令和6年10月2日 決算特別委員会

令和5年度財務書類と区政経営報告書の財政分析

中村 康弘

私のほうから、財政について伺ってまいります。使う資料は、47番、48番、49番、125番、126番、127番、あと区政経営報告書と令和5年度財務書類を使います。あと、途中でパネルを提示させていただきます。よろしくお願いいたします。

山本ひろ子 委員長

はい。

令和5年度財務書類から見る区財政の健全性と変化

中村 康弘

それでは、私のほうから財政について伺います。先ほど来のこれまでの質疑を通して、令和5年度の区財政はおおむね健全性が確保されているということで理解いたしました。私のほうから、ちょっと角度を変えて、財務書類からこの財政状況を確認したいと思います。
 まず最初に、全体として、貸借対照表を概観して、前年度からどのように変化しているのか、お聞かせください。

会計課長

令和5年度の貸借対照表全体、こちらで申し上げますと、純資産比率が91.3%余、負債比率が8.6%余となっております。これに対して令和4年度は、それぞれ91.6%余と8.3%余ということでございました。それから、金額として申し上げますと、純資産が123億6,000万円余の増、負債が34億円余の増というふうになっております。

中村 康弘

今、純資産の負債の話がありましたけれども、この将来世代と現世代の負担の分担、さらに世代間の公平性については、今の数値からどのように読み取れるでしょうか。

会計課長

これのイメージ的な話になるんですけれども、純資産が現在までの世代が負担してきたもの、負債が将来世代に負担をお願いするものというふうなイメージになりますので、その割合が先ほど申し上げた、ほぼ9対1になっているものというふうに御理解いただければと存じます。

中村 康弘

この財政の持続可能性という角度から聞きますけれども、資金収支計算書でプライマリーバランスがございます。この令和5年度の結果と過去5年間の推移をお聞かせいただきたいと思います。

会計課長

まず、令和5年度のプライマリーバランスは41億7,000万円余の黒字となっております。令和元年度からの推移になりますが、以下いずれも黒字の数字になりますけれども、令和元年度が20億1,000万円余、2年度が36億8,000万円余、3年度が129億1,000万円余、4年度が151億5,000万円余となっておりまして、5年度が先ほど申し上げた41億7,000万円余というふうなことでございます。

中村 康弘

プライマリーバランスは黒字という状況は続いております。こういう角度から、区財政の健全性についてはどのようなことが言えるのかということを教えていただきたいというのと、令和3年度、4年度に比べれば、令和5年度は、そのプライマリーバランスの黒字額が大きく減額したと。このことはどう考えればいいのか、お聞かせください。

会計課長

まず、プライマリーバランスとは何かということなんですが、こちらは歳入歳出決算で示される収支の全体から、地方債や基金に係る収支を除いた額を算出して収支のバランスを見ているといったものでございまして、これがプラスであれば、債務の増や基金の取崩しに依存することなく、その年度の行政サービスを提供することができたということを意味してございます。したがいまして、これが黒字であることは、区財政が健全であることを示していると言えるものと存じます。
 なお、3・4年度に突出してこれの黒字額が大きかったということなんですが、こちらはコロナ禍の影響で、そもそも歳入歳出差引残額が非常に大きな状態というのが続きました。これを反映してプライマリーバランスも大きな黒字になっているものというふうに認識しております。

行政コスト対税収等比率から見る財政の弾力性

中村 康弘

続いて、弾力性という角度で、行政コスト対税収等比率の令和5年度、これは例の基本的な考え方の4項目めですけれども、5年度の実績と、これが前年度の比較でどうだったかというのを、このパーセンテージと、分母と分子の数字も併せてお聞かせいただきたいと思います。

会計課長

お尋ねの行政コスト対税収等比率になりますが、まずパーセントで申し上げますと、令和4年度が90.9%、5年度が94.3%となっております。金額のほう、分子、分母なんですが、分子の純経常行政コストについては、4年度が1,886億5,000万円余に対して、5年度が1,960億円余となっております。分母の財源ですが、4年度が2,075億7,000万円余に対しまして、5年度が2,078億6,000万円余というふうになっております。

中村 康弘

ちょっとこのポイントが、3.4ポイント大きく上昇しているということで、今お聞かせいただきましたけれども、分母自体はそれほど、横ばいであるにもかかわらず、分子の純行政経常コストが74億円増額しているということが原因でありますけれども、そこをさらにちょっと細かく行政コストの中身を見ていきますと、経常費用の人件費の賞与等引当金繰入額が前年から12億円増えている。それ以外にも、退職手当引当金繰入額、また、移転費用のところで補助金等、社会保障給付、他会計への繰出金についてはいずれも前年度から20億円以上増加しているということで、このことについてどう説明していただけるんでしょうか。

会計課長

5項目挙げていただきましたので、順に御説明いたします。第1に賞与等引当金繰入額になりますが、こちらは昨年度から3月の職員の賞与の支払いがなくなりまして、6月と12月の年2回になったと。これに伴いまして、翌年度の6月の支払い分へ引き当てなくてはならない金額が上がったといったことが要因としてございます。
 それから、2番目の退職手当引当金繰入額についてなんですが、こちらが昨年度、勤続年数の長い中途退職者が比較的多くて、退職金に上乗せされる調整額というものの率が実績として大きかったというのがまず前提としてございます。退職金の引当金を計算する際に、この実績の調整額を掛けるといったことがございまして、この引当額が大きくなった、それに伴って繰入金も大きくなったといったことがございます。
 この2要因で34億円余の増ということになっておりますが、恐らくこの説明で理解をするというのはなかなか難しいかと思うんです。この引当金とかの繰入額というのは、国の統一的な基準に基づいてはいますけれども、ある種、数字をこねくり回して出しているバーチャルな数字といったような側面がありまして、現金の動きなどが伴っているものではございません。その点、お含みおきいただければと思います。
 説明戻りまして、3番目の補助金等についてですが、これはもろもろありますけれども、例えば住民税非課税世帯等物価高騰対策支援給付金というのが13億円増になったといったようなことがございます。
 それから、4番目の社会保障給付金については、私立認可保育所の運営費が18億円増になったといったことがございます。
 それから、5番目の他会計の繰出金についてなんですが、こちら3つの特別会計、いずれも一般会計からの繰出金が増となったといったことが昨年度ございました。もろもろ要因はございますけれども、こちらの以上3点につきましては、歳入歳出決算の数値と対応している現金の動きが伴ったものだというふうに御理解いただければと存じます。

中村 康弘

5つのうち最初の2つは、いわゆる会計処理上の数字のこねくり回した結果ということで、それ以外、3番目に関しては、単発的な当該年度の特徴的な要因。経常的にコストが上がっていくというのは、この最後の2つぐらいかなと。これはしっかりこれから対策していかなきゃいけないのかなというふうに思います。
 改めて、財務書類全体を総括した上で、この令和5年度の決算状況、会計管理室長はどのように評価されているでしょうか。

会計管理室長

一部課長が答弁いたしましたけれども、まず、純資産比率が90%以上という高い水準でございました。また、プライマリーバランスも黒字を続けているということでございますね。さらに、この区の財政をストック、資産の面から見ますと、過去5年で区債残高は360億円で推移しているところですが、それに対しまして基金残高647億円余であったものが、958億円余りとなっておりまして、これは1.5倍に増えておりますので、区財政は総じて健全であるというふうに認識しておるところでございます。

中村 康弘

相対する政策経営部長は、今のコメントを受けてどのように所感をお持ちでしょうか。

政策経営部長

私どもは発生主義と現金主義のほうから見ていきますので、その件に関しては、この間、他の委員ともやり取りさせていただいていますけれども、まず、財政指標そのものは、いわゆる健全化指標と呼ばれているものがまずしっかり達成できているところがあると同時に、先ほど申し上げたとおり、発生主義と現金主義、また、短期的な収支や中長期的な収支という、そのマトリックスから導き出した基本的考え方というものを私どもはお示ししています。それをしっかりクリアしている。また、計画の改定に伴って、財政調整基金に関しても下限額を450億にし、また、それをバッファーを見て570億を超えるということになっています。そうしたところから見ても、私ども財政部門をつかさどるところから見ても、区財政は健全に推移できているというふうに考えてございます。

中村 康弘

ありがとうございました。今、部長のほうからもございましたこの基本的な考え方、昨年度、若干見直しを行いました。改めてその見直した点を確認させていただきます。

財政課長

まず2つ見直ししました。1つ目が、財政調整基金の年度末残高を、この間の物価上昇等を踏まえまして、350億円から100億円増として450億円としたこと。2つ目が、施設整備基金です。毎年度40億円以上の積立てはそのままに、老朽化が進んでいる本庁舎の建て替えを見据えまして、仮称本庁舎改築基金を早期に設置する。こういった目標を掲げたところでございます。

中村 康弘

それで、基本的な考え方5項目に関しては、先ほどの他の委員の質疑で、いずれも当該年度はクリアしているということなので、ここではあえて聞きません。ああ、よかったということであります。
 私自身のちょっと持論を述べさせていただきますと、これまでも何回も言っているんですけれども、この財政指標というものの取扱いなんですけれども、これは基本的なことは当然押さえていかなきゃいけないんですけれども、あまりにも過度に固執するものではなくて、区政を取り巻く環境変化や財政ニーズに合わせて、合理的かつ柔軟に対応していくべきというのが私の考え方でありまして、区財政当局も、基本的にはこういう考え方で運営しているというふうに理解しております。
 その上で、最初の先ほどの1番目の財調基金については、昨年度、阪神・淡路大震災で被災した西宮市のこれまでの財政状況の数値を示して、財政の危機管理としての財政のダムの強化を訴えました。現実のところを押さえつつ、引き続きこれに関しては着実に、今日は聞きませんけれども、進めていただきたいというふうに思います。
 今日は、実はその次の施設整備基金への積立てについて伺っていきたいというふうに思います。資料47番、令和5年度の施設整備基金の積立額と取崩し額。令和5年度に改築改修に費やした額、これは午前中、140億とありましたけれども、改めて127の資料に基づいて、内訳を併せて御説明いただきたいと思います。

財政課長

まず、資料No.47のほうから、私のほうから。令和5年度、施設整備基金の積立額は78億6,600万円余でございます。取崩し額は24億3,300万円。来年度末残高は、差し引き、年度末残高450億円の目標に対して575億円という状況でございます。

中村 康弘

それで、先ほども出ました区役所本庁舎の改築を見据えた特別基金の設置。これは午前中の質疑で、これまで検討してきた内容を速やかに、早期に議会にも御報告いただくということなので、それを待ちたいというふうに思います。その上で、ちょっとパネルを利用してよろしいでしょうか。

山本ひろ子 委員長

中村委員からの申出を許可いたします。

中村 康弘

これは去年も提示させていただいたんですけれども、これはマネジメント計画の資料の今後40年間の改築改修経費の見込みです。今、127番の資料で御説明ありましたけれども、改めて、この中に含まれる本庁舎に関する経費、改築改修に関する経費、これはどのように含まれているのか、御説明いただきたいというふうに思います。

施設マネジメント担当課長(最上)

試算のうち本庁舎の建て替えの部分について御説明させていただきます。東棟の改築につきましては、この計画の中でも、少なくとも令和15年度、築70年程度までは十分使用できるとしておりますので、令和15年度、16年度の2か年で改築費用として約74億円。また、中棟、西棟の改築につきましては、それぞれ築60年を迎えます31年から34年度にかけまして計168億円を算入しており、合計は約243億円となっているところでございます。

中村 康弘

今、243億円という数字が出ました。改めて、その積立積算根拠を教えていただけますでしょうか。

施設マネジメント担当課長(最上)

この本庁舎を含めまして改築改修経費の試算に当たりましては、単価を設定しておりまして、近年の区の工事実績をベースに単価を設定し、その上で既存の施設、庁舎と同規模で改築改修したものとして算出を行っているというものでございます。

中村 康弘

これから発表になるんでしょうけれども、この基金は、対象とするのはこの改築経費のみなのか、もしくは今後の修繕も含めた改修経費も含めるのか、その辺に関してはいかがでしょうか。

施設マネジメント担当課長(最上)

本庁舎改築基金におきましてどの経費を対象とするのかについては、今後、整理が必要かと考えておりますけれども、施設整備基金におきましては、大規模改修の経費についても対象としておりますので、例えば仮に東棟を改築いたしまして、中棟、西棟を改修とする場合には、これらの経費を対象とすることは考えられるものとして受け止めております。

中村 康弘

新たに別枠で基金を設けるとなると、現在、施設整備基金に40億円以上の積立てをしていくというのがルール2であります。そうすると、このグラフの中からその分を引かなきゃいけないですね。引くと、この毎年の40億円以上というのはどのような数字に変わるんでしょうか。

財政課長

先ほど来、マネジメントの課長のほうが申し上げていた改築の経費に改修の経費も含めて、区役所本庁舎の今含まれている金額、310.5億円というふうなことを全体から差し引きますと、年平均139億円ということになります。その他の計算式に基づきますと、年間は、私ども、これまでは約50億というふうに申し上げていて、その当初の積立額から見て40億以上としておりましたけれども、年間3億円減という形になりまして、計算式上は47億円と試算してございます。

中村 康弘

それで、改めて確認しますけれども、昨年度の決特でもお聞きしたんですけれども、固定資産台帳上の本庁舎に係る期末簿価と減価償却率、残存年数を確認させていただきたいと思います。改めて令和5年度末、どういう状況でしょうか。

会計課長

まず、東棟につきましては、期末簿価15億8,800万円余、減価償却率62.0%、残存年数19年となっております。次、中棟につきましては、期末簿価14億8,400万円余、減価償却率64.0%、残存年数18年となってございます。最後、西棟についてですが、期末簿価16億4,900万円余、減価償却率68.0%、残存年数16年となっております。

中村 康弘

今回は桁を間違えなくて、ありがとうございます。昨年、今の御答弁でスルーしてしまったんです、実は私。固定資産台帳上では、今お話ありました東棟は残存年数19年なので、平成4年度が取得年度になっています。31年経過になっていると。ただ、実際は、これまでのマネジメント計画でもそうですけれども、実は東棟が建設されたのは平成4年じゃなくて昭和38年度で、令和15年度に築70年を迎えるということなので、残存年数というか、耐用年数でいくともう超えてしまっているということになると思うんですけれども、固定資産台帳の記録と建築した実際の状況が異なっているというのはどういうことなんでしょうか。

会計課長

固定資産台帳は、御指摘のとおりの記載に今現在なっております。こちらの経緯なんですが、まず、固定資産台帳は平成21年より作成を開始しております。その開始した際に、公有財産台帳にある取得価格等を引き継いだといったことがございました。一方、この公有財産台帳に記載されている東棟に関しましては、平成4年度の大規模改修時に、この大規模改修にかかった費用を取得価格として記載して、昭和38年当時の建築費用については、これを記載から外したといったような状態になってございました。それを引き継ぎましたので、その関係で固定資産台帳上では、平成4年の大規模改修時を減価償却時の起算時として、その際のかかったお金を取得価格として記載しているといったような経緯になってございます。

中村 康弘

ということであれば、実際、先ほど62%でしたっけ、減価償却率。本当はもっとあるわけですよね。もう100%を超えている。でも、改築があったので、若干それでマイナスになりますけれども。ということであれば、会計上の修正を行う必要があるんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

会計課長

今回、御指摘いただきましてごもっともかと思いますので、まず、次回の固定資産台帳更新時に、この昭和38年の東棟の取得価格等についても記載を行うというふうな方向で検討してまいりたいと思います。ただしなんですが、この昭和38年分に関しましては、50年、平成25年時点で減価償却というのは終わっております。したがいまして、今般、この固定資産台帳にこれを記載するかしないかによって、財務書類等その他の会計数値が何か変わってくる、影響を及ぼすといったようなことはございません。したがいまして、変更される点としましては、固定資産台帳に、1つは昭和38年に取得しました、それは減価償却は全て終わっていますというのが入って、平成4年に行った大規模改修については、これまでの減価償却を今後とも50年に及んで進めていくといったような、その点だけ修正が入るというふうに御理解いただければと存じます。

中村 康弘

そういうコメントを入れていただくということで、分かりました。
 先ほど、現段階におけるこの本庁舎の改築経費の見積りは243億円と設定されていると。一応の設定ですけれども、ありましたけれども、先日、この夏の期間に、議会事務局に、この23区の中で近年、本庁舎の改築を行った、あるいは現在進行中の品川、世田谷、中野、板橋、渋谷の各区の改築経費について調べさせていただきました。それによると、品川区は、令和10年度の竣工予定で総事業費は560億円、令和3年度から特別基金を設置しておりまして、基金の積立目標は120億円。世田谷区は、令和11年度竣工予定で総事業費は454億円、8割を基金、2割を起債の活用。中野区に関しては、先ほどありましたけれども、令和5年度竣工しまして総事業費が223億円。ただし、これは中野駅の北口エリア再整備に伴う転出補償金で事業費を全額賄えることになっているということなんで、ただ、転出補償金は竣工後の収入となるため、それまでは暫定的に財調基金や起債を活用しているというスキームだそうです。板橋区は、平成26年度完成ですけれども、これは事業費がなぜか安く、62億円。渋谷区に関しては、平成30年度に完成したんですけれども、これも実は、旧庁舎と旧公会堂の敷地を70年間の定期借地で事業者に貸し出して、そこから得られた権利金で全て賄えるということで、区の負担はゼロというふうなスキームで建て替えを行ったということであります。
 このように、工事費や財政負担の方法など各区様々でありますけれども、当区の現在の243億円という一応の設定数字については、区はどのような認識をお持ちでしょうか。

施設マネジメント担当課長(最上)

この改築改修経費の試算では、先ほど申し上げましたとおり、近年の改築経費の実績単価、かつ同規模での改築という前提条件の下で試算しております。この間、改築事業に着手している自治体、先ほど委員からも御紹介ございましたが、我々もいろいろ調べてみますと、やはり各区とも、既存庁舎の執務室の狭隘化ですとか会議室の不足などの理由から、改築する際には現状より規模が大きくなっているという傾向が見てとれます。また、近年の物価上昇等の状況を鑑みますと、この本庁舎の改築事業に着手する頃には、さらに工事費上昇の可能性があるというふうに考えております。このように、工事費のベースとなる改築規模ですとか、あるいは建設単価が、試算とは異なる条件になることが可能性が高いというふうに受け止めておりますので、試算という意味では一定の意義は果たしているというふうに捉えておりますけれども、実際の改築事業に当たっては、やはり試算とは異なる工事費となるというふうに受け止めております。

中村 康弘

今、規模の話がございましたが、確かに今、現在の区役所の本庁舎、全ての棟、また各階を見ましても、本当に大変狭い中で、職員の皆さん、事務をやられているなという印象を持っております。資料48でも示していただいておりますけれども、23区各区で比較して、本庁舎に勤める職員1人当たりの平米数、杉並区は今どのような状況でしょうか。

経理課長

杉並区としましては、職員1人当たりの面積は21.4平方メートルでございます。

中村 康弘

23区でどのような状況でしょうか。

経理課長

23区全体ですと14番目に大きいといいますか、広いといいますか、そういう形になっています。

中村 康弘

14番目にというか、狭いわけですね、比較して。23区で比較しても狭い状況ですと。そのことも加味した上で、効率的な費用負担の在り方などと併せて、これからしっかり検討していただきたいというふうに思いますけれども、本庁舎改築に向けて、検討の今後の進め方を改めて確認したいと思います。

施設マネジメント担当課長(最上)

御指摘のとおり、この改築の検討に当たりましては、規模も含めて求められる庁舎機能ですとか、あるいは効率的な事業手法など、多面的な検討が必要であるというふうに考えております。現在、庁内で関係職員による庁内検討を行っておりますけれども、本庁舎の課題について、まず課題というものを整理させていただきまして、それを取りまとめ次第、議会のほうにも報告をさせていただいて、さらに検討を深めてまいりたいと、このように考えております。

中村 康弘

よろしくお願いします。今のこの基金の積立て、施設整備基金の積立てに関して、ちょっと別の角度から伺っていきたいと思います。先ほどお示ししましたパネルの中に、先ほどありましたけれども、現行の価格をベースにしているということなんですけれども、ということは、建築資材等の物価変動の要素というのは加味されていないのでしょうか。

財政課長

委員御指摘のとおりでございます。

中村 康弘

それでは現実性に欠けるというふうに思います。特に近年は建築資材等の価格高騰が著しい状況であります。ここで資料125番を使いたいと思いますけれども、工事設計単価の推移を、この過去5年間、示していただきました。まず、この資料の中で、RIBC、いわゆるリビックと言うんだと思いますけれども、RIBC単価の数値が引用されておりますけれども、まずこのRIBC単価とはどういうものか、御説明いただきたいと思います。

施設整備担当課長

RIBC単価とは積算標準単価表のことでございまして、設計の積算業務におきまして、その都度単価を設定するのではなく、能率的に業務を進める上で、標準的な工事の単価を都財務局が定めてございまして、特別区におきましても同単価表を採用しているところでございます。

中村 康弘

今のRIBC単価が基準となっているということでありますけれども、ここでもう一度パネルを。

山本ひろ子 委員長

中村委員からの申出を許可いたします。

中村 康弘

このグラフは、令和元年度を100とした場合のRIBC単価の月ごとの変化を表しています。直近までの数字です。令和元年度から3年度まで直線になっている。月ごとというか、年度で1つの1本の直線になっているんですけれども、これは本当は微妙に違うんですけれども、便宜上、直線にさせていただいているということで、問題は、令和4年度以降が急激に上昇しているわけですね。特に月ごとの上昇率が激しくなっている。結果的に、5年前、平成31年の4月と比べて、建築単価に関しては120%、2割増、機械に関しては12.7%増、電気に関しては6.9%、全体でも17.5%増している。こういうのがこの5年間、特にこの2年間の状況であります。
 改めて、営繕課のほうも、いろいろ積算とか、この予算化に大変苦労されていると思いますけれども、改めて所見をお聞かせいただきたいのと、現状、今どうなっているのか、それに関してもお聞かせいただきたいと思います。

施設整備担当課長

この間、次年度の予算計上の際には、事業者との意見交換会ですとか、あと、製造メーカーへのヒアリングなどを実施してまいりました。その中で、物価ですとか、あと労務費の高騰等を見極めるのに大変苦慮してきたところでございます。また、現在の状況といたしましては、近年、金属の銅の高騰によりまして、電気工事に使用しますケーブルの価格が約2割程度高騰しているということがございます。また、労務費におきましても、引き続き高騰しているという状況でございます。

中村 康弘

関連して資料126番で、令和元年度以降の契約議案の結果、契約後の金額の変更などについてまとめていただいております。特に変化が激しい令和4年度以降の契約金額の変更、あるいは入札の際の不調の発生など、どのような状況であったか、概要をお聞かせいただきたいと思います。

経理課長

特に令和4年度以降の物価高騰の影響ということで、議会案件に関しましては、令和3年度から5年度に契約した案件のほとんどが、インフレスライド条項の適用に伴う契約変更を行ったか、あるいは今後、契約変更を行う見込みとなっているところでございます。また、不調につきましては、特に令和5年度におきまして、建築工事を中心に不調が多く発生しておりまして、議会案件の3件に1件が不調となったという状況でした。このため、区といたしましても、この間、情報収集、それから予算措置等の様々な対策を講じまして、不調回避に努めてきたところでございます。

中村 康弘

契約担当も非常に苦労があったということでありますけれども、当然それに加えて、受託者である事業者の方々も、もう本当、大変に苦労されてきているというふうに思います。令和元年から令和5年度末までのこの間の価格高騰には、オリンピック特需とか、ウクライナ侵攻による原油高、また円安など、世界情勢の激しい変化が背景にあったというふうに思いますけれども、ただ、今後も、仮に特別な事情がなくとも、長期的に見て、工事単価は必ず変動し続けるというふうに考えるのが合理的であるというふうに思います。
 そこで、先ほどの基本的な考え方の施設整備基金への積立てに話を戻しますけれども、現在40億円以上としている積立額の計算、ここに物価変動要素、資材単価の変動係数、例えば今、今年度1であれば、1.1を掛けるのか、1.01を掛けるのかとか、そういった変動係数をブレークダウンの計算式に加えてはどうか。そのことによって積立額もひとつ考えていくというふうなことが、これから基本的な考え方にも組み入れていいんではないかというふうに思いますけれども、区の所見をお聞かせください。

財政課長

今、委員からいただいた御意見、全くそのとおりだなと思う部分もあります。一方で、やはり長期の見通しというのはなかなか立てにくいところがございまして、総合計画時にも、我々、財政の見通し、長期なものはなかなか難しいので、短期の実行計画の3年間等で、その都度見直しを行っているところもございます。今後の経済状況等も踏まえますと、今、委員からいただいた点も踏まえまして、いろいろ研究してまいりたい、このように考えてございます。

中村 康弘

長期の見通しは非常に難しいんですけれども、先ほどお見せしたこれは月ごとのデータでもありますので、少なくとも年度単位で計画を立てるときには、40億なのか、掛ける1.2なのかとか、そういうふうな一つの参考になるんじゃないかと思いますので、ちょっと研究していただきたいなというふうに思います。
 残された時間で、午前中の先ほどの質疑を通して、ちょっと気になったことを財政課長に。財政課長は非常に優秀だと私も思っておりますので、評価しているんですけれども、先ほど2つちょっと疑問がありました。というのは、経常収支比率の根拠は何ですかと言ったときに、いや、ちょっと分かりませんと。実質収支比率の根拠は3から5%ってどうなんだ、いや、ちょっと分からないとあったんですけれども、これは分からないで置いておいてはいけないというふうに思うんですね。
 私が平成28年度の予算委員会であれしましたけれども、まず経常収支比率に関しては、「財政分析-市町村財政効率化の指針-」という昭和44年に発行された文書がありまして、これは昭和42年のデータで、都市部が73から84%ぐらいの経常収支比率、町村は68から84に分布されているということを根拠に、75%に収まるのが妥当であり、80%を超える財政構造は弾力性を失いつつあると。そういうふうなことがベースとなっているのがこの70から80、基準というふうに私は理解しているんですけれども、そういうことで、それはもう60年前のデータなんでね。今はもう全然経済状況も違いますし、行政需要自体も全く違うんで、その上で、じゃ、今のこの70-80、今回80.何%でしたよね。この数字というのが、区として、区の財政としてどうなんだということは、やっぱり一つの根拠として明確に持っていかなきゃいけないと思うんです。
 あと、実質収支比率に関しても、これは私の想像なんですけれども、本来、財政収支均衡の原則というのがあるのでゼロなんですけれども、ゼロじゃ心もとないんで、プラスアルファで3から5がいいよねというところで3から5に設定されているんじゃないかと、これは私の勝手な理解なんですけれども、それも基本的には単年度収支の原則なんですよね。ただ、今、我々杉並区は、単年度収支じゃなくて、中長期的な財政計画をやっていますよね。そういうことであれば、この3から5というのは、じゃ、本当にいいのかというふうなことも議論になるわけですね。そういったことも、一つ一つの財政指標に関して、区としても自分なりに、これが正しいかどうか分かりませんけれども、しっかりと捉えていって、これからも財政運営に努めていただきたいというふうに思います。
 以上です。

山本ひろ子 委員長

答弁よろしいですか。

中村 康弘

はい、よろしいです。

山本ひろ子 委員長

以上で杉並区議会公明党の質疑は終了いたしました。
 無所属・都民ファーストの会の質疑に入ります。
 それでは、安斉あきら委員、質問項目をお知らせください。