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中村(なかむら)やすひろ

平成21年度予算特別委員会報告(Part Ⅳ)

予算特別委員会もいよいよ大詰めを迎えています。私は今回全ての款で質問をさせて頂きました。いささか疲労感も感じながら、本日最後の質問です。

都市整備と教育費についてです。

質問内容は、

  • 「生けがき道づくり」事業について
  • 井草中校舎建て替えについて

以下質問の要旨です。

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◆ 「生けがき道づくり」事業について

1. 「まちづくり100年の計」として、この事業の創設が予定されている。本区としては、これまでも「みどりの基本計画」で接道部緑化を進めてきたが、何故、この度こういう形で事業を行うことになったのか。本事業の目的と概要をお示し頂きたい。

2. 事業名に「生垣」とあるが、接道部の緑化については基本的には、「生垣」「植込み・植樹等」と「緑化フェンス」の大きく3つに分類している。今回の「生けがき」には広義の意味で他の緑化形態も含むのか。

3. これからの住宅状況を鑑みて、生垣だけではなく、様々な形態の方が、柔軟性があって良いのではないか。この点については、幅広い考え方を。

4. 「研究会」を設置するとのことだが、どのような構成メンバーで何を目的に研究するのか。

5. 「みどりの基本計画」は来年度改訂される予定だと思うが、本事業は基本計画において、どのような位置づけとなるのか。

6. 今の基本計画は、平成17年4月の策定だが、接道部の緑化については、平成14年の調査時の19.5%のから、平成30年までに20%を目標としていた。

一方、平成20年3月のみどりの実態調査では、接道部の緑化率は23.3%となっている。この数字については、既に基本計画平成30年での目標を大幅に達成したということか。

7. 3年間で大きく前倒しで達成できた背景は。

8. 今後の目標はどうなるのか。

9. 接道部緑化助成制度について詳しく伺うが、資料【509】、生垣は18、19年と新規設置で利用がそれぞれ37件、植樹についても新規設置が14,18年。この2年間は助成制度の利用が大きく増えている。この背景は。

10. 一方、改修については、生垣は2件/年、植樹に至っては0件(3年間実績なし)。これについてのコメントと、今後はどのような対応を考えているのか。

11. 助成金については。現行:1mもしくは1㎡当たり 生垣は、新規=9000円、改修=4500円、植樹は、新=5000円、改=2500円。この金額はどのようにして設置したのか、また自己負担とだいたい何割程度なのか。

12. 区民への普及啓発は、より拡大するためにはどのようにすれば良いと考えているのか。

13. 「生げかき道づくり」に戻るが、来年度モデル区間を予定しているが、今どこまで詰めているのか。地域、長さ、個数、費用、また何のモデルなのか。

14. モデルというからには、単に塀を生垣にしたというだけのものではなく、100年のまちづくりのモデルとなるべきものでなければならない。そこを見て「良いな。真似したい。私たちの地域もぜひ進めよう」となるべきだと思う。

モデル地域については、電柱の地中化や路面舗装等、また専門家の意見も交えた景観づくりの構想として進めるべきではないか。

15. 「率先垂範」で区としても、区有地及び区施設の接道部の緑化を強力に進めるべきだと思うが、現状何%で、目標は何%か、また対策は何か計画化されているのか。

◆ 井草中の建て替えについて
16. 24年度からの新校舎使用というスケジュールで、検討協議会が進められていると思う。その中で、地域の商店会から、(1)校舎敷地内に雑木 林の昔からの特色を生かした植栽を、(2)特に敷地北側については、沿道との景観に配慮した植栽を、との要望書が出されているが、現段階で、この要望書に 対してはどう対応するお考えか。

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中村(なかむら)やすひろ

平成21年度予算特別委員会報告(Part Ⅲ)

今回は、保健福祉・環境清掃費に関してです。3回目の登壇です。

  • 区保育室について
  • 保健センターにおける歯科衛生士について
  • 福祉タクシー券について
  • 安心コール・安心センサーについて
  • まちの湯ふれあい入浴について

以下質問要旨です。

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◆ 区保育室について

1. 保育園の待機児童解消への取り組みの緊急対策として、区の4施設が区保育室に切り替わることになっている。何故、この4施設が選定されたのか。

2. この4施設の中には、未使用のものもあれば、実際使用されているものもあると思う。待機児童解消への緊急対応は喫緊の問題であり、一日も早い 対応をお願いするが、一方で、現行の施設を利用されている方々への影響はどのようになるのか。各施設の現状の利用状況と影響を問う。

3. 清沓中通会議室については、一部、私の方でも利用者のご意見を伺っているが、今後どのような形で対応をしていくとお考えか。

4. ご要望に極力添うよう、くれぐれもお願いする。

◆ 保健センターにおける歯科衛生士について

5. 現在、区内保健センター5ヶ所にそれぞれ1名ずつ配置されている歯科衛生士の役割と業務内容をお示し頂きたい。

6. 資料では、来年度から5名が4名になる。上井草と和泉の保健センターで、1名の歯科衛生士の方が兼務するとのことだが、何故この2ヵ所となったのか。

7. 具体的に、この兼務の衛生士はどのような勤務形態となるのか。

8. これまで1名ずつ配置されていたが、サービスが低下することはないか。

9. 常駐しないことにより、事務所内でのコミュニケーションの問題等、結果的にサービスの低下を招く恐れはないのか。

10. 利用者の声も聞きながら、サービスの低下を招かないようくれぐれも宜しくお願いする。

◆ 福祉タクシー券について

11. 本年度より、福祉タクシー券の500円券が100円券に窓口交換できるようになっている。以前、この件については、交換する旨を要望・提案 させて頂いたので、今回の対応は高く評価している。資料【508】では、交換に来られた方が21年1月末で191人いたとのこと。この方々は区役所本庁窓 口に直接来られた方の数と理解して良いか。

12. 一人の方が複数回来られるケースもあると思うが、多い方で何回程来られているのか、その辺のデータ等お持ちか。

13. 対象が障害者でもあるため、わざわざ来庁されるのに何かと不便なことがあるのではないかと思われる。各地域の区民事務所や駅前事務所でも交換業務を行ったり、あるいは郵便等での交換対応も検討してはどうか。

14. くれぐれも宜しくお願いする。

◆ 安心コール・安心センサーについて

15. 先日も質問が出たが、資料【506】でも説明頂いているが、安心センサー事業は、現在の緊急通報システムにリズムセンサーの機能を付けて反 応がなければ電話等で確認をする。安心コール事業は、新規の事業として電話による安否確認を週に1回行うとのこと。これで正しいか。

16. 安心センサー民間タイプの利用者について付加サービスとして取り付け可能とのことだが、消防庁直通タイプの利用者はどうなるのか。

17. 従来の緊急通報システム、安心センサー、安心コール事業。これらの事務事業としての区分けはどのようになるのか。

18. バラバラに付け足した感があるが、前にも提案したように双方向の通話システムでコールセンターを活用すれば一つのシステムで簡潔することが出来たと思う。そういうことは検討しなかったのか。

19. 前に、緊急通報システムの誤報率の高さを指摘したことがあるが、誤報の中には押し間違いではなく、話し相手や様々な相談先としてボタンを押すケースもあるとの情報も聞いている。

地域福祉、一人暮らし高齢者の情報源というツールと捉えて、コールセンターを充実させていけば、システム的にも今のとほとんど変える必要がなく、余りコストもかけず、いくらでも付加価値を拡げていけると思う。今後の検討課題として頂きたいがどうか。

◆ まちの湯ふれあい入浴について

20. 同事業の概要を説明頂きたい。

21. 20年度から実施回数を増やしたが、どのように増やしたのか。実施回数の増加の背景と利用者の声等これまでの成果と課題は。

22. 月4回の水曜日だと第5水曜日に間違って来てしまう場合もあるのでは、毎週水曜日という形には出来ないのか。

23. 更に回数を増やして欲しい、もしくは水曜日と決められてしまうと混雑するので100円の回数券のような形にして、いつでも行けるようにしてもらいたいとのお声もあるがどうか。

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中村(なかむら)やすひろ

平成21年度予算特別委員会報告(Part II)

今予算委員会第二回目の登場です。今回は、議会・総務費、生活経済費に関する予算についてです。

  • 雇用対策について
  • 区の就労相談について
  • 区民農園について

以下質問の要旨をご報告します。

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◆ 雇用対策について

1. これまでも雇用に関しては多くの質問が出ているので、私からは国が進めている緊急経済対策の中の雇用対策に絡めてお聞きしたい。

昨年後半からの政府の緊急経済対策として、総額75兆円の景気対策を行ってきた。雇用に関しては、昨日関連法が成立した第2次補正予算で、3年間で総額2兆円規模、雇用の維持と新たに25万人の雇用を創出するための対策を進めている。

この中で、雇用創出に関連した2つの交付金がある。ひとつは「ふるさと雇用再生特別交付金」、もうひとつは「緊急雇用創出事業」。これらはどのような事業か、改めて概要の説明を。

2. 区としては、この2つをどのように使っていくのか。
3. 「ふるさと雇用再生交付金」については、今予算委員会の冒頭で、島田委員より、2月27日に5会派連名で区長に対して「福祉施策に係 る緊急要望書」を提出した旨の話があったが、その中での「福祉分野における人材確保に係る支援」を行ってもらいたいとの要望の主旨に合致しており評価でき る。

この「ふるさと交付金の活用」について、金額、期間、事業の内容、目標とする雇用の規模等、もう少し具体的にお示し頂きたい。

4. もう一つの方の「緊急雇用創出事業」について。
これは、今回の予算の中に1億1900万円計上されている、東京都の「緊急雇用創出区市町村補助金」を使っての非常勤職員の緊急雇用が計画とは、どのように関連するのか。この制度における雇用規模、期間も含めて。

5. この(170名の)緊急雇用創出事業については、予算書に10項目が記載されているが、申し込みから就労まで具体的にどのようなスキームとな るのか。「すぎなみ地域大学との連携で、地域の即戦力となる人材養成を行う」とのことだが、地域大学としてはどのようにして就労までの流れを作っていくの か、プログラム運営という立場からご説明を。

◆ 区の就労相談について

6. 同事業の概要を。

7. 相談受付時間、時間制限、また土日対応は行っているのか。

8. これまでの利用状況と相談に訪れる人の最近の傾向等あれば。

9. この相談業務は何を最終目標にしているのか。東京都が行っている、東京しごとセンターやハローワークとはどのような役割分担をしているのか。

10. カウンセラーはどのような人?経験者?

11. 就労相談に来られる方は、生活に困窮しており、就労の前に福祉の対応をし、同時進行で進めていく必要があるケースも考えられるが、カウンセ ラーは区の高齢者施策やひとり親施策等の福祉施策に精通し、相談業務において積極的に活用しているのか。午前中も似た質問があったが、「福祉→就労支援」 の流れとは逆の、「就労相談→福祉」の流れは充実しているのか。

12. 就労支援には、一回きりの面接ではなく継続的な関わりが大切だと思う。継続的なフォローはできているのか。

13. ちなみに厚生労働省、経済産業省と都道府県がタイアップして行っているジョブカフェ事業では、特に若者向けの就労相談プログラムを行ってお り、これまで延べ26万人の若年者の就職決定を行ってきている。登録者の就職決定率は50%近いとのこと。ジョブカフェではマンツーマンの面談を行い、 「何がしたいのかわからない」という若者の悩み相談から始まり、企業とのマッチングまで決め細やかな面倒を見るというのが一つの特徴。1回当たり30分か ら1時間のカウンセリングを3回程度行えば就職の糸口を見つけさせられるというデータもあるようだ。

区としても、基本的には東京しごとセンター等につなげるものの、実際に行ったのか、また行ってどうだったのか等のフォローアップの体制を検討するべきだと思う。

14. 港区で実施している「ひとり親家庭就労支援事業」というのがある。これはひとり親のお母さんを対象にしている事業で、面接を行った上で、個 々人の希望や経験、また生活環境に応じたメニューを選定。生活の自立支援から就労まで決め細かい対応をしている。一人一人の「顔」が見える就労相談の体制 を構築することについてはどうお考えか。

15. 雇用政策については、国や東京都の管轄というイメージが強いと思うが、区の特徴としては、より地域に密着し、福祉・教育・高齢者・青少年・ 母子家庭等の総合的な施策が充実しているので、このような経済危機の状況では、より区民に身近で幅広い相談事業ができる区が、その辺の取り組みをぜひとも 力を入れて考えてもらいたい。

◆ 区民農園について

16. 昨日、他の委員の質疑でも仮設トイレの設置の要望があったが、私も同様の利用者のお声を頂いている。昨日区民生活部長からトイレの設置を検 討するとの答弁があったが、一度、13園それぞれの現場の状況をつぶさに調査して、ぜひ前向きに実現して頂きたいと思う。重ねて要望する。

17. 資料では、平成20年度の実績及び21年度の予定では、合計1759名の利用者がいる。農園数、農園面積を含めてここ数年ほぼ横ばいか若干減少している。実際には定員の問題も関係していると思うが、希望者についてはどのような状況か。

18. 希望者が増えているという状況に対して、どのような対応をしているか。

19. 区内であれば、農園数を増やすことについては土地等の問題で制限もあると思う。区は「都市と農村の共生事業」を進めていく中で、交流自治体とも協力していくとの方針も打ち出しているが、他の自治体との協力についてどう考えるか。

20. 昨日、青梅市との観光協定を進めていくとの話しがあったが、青梅だと車で1時間程で手軽に行け、週末に十分日帰りが可能な距離。グリーンツーリズムと巷で言われているが、青梅市に協力頂いて杉並区の区民農園を作っても良いのではないか、見解を。

21. あと農園の景観についても伺いたい。現在区内に13か所あるが、いずれも農園の周りを金網フェンスで囲み、注意事項等の看板が立っているだ けで味気ない。区民農園も一つの公園という見方で、フェンスではなくきれいな植栽にするとか、立て看板や物置についてもお洒落なものにしたり、利用者だけ でなく近隣や通行人も景観が楽しめるような場にしてはどうか。

22. ネーミングも、「区民農園」という無味乾燥なものではなく、「杉並ファーマーズ・パーク」にするとか、少し工夫をした取り組みを期待する。

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中村(なかむら)やすひろ

平成21年度予算特別委員会報告(Part I)

本日から、平成21年度の予算を審議する予算特別委員会が始まりました。初日は、予算の歳入や財政全般に関する内容です。

この委員会は全議員が参加し、各自(会派)割り当ての時間で一問一答形式で進められていきます。会派の人数が多い順番に行うため公明党はトップバッターです。

私は、公明党の中で2番目に質問に立ちました。私が質問したのは、

  • 区政の長期展望について、
  • 公会計制度改革及び財政運営について、
  • 減税自治体構想について

です。以下質問の要旨です。

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◆ 区政の長期展望について

1. 「遠きを見すえ 今を固める」という今回の予算編成方針の「遠きを見すえ」という点についてお伺いさせて頂きたい。

現在の世界的な経済不況は「100年に一度の」危機、全治3年と言われている。「100年に一度の」危機は、日本がモデルチェンジを図る「100年に一度の」チャンスでもあると思う。

今後の日本の再生戦略として、「緑の社会への構造改革」として環境・エネルギーにおける技術開発の促進や、介護の分野でのロボット技術の研究等様々 な戦略を持っている。このような日本の未来像を精査し、大きく次の100年に向かって飛躍していけるよう、杉並区として「希望の構想」といった将来のビ ジョンを区民に示してはどうか。

2. ちなみに、当区としては基本構想「杉並区21世紀ビジョン」が、一番遠い将来の構想として位置付けられている。これは平成12年に策定され、 約四半世紀・25年ほどの将来を展望している。表現が若干抽象的でもあり、具体的なものとしてイメージしづらい部分もあるかなという個人的な感想。

基本構想については、一度作成したらそのままではなく、社会情勢の変化に合わせその都度見直しとか新たなビジョンを作成するとか、見解はどうか。

3. 基本構想については、区長選挙の絡みもあり難しいということは理解できる。であれば、行政側からの一方的なものではなく、区民はどう考えてい るのか、特に将来を担う子供たちはどのような未来を望んでいるのか、墨田区で建設中の新タワー「スカイツリ―」を29年前に「未来の墨田」として当時の小 学生がタワーの絵を描いて「予言」していたことが新聞報道であったが、このような、杉並の明るい未来に思いをはせるイベントや企画を考えてはどうか。

これまでの延長線上ではなく、新しい発想で、「遠きを見すえ」る目線を区民に働きかけることを、一度ぜひ検討して頂きたい。

◆ 公会計制度について

4. 20年度決算による開始バランスシートや固定資産台帳の整備が現在進められていると思うが、現段階での進捗状況を。

5. 決算書の形態等は変わるのか、また財務4表の位置づけはどうなるのか。今後の決算議会や監査等においてどのような点が具体的に変わるのか。

6. 一般質問では、「企業会計的手法を導入することにより、資産・負債など、より多くの財務情報を得ることが可能となる」との答弁があったが、 せっかく多くの時間とお金をかけて公会計制度の改革に取り組んでいるので、より有意義に活用するべきと考えるが、その辺の取り組みや工夫についてはどのよ うに考えているか。

7. 会計制度の変更に伴い会計システムもリニューアルされると伺っている。現段階での会計システムの導入状況について伺う。

8. 会計情報というのは単に会計課が財務諸表を作るだけとか議会での議論だけでは意味がない。各部門の責任者がリアルタイムで状況を把握する必要 がある。特に管理会計でのコスト分析は最低でも各部長、課長が使いこなせないといけないと思う。今後、そのような形で発展的に活用できるソフトを採用する べきだと思うがどうか。

9. また決算の時に比べて、予算や実施計画等の策定の段階での財政状況の変化についてはあまり議論されていない。今回も予算案が上程されているが、この予算が執行されれば、区の財政指標、経常収支比率、公債費比率等、どうなるのか、予測は立てられているか。

10. 予算の議論において、必要な行政サービスの財政出動と財政規律のバランスも検討する必要があるのではないか。一般質問でも質問したが、予算の審議や実施計画の審議のタイミングで、それに伴う財政的な裏付けについても併せて議論できれば理想的だと思うが、どうか。

◆ 減税自治体構想について

問題提起をする意味でも、様々質問をさせて頂く。

11. 研究会の報告書では、この構想での意義というか利点をいくつか示している。
主なところでは、
① 「財政のダムを築くことにより、中長期に安定的な財政運営が可能になること」、
② 「社会資本整備において世代を超えた意思決定ができること(要は、区債等で施設の建替えをすると、後の世代は借金を返済するだけで、その基となる意思決定には参加できないという不公平感があったが、それが解消できるということ)」、
③ 「災害等のリスクにも備えられる」、そして、
④ 「運用益による減税で、低負担高福祉の実現ができる」等が挙げられている。

しかし、今言ったこれらの要素それぞれを同時に最大限満足させることは不可能だと思う。
なぜなら、①②③のように積立金を「財政のダム」と捉えるのか、④のように「減税を可能にする財源」と捉えるのか、それぞれの目的がコインの裏表のようにトレードオフの関係にある。

ダムとしての積立金であれば使うことが前提、逆に運用益を生み出す元本であれば出来るだけ使わないのが望ましい。もしくは、この両方をミックスして 考えるのか。その辺の区の考えが、現段階ではまだはっきりしない。報告書も受けたので、積立金をどう捉えるのか。今の考えをお聞かせ頂きたい。

12. 今回の予算編成では財政調整基金を取り崩して借金をせずに済んでいるが、将来の積立金も「このような将来のためのダムを作ります」と、そし て結果として遠い将来運用益が出れば、プラスアルファとして区民へ積極的に減税という形で還元していきます、というふうに段階的に考えて、長い目で構想を 実現していくといった方が区民の理解を得やすいのかなと個人的に考えるがどうか。

13. 「財政のダム」について、ダムの水量はどの程度が妥当かイメージを湧かせたいと思う。「ダムの水の放流」が必要な時というのはどのような局面と考えているか。

14. 災害については、当区においては大規模地震による被害というのが一番可能性の高い想定だと理解する。そのような災害発生時に復興に伴う当区 の追加支出額というのは阪神・淡路大震災の際の西宮市の実績から当区では約4000億円との数字も出されたことがある。この金額の算出根拠、またどう捉え ているのか伺う。

15. 30年以内に震度7以上の地震が首都圏で発生する確率は70%との予測もあり、それに備えて地域防災計画の更新、耐震化の促進やBCPの策定等に取り組んでおり、防災も進んできた。

そのため14年前とは状況も異なるので、本格的に必要な財政支出の見積もり算定に着手してみる必要があると思うがどうか。

16. 一方、区収入の急激な減少については、どの程度バッファを見ておけば良いとお考えか。

17. 研究会で示された財政収支モデルがあり、歳入の将来推計モデルとして直線に近い曲線が示されている。しかし、これはあくまでも予測であり、実際はバラつく。このバラつきが下に大きく振れた部分を穴埋めすることがダムだと理解する。正しいか。

18. これについては過去の実績から計算予測することができると思う。この収支モデルからバックワードに左側に線を引き、過去の実際の区収入との 差を見る。標準偏差を取り、正規分布に当てはめていくと、統計的なだいたいの数字が出てくる(前にも話したことあるが)。一度、計算してみてはと思うがど うか。

19. このように計算していくと、だいたい必要なダムの水量が予測できるのではないか。見積もり額の全額をダムに貯めるのか、また震災だと70% の確立なのでその辺も加味した蓄えにしていくのか等の考え方はあると思うが。今後、その辺の考え方も示していくべきだと考えるがどうか。

20. 先ほど島田委員からも質問があったが、20年度の金融資産の運用実績【資料475】は、預金関係で約39%、債券等への投資が約61%、トータルで0.935%の利回りとの結果であった。

積立金をどう位置付けるのかにより、運用方法やポートフォリオも異なってくるはず。ダムとして考えるのであれば期間を短くし、安全性が最重視される べき、結果リターンは低くなる。運用益を重視するのであれば、その逆になる。今後お金の運用について哲学と戦略を明確にしていくべきだと思うが、どうか。

21. 減税自治体構想において、現在の行政サービスの低下という今の世代の犠牲の上に将来世代へ「正の遺産」を残すこと。これは当然ながら区民の理解は得られない。

改めて確認するが、これは区の意図ではない。この認識は正しいか。

22. この点は区民に対する広報等でも常に明確にして頂きたい。

しかし、サービスレベルの個々の議論となるとキリがない。あくまでも客観性をもった基準が必要不可欠。この点について、一般質問では「事務事業の再 編で予算と行政評価の事業単位の統一を図り、予算・決算・行政評価が連動できる条件が整った」と答弁があった。改めて今後の展開について伺う。

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中村(なかむら)やすひろ

一般質問(平成21年第1回定例会)

財政運営について

本日、杉並区の財政運営について質問しました。公会計制度の改革が現在進められている中、フローだけでなくストック情報を充分加味した長期的な視点に立った財政運営が必要であると訴えました。

また区が研究を進めている「減税自治体構想」(予算の一定の額を積立て、財政のダムを作り、将来的には運用利益による減税=区民への還元を計画する という長期的な構想)についても、現状の課題を指摘しつつも自治体として付加価値を生み出していく知恵を出していくよう主張しました。

(以下質疑の全文)

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本日は、杉並区議会公明党の一員として、財政運営について質問を行わせていただきます。
地方自治体の財政運営に関す る改革は、今一つの転換期を迎えていると言えます。これまでは自治体財政は、予算の策定から執行、決算に至るまで、単年度のお金のフロー情報に基づくもの でありました。しかし、これからはストックの状況をより勘案し、行財政の運営や分析を過去から未来への時間軸に立って遂行していくことがより重要視される ことになります。それは、地方公共団体の財政の健全化に関する法律(以下健全化法)や、公会計制度の改革にあらわれています。
平成十九年六月に公布された健全化法は、新たな自治体の財政再生制度として、約五十年ぶりの見直しが行われました。実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率の従来のフローの管理指標に加え、将来負担のストック指標である将来負担比率も導入されました。
指標の公表は全国の自治体で昨年から行われておりますが、ことしの施行により、今年度の決算における指標のうち、いずれかの比率が一定の水準を上回った場合には、財政健全化計画などの策定や、公認会計士などによる個別外部監査の要求が義務づけられます。
フローとストックの両方を網羅した指標の導入により、現在の資金繰りと将来への負担先送りの状況を把握する枠組みができました。フロー指標だけであれば、 支出や負担の多くを将来に先送りし、数値をよく見せることは可能ですが、四つ目の将来負担比率により、そのような可能性にガードがかかることになります。
ちなみに当区の昨年度の実績では、連結でも単体でも実質赤字がなく、実質公債費比率も三・四%と非常に低い。また、充当可能な財源が将来の負担額を上回 り、将来負担比率が生じないという、健全化法で定める早期健全化や財政再生の基準からはほど遠い、良好な結果でありました。
公会計制度についてもことしから抜本的な改革が行われ、すべての自治体において、民間企業と同じように発生主義・複式簿記での貸借対照表、バランスシート、行政コスト計算書、純資産変動計算書、そして資金収支計算書の四表が作成されることになります。
これまでの公会計制度は、現金主義・単式簿記によって運営されてきましたが、これは議会による予算という、税財源配分の事前統制を確実に行うことを主目的 として、このような形態が採用されてきました。しかし、将来世代に対して責任ある財政の効率化や適正化、資産、債務の管理と改革、また、住民に対する透明 性向上等の必要性から今回の改革が行われました。
当区では以前からも複式簿記でのバランスシートは独自に作成、公表してきましたが、これは普通 会計に基づく決算統計のいわば間接的なデータの組みかえによるものでした。ことしからは固定資産台帳をしっかりと整備し、区が保有する資産の実態が公正価 値により詳細かつ正確に把握されることとなります。形式としては、総務省が示している基準モデルで行う予定となっています。
このような新しい局 面を迎えている現在、杉並区の財政状況としましては、本年度末で減税補てん債の残高ゼロを達成し、区債全体としても二百四十六億円まで減少。一方、基金の 合計は、本年度末で四百九十八億円。財政調整基金だけでも二百二十二億円まで積み立てられる見込みとなっています。そして経常収支比率や実質収支比率等の 単年度のフロー指標も改善著しく、今後数年間は税収等の落ち込みにより収入面で厳しい状況が予想されるものの、財政的には健全な状態を保っています。
しかし、過去からの杉並区の財政状況の推移を見るにおいて、ここまで決して平坦な道のりではありませんでした。昭和六十年から平成三年のバブルの時代のわ ずか六年間程度で、当区の財政規模が急激に拡大しました。その後バブルの崩壊に伴い、平成五年以降は区税収入が大幅に減少。バブル時代までは歳入決算に占 める区税収入の割合がおおむね五〇%以上であったのが、平成五年以降は四〇%台前半から三〇%台にまで落ち込みました。それと反比例する形で起債残高が平 成三年ごろより激増し、平成十二年には九百四十二億円にまで達しました。逆に、財政調整基金は残高が平成十一年に十九億円まで減少し、その間、経常収支比 率も最大九四・一%にまで上昇してしまうという、バブル崩壊の後遺症による財政悪化に十年近く悩まされ続けてきました。
私は、当時はこの場には いませんでしたが、悪化する財政と悪戦苦闘しながら決然と行財政改革を断行し、財政危機を乗り越えてこられた区長初め区役所職員の皆様のご努力に心から敬 意を表するとともに、これからの区政運営の責任の一端を有する者の一人として、過去の事例をしっかりと学習し、教訓として十分に活用していかなければなら ないと決意をしているところです。
そこでお伺いします。バブル期から平成不況、そして今日に至るまでの区税収入の急激な変動と、財政の悪化から 再生という一連の過程において、区の収支の構造上、また地方自治体としての制度上、どのような問題に直面してきたのか、約二十年間の総括と問題認識をお示 し願います。
また、先ほど述べた現在の自治体財政と公会計制度の改革について、区としてはどういう考え方を持って対峙していくとお考えでしょうか。
さらには、これからの長期的な展望に立ったときに、公共施設等の区有資産や区の人口構成等、区財政にとってどのようなリスクや環境変化が考えられるのか、ご所見をお示しください。
次に、財政規律確保の具体的な取り組みについて質問します。
先ほど財政健全化法に触れましたが、あくまでも同法は、自治体が致命的な財政危機に陥るのを防ぐための警戒ラインを二段階で設けているものにすぎず、その ような基準だけを判断材料にすると、気づかないうちに危険区域に達してしまうかもしれない。健全な財政状況にあっても、当区としての独自の管理指標を持っ て、計画や予算策定の段階から規律を遵守していく仕組みが必要ではないかと考えます。
岐阜県の多治見市では、多治見市健全な財政に関する条例、通称財務条例を平成十九年十二月に制定し、本年度から全面施行しています。
同市は、条例制定当時は比較的健全と言える財政状況にありましたが、過去にバブル崩壊の影響を受け、平成八年に財政緊急事態宣言を行うまでになった経緯が ありました。そのときの教訓の上に立って、財政健全化法だけではなく、市独自の財政運営のルールを設けることによって財政規律を強化し、長期にわたる安定 的な収支の均衡を目指して条例の制定に踏み切りました。
多治見市財務条例は、まず、財政運営の指針として、市の財政は市民の信託と負担に基づい ていること、市の負債は現在のみならず将来の市民の負担でもあり、世代間の負担の均衡を図るべきであると定めています。さらに、計画的な財政運営を具体的 に進めるべく、償還可能年数、経費硬直率、財政調整基金充足率という三つの独自に考案した指標と、従来の経常収支比率の計四つの指標で財政の健全化を判断 するということを定めています。
償還可能年数とは、健全化法の将来負担比率に近いものですが、将来負担比率が負債を標準財政規模で除しているのに対し、負債を償還可能財源で除した指標を採用しています。このことにより、ストックベースでの健全性がより端的に示すことができるとの考えがあります。
経費硬直率とは、経常収支比率の分子から、過去に形成された公共施設等から受ける受益に対応する負担としての公債費を除いた、フローベースでの行政サービスに係る経費の硬直性をあらわしたものです。
財政調整基金充足率とは、財政調整基金の残高から災害復旧対策の見積もり費用を差し引いたものを、経常経費充当一般財源で除した数値です。
そして経常収支比率については、経費の硬直性という一般的な観点ではなく、資金の安定性を示すものとして位置づけられています。
これらの指標の算定時期についても、従来では決算の際に財政指標や健全化判断比率の数値を示すのに対し、財務条例では、事業規模の発散を防ぐことが目的とされているため、決算時ではなく計画策定時に指標の予測値を示すことに重点を置いています。
総合計画の基本構想には、歳入推計と歳出計画額、さきの財政判断指標の予測値が記載されています。
当区として、このように計画策定の段階から、それに伴って予想される長期的なフローとストックの財政状態をも管理していく仕組みについてどのように考えているのか、お聞かせください。
次に、財政情報のディスクロージャーについて伺います。
杉並区においては、半期に一度「財政のあらまし」、そして決算に伴い財政白書「ざいせい」を毎年発行し、区の財政状況の公表に努めております。特に「ざい せい」に関しては、図表やキャラクター、簡潔なワンポイントの解説がちりばめられ、親しみやすい冊子として非常によくできていると思います。しかし、今後 は一層、フローとストック両方の財務情報、及びそれに伴う行政サービスに関する情報を一元的に開示する徹底したディスクロージャーが重要となってくると思 います。
熊本県に宇城市という、平成十七年に五町が合併して誕生した新しい市があります。そこでは、新しい市の資産の費用対効果を検証するため の財務情報を取り入れた施設白書、及び財務、非財務の両方のデータを含んだ包括的な財務報告書、宇城市アニュアルリポートを作成、公表しています。
当区でも施設白書は作成されておりますが、宇城市の施設白書は、二百三十すべての公共施設について施設別のバランスシートと行政コスト計算書が作成されて おり、施設の利用状況等の情報を加え、現状把握を行っています。施設ごとの資産、負債の状況、人件費や減価償却費などを含めたフルコストをベースに分析し た上で、個々の施設の財務情報を、図書館群とか観光施設群といったぐあいに同種のグループに分け、利用件数やコストなどの要素でマトリックス図を作成し、 詳細な分析も公表しています。
また、宇城市アニュアルリポートについては、バランスシートや行政コスト計算書、純資産変動計算書などの財務情報や分析結果を詳細に掲載しています。
ここまでは当区の「ざいせい」とほぼ同じですが、アニュアルリポートでは、冒頭に、同市の行政運営上どのような分野にどのような点で公共サービスを展開す るかという基本的な方向性を示した上で、将来に関する情報として、同市の中期財政基本方針の説明、中期財政計画に基づいて、十年間の予測バランスシート、 地方債の発行と償還計画、公債費比率について十年間のシミュレーションを行っています。収支計画については、一般会計にとどまらず、各特別会計についても 平成三十一年度までの予測計画を掲載しています。どこかの多国籍企業のアニュアルリポートと見間違えるほど非常に洗練された報告書となっています。
私も宇城市に視察に訪れ、財務担当者から詳しくお話を伺ってきましたが、情報の収集から分析と公表の内容について、大手監査法人の協力を仰ぎながら職員総 出で取り組み、相当なご苦労があったそうです。このレポートを、今後は議会を初め市民等とのコミュニケーションにいかに活用していくかという課題は残され ているものの、同市が財政に関する情報開示を非常に重視していることがよく理解できました。
慶應義塾大学の上山信一教授は、民間セクターが民事 再生法やM&Aなどの経営改革の道具がここ数年で一気に充実してきたのに対し、行政の経営は改革のスピードが遅いため、積極的な情報公開をパワーソースと して改革を進めていかなければならない、公開する情報の中身のレベルに従って手の打ち方のレベルも上がっていく、そのように述べられております。
財政情報の開示の充実は、当区においてはどのような価値を生むとお考えでしょうか。
また、紹介した宇城市のように、包括的な年次報告書や資産、債務の情報を含んだ施設白書等のさらなる財務情報の充実についてどのような考えをお持ちか、所見をお伺いします。
最後に、減税自治体構想についても質問いたします。
自治体財政運営における長い時間軸に立った視点、発想という点から見れば、減税自治体の考えは究極の長期展望とも言える構想です。
先日、同構想研究会から出された報告書では、積み立てた資金の運用について、長期国債であれば、過去のデータから一・五%の利回りは確保できると見積も り、インフレ率との相対性でも、中長期的に見ればインフレリスクを吸収できると説明しています。その上で、仮に一・五%での運用であれば、十年後に一 〇%、二十年後には一五%の特別区民税の恒久的な減税が計算上可能であるとの一つのシミュレーションが示されています。
時間のスパンを十年と見 るのか、二十年、七十年、百年と見るのかにより、減税の規模やリスクの要因も変わってきます。また、スパンが長ければ長いほど、経済状況や行政の仕組みを 先まで予測することが困難になります。しかし、現段階での最善を尽くして予測に挑戦する、変更を余儀なくされることも当然起こるでしょうが、その時点でま た最善の予測に修正する、その繰り返しを行うことが、実は行財政の運営において長期的な視点を涵養していくという効果もあるのではないでしょうか。
一方では、正の遺産に回す額を予算の約一割という考えが基本にあるようですが、今と将来の世代のそれぞれの受益と負担の適正化について客観的に検証し、合 理的な考えに基づいて検討していく必要があると思います。そのためには、バランスシートでの負債の部における正味資産の割合、企業会計で言う自己資本比率 のような指標で、返済が必要な財源と固定資産の状況を判断するのか、または一定の期間における複数年の予測バランスシートから、有形固定資産の額、減価償 却費の累計額、区債や積立基金の財源額、正味資産の額等を織りまぜて独自の指標を考えるなど、さまざま方法があるのかもしれませんが、どのような方法で、 今の世代と将来世代の受益と負担のバランスと、またその変遷を検証できるとお考えでしょうか。
また、構想では、現在のサービス水準を犠牲にして の積み立ては意図していませんので、そのことを担保するためにも、現在の行政サービスの有効性や区民満足度等から分析評価する行政評価をさらに充実させる 必要があると思います。そして、その結果を予算や財政計画策定の過程に直接反映させるような仕組みへの改革も同時に検討されるべきではないでしょうか。行 政評価と予算、財政計画の策定が直接連動するなどの制度の改革についてどのような考えをお持ちか、所見をお伺いします。
それ以外にも、報告書で も指摘されているとおり、行政改革のさらなる推進、積み立てと運用の体制、大規模災害時や、また現在のような急激な景気後退時における対応のルール等、具 体化に向けて課題は多数あります。区として研究会の報告書を受けての率直な感想、そして具体化に向けての道のりは今の段階でどう計画されているのか、お示 し願います。
今の日本では、行財政改革という言葉は、再建とか健全化とか、何か悪いものを立て直すという消極的な場面で使用されることが多いよ うに思います。国を初めほとんどの自治体が借金体質にあることから、仕方がないのかもしれません。しかし、継続的な改革や優良な財政運営へ努力すること は、決して消極的な場面にとどまらず、例えば今回の減税のように一つの競争優位、付加価値の形となることがあってもよいのではないか。もちろん地方公共団 体の目指すところは住民福祉の増進であり、利潤追求を第一義とする民間企業とは目的が根本的に異なりますが、財政規律の維持が結果として区民の福祉向上に 資するというモチベーションについては、区としてはいかがお考えでしょうか。
ソフトパワーによる人道的競争の時代、各自治体それぞれが知恵を絞り、特色を生かして、いい意味での住民に対するサービスの競争を行い、住民、国民に結果として恩恵をもたらす。杉並区もさらに魅力ある自治体になっていただきたい。
私もこれからもしっかりと研さんをし、尽力していくことをお誓い申し上げ、質問を終わります。
ありがとうございました。
○議長(青木さちえ議員) 理事者の答弁を求めます。
区長。
〔区長(山田 宏)登壇〕
◎区長(山田宏) 中村議員の一般質問にご答弁申し上げます。
私からは、財政、それから減税自治体構想にかかわるお尋ねにお答えいたします。
初めに、バブル期から今日までの景気動向と区財政をどう見てきたかということですが、ちょうど大体二十年間、昭和六十三、四年ぐらい、バブルがばあっと広 がりまして、そして一九九一年の宮澤内閣・橋本大蔵大臣、このときに急激に総量規制を行いまして、一気にバブルがはじけました。その後はがらがらと景気が 崩れていきまして、不良資産の山になりました。それから十年、失われた十年と言われるように、一九九五年には山一證券、その後銀行、ばたばたと倒れ、再編 が進みました。不良債権の処理も十年間、またそれ以上かかりました。
考えてみれば、バブルで国民、企業、自治体、国、それぞれ浮かれた。一番バブル時代に収入がありましたのは、恐らく国や自治体だろう、こう思っております。しかし、その収入は一体どこへ消えたのか。結局、雲散霧消してしまった。
私はちょうどバブルのころ都議会におりました。前もお話し申し上げましたが、そのときは鈴木都政でして、堅実な行政が当時は行われておりました。そのとき 共産党さんからは、とにかく基金をため込むな、全部吐き出せ、福祉に回せと、先ほどの質問みたいな意見がいっぱい出ておりましたよ。しかし、あのときにあ れを全部使っていたらどうなっていたかといいますと、もっとひどい状況に我々今あるわけですね。ですから、私は、やはりそういったときの経験というものは 極めて大事で、長期的に財政を見ていかにゃいかんなと、こう感想を持った次第です。
つまり、景気変動というものが区に対しては、主に住民税です けれども、大体二年遅れで影響を与えます。ですから、バブルが崩壊した一九九一年から二年遅れ、平成五年、一九九三年、先ほどお話がありました、五年ぐら いからどっと税収が減りました。バブル期は歳入全体の五六・一%が区税収入だったけれども、平成十三年度には、十年たったときには三六・八と、本当に景気 の変動をまともに受けました。
その間区はどうしたかというと、もちろん行革もやりました。しかし、バブル時代に広げたサービス、それぞれいろい ろなことをやりました。そういったものを切るというのはなかなかできないことですよ。そういった中で、いつか回復するだろう、こう思って借金を積み重ねて きたわけです。その結果、国も自治体も借金まみれになりました。
こういった状態というものを見てまいりまして、十年間、区議会の皆さんにも区民の皆さんにもご協力をいただいて、借金の返済と基金の積み立てというものに意を用いながら、サービスの向上を図ってきた。この十年間は大変貴重な経験であった、こう思っております。
なぜならば、支出の平均して約一二%が借金の返済と基金に回っていたわけで、区民サービスには回すことができなかったわけです。しかし、約九割の支出で杉 並区のサービスは大幅に向上した。さまざまな手法をした。私は、そういった意味で、一〇%を借金返済に回してきたこういったものを、今後できるだけ貯金に 回して、今回のようなこういう事態になったときに、安易に借金をすることなく、サービスも削ることなく、引き続き安定したサービスをし続けるという自治体 をつくっていく知恵をそろそろ我々は出さにゃいかん、こう思って、私は減税自治体というものを一面一つの目標にしながら進めるべき必要がある。
これは減税をうたっていますが、減税だけが目標じゃない。今申し上げたように、まずは財政のダムを定期的につくっていく。家計だって事業だって一緒です よ。家計はちゃんと定期預金をする、事業はちゃんと内部留保をする、こういったことをやってきているのに、行政だけは、国も自治体もみんな使っちゃうんだ から、全部。こんなのだめですよ。家計と同じようにやらなきゃ。やはり一部はきちっと積み立てていくということを通じて、景気に左右されないサービスをき ちっと、どんな状況にあっても続ける、これが私は区民生活の真の福祉の向上というものにつながるんだろう、こういうふうに考えております。
そういった財政のダムをつくってこういう事態にも備える、また震災などの大災害にも備える、そしてひいては、そういったものの中で仮に果実が生み出されてくれば、それを減税に回す、こういう考え方がいいのじゃないかなと、こういうふうに考えております。
この減税自治体の構想につきましては研究会報告もございました。今後、構想の意義、目的などを区民の皆様にもわかりやすく知っていただき、今までの十年 間、二十年間の我々の行政が、日本の国が直面した厳しい体験をプラスの教訓につなげていくというために、ぜひ杉並からそういうモデルをつくっていく必要が ある、こういうふうに考えております。
そういった報告書を受けまして、この考え方があながち実現不可能ではないという確固たるものを持ちました。今後とも慎重に皆さんのご意見をお聞きしながら、長い目で見た杉並区の大きな福祉の向上のために、この構想の推進に努めていきたいと考えております。
残余のご質問につきましては、関係部長からご答弁申し上げます。
○議長(青木さちえ議員) 会計管理室長。
〔会計管理室長(山本宗之)登壇〕
◎会計管理室長(山本宗之) 私からは、公会計制度の改革に関するご質問にお答えをさせていただきます。
議員のご質問にもありましたように、現行の会計制度は、予算をどのように執行したのかを把握するという点では有効ですが、経営という視点で見た場合に、資産や負債の全体像が見えないなどという欠点があり、その対応が求められておりました。
現在取り組んでおります新たな公会計制度では、企業会計的手法を導入し、現行の公会計制度では得られなかった、資産、負債や行政コストの情報など、より多くの財務情報を得ることが可能となります。
区では、これまでの歳入歳出決算に加えて、これらの情報をわかりやすく区民の皆様に公表することによって、区の財政の透明性をさらに高め、説明責任を一層果たしていきたいと考えております。
また、目指すところとしましては、得られた財務情報を活用して決算の分析や事業の評価を行い、次の予算に反映させていくマネジメントサイクルの確立を図るところであり、効率的で効果的な財政運営を行うためのツールとして活用してまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
○議長(青木さちえ議員) 政策経営部長。
〔政策経営部長(高 和弘)登壇〕
◎政策経営部長(高和弘) 私からは、財政運営に関連した残りのご質問にお答えいたします。
まず、長期的展望における区財政のリスクや環境変化に対するお尋ねでございますが、今後の区財政に影響を及ぼす大きな要因として、人口動態と区有施設の更新がございます。
人口が減少し、少子高齢化が進んだ場合には、区民税収入の減少が見込まれる一方、少子高齢化などの社会福祉関係費が増大する可能性が高まります。また、順 次更新期を迎える区有施設の改築改修費などが、今後の区財政にとって大きな負担となってくると思われます。したがいまして、こうしたことを十分見据え、将 来にわたっていかに安定した財源を確保し、区民福祉の向上を図っていくかが、今後の区財政の大きな課題であると認識してございます。
次に、計画策定の段階からフローとストックを管理していく仕組みについてお尋ねがございました。
計画策定段階からの長期的なフローとストックの状態を管理していくことは、財政規律の確保や効率的な行政運営につながっていくものであると考えてございます。
多治見市の事例は承知してございますが、財政健全化法の取り組みが始まったところでもあり、公会計制度改革の延長線上にある課題と認識しているところでございます。
次に、財政情報の開示に関連したお尋ねでございますが、杉並区ではこの間、予算、決算の情報を初め、「財政のあらまし」、財政白書に加えて、施設コストの公表や施設白書など、情報開示の充実に努めてきたところでございます。
財政情報の開示は、財政運営に対する説明責任を果たし、区政運営の透明性を高めるとともに、職員のコスト意識の醸成にも資するものと考えてございますが、 さらに、財政情報を区と区民が共有することにより、区政の経営改革に対するご理解や区政への参画、協働等を一層推進する重要な役割を果たしているものと考 えます。
熊本県の宇城市の取り組みは承知してございますが、今後、他の事例を含め、現在構築中の公会計制度の参考とさせていただき、財務情報のより充実に努めてまいりたいと存じます。
次に、世代間の受益と負担の関係に関するお尋ねですが、減税自治体構想研究会の報告の中では、一九六〇年以降に生まれた世代は、公的年金受給の受益よりも 税と年金保険料の負担のほうが大きい世代になるという試算が紹介されており、このことも十年後の減税が妥当なタイミングと考える理由の一つとされてござい ます。
公的年金の受給とは別に、ご指摘のように、区独自に世代間の受益と負担の関係を検証するには、区民の受益と負担を何をもってどのようにはかるかという課題がございます。大切な研究課題と考えてございます。
そのためにも毎年の行政評価と予算、財政計画の連動が必要だとのご指摘は、全くそのとおりだと思います。区は、平成二十年度から事務事業の再編を行い、予 算と行政評価の事業単位の統一を図りました。これによって行政評価の結果を予算、決算に連動させる条件が整ったため、今後は行政評価をこれまで以上に有効 に活用し、区政経営におけるPDCAサイクルの実効性をより一層高めてまいりたいと考えてございます。
私からの最後に、財政規律の維持が区民福祉の向上に資するという動機づけについてのお尋ねにお答えいたします。
財政規律の緩みが住民サービスの低下や負担増を招くということは、北海道の夕張市の例からも明らかなことと存じます。
杉並区におきましては、この十年間、職員一千人の削減を初めとする徹底した行財政改革を推進してきた結果、その中で、改革によって生み出した成果を少子高 齢化対策などに活用するとともに、区債の繰り上げ償還による次世代の負担軽減を図るなど、区民福祉の向上に資することができました。今回の予算におきまし ても、厳しい財政状況下にもかかわらず区民生活を支える予算編成ができましたのも、こうした行財政改革で生み出した財源を活用することができたからこそで ございます。
私からは以上でございます。

平成21年2月16日

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中村(なかむら)やすひろ

『ベンチャーフェア2009』

東京国際フォーラムで開催中の『ベンチャーフェア2009』 で、新しい製品・技術・サービスの情報収集に行ってきました。

革新的な新事業・新規創業等に取り組む中小・ベンチャー企業等の優れた製品、技術、サービスを一堂に会し、中小ベンチャー企業のビジネス拡大の機会を支援することを目的とした展示イベントで、毎年この時期に開催されています。

主催は独立行政法人 中小企業基盤整備機構で、全国から約200社のベンチャー企業がブース展示をしていました。新エネルギーを含む環境技術、医療・福祉、生活文化、地域活性化等、様々な企業が最新の技術を紹介しており、非常に興味深い”ネタ”もたくさんありました。

私は、以前から地域の高齢者福祉を促進するあるツールに関心があり、その分野に関する製品(システム)についての展示がありましたので、そのシステムの詳細を伺ってきました。

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中村(なかむら)やすひろ

「中村やすひろ通信 vol.5(2007/11月号)」

杉並区議会平成19年第3回定例会及び決算特別委員会での質疑内容についてご報告しています。

また、地域の様々な課題解決に向けての取り組みもご報告しています。

中村(なかむら)やすひろ

「中村やすひろ通信 vol. 8(2008年5月号)」

本編は、「長寿医療制度」についての特集です。本制度は、2008年4月からスタートしましたが、一部マスコミ報道や野党の批 判は、あまりにも偏っており、この制度の全容を正しく理解していないのではないかと思い、区議会での保健福祉委員会の模様をからめ、私なりの言葉で説明を させて頂きました。

中村(なかむら)やすひろ

「中村やすひろ通信 vol. 9(2008年9月号)」

今回は、西武新宿線の立体交差化に関する計画の報告や、地域の様々な課題に取り組んできた実績についてご紹介しています。