防災対策の現状と新たな課題
私のほうからは、8つの分野ごとに、テーマに沿って聞いていきます。基本構想の8ページ目以降で質問してまいります。
まず、防災・防犯の重点的な取組に関して、2点伺ってまいります。
まず、防災に関して。
先ほど防災課長のほうからも方向性が示されました。1つはハード面ということで、災害に強いまちの基盤づくり、不燃化や建物の耐震化、都市計画道路の整備等ですね。また一方で、地域の防災対応力の強化、これはソフト面ということで、震災救援所の機能拡充とか災害時要配慮者への支援等、こういった取組を進めていくというふうな方向性は示されました。ただ、これは、これまで区が進めてきた防災対策の延長線であるというふうに理解しております。
現状は、この延長線上で、今においてどういう課題があるとお考えか。また、今後新たに求められてくるのはどういう対策があると考えられるのか、いかがでしょう。
現状の課題といたしましては、災害に強いまちの基盤づくりでは、道路や公園などの施設の整備に当たりましては、住民の方々の理解に加えて、用地の確保など時間を要するものもあることから、引き続き粘り強く取り組んでいくということが課題であるというふうに認識をしてございます。
地域防災力の強化、ソフト面でございますけれども、先ほど他の委員からもございましたけれども、震災救援所運営連絡会の組織、担い手不足が課題となっているというところでございます。このため、発災時の受付業務や在宅避難者への情報提供のICT化などの検討を進めるとともに、併せて地域に根差した民間事業者やNPO団体等の参画を推進するなど、担い手不足の解消につながるよう対策を進めてまいりたいと考えてございます。
デジタル社会における防犯対策の強化
次に、防犯に関して伺います。
重点的な取組の中で、デジタル社会の進展に伴うサイバーテロやネット犯罪等については書かれておりますけれども、技術の発達やICT化の進展などに伴って、より犯罪自体が複雑化、巧妙化が進んでくることが考えられ、そしてそれに合わせた、区としても一定の対応力の向上が求められるというふうに考えております。
こうした新たな犯罪に対する防犯力を高める、すなわち「犯罪抑止に効果的な対策」と書かれておりますけれども、区が必要とする機能あるいは取組に関して、御所見を伺いたいと思います。
コロナ禍において、非対面、非接触での生活様式が進むことで、サイバー空間の脅威というものは、地域、性別、年齢を問わず全ての人々に及んでおり、区民の生活を直接脅かす新たな危険因子となりつつあります。区としても、このような治安情勢の変化の兆しをいち早く捉えることができる情報収集力や危機管理能力は重要であると考えており、その強化に努めているところです。
第2の公共空間とも言えるサイバー空間の脅威に対し、警察などの関係機関と連携して、区民一人一人の意識の向上やサイバー犯罪の被害防止に向けた啓発活動に取り組んでまいります。
次の分野、まちづくり・地域産業に関して、1点伺ってまいります。
まず、高齢化が進むこれからの時代は、移動手段の充実というものがこれからの重要な社会インフラとなると考えます。そういう意味で、これからのまちづくりには、交通利便性の向上という要素を十分に加味したハード面の整備が求められてくると思います。あわせて、新構想案にも示されているように、AI、IoT、MaaS等のソフト面での充実も連動して進めていかなければならないと考えております。
一方で、こうしたまちの将来像というのは、10年で実現、完結するものではなくて、例えば国土交通省が進めておりますグリーンスローモビリティー、いわゆるグリーンということでエコ、スロー、安全性、快適性、正確性、こういったことを重視したモビリティーなど、もっと先の、30年、50年先を見据えた上での10年間のアプローチというものが必要になってくると考えますが、区の御所見を伺います。
人生100年時代と言われる中、30年先、50年先を見据えた道路等ハード面のインフラ整備は殊さら重要でございまして、さらには、誰もが安心に年を重ねていけるよう、日常生活、経済、社会活動における移動手段の充実は喫緊の課題と認識しております。
また、移動先における福祉、医療、観光、教育分野等のサービスと多様な交通モードをデジタル、ITの力で束ねるのがMaaSであり、自動運転社会の到来を視野に、ハード、ソフト連携した仕組みづくりを積極的に検討しているところでございます。
したがって、今後10年間のアプローチにおきましても、小さな公共交通として地域活性が期待できるグリーンスローモビリティーの導入や、MaaS等、新モビリティーサービスを含め、本区の実情に応じた交通まちづくりを推進していく所存でございます。
次の分野、環境・みどりに関して、ここでは特に気候変動対策の推進について伺ってまいります。
先ほど島田委員の質問に対して区長のほうから、カーボンニュートラルと歩調を合わせた、区としてもゼロカーボンシティーを宣言するとの考えが示されました。大変心強く思っております。今後の区の脱炭素化の取組を加速化させる大きな節目になると歓迎したいと思います。
ただ、2050年カーボンニュートラル、相当チャレンジングな目標であるというふうに思います。区としても、バックキャスティングの目標決め、また取組が求められると思います。そして、とりわけ、実現のためには広く区民の共感を得る必要があります。そうしたことを踏まえての、先ほどもありましたけれども、宣言の表明方法についての区の考え、そしてまた、それを達成するためのロードマップの策定について、御所見をお聞かせいただきたいと思います。
宣言のことについては、先ほど区長から御答弁申し上げたとおりでございますが、宣言の手法というものは様々あって、国もいろんな例示をしています。私どもとしても、計画に書いたからということだけではとどまらないというふうには考えています。より区民の方に多く知ってもらうということ、また対外的にも表明するという意味合いからも宣言は必要かなというふうに考えています。
ただ、宣言の方法というのも様々あろうかと思いますし、これは計画の中で検討してまいりたいと思いますけれども、どういう形で見せるのかというのはいろいろ方法があるので、ホームページで見せるだけという自治体もありましたし、実際に宣言文をつくるという自治体もございますし、様々あります。他の自治体の事例も見ながらで、手法はしっかり検討してまいりたいと思います。
その上でですけれども、ロードマップに関しては、宣言だけにとどまらず、目標を定めてまいりますので、その目標に沿ってどういうふうに実行していくのかということは、様々取組を計画の中でお示ししていきます。そこでまた様々な計画の目標というものも、それぞれ個別に出てくると思います。それが環境基本計画であり、また地球温暖化対策実行計画になろうかと思います。
地球温暖化対策実行計画は、事務事業編と区域施策編、2つございますので、それぞれの中身において、目指すべき目標値であったり取組であったり、そういったものを整理してまいります。そこが大きな意味でのロードマップになっていこうかと思いますので、その辺りをしっかり検討して、お示しできるようにしてまいりたいというふうに考えております。
よろしくお願いします。
それで、これまでの区の地球温暖化対策に関しましては、主に温暖化ガスの排出量の削減を中心としたものであると理解しておりますけれども、最終的な目標はニュートラルであり、またゼロカーボンというふうなことなので、逆の効果、いわゆる吸収、すなわちカーボンオフセットも進めていかなければゼロにはならない、ニュートラルにはならない。この部分については、区はどういう考えで取組を進めていくのか。
ゼロカーボンというのが実質ゼロでございますので、吸収も一方であると思います。ただ、カーボンオフセットに関しては、やろうとすると、他の自治体での森林整備ですとか、そういったところに対しての投資などによって区の排出量との相殺ということになりますので、相手先があることになります。ですので、こちらのほうは、今具体的な自治体名などを申し上げるわけにはいかないんですが、進めていきたいというふうに考えてございますので、そうした自治体と協議は進めているところでございます。
新たな展開が期待されるようで、大変楽しみにしております。よろしくお願いいたします。
健康づくり推進条例の意義と今後の課題
続きまして、次の分野、健康・医療に関して、2点伺います。
まず、健康に関して伺います。
本区では、平成26年度、これは午前中もございましたが、健康づくり推進条例を制定しまして、今まで5年以上が経過しております。この間を振り返って、条例制定をしたことの意義と効果をお聞きいたします。
そして、この条例の規定に基づいて、平成33年度、つまり今年度までの個別の目標、指標が掲げられておりまして、健康増進策を推進してきているところでございますが、それぞれの目標の達成状況はいかがか。また、今後の課題としてどういったものが挙げられるのか、お聞かせください。
杉並区の健康づくり推進条例の制定の意義でございますけれども、杉並区における健康づくりに関しまして基本理念を定めた。あと、区民、事業者、関係団体及び区のそれぞれの役割、責務、そしてまた基本的な取組を明らかにして達成目標を定め、そういったことで健康づくりを進める体制を構築したということにあるんだと考えております。
また、健康づくりの目標、指標、達成度合いについては、今年度、評価作業のほうを健康づくり推進協議会等の御意見を聞きながら進めているところでございますが、現行の全体目標としては、まず健康寿命の延伸、指標として65歳健康寿命、その他、分野別には目標は18、指標45ございます。
まず、健康寿命の延伸ということでは、この7年間、男性だと0.89歳、女性1.09歳延伸したという結果でございました。
また、その他それぞれの目標達成については、達成が見込まれる、または達成はできないが改善傾向にあるということで、例えばがんの75歳未満の年齢調整死亡率、成人、未成年者の喫煙率、3歳の虫歯のない者、高齢者の外出頻度等が挙げられます。
次に、未達ということですと17ございまして、例えば主食・主菜・副菜をそろえて食べる者の割合だとか、野菜の摂取量、減塩の心がけ、日常生活における歩数、また健康づくり活動に参加した者、そういったものが、残念ながら未達というもの。
また、変化なしということは5つございましたが、主には、糖尿病性腎症に関する知識を有する者の割合だとか、喫煙による生活習慣病でありますCOPDについて知っている人の割合だとか、睡眠が十分に取れていない者の割合などが掲げられておりました。
今後としては、人生100年時代、そういった健康長寿社会に向けて、幼少期から健康教育、若い世代から体力の向上と維持、さらには各種検診の受診、生活習慣の改善、介護予防ということで、生涯を通じて切れ目のない健康づくりについて、区民が主体的にどう取り組んでいけるのか。さらには、そのために、区として支援するための例えばICTなどの活用を含めた環境整備をどうするのか、そして区民一人一人に合わせた働きかけはどうすべきかといったことが課題であろうというふうに考えているところでございます。
非常時対応の地域医療体制構築
丁寧な答弁、ありがとうございました。
続いて、医療の分野に関して伺います。
この新構想案にも「非常時にも迅速に対応できる地域医療体制をつくる」との記述がございます。さきの決算特別委員会でも会派としても要望させていただきましたが、今般のコロナ禍を考えますと、医療面における危機管理の備えというのが大変大事であるというふうに思っております。これは10年先ではなくて、早急に具体化しなければならない課題であると考えますけれども、改めて区の御所見を伺います。
災害時の地域医療体制ということでは、既に区内の災害拠点病院の整備や、また医師会と協定を結んで、救護所への支援といったものを整備してございますが、今回の基本構想を受けて、今後、総合計画、実行計画の中で策定していく中においては、関係所管、医療機関、医師会等々の連携協力体制も整えていく。また、新型コロナも含めた感染症のリスクも含めて、非常時に迅速に対応できる体制を具体化していく。当然、10年先ということではなくて、スピード感を持って早急にやってまいる、そういう考えでございます。
ぜひよろしくお願いいたします。
次の分野、福祉・地域共生に関して、2点伺ってまいります。
まず、地域住民と高齢者や障害者、お互いを理解し合える居場所づくりが求められております。平成30年度の制度改正によりまして、介護保険と障害福祉の両方の制度に共生型サービスというものが位置づけられまして、高齢者と障害児・者が同一の事業所でサービスを受けられるようになりました。
この共生型サービスにつきましては、区内ではまだ普及自体はこれからなのかなというふうに思っておりますけれども、区のこれまでの共生型サービスの取組状況と、今後の展開についてお伺いをいたします。
障害分野のほうから申し上げますと、障害者の高齢化やニーズの多様化によって、入浴サービス等、様々な特徴を持った介護保険サービスがより適しているという事例が増えておりまして、高齢者、障害者双方のサービスが提供できる共生型サービスというのが大きな課題でございました。
そこで、区は、共生型サービスを担う事業所を増やしていきたいということで、令和2年度より協働提案制度を活用して、一般社団法人とともに、障害者本人、家族へのニーズ調査、また介護保険や障害者福祉に係る事業者向けに、共生型サービスの制度や利用される障害者の実態等を普及するためのセミナーを年に数回にわたって開催してございます。また、この間、介護保険の通所サービス事業者の中で、共生型サービスの指定を受けて障害者を受け入れるという事例も出てきております。
今後の展開についてですけれども、共生型サービスを推進するために、引き続き、事業者をはじめ、障害者本人や家族等の方に向けたセミナーを開催するとともに、さらなる促進に向けた取組を検討してまいりたいと存じます。
また、65歳となる当事者の方に向けて、高齢分野、障害分野の支援者を交えたケア会議を適宜開催し、本人により適したサービス提供ができるよう、高齢分野、障害分野連携して進めてまいりたいと存じます。
障害者分野からの話ということで分かりました。
8050問題と在宅医療・生活支援センターの機能拡充
次に、8050問題について伺います。
8050問題が社会問題となって久しいわけでありますけれども、人生100年時代におきましては、むしろ9060世帯なども珍しくなくなってくると思われます。区では、在宅医療・生活支援センターが中心となりまして、複合的かつ解決困難な事例の対処を行っている体制が取られていると思いますけれども、これまでの同センターの活動実績と、それを踏まえた現時点での課題認識を伺います。
改めて、今後こういった需要が増えることが想定される中で、これからどのような機能を同センター、区が拡充していくことが求められているのか、お聞かせいただきたいと思います。
在宅医療・生活支援センターでは、地域の相談機関では対応が難しい虐待を含む高度困難事例の対応について、各関係機関の分野横断的な調整を行いましたり、精神科医や弁護士の専門支援員から助言を得るなど、支援会議を通した相談機関の後方支援を行ってまいりました。また、相談機関の支援の質を向上するため、虐待や困難事例の対応に関する研修を行ってまいりました。
そこから見えてきた課題といたしましては、例えば、行政の介入を望まない困難家庭にどこまで踏み込むべきかという判断でしたり、精神障害者の退院に当たりまして、いかに家族や地域の理解を得るかというような課題を認識してございます。
最後に、今後困難事例が増加した場合でございますけれども、当センターを含め、対応する各支援機関の人材の確保とスキルの向上が最も必要であると考えてございまして、そのため、研修などのより一層の充実などを考えているところでございます。
まさしくこれまで議論されてまいりました制度の垣根を越えるということで、その相手、対象の方をしっかりと見た上で、全人格的に総合的に支援していく、そういう体制をしっかりとこれから拡充していっていただきたいというふうに思います。
次の分野、子どもの分野について、2点伺ってまいります。
まず、新基本構想案にあります「子どもの権利を尊重し、子どもたちが自由に意見を言うことができる一方で、子どもたちの声を幅広く吸い上げ、耳を傾けることができる地域社会を」つくる、そういう理念が示されておりますが、具体的に、具体策として区はどのような取組を行うのでしょうか。
子供の権利、子供の声に耳を傾けることについてでございますが、本年5月に、国が設置しております子どもの権利擁護に関するワーキングチームのまとめが出ておりまして、その中に、子供の意見表明権の保障の在り方などについて整理されているところです。こうしたことを踏まえ、区としても、支援が必要な子供の意見をしっかりと聞くことを基本にしながら、時には子供が自分の考えを整理できるよう、また意見を出せるように支援し、必要なところへ届ける、そのような取組を地域の関係機関と連携して行うことが必要と考えております。
区立の児童相談所について伺います。
先日の保健福祉委員会で、令和8年度に区立の児童相談所一時保護所を整備するとの考え方が示されたわけでありますけれども、これまで既に先行している幾つかの他区の取組事例、どのように把握、評価をしているのか。
また、児童相談所を区立として整備することによりまして、区の児童相談体制の強化をどのように図ろうとしているのか、お聞かせいただきたいと思います。
まず、児相設置先行区の取組ですが、特別区区長会からの情報提供のほか、視察やヒアリングを行い、把握してございます。
世田谷区児相では、施設入所をしている児童への面接回数の増、早めの一時保護等による入所平均日数の減、江戸川区、荒川区児相は、一時保護所の施設の充実及び支援の質により、子供が自ら保護を求めて来所することがある等、児童の権利擁護が進んでいるというふうに評価してございます。
一方で、事務手続に不慣れなこと等により、入所施設の事務量が増になるなど、改善すべき点もあるというふうに聞いております。
次に、児童相談所の整備による児童相談体制の強化ですが、子ども家庭支援センターと保健センターがこれまで実施してきました児童虐待の早期発見、未然防止の取組を行い、区立児童相談所は、高度な専門性が求められる法的権限による介入的支援を行う両輪体制を考えてございます。
子ども家庭支援センターと保健センターの未然防止の取組の強化により、虐待の件数や重篤な件数を減らして、児童相談所が機動的に動けるようにしたいというふうに考えてございます。
また、児童相談所の設置を契機に、保育園や児童養護施設などの地域の関係機関との連携をさらに密にして、子供を見守る体制の充実強化を図りたいというふうに考えてございます。
子供は未来の宝である、そういう思いで、チルドレンファーストの社会を築いていっていただきたい。我々も全力で推進してまいりたいというふうに思います。
社会教育士・ファシリテーターの養成と活動
次に、学びに関して伺ってまいります。2点伺います。
まず、先ほどもございました社会教育士、私もあまり耳慣れない言葉でございましたけれども、ここに書かれております。あとは、社会教育士とファシリテーターについて、それぞれの資格者を今後区として、具体的な数といいますか、計画を立てて養成等をしていくのか、そういう考えがあるのかどうか。
また、有資格者と、それ以外の一般のボランティアの方々、ちょっと先ほどもありましたけれども、もう一度確認させていただきますが、活動内容が異なってくるのか、その辺に関して、どのようにこれから進んでいくイメージなのか、お聞かせください。
社会教育士等の養成につきましては、まず教育委員会にいる社会教育主事──従前の社会教育主事では、すぐ社会教育士としての称号を取得できませんで、追加で単位を取得しなければいけないということがありますので、まず社会教育主事を対象に進めまして、さらに地域で活動している方々に対して、称号の取得について促していきたいと考えてございます。
社会教育士の活動によって、地域で活躍されているボランティアの方の活動内容が変わるということよりも、社会教育士の方には、人々の力を引き出したり、人と人とをつなげる能力を生かして、地域で活動している方々の活動がさらに広がったり充実できるようサポートしていく役割を期待しているものでございます。
ICTを活用した学校教育の今後の展開
続いて、ICTを活用した学校教育について伺います。
昨年度、全ての児童生徒にタブレットを配布いたしまして、各学校、クラスでもオンライン授業が行えるインフラが一応整いました。もともとはコロナによる自宅待機等が発生した場合の対応策として導入されたものと理解しておりますが、今後、このICT教育の文脈も含めて、こういったインフラ、また機材をどう活用していくお考えか、区教委の考えを伺います。
GIGAスクール構想によりまして、児童生徒1人1台専用タブレット端末の活用の促進が国全体で図られましたが、本区におきましては、従前からタブレット端末や電子黒板の配備を進めるなど、計画的に学校ICTの環境整備を図り、新しい時代の教育に備えてまいりました。
今後の学校教育におけるICT活用につきましては、タブレット端末を文房具のように活用しまして、自分の考えや学習記録をグループや学級全体で共有しましたり、AI型学習ドリルを活用しまして、学習定着度に応じた一人一人違った課題に取り組んだりする姿が一般的になります。さらに、オンラインを活用した教育活動が盛んになり、他校の児童生徒や外部専門家等とオンラインでつながって、交流活動や遠隔授業などが行われてきます。
このように、タブレット端末をいつでもどこでも自由な発想で活用し、一人一人の違いに応じた学びと、その違いを生かし合い、創造性を育む学びの実現を目指してまいります。
最後の分野の文化・スポーツに関しては、2点伺ってまいります。
まず、オリンピック・パラリンピック東京大会が終わりましたが、改めて、今回の東京オリパラのレガシーとはどういうものか。また、具体的に、当区においてこのレガシーをどういう形で次の世代へ継承していくお考えか、お聞かせください。
今回の東京大会における杉並区のレガシーとして、大きく3つあると考えております。1つ目は、区民ボランティアの皆さんの自主的な活動が活発に行われたこと。2つ目は、ホストタウンとなった参加国との確かなつながりができたこと。3つ目として、スポーツ・文化の側面で、ビーチコートを活用したサンドスポーツの広がりができたことや、ウェブミュージアムを開設したことなどが挙げられます。
また、招致決定後の平成28年9月から5年間にわたって、将来の杉並区に何を残すべきかということを活発に議論し活動していただいた区民懇談会につきましては、年内で任期満了になりますけれども、テーマ別に設けました委員会につきましては、これからも自主的な活動を行っていくということですので、今後とも、区として引き続きその支援をしていきたいということとしております。
こうした取組をさらに発展させることを通して、今大会のレガシーを次世代に継承していきたいというふうに考えてございます。
関連して、国際化について伺います。
今日、SNSの発展によりまして、今後ますます多くの海外の方々との交流ができる環境が整ってまいります。海外との交流に関しましては、職員の外国語での対応をはじめ、相手もあることなので、一朝一夕にはいかないと思いますが、国際交流事業の今後の展開について、区の考えをお聞かせください。
区ではこの間、東京2020大会におけるホストタウン国との調整の際に、語学が堪能な職員により、通訳を介したオンライン会議を行うなどの取組を進めてまいりました。
今後の海外との交流に当たりましても、相手方の事情に応じて、こうしたオンライン交流の活用と対面での交流を上手に組み合わせながら交流活動の充実につなげてまいりたいと存じます
よろしくお願いします。
財政運営ルール見直しの考え方
最後に、25ページからの「区政経営の基本姿勢」の中で、特に「弾力的に対応できる財政基盤を構築」、これに関連して、特に財政運営のルールの見直しに関して伺いたいと思います。
先日の決算特別委員会で区のほうより、財政ルールの見直しに関しましては、財政の機動性の確保、また起債についての指標の設定の検討、そして基金についての考え方はこれからも堅持していく、さらに、従来どおり現金主義、発生主義の双方から財政の健全性を判断していく、そういったポイントが示されました。
その上で、このルールについては、区いわく、区民サービスに支障を来さない財政運営を後押しするものとの考えが示されました。この考え方は、私どもが一貫して主張している、あくまでも目的は区民福祉の増進であり、健全財政はそれを行うための手段という考えと一致していると理解をいたします。
改めて、財政運営とルール策定についての考えをお聞かせください。
これはせんだって御答弁させていただきましたけれども、基本構想のこれからの10年程度の期間を支えていくものは、やっぱり強固な財政基盤、持続可能な財政基盤、これが大事だと。財政運営のルールというのはそれを支えるものであって、そうした観点から、せんだってそういう御答弁をしたんですが、まさに委員がおっしゃるとおり、住民福祉の向上が究極の目的であって、目的と手段が入れ違ってはいけない。財政運営のルールというのは、あくまでも機動的に対処していかなきゃいけないというふうに思います。
コロナ禍の中で、例えば財調基金350億というところが欠けるか欠けないかの頃に、例えばこれを維持するために財政出動をためらったらどうなったんだろうというふうに思います。ですから、その時々のフェーズを財政運営に携わる者はきちんと見極めていくことが1つと、それから個々の指標なんかについても、1つの指標に一喜一憂するのではなく、それぞれの指標をしっかり財政分析を行って、複数年にわたって経過を見ていく、そうしたスタンスが求められるだろうと改めて思ったところでございます。そうした観点から今回見直しを行うというふうに考えているところでございます。
よろしくお願いします。
財政って、基本的に1つしかないですけれども、その時代時代によって見方が全然変わってきますね。平常時、緊急時、また復興時、そのときに応じて、財政に求められるものというのは全く異なってくると思います。あるときは、今みたいに機動性、機敏性が求められる時代もあれば、きちっとした健全性を確保していこうということが求められる時代もあると思います。財政というのは本当に多面的で、ある意味、生き物のような、そういうふうにも私自身感じております。しっかりと健全性、持続可能な財政運営並びに区民福祉の増進、しっかりこれからも取り組んでいただきたいと思います。
以上です。
以上で杉並区議会公明党の質疑は終了いたしました。
日本共産党杉並区議団の質疑に入ります。
それでは、くすやま美紀委員、質問項目をお知らせください。