住宅の民間ストック活用と住宅確保要配慮者の現状
住宅施策について、主に民間ストックの活用という角度から、あと食育について質問いたします。
それでは、本日最後の質問者になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
まず、住宅の民間ストックの活用に関して、住宅確保要配慮者の言葉の定義、並びにその対象者は区内に今どの程度いるか、お示しいただきたいと思います。
まず、定義でございますけれども、平成19年に制定をされました住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律で示されてございまして、具体的には、低額所得者、被災者、高齢者、障害者など、特に配慮を要する者となってございます。
また、26年度の高齢者の数ということでございますが、11万5,000人余、それから障害者につきましては1万8,600人余となってございまして、年々この2つに関しましては増加傾向にございます。
住宅確保要配慮者に対しての本区の取り組み状況、住宅施策ですね、特に26年度の実績について、どういうことを行ってきたのか、お知らせください。
実績ということでございますけれども、民間賃貸住宅につきましては、福祉事務所などとも連携をいたしまして、ニーズに応じた住まいを円滑に確保できるように、アパートあっせんや入居支援事業、こういったものを行ってございます。また、区営住宅では、先ほども話がありましたが、富士見丘アパートの移管を受けている。それから高齢者などでは、特養ホームであったり認知症の高齢者グループホーム、それから都市型軽費老人ホームの設置、障害者にあっては、グループホームの設置などを行っているところでございます。
それで、今お話がありましたとおり、住宅確保要配慮者、主に高齢者、障害者あるいは低所得者等々、今、福祉事務所というお話もありましたけれども、日常の生活支援と住宅施策が密接にかかわる方々であります。これは私、一般質問でも過去に述べましたけれども、こういった方々に対するアプローチとしては、住まいの確保と住まい方の支援を一体的に提供していくという意味で、住宅政策、住宅部門と福祉部門との連携が非常に大事であるというふうに訴えさせていただいております。これについて、区は現状どのように取り組んでいるのでしょうか。
住宅確保要配慮者につきましては、やはり住宅部門と福祉部門の連携が不可欠ということでございます。福祉事務所のワーカーなどと情報の共有化を図るなど、福祉部門と一体となって取り組んでいるところでございます。
なお、住宅課におきましても、社会福祉士の資格を持った生活相談員という嘱託員でございますけれども、3名配置をしてございまして、こうした方々と住民の方との生活に関する相談、そしてケア24との連携なども行っているところでございます。
それで、現状、これまでの取り組み等お示しいただいたわけでありますけれども、これから増加傾向にもあるということもありまして、今後こういった方々に対する住宅政策をどういった形で展開していくのかということで、本年度、区では総合的な住まいのあり方に関する審議会を行いまして検討を進めているというふうに理解しております。同審議会でのこれまでの議論の内容、概略で結構なのでお示しいただけますでしょうか。
ことしの5月に第1回の審議会を立ち上げまして、この9月までには4回開催をしてございます。2回目以降に区の現状と課題、論点整理などを行いまして、実質議論に入ったのは3回目以降。そうした中で、外部講師ということで、子育て世代の住まい方ということでは東京電機大学の山田准教授をお呼びしたり、第4回目では、空き家の利活用というところでは住宅情報誌のSUUMOの編集長をお呼びするなどして、審議会を行ってございます。
また、8月は開催をしてございませんが、事務局のほうで各委員のところに赴きましてご意見を聴取していただきました。このご意見につきましては、現在まとめているところでございまして、11月、12月にあと2回実施をする予定でございますので、そこで結論づけまで持っていきたいというふうに考えているところでございます。
以前、これも私、一般質問で訴えたことがあるんですけれども、要配慮者に対する支援について、居住支援協議会の設置が有効であると私は考えております。改めて、言葉の定義として、居住支援協議会とはどういうものなのか、またその求められている役割について、申しわけございませんが、ご説明いただけますでしょうか。
居住支援協議会とは、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居の促進を図るため、地方公共団体や不動産関係団体、居住支援団体等が連携をいたしまして、要配慮者及び民間賃貸住宅の賃貸人の双方に対し、住宅情報の提供等の支援を実施する組織ということでございます。また、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居、それから入居後の居住の安定を図ることなどが役割というふうになっていると認識してございます。
今課長からご説明ありましたとおり、民間住宅というと、当然ながら市場原理が働くフィールドでありますけれども、そういった中で、福祉という公共性の高い課題を、行政と民間がネットワーク化して、また地域の住民ニーズや特性を尊重しながら、そういった問題に対しての課題解決を図っていくというものであり、まさに地域密着の取り組みであり、なおかつ官民協働、場合によっては民間主導で住宅問題に取り組んでいく、そういうアプローチであるというふうに思います。
先ほどの生活の安定化ということも含めて、福祉との連携という部分でも居住支援協議会の役割は大きいというふうに思っております。全国でも、そういった意味で協議会の活動が活発に進められているケースもたくさんあります。今大きく注目されています空き家、空き室の活用についても、協議会が中心となって行っているケースも多々あります。
実際に、国交省の空き家改修補助事業というのがありますけれども、来年度からは居住支援協議会を設置している自治体のみが対象となる。そういうふうな形で国も積極的に設置を進めているということでありますけれども、本区において居住支援協議会を設置するということに関しては、現状どのような考えでしょうか。
先ほどご答弁しました審議会の中でも、特に要配慮者がオーナーとうまくマッチングできる仕組み、こういったものをどう構築するかというのが非常に重要であるというようなご意見もいただいております。また、このたび区でも作成をいたしました杉並区まち・ひと・しごと創生総合戦略(案)の中でも、子育て世帯向けの住宅確保の促進として、マッチング支援の仕組みを構築するというふうにしてございます。区といたしましても、このマッチングの仕組みが大変重要であるという認識を持っているところでございます。
また、空き家の特措法も施行されてございまして、これからは、空き家も含めた民間住宅ストックの活用も推進をしていかなければなりません。そうした中で、区といたしましても、居住支援協議会の設置に向けた検討をさらに進めてまいりたいというふうに考えてございます。
ぜひ前向きに設置に向けて検討していただきたい。単に組織をつくればそれで終わりという話じゃありませんので、しっかりクリエーティブな形で、杉並区ならではのそういった取り組みをぜひ進めていただきたいというふうに思います。
今課長のご答弁の中でも、空き家というふうな話がございました。それに関連しまして、ことしの5月に特措法が完全施行されまして、要は、危険を伴う特定空家の解消というのと、そうじゃない空き家の利活用について、地方自治体が中心となって進めていくというのがこの法律の趣旨であるというふうに私は理解しております。あり方審議会で、先ほどもお話ございましたとおり、SUUMOの編集長である池本洋一氏から、空き家の活用について大変興味深いお話があったというふうに伺っておりますけれども、概要どのような内容があったのでしょうか。
編集長・池本氏には、空き家の利活用等のお話をしていただいてございます。内容といたしましては、空き家の利活用には3つの観点があるということでございまして、1つ目が、公共性や社会性にどう対応していくかということで、事例としては、高齢者宅に学生が一緒に住むプロジェクトの話とか、2つ目は、家を開くということで、自宅の一部を開放いたしましてサロンやカフェ等に利用が行われている話など、3つ目といたしましては、借り主負担、DIY型賃貸契約などのお話を伺ったところでございます。
今お話がありましたけれども、そういう意味で、単に空き家を誰かに使っていただくというだけで済む問題じゃなくて、いろいろハード的なコンバージョンといいますか、そういったものも当然付随をしてくるものであります。これは単に住宅用だけではなくして、空き家、空き店舗を初めとして、例えば集合住宅とか、先ほどの若杉小学校じゃないですけれども、公共施設、また空きビルなどの既存の建物を地域資源と捉えて、地域の福祉を行う用途に転用していく。これを福祉コンバージョンというそうでありますけれども、そしてその上で、例えばデイサービスや小規模多機能、グループホームやコレクティブハウジングとかありますけれども、また保育園、コミュニティカフェ等々活用されている事例、これは行政、民間問わず、今全国的に広がっているというふうに聞いております。
これまで会派としてもこういった事例を幾つか視察してきまして、例えば千代田区では、中学校の校舎を民間自立型の地域の文化芸術拠点として活用している「3331 Arts Chiyoda」というのをつくっておりまして、学校の食堂と給食室の計300坪のスペースを芸術作品のメーンギャラリーとして活用しておりまして、それぞれ上の階の教室は、芸術文化、デザインに関する団体、事業者、グループ等がテナントとして入っておりまして、そこで相互コミュニケーションが行われている。年間80万人入館者がそこにあるらしくて、経済効果は約13億2,000万。そういったことも、今活用している事例も見てきました。
また、北委員長が一般質問でも引用されましたけれども、福山市の鞆の浦では、築300年の醸造酢の工場と店舗の建物をほぼそのまま保存して、認知症グループホームとして使っているんですね。酢をためる大きな木のたるがあるんですけれども、そのたるをそのままというか、ちょっと改造してお風呂に使用している、非常に印象的な建物の活用の事例もありました。
また、大分の別府では、会社の倉庫兼社屋を、増築じゃなくて減築しまして、隣接する精神科の病院からの退院者の集合住宅とデイケアの拠点として利用している、そういう事例も拝見いたしました。
また、区内におきましても、先日の島田委員の保健福祉の款での質問でもありましたけれども、区内の民家を活用した都市型軽費老人ホーム、改修型の軽費老人ホームのそういうようなプロジェクトも今進められている。
そういった形でさまざま、民間、行政問わず、今そういった動きがあるんじゃないかなというふうに思っております。こういった既存建物のリノベーション、コンバージョンを通した利活用について、区内での実態を区は今どの程度把握しているのでしょうか。
今お話のあった、特に九州小倉であるとか京都であるとか、かなり空き家の利活用に関しては進んでいるといいますか、先駆的に行っているという事例は存じてございますが、区内の事例といたしましては、私自身も実はそんなに存じ上げてございませんで、2つばかり申し上げますと、築60年余りの民家を、壁の色を水色に塗り直すなどして、この家を拠点として地域住民中心に大人の部活動を展開している阿佐谷みずいろの家とか、それから、事業の柱としては4戸のシェアハウスということなんですけれども、居住者以外でもメンバーとなれば、これは会費を払うということなんですけれども、キッチン等の共有スペースを利用することができるokatteにしおぎといったようなものがあるということは承知をしてございます。
これは、さまざまな事業を展開していく運営者にとってみれば、イニシャルコストが非常に軽減できますし、また地域の景観、先ほどの鞆の浦の倉庫じゃないですけれども、地域になじみがある環境で、また、先ほどの北九州のリノベーションの例もそうなんですけれども、まちの再生に戦略的にこういったことを取り入れている地域もあります。一定のニーズがこれから出てくるんじゃないか。ただ、課題や制約も当然ながらあると思います。また、マッチングや地元との調整というのもこれから必要になってくると思いますけれども、これからそういった動きに関して行政はどういった形で関与できるというか、どういったことが行政に求められる役割なのか、その辺に関して区はどう認識していますか。
いろいろな課題があるというのは、特に建築基準法であるとか、もろもろございますが、まず制度的な課題といたしましては、設置基準であったり、消防法、その他福祉用途に伴う関連法令の遵守であるとか、それから構造的設備の課題といたしましては、耐震性、防火性、それから設備更新、バリアフリーなどが挙げられる。安全性の確保というところとか財政支援、こういったものをどうするかというのが課題になってくるのではないかと思いますが、福祉コンバージョンというところでは、福祉施設への転用ということになりますので、そういったところ、特に行政が地域、地元と連携調整というものが非常に大事になってくるというふうに考えてございますので、こうした地域の理解を得るためにも、行政も一役買うというのは当然のことというふうに認識をしているところでございます。
スーパー食育スクール成果と他校展開の状況
よろしくお願いします。
最後に、食育に関して質問させていただきます。
昨年、会派の山本ひろこ委員が、三谷小学校のスーパー食育スクール、昨年度行われた国のモデル事業でありますけれども、取り組みにつきまして質問をしました。私の地元でもありますので、一緒に視察に行きましたけれども、大変興味深いものでありました。和食教育の推進を柱に、朝食献立の親子和食料理教室や親子農業体験の開催、和食料理人の講演会などを開催しておりまして、また、児童が自作するお弁当の日を行うなど、食育が大変活発に行われております。
昨年の質問に対しまして、答弁が、これらの取り組みの、児童の生活習慣の改善や保護者の食に関する意識変化などの調査分析を行いますと。その上で、その成果を各校に周知して、26年度に報告会を開催する、そういうふうな答弁が昨年ございましたが、その報告会ではどのような成果が報告されたのか。また、他校への展開については今どのような状況でしょうか、お示しください。
スーパー食育スクールの報告の中では、例えば、和食を中心に取り組んできたというところで、朝食のほうなんですけれども、実際家庭の中で28.3%だったものが40%に上がったとか、夕食の和食のほうが56%から67.1%に上がってきたというようなことが報告されています。
三谷小学校のほうなんですけれども、昨年度の研究の成果を受けまして、本年の11月20日に、自主発表でございますけれども、そのことについて研究発表を行っていきます。このことにつきましては、区内の小中学校のみならず、子供園にも報告をし、東京都全体に通知を配布しているところでございます。その成果がこの場において発表されるということを期待しているところでございます。