令和4年10月4日 DX・議会改革に関する特別委員会

行政手続オンライン化の現状と内訳分析

中村 康弘

まず、今回デジタル化の進捗状況について、大変詳細に調査分析していただきまして、大変お疲れさまでございました。細かく丁寧な分析だというふうに私は率直に評価しております。その上で、さらなる改善とクオリティーの向上を期待して、何点か伺っていきたいと思います。
 まず、行政手続のオンライン化の充実に関しまして、オンライン化済みが198件、手続数でいくと7.6%、ただ、申請数でいくと424万件で72.1%、これら全て済みというふうな形で扱われておりますけれども、この424万件の手続のうち、全てオンラインによるものじゃないと思うんですけれども、紙ベースのものとオンライン化による手続、これが混在していると思うんですけれども、それぞれのオンライン化とマニュアルの内訳に関する調査分析はどのようになっているでしょうか。

デジタル戦略担当課長

まず、評価いただきましてありがとうございます。年間申請数424万2,487件につきましては、オンラインと紙の申請が混在している数字ということでございます。内訳でございますが、オンラインによる申請が169万3,391件でございまして、全体の申請件数の約4割といったところでございます。

中村 康弘

情報システム調達ガイドラインでサービスデザイン思考という考え方をうたっております。改めて、このサービスデザイン思考とはどういうものか、説明いただきたいと思います。

デジタル戦略担当課長

システムを導入する業務をサービスと捉えまして、提供する側の目線で使ってもらうものではなく、そのサービスを利用する利用者側の視点に立って使っていただくといった認識の下、現状の課題整理、それから解決策の検討を行って、システムの導入につなげていく考えでございます。

中村 康弘

使わせるのではなくて使っていただく、そういう考え方であると。そういうことであれば、オンライン化したこと自体がゴールではなくして、実際そのオンライン化したものを使っていただいているかどうかというところまで調査しなければならない。また、使っていただけないのであれば、何が理由なのか、どうすれば改善できるのか、そういった実態にも踏み込んでこれから調査していくべきではないかと思いますけれども、いかがでしょう。

デジタル戦略担当課長

御指摘のとおり、オンライン化した後の実態について確認していくということは非常に重要なことだと考えてございます。今、お話あった点につきましては、今後ちょっと研究していきたい、そのように考えてございます。

オンライン化未対応手続の理由と内訳

中村 康弘

続いて、オンライン化未対応の2,422件のうち、国や都等と連携している、あるいは対面や押印が必須であるということが原因で、現在では不可能とされているものが2,422マイナス346で2,076件あると。この2,076件の内訳、不可能な理由、国や都と連
携しているため、あるいは対面が必要なため、あるいは押印が必要なため、それぞれ内訳は把握しているでしょうか。

デジタル戦略担当課長

まず、国や都などと連携しているものが1,161件、対面が必要なものが1,027件、押印が必要なものが1,057件ございます。これらは複数の、それぞれ例えば対面と押印が重なっていたりということになってございますので、条件が重なってございます。なお、現時点でオンライン化することが不可能としている手続は、それらのほかにも添付書類に原本が必要だったりとか、あるいは費用の徴収が必要などの理由によって不可としているものもございます。

中村 康弘

国や都等と連携しているとなぜオンライン化ができないのか、国や都が主導してオンライン化が進むという予定のものは、この中には含まれていないのでしょうか。

デジタル戦略担当課長

作成した申請書をそのまま国や都にお渡ししたり、あるいは国や都が作成している申請書のため、ちょっと区の独自の判断で電子化することができないなど、そういった理由によるものでございます。ただ、今後国や都から電子化が可能だということになればそちらは、先ほどちょっとお話ししましたけれども、またSからA、B、Cに振り分けて電子化の検討対象として考えていきたい、そのように思ってございます。

中村 康弘

対面が必要なのでオンライン化ができないということに関して、改めてなぜ対面が必要だとオンライン化ができないんでしょうか。

デジタル戦略担当課長

確認事項ですとか、添付書類が申請者によって異なるため本人に説明や状況確認を行いながら作成する必要があって、その申請書を作るために聞き取りがどうしても必要だと。そういったものは複雑なものでございますのでできない、そのような理由でございます。

中村 康弘

対面が必要な個々の事情が違うとか、手続にサポートが必要だとかそういったもの、今そういう御答弁がありましたけれども、こういった事情は厳密に言うと、この行政手続とは切り離して考えるべきじゃないのかと。要するに、個別のいろんな支援というものとオンライン化そのものの手続というものは別々というふうな形で考えることができないのでしょうか。その辺はいかがでしょうか。

デジタル戦略担当課長

御指摘の点も重々分かるんですが、今現在、サポートが必要な手続とそうでない手続の切離しが、対面による聞き取りを実施しないとなかなか判断が難しいケースがございまして、オンライン化と切り離して考えるのは現時点におきましてはちょっと我々のほうでは難しいと考えてございます。

中村 康弘

続いて押印が必要な手続、これは具体的にどういう手続でしょうか。

デジタル戦略担当課長

国や東京都など区以外の組織団体が定める様式等で押印を義務づけている手続ですとか、あとは支払い関係とかそういったもので必要不可欠な手続だと、そのように認識してございます。

中村 康弘

特にこの支払い関係、銀行、金融機関等も最近はもう通帳を廃止してネットバンキングなどというような形でサービスを広げておりますけれども、こういった今御説明があったところも、もう今後その押印がそれほど意味を持たないのであれば、これももうしっかりと、押印が必要だからという意味ではなくて、積極的にオンライン化を進めていくべきじゃないのか、その辺に関してはいかがでしょうか。

デジタル戦略担当課長

この間も区のほうでは国の動きに連動して押印の見直しというのを図ってきているところでございます。押印につきましては、総務部門の見解等も必要となるかと思ってございますが、今後もやっぱりそういった国の動きとかを注視しながら進めていくべきであろうと、そのように考えてございます。

中村 康弘

分かりました。時間も来ていますので、1回ここでまとめたいと思います。今御説明いただいて、私もこの分析内容も大変緻密にできているなというふうに評価しております。ただ、あくまでも現状の業務を前提に、こういうふうな進捗で進めていきますというところだと私も感じているんですね。この調達ガイドラインでも、情報システム化する際には、ICT化する際には、デジタル化も含まれると思いますけれども、まず、業務フローや事務処理方法と併せた改善の視点が必要だと。いわゆるBPIとかBPR、こういったことも踏まえた上でオンライン化を進めていくべきじゃないのかということも、これから今後検討していただきたいと思います。したがって、対面が必要だからできません、今押印が必要だから、原本が必要だからできません、こういったところも今後見直ししていく、業務全体を変えていくというところがこれから必要になっていくのじゃないかなというふうに思いますので、それは今後の課題として、最後に御答弁いただきたいと思います。

デジタル戦略担当課長

おっしゃるとおり、御指摘の点はそのとおりだと思います。引き続きその辺は所管課と調整しながら、適切にオンライン化を進めていきたいと思ってございます。

中村 康弘

窓口での待ち時間短縮に関して、ちょっと何点かお聞きしたいと思います。
 3ページの分布表にありますけれども、この転入の届出と転出届出・印鑑登録、転居等の届け、この3業務で圧倒的に待ち時間がもう集中しているということで、個人的に役所へ行って数時間待たされるというのは、これははっきり言って地獄ですよね。うんざりしちゃうと思うので、これは何としても解消していただきたいと思うんですけれども、この3業務に一気に集中しているというのは、これはそもそもどこに原因があるというふうに考えていますか。

デジタル戦略担当課長

この3業務なんですけれども、住所の異動に関する届出がございますので、窓口で確認する事項が多いこと、それから住民基本台帳システムへの入力・点検作業の時間がかかることなどが主な原因かと思ってございます。窓口での確認事項は、本人確認や新住所の確認、引っ越しに伴う各種保険、手当に関する確認など多岐にわたるため、証明発行の窓口に比べ時間がかかっているかと、そのように考えてございます。

中村 康弘

そういった事情があって、この状況を改善するために2つシステムを導入していくということで、1つが引越しワンストップサービス、これを入れると、転出届が役所に来なくていいということであれば、今年の3月の実績からいくと合計で2,482件あるわけですよね。この転出届、印鑑登録、印鑑登録がどれぐらいか分からないですけれども、ここがなくなることによって、この3業務で合計6,505件だったものがざっくりと2,400件がなくなると、約6割ぐらいの業務量に、一気には減らないと思うんですけれども最終的には減らすことができる、そういう見立てで、そこに集中できるという考えで短縮できるというのが1つの考え方でいいんでしょうか。

デジタル戦略担当課長

具体的にどこまでかというのは、これから導入してからじゃないとなかなか難しいかなというところではございますが、なるべく我々としては時間を削減していきたい、そういう思いでやっていきたいと思ってございます。

中村 康弘

ちょっとあまり細かいことはあれですけれども、要は、これを入れることによって転出届が役所に来なくていいというふうなことになると、今やっている2,400件が3月でありましたけれども、これが将来的には削減されていくであろうということであれば、ほかの2業務に集中できるというのでマンパワーが割けるのじゃないかというのが、1つのそういった考え方なのかなというふうに私は理解しているんですけれども。
 ワンストップサービスでもう一つとして、転出届が不要になるということとともに、事前に転入届の予約ができるということですよね。そうすると、これは一気に集中するんじゃなくて、ある程度処理をするタイミングが平準化される、そういうふうな形で混雑しなくていいんじゃないか、そういう考え方になるんじゃないかと思うんですけれども。ただ、この3月1日から31日まで、この年でいくと22日間業務をやっていたと思うんですけれども、これをきれいに1日から31日まで、朝の9時から午後5時まで、これがきれいに予約が分布できると多分スムーズにいくと思うんですけれども、それぞれの手続に来られる皆さんの御予定もあるでしょうから、そうはいってもなかなか結果的にはきれいに分布できない可能性もあると思うんですよね。そういったところに関して、何かまだ課題が残されているのかなというふうに思いますけれども、それに関しては、例えば3月の上旬じゃなくて下旬に集中して、3月の1か月で6,500件ですから、1日に換算すると200件から300件弱ぐらいになるんですけれども、そうじゃなくて、実際はもっと細かく見ていくと最終週に集中しているんだとか、もしくはある特定の曜日に集中しているんだとか、そういったところももう少し見ていくことによって、何か解決していく方法が見つかるんじゃないかなと思うんですけれども、それに関してはいかがでしょうか。

デジタル戦略担当課長

転出のほうは非常にシンプルで、届出に役所のほうに来なくても手続ができるといったところなんですけれども、転入予約につきましては、やはりその自治体に行かなくちゃいけないといったところがございます。こちらの転入予約を含めてなんですけれども、今後事務処理のガイドラインが出てきますので、いただいたような御指摘もあるかとは思うんですけれども、まずそのガイドラインを踏まえて、今後の事務の効率化ですとか窓口の対応というところはちょっと考えさせていただきたいと、そのように思ってございます。