同研究を行っております。その結果、11月には、地方自治体情報センター主催で開かれます情報化推進フェアで発表が予定されるなど、成果を上げている次第でございます。

中村 康弘

簡単で結構ですので。(笑声)ありがとうございます。
 先ほどからるる執務に関してご質問が出されておりますけれども、この難しいところは、費用対効果というものを定量的にはかるのがすごい難しいということですね。適正価格というのがどうなのかというのが、本当にこれは専門家でも難しいんじゃないかというふうに思いますけれども、そういう意味で、先ほど言ったセキュリティーの問題と利便性の問題とあとコストの問題というのをトータルで、言うのは簡単なんですけれども、ガバナンスという考え方が非常に大事なのかなというふうに思っております。
 実は、先日の災害でも、情報システム、またデータが津波によりまして根こそぎ持っていかれまして、復旧復興のための自治体業務に大変な支障を来したということがニュースにもなりました。そのことを通して、データの安全性というものがこれから大切になってくると思われますけれども、先ほどお話にも出ました藤沢市との協定で、ホストコンピューターのシステムの運用に関して、平成21年に協定を結んでおりますけれども、この協定の内容、また、なぜ藤沢市なのかということをご説明いただけますでしょうか。

情報システム課長

藤沢市との協定でございますけれども、地震等の災害によりまして、藤沢市または杉並区のホストコンピューターの運用ができなかった場合を想定しまして、より実践的な支援体制を強化するため結んだものでございます。
 また、藤沢市を選んだ理由としましては、区のホストコンピューターと設置環境が類似していること、また、地域的に利点の多い自治体であるということが理由の1つでございます。

中村 康弘

資料でもいただいておりますけれども、藤沢市だけではないと思います。ほかにも全国で本区と同じ、NECのACOSですか、同じ機器を使用している団体、ほかにどれぐらいございますでしょうか。

情報システム課長

型番まで一緒というわけではございませんが、私どもと同じOSを持った自治体ということで37団体ございます。

中村 康弘

リスク管理という考え方から、今後それ以外の37の団体と、こういった藤沢市と同様の協定を結んでいくということに関しては、どのようなお考えでしょうか。

情報システム課長

現在のところ、新たに協定を結ぶということは考えてございませんが、ユーザー研究会を一緒にしておりますので、情報交換を進めていきたいと思っております。

中村 康弘

ロケーションの問題もありますので、関東、東海、関西、九州、さまざまあると思いますけれども、ぜひ前向きにご検討いただきたいと思います。
 以前から私、BCPということで、幾度となくホストコンピューターのあり方というものに関しても、さまざまなところから質問してまいりました。平成20年に、庁内の組織なんですけれども、ホストコンピューターシステム最適化検討部会というものを立ち上げて、実は昨年11月に考え方を1つの報告書として取りまとめたというふうに伺っておりますが、この部会における問題認識はどのようなものであったのか、ご説明をお願いします。

情報システム課長

まず、住民基本台帳ネットワークを初めとしまして、さまざまな機能改善によりまして、ホスト系のシステムが結構複雑化しております。職員や機器への負荷が大分増していますので、運営経費の削減も必要な状況となっております。
 そうした中で、他の自治体で既に住民情報系システムのオープン系のパッケージを導入しましたり、時代の変化に的確にこたえていくために、住民情報系のシステムの将来像を検討する必要性から、部会を設置したものでございます。

中村 康弘

他の自治体にも積極的に視察に出かけて研究等もされておると思いますけれども、そういった先進的な自治体の事例の研究を通して、どのようなところがポイントとなってくるのか、今後の本区におけるあり方というものを考えるポイントとなってくるのか、その辺の要衝をお聞かせいただけますでしょうか。

情報システム課長

課題というかポイントでございますけれども、まず1番目に、ハードウエア、ソフトウエアといったシステム自体を調達して、区が所有する従来の方法に対してシステムが適切に稼働するかどうかということでございます。
 2番目に、現在のシステムを新たなシステムにそのまま移行することにより、経費の削減を目的とするレガシーマイグレーションの是非ですね。
 3番目としましては、業務全体の流れを把握する見える化をどのように行っていくかが大きなポイントであると思います。

中村 康弘

システム調達とサービス調達というお話も出ました。この双方に関して、特にサービス調達に関しての課題をお聞かせください。
 また、レガシーマイグレーションという余り聞きなれない言葉が出ました。そのメリット、デメリット、課題、あと見える化、これはどういうことなのか、何ゆえ必要なのか、概略で結構なので、ご説明ください。

情報システム課長

調達についてでございますけれども、まず、区がシステムを所有し現行運用しておりますけれども、相応の経費を必要としております。システム自体は事業者に任せて、サービスの提供を受ける場合には経費を削減できますけれども、区の職員が培ってきたスキルですか、維持が難しくなりまして、区がシステムをこれから運用する形態に戻すのは難しくなるということが考えられます。
 レガシーマイグレーションでございますけれども、こちらのメリット、デメリット、今後の課題ということですけれども、マイグレーションは、メーンフレーム向けのプログラムを、変換ツールを使いまして新しいシステムに移行するというものでございます。こちらは、新しいシステムの今のプログラムを使えるというメリットがある反面、システムの複雑さ、スパゲティ化とかいいますけれども、そちらを回避できないため、一時的なものにならざるを得ないということがございます。そういったことが課題でございます。
 また、見える化でございますけれども、現行システムは複雑、肥大化しまして、なかなかわかりづらいという課題を抱えています。またブラックボックス化しているという声も聞かれます。そういったものを解決するために、業務やシステム全体を、だれにでもわかりやすく理解できるような形にしていこうというのが、システムの見える化でございます。

中村 康弘

最終的に、検討部会で、ホストコンピューターの今後のあり方というものをある程度、いついつまでにこういう形をというふうな基本方針があると思います。それをちょっとお示しいただきたいのと、あと、それを受けた上でこれからどういった取り組みをしていくのかということも、あわせてお聞かせください。

情報システム課長

最終的にということですが、まだ始まったばかりなんですが、すべてのシステムを一元化にできる利便性がホストである反面、法規制や機能改善によってシステムが複雑化しまして、職員や機器への負担も増えて、運営経費が削減しづらい状況であるということが基本的な考えにあります。
 そういったものを受けまして、業務の見える化につきましては、業務範囲を区切って一部先行実施して、効果や反省点を検証して実施していこうというものでございます。

情報システムの業務効率化と全庁的な見える化推進

中村 康弘

いずれにしても、情報システムは専門用語がかなりありますし、技術的な課題も多いので、なかなか理解しづらい部分もあるというふうに私自身も理解しております。
 先ほどから見える化ということもお話しされています。要は、実際の業務のフローとシステムの設計というのがマッチングしてないことによって、効率性を目指しているにもかかわらず、逆に非効率になっているとか、逆にコストがかかっているとか、そういうことを回避するために、今の区役所の業務のあり方というものを1回整理しようということになってくると思うんです。当然ながら情報システムは限られた人数でもありますので、全庁的な取り組みという部分になってくるかなと思いますけれども、そういったところの全庁的な情報システムの業務の見える化というところで、今後どういう展開が情報システム課としては望まれるところなんでしょうか。

情報システム課長

ホストコンピューター一辺倒でやっていた昔の時代は、システム担当者は使っている職場だけに担当者を置いておりましたが、現在パソコン等も1人1台配置されておりますので、専門講習を受けました情報リーダーを各課に、現在のところ配置しております。
 また、理解しづらい言葉等あるということですが、今後は、そういったものについて注釈をつけるなどの工夫を進めていきたいところでございます。

中村 康弘

よろしくお願いします。時間がないので、次の項目に行きます。
 井草花と緑のガーデンタウンについて、本事業について区も補助金を出していると思いますが、概要を説明願います。

産業振興課長

補助金でございますが、区は2年間で300万円ほど出してございます。
 事業の概要でございますが、この事業は、井草地域には都立農芸高校や荻窪園芸地方卸売市場がございます。こういった地域特性を生かしまして、都の補助事業を使って、花と緑をコンセプトに、園芸のまち井草地域を活性化させようとする事業でございます。

中村 康弘

区内でも、私も上井草在住ですけれども、井草地域というのは、区長もその地域にお住まいだと思いますが、特徴として屋敷林等のみどりが圧倒的に多いということで、そういったことを地域の特徴を生かしながらコミュニティの活性化等を図っていこう、そういう考え方で、地元の方々が団体等と協力しながらやられているというふうに理解しておりますけれども、課長はこの事業に対して個人的にどのような感想をお持ちで、また今後どういう展開が──課長個人といいますか、区としてもコメントしづらいと思うんですけれども、この事業に対してどのような評価を今お持ちでしょうか。

区民生活部長

今ご質問がありましたけれども、この事業の特徴というのは、1つは、当初の事業としてシナジー事業としてやっているわけですけれども、地域と一緒になってやっていこうというところに最大の眼目、特徴があるなというふうに思っていますし、当初の段階から比べると、町会やあるいは商店会、そういったところも入ってきて、広いつながり、そういうものが生まれてきているなというふうに感じています。
 あと、もう1つですが、駅だけではなくて、いかに住宅地の中までこれを展開させていくか、そういうことがこれからどんどん進められるともっと広がりが出るかなと、そんなふうに思っています。

中村 康弘

部長のほうから今コメントいただきました。私も全く同意でございます。
 それで、東京都の、先ほどお話があったシナジースキームの補助金なんですけれども、今年度で一応補助が終わるわけですよね。来年度以降、この事業そのものの運営に関しての財源という部分では、非常に大きな課題があると思いますけれども、その辺に関して区はどう認識しているのか。また今後、東京都がなくなった分、区として頑張っていけるのかどうか、その辺に関して率直なコメントをお聞かせください。

産業振興課長

委員ご指摘のとおり、東京都の補助事業はサンセット事業でございまして、今年度で終了いたします。この事業を次年度以降どうするかという点につきましては、私どもと、主催しております商工会議所杉並支部さんと、それから中小企業診断士の方と今お話をしているところでございまして、課題は何か、次年度以降どういう事業を展開していこうかというところを今議論しているところでございます。

杉並中継所跡地の現状と今後の活用

中村 康弘

ぜひ発展的にご検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続いて、杉並中継所跡地についてお聞かせいただきます。
 昨年度末をもって閉鎖という状況ですけれども、現状はどのような状態でしょうか。

企画課長

施設としては、そういう形で21年の3月をもって稼働を停止しているわけですけれども、区といたしましては、その跡地活用について、この間も検討を進めてきたということでございますが、何しろ堅牢なプラント施設という施設構造上の問題にかかわらず、そのほかに、移管後20年、清掃関連施設として使用するという移管条件、そのあたりがありまして、ちょっと今まだ検討中というところでございます。

中村 康弘

1年ほど前ですか、区のほうでは一応庁内で検討部会を、昭和32年度までの10年間暫定使用に関して、また、それと今後の有効利用のあり方というものを検討していく、そういうふうなことを進めているということがありましたけれども、それはまだなかなか進んでいないということでよろしいんでしょうか。

企画課長

庁内の検討は、先ほどご答弁申し上げたとおり、引き続きやってございます。そうした中で、私ども、特に3・11で大きく状況が変わったということで、先般も東京都の所管のほうにお伺いして、そのあたりで移管条件の取り扱いについていろいろと議論してきたところなんですけれども、やはり23区と東京都、大きなスキームでの約束事ということもあって、なかなか1区の事情では厳しいというところで、そのあたりの入り口の部分、そこがちょっと大きいというところでございます。