区の財政状況に関する総括質問
財政について聞いてまいります。使う資料は、頂いた資料2番、3番、区政経営報告書、令和4年度の財務書類、決算審査意見書、西宮市発行の「震災復興10年・西宮からの発信」。途中、パネルを利用させていただきます。
はい、了承いたしました。
本日これまでの審議を通して、令和4年度の財政状況に関しましては総じて健全性は保たれているとの見解が示されました。午前中も少しございましたが、私のほうから財務諸表に基づいて財政状況を確認したいと思います。
まず、貸借対照表について。前年度から変化した点は何か、また世代間の負担バランスという観点から現状はどのように評価できるか。
貸借対照表についてですが、別の委員の質問でもお答えした数字ではございますが、まず資産のほうが171億3,000万円余の増、負債のほうが26億1,000万円余の減となっておりまして、差引きの純資産が前年度比では197億5,000万円余の増で、7,290億5,000万円余というふうになっております。現状についての評価ということなんですが、純資産というのは返済が要らないもので、いわば将来へわたっての行政サービスの提供に供される資産ということでございますので、これに鑑みれば、将来世代の負担軽減が図られているというふうに評価できるかと存じます。
行政コスト削減要因と効果の分析
次に、行政コスト計算書。純経常行政コスト、また純行政コストともに前年度から0.9%の削減。パーセンテージとしては僅かでありますけれども、金額に直すと26.7億円と少なくない金額であります。この削減した要因は何か。
行政コスト減の主な要因ということでございますが、まず経常費用、費用のほうが29億1,000万円余減少したということがございます。こちらが減少した主な要因ということなんですが、1つは退職手当引当金繰入額というものが30億8,000万円余減少したこと、2つ目としては、社会保険給付費、この中で子育て世帯への臨時特別給付金があったんですが、こちらの減といったことがございまして、社会保険給付費が26億円余減少したこと、こういったことがございまして、プラスになった部分もございますが、経常費用が先ほど申し上げた金額減少したといったことが主な要因となってございます。
純資産変動計算書の推移と財源分析
次に、純資産変動計算書について。純行政コストを財源で賄った後の差額が195億円のプラスとなりました。当該年度4年度を含めて、過去5年間の差額の推移を確認させていただきます。
順に申し上げますが、まず平成30年度が111億3,000万円余、令和元年度が137億9,000万円余、令和2年度が128億2,000万円余、令和3年度が161億2,000万円余、そして令和4年度が先ほど申し上げた195億1,000万円余というふうになってございます。
今お話がございましたとおり、過去5年間、常にプラスを維持して純資産が増え続けているという状況、特に4年度はその中でも最大の増額幅であったということであります。これは何を意味するのでしょうか。
まず、一般に純資産が増えているということは、資産の増ないし負担の減が見られるといったことを意味しております。その要因は様々でございますけれども、お尋ねにありました令和4年度につきましては、基金の積立てによる資産の増が151億4,000万円余あったことが増えた主な要因というふうになってございます。
キャッシュフロー計算書の内訳と意味
次に、キャッシュフロー計算書では、業務活動収支が241億円の黒字、投資活動収支は242億円の赤字、財務活動収支は6億5,000万円の赤字と。それぞれこれはどういうことを示しているのか、御説明ください。
それぞれ御説明いたします。まず業務活動経費の黒字ということですが、こちらは税収や補助金収入等の経常的な収入が人件費、物件費等の経常的な活動のための支出を上回っていたということを意味しております。次に投資活動収支の赤字ということですが、こちらは施設建設費や基金積立てなどの支出のほうがこれに係る補助金収入や基金取崩しなどの収入を上回っていたといったことを意味しております。最後に財務活動収支の赤字についてですが、こちらは区債の償還額が区債の発行収入を上回っていたといったことを意味しております。
いずれもよい方向に行っているのかなというふうに読めるわけでありますけれども、これら今お聞きした4年度の財務諸表の結果を総括して、4年度末の財務状況に関して会計管理室長はどのように最終的には総括をされているでしょうか。
ただいまるる財務書類について御質問いただき、その内容について委員から明らかにしていただきました。改めて申し上げますと、財務書類につきましては、発生主義会計として現金主義会計の歳入歳出決算を補完して、その内容を、別の角度から区の財務状況を明らかにする役目を持っているというふうに考えております。
そうした観点から改めて御指摘の財務諸表を見ますと、前年度と比べて、資産では基金残高が増になり、負債では区債残高の減となっております。また、純行政コストを財源で賄った本年度の差額がプラスとなっておりまして、現役及び将来世代への行政サービスの提供に供される純資産が増加しております。さらに、基礎的財政収支、プライマリーバランスも黒字となっております。こうしたことから、区の財政状況は健全だ、このように判断しております。
監査委員から見た令和4年度決算の総括
続いて、監査のほうに伺いたいと思います。午前中もお話がございましたが、監査意見書の中にも財政は全般的に健全とのコメントがございました。改めて監査委員から心を込めて、4年度の決算に関してどのような総括をされているのか、お聞きしたいと思います。
審査意見書では、区の財政状況につきまして、基金と区債の状況、また普通会計決算ベースでの歳入歳出の構成とともに、各種の財政指標から分析、評価をしているところでございます。こうした面で見ますと、財政指標等から区の財政状況を見ますと、区財政の現状は、経常収支比率や公債費負担比率などの指標の水準から見て弾力性は保たれており、全般的には健全であると考えているところでございます。
それで、その審査意見書の中で、財政健全化と持続可能な財政運営を確保するための基本的な考え方、以下、基本的な考え方と言います、について度々の言及がございます。監査は、財政当局がこうした基本原則に基づいた財政運営を行っているということについて、またこの基本的な考え方の内容、また役割についてどのように評価をされているでしょうか。
財政の健全化、持続可能な財政運営ということですけれども、それを行っていくために、財政当局、財政課が自ら基本原則となる基準を定めて、それに沿って財政運営を行っていくという姿勢は非常に大切な取組だと思ってございます。
現在の基本的な考え方ですけれども、令和3年度まではルールだったわけですけれども、これを改めたものでございます。内容を見ますと、財調基金、施設整備基金、区債発行・繰上償還、行政コスト対税収等比率、債務償還可能年数といった5つの項目になっておりますけれども、現在の内容は、財政の健全性を保って、継続して必要な区民サービスを提供するための持続可能な財政運営を進めていく上で適切な内容であるとは監査委員も考えてございます。ただ一方、3年度から4年度にかけて見直しをしたように、時の財政状況等の中で、常に必要な、有効に機能するような基準に見直していくような姿勢も同時に大切なのかなというふうに思ってございます。
今お話がございました基本的な考え方を、令和4年度の実績に基づいて個々に確認していきたいと思います。
財政調整基金の4年度末残高は、先ほど来出ていますように574億円。これは基本的な考え方①で定める350億円を200億円以上回る額を有しているということであります。そもそもこの350億円の設定根拠についてはということで、先ほど来答弁もございましたが、災害対策に150億、経済変動対策に200億、そういう説明がございました。改めて、経済変動対策200億というのはどこから来ているのか、御説明ください。
この200億円でございますけれども、この間、リーマンショック等がございました中で、財調基金を繰り入れたときの金額を足したものという形で200億円を算出したところでございます。
4年間で200億取り崩したということですよね。一方で、災害対策150億の、先ほどもございましたけれども、算出根拠を詳しく説明いただきたいと思います。
150億円の根拠でございますけれども、阪神・淡路大震災のときに西宮市が一般財源に充てた367億円のうち、集中復興期間とされる被災後5年間に充てた231億円に、本区の本年4月1日の人口と被災時の西宮市の人口、42.4万人でございました、比率を掛けた302億9,000万円の5割程度、150億円につきましては財政調整基金で確保する必要があった、こういうふうに考えたところでございます。
今ございましたとおり、西宮市のデータを区が参考とした、150億の根拠としているということであります。今の説明に基づいて3点指摘したいと思います。
まず、集中復興期の5年間に区切っているということ。ここで、委員長、パネルよろしいでしょうか。
許可いたします。
これは西宮市の被災後の財政状況の推移を示したものであります。赤線は財調基金の積立残高、青線は市債の発行残高であります。左側にあります黄色のポイントが平成7年1月に阪神・淡路大震災が発生したタイミングであります。このグラフを見ていただければ分かると思いますけれども、被災後、地方債の残高が一気に上がりまして、財調基金の積立額が一気に激減した、こういうことが一目瞭然であります。これが被災前の状況に戻るにはどれだけかかったのかといいますと、まず財調基金が元のレベルに戻るまでには18年かかっています。また一方で、地方債の残高が被災前の状況まで戻るには20年以上かかっております。そういう部分で、実は西宮市では、平成6年度から平成15年度までの10年間で震災復興費が合計で2,839億円かかっているんですね。そのうちの85%の2,417億円が投資的経費。このためにこれだけの莫大な市債を発行した、そういうことが歴史としてあります。この点から本区が考慮するべきは、最初の5年間だけでいいのかという問題がまず一つ大きな問題点でございます。
災害復旧基金150億円算定基準の妥当性
次に、2点目の問題点としまして、当初5年間の経費の半分で、とりあえず当面150億にしましょうということでありますけれども、このルールを、もともとは考え方の前身がルールでして、それを定めたのが平成24年頃。この平成24年度頃の最大の課題はといったら、基金が少ないというのが本区の財政状況の一番大きな問題でしたよね。だから、とりあえず現実的なところで、全額は無理だけれども、まず当面は半額にしましょうということで150億というのが設定されたということ。
3つ目の問題は、平成7年阪神・淡路大震災からもう30年近くたっています。物価の状況も全く違う。こういう中で、30年前の数字をそのまま計算に当てはめていいのか、そういう算定の問題があると思います。そういうことからいくと、この150億円という意味が今は全く異なるものではないかと思いますけれども、財政当局の見解を求めます。
今、ポイント3点伺いました。1点目でございます。過去の事例を見てみますと、他の自治体でも大きく必要とする事例もありましたけれども、やはり震災後の5年間に集中するだろうということで、5年間ということを設定しておるところ。2点目ですけれども、当然のことながら、当時基金が少ない中で、現実問題として半分程度というふうにして、望ましいのは全額、大量の金額が必要ということであれば全額が望ましいですが、そこはなかなか難しいだろうということで半額にしているというところ。3点目、委員御指摘ございました資材高騰等の物価上昇、これは確かに非常に見直すべきところかなというふうに思っております。他の委員にも御説明しましたけれども、この150億円につきましては十分ではないのかな、ずれが大きいのかなというふうに認識してございます。
財政調整基金の活用と将来リスクへの備え
災害への備えの財調基金の在り方というのは、次の款でもうちょっとやらせていただきたいと思います。
財調基金に関して、さきの本会議において、私、一般質問で情報システムの標準化の経費をあらかじめ算入しておくべきではないかという質問をしました。それに対して政策経営部長は、財調基金は特定の事業の目的ではなく、あくまでも年度間の財源調整を行うものであるというふうな答弁がございました。
実は、私が議員になって初めての決算特別委員会、これは16年前でありますけれども、財調基金の積立額は幾らが妥当なのかという質問をこの場でさせていただきました。素朴に思ったんですね。そのときに区の答弁は、明確な基準はありませんという答弁だったんです。それでは、多いのか少ないのかという判断はどうやってするんですかということで、実際議会でも堂々巡りの質疑があったというふうに記憶しているわけでありますけれども、その後、財政運営のルールができて、基本的な考え方に移行していく中で、350億円という一つの一定の基準が初めて設定された。これは私は大変に評価しております。
財調基金に関しては、教科書的にはさきの政策経営部長の答弁が正しいのかもしれませんが、もっとこれから合理的に考えていったほうがいいんじゃないかというふうに思っています。別に私、情報システムの20億円を財調から使えということにこだわっているわけでは全くないんですけれども、これからいろいろな経費が、例えば学校のタブレットのリプレースもこれから発生します。定期的に発生してきます。そういった経常的なものとは別に、一定額が単発的にこぶのような形で発生する費用というのがありますね、これから考えられる。そういったところに財調基金をもっと活用していくという、いわゆる財政のダムですよ、この考え方を進めていくべきじゃないかと思いますけれども、所見を伺います。
今委員から御質問いただきまして、本会議でも御答弁させていただいておりますけれども、別途特定目的基金をつくるというところまではいかない金額の範囲の中で、あらかじめ計画化できる単発の事例についての御質問だと思いますけれども、現状では予算編成全体の中で見込んでいるというような状況でございます。財政調整基金は将来負担に備えるという側面も持つことから、あらかじめ計画して積んでおき、取り崩して活用するという運用方法につきましては、今後の検討課題としてまいりたいと考えてございます。
検討してください。
施設整備基金への積立増額の背景と意図
次に、基本的な考え方②、施設整備基金への積立てについて伺います。令和4年度は、先ほど来ございましたとおり、基本的な考え方に定める年間40億以上の倍となる80億円を積み立てたという実績がございました。改めてその背景と思惑についてお聞かせください。
こちらの額、特に今後の改築等に備えまして、また資材の高騰など、こういったものを見据えて、40億以上、50億プラス30億、80億積み立てたというところでございます。
その40億以上の算出根拠について先ほど考え方が述べられましたが、具体的なこの40億を導き出すまでの計算式、具体的な計算式でお示しいただきたいと思います。
先ほど文章でお答えして、ちょっと分かりにくかったのかと思って、計算式でということで。経費のほうにつきましては121億というのが出まして、それに95%を掛ける。こちらは、施設再編の推進等によって改修経費の縮減が一定程度図られるということで95%を掛けた後に、さらに国・都支出金、また区の区債充当額の5年間の平均の35%を減じた額、これが65%と出ております。これを掛けて、さらに、大規模な工事に施設整備基金を80%充当した場合の全体経費に占める割合として55%というものが導き出されましたので、計算するとニアイコールで41億円という形でございます。これに当時定めたときの施設整備基金の残額等を踏まえましても、40億以上あればという形で定めたものでございます。
ここでまたパネル、よろしいでしょうか。
どうぞ。
このパネル、私これまでも何回も示させていただいたんですが、先ほど40億の基となる121億円の今後40年間の経費の平均額──40年間は長いというふうに私思っているんです。だから、これを40年間じゃなくて赤い枠で囲っている令和12年度まで、現在の基本構想、総合計画の期間までを平均として出すべきじゃないかと思っているんですね。仮にそれをした場合、121億円ではなくて、資料で作っていただきましたけれども、159.7億円になるわけです。これを今御説明いただいた計算式に当てはめると、年間平均が、令和12年度まで41億じゃなくて54.2億になるんですね。それに加えて人件費や物価高騰、また今は省エネ、ZEB化というふうなことも言われております。そういったコスト増を加味していくと、この40億という数字はもう完全にアウトデーテッドじゃないかというふうにも思うんですけれども、40年間という期間の設定とコスト増の要素について区の見解を求めます。
40年間というのは、あくまでも施設改修に関する経費として、今後も続いていくということで40年間設定をさせていただいておりますが、その中でしっかり考えるべきものは、その中で積み立てる額、施設整備基金が枯渇しないか、ショートしないか、どのくらい取り崩していくかということにございますので、そのあたりしっかり考えていくというところでございます。とりあえずそういったことは考えていかなければいけないのかなというふうに思ってございます。
それで、54.2億──令和12年度までと仮定したらですね。それプラスアルファコスト高という要素を踏まえて、40億円積み立てるという考え方でいくと、年間14億円プラスアルファの差額ができるわけですね。これを7年間、令和12年度まで続けていくと、合計で98億円プラスアルファ、百数十億円積立てよりもオーバーしちゃう、そういう考え方ができるわけです。枯渇するんじゃないか、そういう懸念があるわけであります。そこで見るべきは、今、令和4年度末、幾ら施設整備基金の残高、積立額があるのかというところなんですけれども、そこを確認させていただきます。
4年度末施設整備基金でございますが、205億円でございます。
百数十億不足するんじゃないかに対して205億円ということで、とりあえず令和12年度まではやっていけるんじゃないかなという見立てができるわけでありますけれども、施設整備の財政計画に関しましては、将来負担の予測の精度を上げていかなきゃいけない。それと、今の200億円何がしのストック、積立残高、それと将来のフロー、これから40億なのか54億なのか、その辺のところを併せて施設整備というのを考えていかなきゃいけないというふうに思います。
そこで、ちょっと話は変わりますけれども、本庁舎について伺います。
資料3で出していただいておりますけれども、現在の本庁舎の改築時期、築年数、それと改築当時の総工事費を御説明いただきたいというふうに思います。
本庁舎は、昭和63年度から平成5年度にかけまして、西棟と中棟の改築工事、そして東棟の耐震補強工事を実施いたしまして、現在の本庁舎となっているところでございますが、このときの総工事費については、地下駐車場の整備も含めますと150億3,882万円となっております。また、築年数でございますが、東棟が今年で築60年、西棟33年、中棟が31年となっております。
ここで会計課に確認します。令和4年度末の固定資産台帳、公開されているのは3年度までなんですけれども、本庁舎の期末簿価と減価償却率、また会計上の耐用年数と、あと何年残存期間が残っているのか、お示しいただきたいと思います。
西棟、東棟、中棟それぞれについてお答えいたします。御質問の中で会計上の耐用年数と。これは減価償却期間というふうに理解しておりますが、いずれも50年というふうにされております。その上で個別になんですが、まず西棟につきましては、期末簿価19億8,000万円余、減価償却率63.6%、未償却期間は17年というふうになってございます。次に東棟ですが、期末簿価18億8,000万円余、減価償却率57.8%、未償却期間は20年というふうになってございます。最後に中棟ですが、期末簿価167億7,000万円余、減価償却率60.7%、未償却期間は19年ということになっております。いずれも令和4年度末の数字ということになってございます。
今御説明がありましたけれども、あくまでもこれは会計上の耐用年数なので、減価償却が終了したら即建て替えというふうにはならないと思いますけれども、それでも今後15年から20年ぐらいの期間の間に本庁舎の改築というものも見えてくるわけであります。先ほど今後40年間の改築改修経費、平均121億円、合計で4,840億円のうち、本庁舎の改築経費はどのように算入されているのでしょうか。
まず、試算の考え方でございますけれども、あくまで試算ということで、一定機械的に行っているところもございます。東棟につきましては、これまでの計画におきまして、少なくとも築70年目までは活用可能としておりますので、70年目で改築する設定としてございます。中棟、西棟につきましては、それぞれの建築年度を基準に、40年目に中規模修繕、60年目に改築する設定としてございます。その上で試算上にどれだけの経費を見込んでいるのかというところでございますけれども、東棟は改築経費として約64億円、中棟と西棟につきましては、それぞれ40年目の中規模修繕費と60年目の改築費を見込んでおりまして、中棟については合計で約71億円、西棟については約118億円となっており、合計いたしますと、約253億円が計上されてございます。また、東棟につきましては、40年間、令和43年までという試算の期間の中に改築後の20年目が含まれますため、中規模修繕費の19億円も全体の4,840億円の中には含まれているというところがございます。いずれにいたしましても、試算上におきましては現在と同様の面積で改築をすると仮定しておりますので、改築規模などによりまして数字は大きく変動するものと受け止めているところでございます。
庁舎の在り方とか設計等、まだ全然これからですので、金額的にはなかなか言えない部分もあると思いますけれども、仮に250億とか300億とか、そういうふうな金額というふうに仮定したとしても、今からでも財源の手当てについては検討していかなきゃいけないんじゃないかと思いますけれども、その辺に関しては財政当局いかがでしょうか。
委員御指摘のとおりでございまして、本庁舎の改築改修、これは大きな課題と捉えておるところでございます。目標額や改築の時期、これを今すぐ示すというのは難しいですけれども、現在行っている計画等の改定の中で考え方を一定整理する必要があるとの認識を持って、現在検討を始めているところでございます。
財政健全性判断基準の見直しと区の考え方
次に、基本的な考え方③、④、⑤に関しては、フローとか一部償還可能年数とかありますけれども、その辺に関しては先ほど答弁がございましたので、今回は聞きません。ただ、いずれにしても、基準よりもかなりいい数値だったということが確認されました。この基本的な考え方につきましては、先ほど監査のほうからもございましたけれども、次の計画改定に合わせて現在見直しを行っているということで、私個人の考え方を述べさせていただきますと、財政指標というのは複雑で多岐にわたります。健全なのかどうなのかという判断は、どこをどう見るかによって全く変わってきます。ただ、単純化すると、単年度で健全である、そして長期的で健全である、いわゆる借金の額と償還財源との対比ですね、これが保たれれば、理屈としては財政の健全性は保たれるわけですよね。それに加えて、先ほど来言っているように、将来のリスクへの備え、すなわち危機管理です。危機管理、これはどこまで想定すればいいのかという問題もありますけれども、実現可能な範囲で合理性を定めて、ある程度一定額という考え方を定めておく。こうした要所要所を押さえていけば、経年のトレンド性を確認していけば、財政状況が著しく悪化するということはまずないというふうに私は考えております。区の考えはいかがでしょうか。
今委員御指摘のとおりだというふうに考えてございます。
現在の基本的な考え方、5つのポイント、これは今ずっと申し上げてきたポイントが全てカバーされているんです。私はすごくよくできていると評価しております。したがい、この基本的な考え方に関しては、現在の骨組みは維持して中身の数字をアップデートしていく、そういうふうな考え方で見直していけばいいんじゃないかと考えますけれども、区の考えはいかがでしょうか。
現在の指標の考え方について御了解いただきましてありがとうございます。実際に私どもがこの考え方、かつてのルールからこちらに変えたときに、かなり具体的な数値化をして指標化させていただいた。そこには、単年度の考え方と中長期の考え方、また発生主義、現金主義といったチャート的な考え方の下にこれらの指標をつくらせていただいたという経過がございます。現在見直しをしているんですけれども、他の委員の御質問も含めて、今日1日様々な御指摘、御意見もいただきました。また委員からもいただきました。その中では、財調基金の在り方、また施設整備に関しての在り方というのがすごく大きな課題なのかなというふうに考えています。現在の考え方にのっとったとしても、財調基金の中で災害対策に関して150億というのは30年前の試算からの計算です。200億という計算も平成20年のリーマンショックですので、それから既に15年を経過しているということもございます。これからまた、この数年の物価高騰、また資材高騰、人件費の高騰、様々ございますので、緊急復興という視点から考えてもコストは上がっているだろう、また急激な経済変動に対応するという視点から見ても、それに対するコストは上がっているというところはやはり留意しなければならないのかなというふうに思います。
今御質問がございましたが、本庁舎の建て替えというものは検討を始めてから10年、15年かかりますが、その期間というのはあっという間に来るもので、現在の庁舎を改築、新築する際も、庁舎の改築の基金というものを設置して基金をためていったという経過もございました。こうしたところも過去の経過を踏まえて考えるなら、10年、15年という期間はあまり長いものではないというふうに考えています。施設整備に関しましても、今試算等を行っていますけれども、それに基づいて年間どの程度ためなきゃいけないのかということと並行しながら、庁舎の建て替えというものも現実的に考えながら、資金をためていく必要性というのを私たちも検討しなければならないのかなというふうに思っています。こうしたところを含め併せて現在検討を進めているところでございますので、総合計画の改定に合わせてきちんとしたものがお示しできればというふうに思います。
杉並区の強靭な財政構造と財政当局への期待
最後に、私、十数年間杉並区の財政を見てきまして、財政構造は非常に強靱だというのが私の印象です。これまで、この10年間を見ても、リーマンショック、東日本大震災、保育緊急事態宣言、扶養費の大幅増、ふるさと納税流出、コロナ、いろいろなことがありましたけれども、一貫してこの10年間、健全財政が保たれているんですね。扶助費なんか、平成25年は380億で今700億円ですよ。基金はその間どうしたのかといったら、着実に2倍以上に積み上がっています。これは特別区の財政構造というのもあるんでしょうけれども、これまで財政当局がしっかり踏ん張ってきたからだというふうに評価しているんですね。ですから私、財政当局にお願いしたいのは、区長と闘ってください、しっかりこれからも。区長は財政当局の──嫌なことも言われるかもわからない。思いどおりにならないかもわからない。そこをかんかんがくがくと闘わせること自体が実は健全財政を維持する最大の方策だというふうに私は思っておりますので、しっかり財政当局も頑張ってください。よろしくお願いします。
以上です。
申し訳ありません、先ほどの私の答弁で1点訂正をさせてください。固定資産台帳についてお尋ねいただいた中で、中棟の期末簿価について167億7,000万円余とお答えしてしまったかと思うんですが、正しくは16億7,000万円余となります。大変失礼いたしました。