令和3年9月30日 決算特別委員会

令和2年度財政状況の総括

中村 康弘

財政について。使う資料は、頂いている資料124、125、126、127、128、129、130、区政経営報告書、令和2年度財務書類、あと監査の審査意見書、以上です。
 改めて、財政課長のほうにお聞きします。令和2年度の財政状況の総括を、概要、お聞かせください。

財政課長

まさに、当該年度につきましては、コロナ対応に追われた1年であったというふうに受け止めてございます。補正予算も14回編成したということでございまして、当初予算編成時に、まさにこのコロナの状況が見え始めたということで、同時補正という形で、まずはコロナ対策経費を盛り込んだというようなところでございました。
 一般会計の歳出規模が2,500億円を、当初の時点で超えているに近いような状況になってございまして、財政規模としても、歳出事業としても、過去最大のような状況、このパンデミックへの対応がこういう状況をもたらしたというふうに受け止めてございます。
 ただ、こういった対策経費ということで財調基金を財源として使ってまいりましたが、やはりこういった緊急時には備えが必要なんだなということを改めて感じさせられたところでございます。コロナ対応は、そういったところでしっかり時期を逸することなく取り組んでまいりましたし、あわせまして、待機児童ゼロの継続でございましたり、コロナ以外の事業についても、コロナを理由に一部実施できない事業というものはございましたけれども、おおむね予定どおり、計画どおり事業は進められた、そういった1年であったと認識してございます。

中村 康弘

会計課のほうに聞きます。令和2年度の財政状況、財務書類のほうから見てどのような状況であったか、どのように評価できるか、確認します。

会計課長

財務4表の中で、まず1表目になりますが、貸借対照表については、全体で資産は7,617億円となり、前年度比1%の増、負債は688億円となり、前年度比4%の減、純資産は6,929億円となり、前年度比2%の増で、世代間の負担のバランスを表す純資産比率は全体で91.0%と、前年度より0.6ポイント増加、すなわち将来世代の負担が微減してございます。
 2つ目、行政コスト計算書になりますが、こちらは、特別定額給付金など新型コロナ感染症対策に係る経費の増などによって経常費用が増加し、純行政コストが全体で3,186億円と、前年度比25%の大幅増となってございます。
 3つ目、純資産変動計算書になりますが、国庫支出金、都支出金が大幅に増加したことで、財源は全体で3,315億円と、前年度より24%増加し、財源が純行政コストを上回ったことなどによって、純資産は134億円増の6,929億円となっております。
 4つ目、資金収支計算書になりますが、新型コロナ対策関連経費の増により、業務支出が増えたものの、国庫支出金、都支出金の増加によって業務収入も増えまして、業務活動収支は全体で167億円のプラスとなっております。投資活動収支では、全体で97億円のマイナス、財務活動収支は5億円のマイナスとなっております。プライマリーバランスは、全体で60億円のプラスとなっております。コロナ対策で、前年より支出費用が大きく増加いたしましたが、財源となる国・都補助金等も増加しておりまして、財務書類からは、財務状況に大きな悪化などは見られなかったということでございます。

中村 康弘

いろいろな数字が今飛び交いましたけれども、おおむね総合すると、歳出歳入ともに大きく膨らんだものの、財政の健全性という部分では、財政的にも、会計的にも、それほど悪化した状況ではなくて、むしろ好転している部分もあった、そういうふうなことで終わったというふうに聞こえるかなと思います。
 先ほど、午前中の他の委員の質疑の中で、固定資産台帳の公表という話が出ました。今年度中に令和2年度分を公表したいというふうな意向が示されたわけでありますけれども、できれば来年以降、決算審議にも間に合うように、区政経営報告書とか、もしくは財務書類の配付のときと同じタイミングで、こういった固定資産台帳の概要の情報というものも提示していただけるとありがたいと思うんですけれども、その辺に関してはいかがでしょうか。

会計課長

現在、限られた期間の中で、財務書類の作成を何とか間に合わせている状況でございまして、委員の御指摘のような時期までに行うことは、作業負担的になかなか厳しいところがございます。しかしながら、少しでも早い時期に公表できるように努めてまいりたいと存じます。

コロナ禍における財政運営の評価と課題

中村 康弘

他の業務もありますので、ただ、従来私も主張し続けております資産、負債のストック情報の見える化という部分では、固定資産台帳の公開というのは非常に大事だと思っております。これは、人とか組織の問題も絡んできているのかなと思いますけれども、私どもとしても、しっかり体制を整えていただきたい、そういう思いがございますので、この場を借りまして区のほうに要望しておきたいと思います。
 ところで、令和2年度に関しましては、コロナに始まりコロナに終わった、コロナ対策はまだ続いておりますけれども、そういう1年でございました。当初から、当該年度に関しましては、今般のコロナ禍は大規模災害に匹敵する事態であるという認識が示され、ちゅうちょなくコロナ対策に財源を投入していくとの姿勢で、今回の令和2年度の財政運営に臨まれたというふうに理解しております。したがって、私自身も、令和2年度は財政状況はかなり厳しいのかな、そういうふうな覚悟もある程度はしていたわけでありますけれども、先ほどの話じゃないですけれども、思ったほど悪化した状況ではなかったんじゃないかなというのが率直な感想でございます。
 区も、財政当局としましても、機動的なコロナ対策というところと、あとは持続可能な財政運営、この両立、両方をにらみながら、これまで経験したことがない財政運営に取り組まれ、苦労が多かったと思います。財政当局として、当初からの、令和2年度、想定どおりであったところ、あるいは逆に想定外、いい意味でも悪い意味でも想定外だったところ、この1年、財政運営、決算の結果を振り返って、どのような率直な感想をお持ちか、お聞かせいただきたいと思います。

財政課長

昨年1年間の振り返りということですけれども、委員お話ございましたように、私といたしましても、想定していたほど財政上のダメージといいますか、影響はなかったというふうに認識をしております。
 ただ、今回のコロナについては、それこそ予算編成の時期に、令和3年度のこの時期まで、まさかこういう状況が続いているというようなことは考えなかった、想定外だったというところが1つございます。まさに補正予算も14回編成して昨年度を終えたわけですけれども、今年度についてももう既に8号というような状況、まさにこういう状況は想定してなかったというところはございます。
 ただ、総じて、財政上の問題で申し上げますと、財政調整基金をしっかり活用したということで、基金の目減りはございましたけれども、健全な財政運営という面で見れば、想定していたほど影響はなかったいうのが令和2年度ではないかと捉えてございます。

中村 康弘

資料、用意していただきました。127番、令和2年度のコロナ対策関連経費の執行状況と財源内訳についてでございます。
 今ありましたとおり14次の補正予算のうち、コロナ対策としては13回にわたる補正予算を組まれました。合計で64事業、総額675億9,400万円の予算額でした。そのうち650億7,600万円、約96%の執行率の対策を令和2年度は実施してきた。これらの事業の財源内訳について、資料を頂いておりますけれども、改めてこの内訳、どのようになっているのか、お示しいただきたいと思います。

財政課長

こちらの資料に基づきまして、財源ですが、まず一般財源、およそ21億円ということで、率で3%ということで、全体に占める率としてはかなり少なくなっております。
 その要因ですけれども、定額給付金ということで、特定財源のうちの1つ、国庫支出金ですが、603億円を占めてございます。これが全体の93%になってございます。
 都支出金ということで、地方創生臨時交付金につきましては、23区におきましては、都支出金という形で交付されているわけですが、臨時交付金以外の都支出金で申し上げますと、6億円ほどということで、1%でございます。
 その他、寄附金の収入が4,000万弱ございまして、地方創生臨時交付金という形では、20億弱という特定財源の内訳になってございます。

中村 康弘

支出総額650億のうちの97%が特定財源ということ。そのうちの578億が特別定額給付金事業。この給付金を除いた72億円のコロナ対策においては、区の一般財源からは21億円、特定財源が51億円、そういう構成でございます。
 この特定財源51億のうちの20億円が地方創生臨時交付金ということで、逆に区の一般財源はほとんど財政調整基金からの繰入れになるかと思いますけれども、当該年度の財政調整基金の活用についてと、また昨年度の年度末で408億円、本年度の当初予算も70億円の繰入れが組み込まれているわけでありますけれども、財調基金の積立額の現状について、どのように今財政当局としては受け止めているのか、お聞かせください。

財政課長

現時点の財調基金の残高というのが317億ほどでございます。先ほど、他の委員の答弁でも申し上げましたけれども、元年度末458億円ございました。それが2年度末に408億円になりました。今年度の当初予算編成で72億ほど取り崩しております。そういったことで、317億というような状況になっているところでございます。
 こちらの財調基金につきましては、これまでの財政状況のいいという恩恵も受けまして、右肩上がりの状況で積み増してこられていたということがございましたが、まさに令和2年度からは、その基金を活用していくフェーズに入っているというような受け止めをしてございます。
 ただ、この317億という数字でございますが、コロナワクチンの接種体制の整備につきましては、国がしっかり手当てするというふうに言われているわけですが、一時的に区が負担している、その額が40億ほどございます。これがしっかり国のほうで手当てされれば、その部分の財源というのは戻ってまいりますし、必要な対策経費の財源として活用するほか、こちらの財調基金へ積み戻すということにも活用できるのかなと、そのように考えてございます。

中村 康弘

ワクチン関連の40億、これは令和3年度なので、今日は聞きませんけれども、しっかりと国と交渉していただきたいと思います。
 ちなみに、127番の資料に基づいて若干お聞きしたいと思います。全64事業、コロナ対策、打ちました。この資料の事業のナンバーに基づいてお聞きしますけれども、何点か執行率が著しく低かったものが散見されます。
 まず、14番、業務継続のための福祉施設等従事者へのPCR検査、これは障害者施策課の担当です。執行率21%。あと16番で、障害者の地域生活支援体制の充実、これは執行率4%。この点についてどういう状況だったのか、御説明をお願いいたします。

障害者施策課長

福祉施設従事者のPCR検査でございますけれども、障害者の入所施設、通所サービス等の事業者260施設ございまして、その約26%に当たる68施設、550人の従業員に対して検査ができる体制をとっておりました。しかしながら、このうち、利用したのは8施設、延べ137人の従事者に対してPCR検査を実施したというところでございます。
 この事業が始まった12月、また1月の当初というのが、高齢者の感染者数が急激に増加しておりまして、感染者の大半が高齢者という状況でございました。一方、障害者施設の感染者数は非常に少ない状況で、このような執行率になったものと理解してございます。
 次に、障害者の地域生活支援体制の充実の点ですけれども、この事業は、介護者が新型コロナウイルスに感染した場合に、障害者の御家族等に安心して障害者を預けて療養に専念していただくという事業でございますけれども、これに関しても、障害者の方の利用は8月に1名のみという状況でございました。
 執行率についてですが、障害者施設での感染者数が少ない状況もございまして、それを想定しますと、その家族の感染も少なかったというところで、事業の利用がなかったものと思われます。

中村 康弘

同じく資料の35番、PCR検査、これは子ども家庭部管理課、15%、これも今の御説明とよく似た状況でしょうか、確認します。

子ども家庭部管理課長

子供分野ですと、実績といたしましては18施設、延べ169人の従事者に対しましてPCR検査を実施したんですが、このうちの16施設が保育施設という状況にございました。
 各施設におきまして、感染者が発生した場合については、その都度、個別に施設に周知を行いまして、必要とされた方に対しましてPCR検査を実施してきたというところでございましたが、先ほどの答弁にもありましたとおり、子供につきましても、当時感染者数が少なかったという状況もございまして、御指摘の執行率になったという状況でございます。

中村 康弘

2つ聞きます。22番、日常生活支援サービス、これは高齢者在宅支援課、44番、新たな地域交通の整備、これはともに執行率ゼロ%、これはどういう状況でしょうか。

高齢者在宅支援課長

22番の日常生活支援サービスは、高齢者の介護者の方がコロナに感染した場合に、高齢者の方が陰性というときに、その高齢者の方をお預かりして生活の場を確保しようという事業でございましたが、令和2年度中は、該当する高齢者の方がいらっしゃらなかったので、事業自体が執行率ゼロということでございます。
 ちなみに、今年度は、既に4名の方に御利用いただいてございます。

中村 康弘

では、また財源の話に戻ります。
 かねてより主張をしておりました財政のダム、これは、今回のコロナ対策にも明確に寄与した、役立ったというふうなことを確認させていただきました。こうした、緊急事態への対応と長期的な目線に立った財政のダムという考え方は、これからの財政運営においても重要視していくというふうに理解してよろしいでしょうか。

政策経営部長

昨年の決算特別委員会の場でも財政のダムについて申し上げたところでございますけれども、その際もお話をさせていただきましたけれども、委員が東日本大震災の折に財政のダムのお話をされたときに、財政のダムこそは危機管理そのものだという御発言がございまして、まさにそのとおりだなと。この1年間、コロナ対応の財政運営に当たってきて、本当にその思いを強くしたところでございます。
 しっかりとした財調基金というダムが築かれて、そこに真水がたたえられている、だからこそ、いろんな事態に、財政出動をためらうことなく、区民生活を間近に見て、率先してそういう対応を打つことができたということでございます。
 交付税措置がなされている自治体は、税収減になれば交付税が措置されますから困ることはないんですけれども、それがない区にとっては、まさに財政のダムこそが命綱だというふうに思っております。これこそ、危機に備えて平時にしっかりためて、危機にはちゅうちょなく吐き出していくという財政のダムの考え方は、今後とも堅持してまいりたいというふうに考えております。

中村 康弘

よろしくお願いします。
 またちょっと角度を変えて。資料129番、令和2年度のコロナ対策用の財源、ダムからの繰入額33億7,800万円。先ほどの支出、決算額では21億円。この繰入れの額と支出の額、差額が十数億ございますけれども、これは先ほどの執行残等の関係で翌年に繰り越した、そういうことでよろしいんでしょうか。

財政課長

未執行の部分については、御指摘のとおりでございます。

中村 康弘

地方創生臨時交付金について伺います。これは資料128番でございます。同交付金の概要と、区としての活用状況を御説明いただきたいと思います。

企画課長

地方創生臨時交付金でございますけれども、これはコロナ対策を地方自治体が地域のそれぞれの実情に応じてきめ細やかに行えるようにということで、国が支援するための交付金、これまで5兆円積み上がっているというものでございます。これについては、一部対象外となる経費もございますけれども、その目的がかなっていれば、原則、使途の制限なしということで、かなり自由度の高いものという認識でございます。これまで区では、当該年度20億円弱という形でこの交付金を割当て、交付限度額に基づいて活用してまいったということでございます。

中村 康弘

それで、地方創生臨時交付金は各自治体の割当てがあって、原則としては使途の制限があまりない、自由度が高い交付金ということは理解いたしました。
 この頂いている資料によりますと、区はこの交付金を活用して42の事業を実施しております。そのうちの37の事業が全額、その交付金が財源となっておりますけれども、5事業については、学校関連とかトイレの自動水栓とか、PCR検査、医療機関の運営費補助とか様々ありますけれども、一部のみの適用となっております。これはどういうことでしょうか。

企画課長

今御指摘いただいた事業につきましては、国とか都の補助を一部活用した上で、残りについて創生臨時交付金を充てたというものでございまして、それで一部のみの適用というものが幾つかあるというような状況でございます。

中村 康弘

コロナ対策ということもそうなんですけれども、またちょっと角度を変えまして、例年にない令和2年度の財政運営の特徴としては、減額補正の運用が多くありました。資料130番によりますと、毎年行っている年度末の精算的な要素による減額補正ではなくて、年度途中に8億9,200万円の補正を行っておりました。コロナ禍によりまして、当初予定していた事業の中止や縮小等による余剰財源が発生したことだと思いますけれども、改めて、こうした運用を行った意図について御説明をお願いしたいと思います。

財政課長

当該年度、令和2年度の予算でございますけれども、コロナ禍、この蔓延を前提とした予算編成ではございませんでした。そういった状況がございますので、コロナの感染拡大に伴いまして、実施できない事業、また実施方法を見直す事業、そういったものがございました。そういった経費削減につながるような部分につきまして、年度途中ではございましたが、減額補正をすることで必要なコロナ対策の財源としていく、そういった考えの下、財調基金に一部積み増しした、そういった経緯でございます。

中村 康弘

それで、この同じ資料なんですけれども、年度末の精算的要素の減額補正につきましても、平成30年度では31億円を減額した。令和元年度では18億円、令和2年度に関しては、46億円の減額補正を精算的要素で行ったというふうなことでございます。この額に関しても、令和2年度は大きく突出しているわけでありますけれども、これも、今御説明があったそういう事由によるものなのか、確認いたします。

財政課長

コロナにより見直した事業の経費というものも一部含まれてまいりますけれども、大きなところで申し上げますと、10万円の特別定額給付金の事務に関わる残というものが大きな要因になってございます。

令和2年度決算における実質収支額増加の要因

中村 康弘

次に、決算の実質収支額について伺います。近年では、ここ数年、大体60億円台から80億円ぐらいの間で推移をしてきたと理解しておりますけれども、財政的に令和2年度は厳しいだろうと見込まれていたこの年度に関しましては、逆に実質収支額が116億円と大幅に増額した。この現象は、これまで確認してきたとおり、財政調整基金を大きく取り崩したということ、使い勝手のよい地方創生臨時交付金があったということ、先ほど来のコロナ対策の執行残というものに加えて、今もお話ありました一般事業の執行額が抑えられたことなどが背景にあってこういう結果になったと見てよろしいか、確認いたします。

財政課長

委員御指摘の点があろうかと思います。そちらに加えまして、今年度につきましては、まず歳入の部分ですけれども、予算で想定していた額を上回る歳入がございました。株式等譲渡所得割交付金等につきまして、上振れの部分がございました。また、コロナの対策事業ということで、予算規模自体が大きくなってございます。執行率に変わりがなくても、パイが大きくなりますと額面上は大きくなる、そういったところも影響して、この額、この規模になったというふうに捉えてございます。

中村 康弘

フローはそういうふうな状況で動いてきたと思うんですけれども、ちょっと投資的経費について確認いたします。これ、分かりやすいので、監査審査意見書の17ページに、投資的経費の推移が掲載されております。令和2年度は178億円ということで、例年に比べて大きく、逆に減額しております。平成28年度に比べて3分の2になっております。また、全体の決算規模に対する構成比では6.9%ということで、前年度から半減しております。この投資的経費が大きく減額されているというのは、これはどのような背景によるものなのでしょうか。

財政課長

前年度との比較で減少ということでございますので、元年度につきましては、高円寺学園の建設関連の経費がございました。加えまして、馬橋公園の拡張用地の関係の経費がございました。こういった普通建設事業費が大きく減少したということが当該年度の減額につながっているというものでございまして、各年度の事業計画による増減というふうに受け止めていただければと存じます。

中村 康弘

令和2年度、大きく減額したのは、計画の波といいますか、計画どおり執行したらたまたまこのような結果になった、そういうふうな認識であるということですね。
 ちなみに、コロナ禍で財政状況が厳しいというふうなことが叫ばれている中で、投資的事業を先送りするべきだとか、もしくは中止にするべきだということが一部言われておりますけれども、今回、区はそういうふうな形で対応したということではないということをもう一度確認させていただきたいということと、一方で、ちなみにこういった投資的経費を意図的に調整するということによる一般財源への影響について、区財政当局はどのように認識しておるでしょうか。

財政課長

私どもといたしましても、こうした建設事業を先送りすべきなのかということは検討いたしました。結果的には、先送りとはしないということで、計画どおり2年度の事業については進めてきたところでございます。
 その理由でございますけれども、こうした建設事業につきましては、補助金が活用できるものについてはしっかり活用していく。加えまして、施設整備基金の取崩し、繰入れで対応していく。さらには、適債事業についてはしっかり区債の発行で、特定財源という意味で活用していく。そうした特定財源を積み上げていきますと、一般財源の負担額というものは一定程度に限られる、そういった状況がございましたので、しっかり計画事業については進めていきたい、そういう判断をしたところでございます。

令和2年度施設整備の財源構成と区債活用

中村 康弘

施設整備に関しましても、先ほど島田委員のほうからもお話ございましたとおり、経費もかなり上がっているというふうなところで、財政を圧迫する1つの要素ではあるわけでありますけれども、ただ、学校施設をはじめ、必要だからしっかりと計画を立ててやっているんだということであるので、できる範囲で、できる限り、その計画どおり進めていっていただきたいというふうな思いがございます。
 その中で、私自身、昨年来ずっと一貫して主張いたしました財源構成は見直してもいいんじゃないかというふうな話、ございました。要は、区債の活用ですね、これをしっかりとやっていくべきじゃないかというふうにお話をしてまいりました。そのことに関してまとめていただいたのがこの資料124番でありますけれども、この124番に基づいて、もう一度令和2年度の施設整備に関する財源構成について御説明いただきたいと思います。

財政課長

当該年度、令和2年度の財源の内訳でございますけれども、区債の充当が80%、施設整備基金からの繰入れが11.3%、一般財源、残りが8.7%という財源構成でございました。
 この区債充当率でございますが、過去のパーセンテージを見てみますと、おおよそ六、七十%台で推移しているという状況がございましたので、令和2年度についての割合を見ますと、若干高まっているという状況でございます。

中村 康弘

区債充当率に関しては、今お話ありましたとおり、これまでずっと60%前後で推移していたのが、令和2年度はトータルで80%になったということで、これは私の主張したこと、したからというわけじゃないかも分からないですけれども、私もこういうことで区債の活用をしていくべきじゃないかということも訴えたので、よしとしていいのかなというふうに思っております。
 一方で、あまり区債を発行し過ぎるのはどうなのかというお声も逆にあります。そういう意味で、この125番の資料で確認させていただきますけれども、債務償還可能年数と平均償還年数の関係性について、令和2年度の状況とこれまでの推移から、令和2年度どうだったのかというのを確認させていただきます。

財政課長

まず、債務償還可能年数でございますが、ここ5年ほどの数字を見ますと減少傾向でございまして、令和2年度は0.5年という状況でございます。
 続きまして、平均償還年数でございますが、令和2年度は18.5年ということでございまして、ここ数年、大体17年ぐらいだったものが若干高まった、そういう状況でございます。

中村 康弘

債務償還年数見ましたら、5大ルールにも入っておりますけれども、令和2年度かなり改善しているというか、令和元年度と同じですけれども、平成28年度は2.2年だったのが平成30年度で1年になって、平成30年度の半分の0.5年ということで、区債の発行額も伸びているので、償還平均年数自体も延びておりますけれども、18.5年で返さなければいけない借金に対して、逆に財源は0.5年で返せる財源があるというふうな数字ですので、この数値に照らしても、先ほどのルールにもありましたけれども、余分な発行はしない、これは当然ありますけれども、ただ、そういう部分では、区債の発行と財源保有状況と比較した中においては、まだ若干の余裕というか余地はあるのかなというふうに判断できると思います。
 来年度以降も、まだまだ不透明な経済状況が続くと思われますので、こうした状況も、データも注視しつつ、区債と基金の管理をしっかりと行っていただきたいと思いますけれども、改めて確認をいたします。

財政課長

まさに委員が御指摘いただきましたとおり、債務償還可能年数と平均償還年数の関係で申し上げますと、18.5年に対して0.5年で償還できるというような構図になります。この数字上は、まだまだ余力があるというのは御指摘のとおりかと思います。
 一方で、区債につきましては、建設債ということでございますので、施設整備に当たって活用していくということが原則になってまいります。そうしますと、計画事業をしっかり前に進めていく中で、区債というものも、現在の低金利の状況を踏まえれば、しっかり充当率の高い状況を継続していくといいますか、しっかり活用していくことが重要ではないかというふうに捉えております。
 また、基金につきましても、施設整備基金は、今後の施設の更新需要を見ますと、しっかり積み立てていかなきゃならないという認識もございます。その辺りのバランス、しっかり考えながら、今後とも運用してまいります。

中村 康弘

大事なのはこれから、今年度も含めて今後の財政がどういうふうになっていくのかというところでございますけれども、経済見通しに関しましては、これまでも話題となってきましたが、ちょっと不透明な部分が多いということもありますけれども、逆に、区が直接影響を受ける税制改正等による影響として、1、法人住民税の国税化に伴う減収、2、地方消費税清算基準の見直しによる減収、3、ふるさと納税による減収、こういったものに関して、資料126番にまとめていただきました。
 令和2年度受けたであろうこういった外的要因による影響額、それと令和3年度の見込み、どのようになっているか、御説明をお願いいたします。

財政課長

こちらの資料の数字でございますけれども、区長会事務局等の資料を基に、あくまで試算したという数字でございます。まず、法人住民税の国税化の影響でございますが、令和2年度につきましては、27億円ほどのマイナスになっております。令和3年度につきましては、それが拡大し、39億円のマイナスという状況でございます。
 地方消費税の清算基準の見直しでございますが、令和2年度が21億円ほどのマイナス、そちらにつきましては、令和3年度は20億円ほどのマイナス。
 ふるさと納税の減収でございますが、令和2年度が24億8,000万の減収に対しまして、令和3年度はおよそ30億円の減収を見込んでいるというところでございます。
 こちらの影響額につきましては、令和2年度より令和3年度のほうが十数億円拡大しているという状況でございます。

中村 康弘

今お話ありましたとおり、なかなか環境も厳しい状況はあります。その上で、コロナの第6波がいつ来るのか、どの程度の波が来るのか、またコロナ後の経済状況はどのようになっていくのか等々、なかなか先が見通せない中で、これから財政計画、また新しいルール化ということも考えていかなければいけないのかなというふうに思います。確かに困難な状況であると思います。
 これから基本構想、総合計画、実行計画の改定に当たり、財政ルールについても見直しを行っていると思いますけれども、財政当局として、これまでどのような検討を行い、現状、どのような課題認識を持っているのか、最後にお聞きして、質問を終わります。

政策経営部長

財政運営の現行のルールについては、総合計画の改定の折、まさに今ですね、これを見直しをしている。これについて、客観性、専門性を担保していくという観点から、この分野の第一人者であります関西学院大学の小西砂千夫先生のアドバイスを何度かいただきながら改定作業を進めていますけれども、基本的な考え方としては、今回のコロナ禍は1つの大きな契機になりましたけれども、財政の機動性を確保していくという観点から、財政運営のルール、そのルールという表現は、少し修正を図っていきたいというふうに考えています。
 それから、指標の中身でございますけれども、1つとして公債費、起債、これについての指標自体が設定されておりませんので、これは入れ込んでいく。それから、基金については、先ほど委員とのやり取りもさせていただきましたけれども、この基金の考え方を堅持していく。もう一つが、財政の健全性を判断するというところでいくと、発生主義と現金主義双方から健全だという考え方で、今のルールは成り立っていますけれども、ここも基本線は生かしていく。
 全体として、今日的にどうかというところから微修正を図っておりますけれども、そういう観点からこの考え方を見直してまいりますけれども、いずれにしても、区民サービスに支障を来さないという財政運営を後押しするものとなるように、しっかり検討を進めてまいりたいというふうに考えております。