高齢化の進展と区の認識
目標4、健康長寿と支えあいのまち、目標5、人を育み共につながる心豊かなまちと、基本構想を実現するために、から質問させていただきます。
では、まず健康長寿と支えあいのまちに関して。
基本構想にも書かれておりますが、今後10年間を展望したときに、少子化・高齢化の一層の進展というのが1つの大きな課題となっております。では、その高齢化がこれからどれだけ進んでいくのかということに関して、区の認識を伺いたいと思いますが、一層というのはどの程度かということなんですけれども、まず高齢化に関しては、巷間言われているのは、我が国は世界史上類を見ない速度で超高齢化社会に突入すると。2025年には国の高齢化率が30%を突破するとも言われておりますけれども、これから10年間、どのように進展していくのか。
若干、総合計画案の人口推計の中、午前中も審議がございましたが、高齢化の見込みというものに関しまして、区は今どのように見込まれているのか、ご答弁いただきたいと思います。
今回、総合計画の中で大切な基礎資料としてお示ししました人口推計ですけれども、24年度と比較して、平成34年でございますけれども、高齢化の率では、24年の19.66%が10年後には20.75%ということで、6,300人ほど高齢者数が多くなる、このように見込んでございます。
これまで過去10年間を見ますと、高齢化率にしましては3.1ポイント上昇し、高齢者数と数でいきますと2万2,000人が増えているというのが、これまでの10年間でした。今の課長のご答弁によりますと、今後10年間では、人数にして6,300人、1.09%になりますけれども、これを一見しますと、高齢化率が鈍化するというふうにも見受けられると思うんです。その辺に関して、先ほど冒頭に申し上げた、いよいよ進展していくという考え方とは若干差があるようにも感じるんですが、その辺に関して、もう一度認識をお示しいただきたいと思います。
10年ビジョンということでございますけれども、人口動態については、より長い目線で見ることも必要かなというふうに思ってございます。
今回の推計の中では、平成12年から22年ぐらいまでの伸びの幅と比べると、その幅は確かに小さくなる。しかし、それはこの間、特に平成14、15年あたりから杉並区の人口が、人口の流入超過という中で増えてまいりました。そのあたりを見てみますと、かなり30代、40代ぐらいのいわゆるファミリー世帯、大規模住宅の開発などに伴って、そういう層の流入が見られた。そうした層というのは、10年というスパンの中ではまだ高齢者層に入ってこない、そういった事情もあるのかなというふうに思っています。
しかし、そういった層もやがては10年、20年と経過していく中ではということで、そういった趨勢については、こういう認識で間違いなかろうと、このように思ってございます。
いずれにしましても、高齢社会において高齢者の生活の質、いわゆるクオリティー・オブ・ライフという考え方でいきますと、区が基本構想に掲げられているとおり、健康長寿というのは大変重要なポイントであるというふうに思います。
そもそも健康長寿とはどういう状態を指すのか、そして、どうすれば健康長寿を保持できるというふうに区は考えるでしょうか。
まず、健康長寿でございますが、多くの方が高齢者となったとしても、健やかな生活を過ごされ、それをなるべく維持すること、また、たとえ疾病や障害をお持ちであったとしても、自らが社会に何らかのかかわりを持ち参加できる状態ということで、基本構想の審議会でも論議いただきましたし、私どももそのような形で施策を推進してまいりたいと考えております。
今ご答弁ございましたとおり、単に病気があるとかないとか、障害があるとかないとかというだけではなくして、長野県では年齢調整死亡率が全国最下位という、いわゆる最長寿の県というふうに、これは有名でありますけれども、さらに1人当たりの高齢者の医療費が最も安いと。
その背景には、高齢者の高い就業率、また充実した在宅医療、行政、住民、医療機関の保健活動が活発であり、ほかにも持ち家率とか3世代の同居率などが高いことが寄与していると言われております。ただいまご答弁ありましたとおり、単に健康問題だけではなくして、いわゆる生活全般に及んだあり方、また高齢者の社会とのかかわり合い方、こういったことも含めた総合的な健康という考え方で健康長寿社会というのは築いていくべきであるというふうに考えますけれども、その点に関して、総合的な健康長寿という考え方に関して、区のこれからの施策の展開というものに関してお示しいただけますでしょうか。
まさにご指摘のとおりでございます。健康とは、単に1つの事業施策で成り立つものではなく、保健福祉部あるいは区全体のさまざまな施策の総合的な中で成り立つものというふうに考えてございます。
ぜひこの推進をよろしくお願いします。
ちなみに、来年度、区は初めて80歳長寿モニター事業というのを展開されるというふうにお聞きしておりますけれども、こういった高齢者の生活実態を通して、さらにこういった年齢層も広げて、大々的にこういったデータの収集もした上で、また医療や学術の専門家等の意見も協力もいただきながら、本当の杉並区の都市型健康生活といいますか、長寿社会といいますか、そういった杉並モデルと言われるようなぐらいの健康政策というものを展開していただきたいというふうに思いますので、この辺の取り組み、どうぞよろしくお願いいたします。
関連して、認知症に関して伺います。
厚労省の推計では、現段階で認知症患者の数が全国で約200万人、これが2025年には300万人を突破するというふうに言われております。1.5倍というふうな見方もございます。
認知症に関して本区における現状はどの程度か、また、今後10年間でどのように推移していくと見込まれているのか。
認知症の方についてですが、介護保険の要支援、要介護認定を見ますと、かなりの方、そしてまた重度の要介護者の方に関しては、ほとんどの方が認知症の症状をあわせ持っていらっしゃいます。そういった現状でございまして、今後、高齢者人口の増加、それから要介護認定者の増加、そして重度の要介護認定者の増加ということを見ますと、今後も増えていくと見込んでおります。
どの程度増えていくのかにもよると思うんですけれども、具体的に区としてはどのような対策を考えていらっしゃるのか、この10年間で。
認知症の方は、やはり総合的に取り組む必要がございます。まず、認知症のグループホームといった介護保険サービスの整備、早期に支援できるよう相談窓口の機能強化、それから、地域の理解の方を増やしていくための認知症サポーター養成講座を使った、そういった地域の理解の促進、それから介護者の方の支援、そういった総合的に取り組んでいく必要があると考えております。
そうですね、ケア24を初め、これからさまざまな医療、介護に関する人的・物的資源というのが、非常にこれから認知症対策というところでも要求されるようになると思います。
それで、ただいま課長がおっしゃられたとおり、行政だけで行うというよりも、やはり地域の協力というものがどうしても欠かせないというふうな状況になってくると思いますので、その辺に関しても、ただいま申し上げたとおり、しっかりと地域の協力を仰ぎながら、認知症対策ということに関しても進めていただきたいというふうに思います。
それに関連して、成年後見制度に関しては、現在の利用実態と課題に関して、また任意後見制度を含めた今後の取り組みと展開についてお示しいただきたいと思います。
区が関与しております成年後見センターの受付件数で見ますと、昨年度実績は2,100件余、この数年間、ほぼ安定した動きでございます。これが実態ということでございます。
課題といたしましては、やはり認知症――ご家族の方が必要に応じて、迫られたときに初めて気がつくものと。なかなか頭で感じていても、必要がないと使わない、使いにくい。これをいかに利用に結びつけていくのか、これが制度としての今後の課題というふうに考えております。
また、取り組みといたしましては、来年度、24年度、区民後見人養成講座をまた再開いたしまして、後見人となるべき受け皿の拡充を図ろうというふうに考えております。
また、今後の展望でございますが、今まで成年後見制度、約10年たちましたけれども、周知の時代から利用の時代へというふうに考えております。これを利用するために、先ほど申し上げた区民後見人あるいは任意後見などにつきましても、制度の一層の整備を図って、この10年に向けて推進してまいりたいと考えております。
ぜひよろしくお願いします。
若干関連してですが、心の健康に関しても聞きたいと思います。
以前私も質問させていただきましたが、うつ病対策、この基本構想にも心と体の健康づくりとありますけれども、患者数の増加状況や長期化することなど、家族の負担や若年層、働き盛りの罹患によります社会的な損失等、事態の深刻度は増してきているというふうに思います。
一方で、初期救急の円滑な受け入れ体制や介入支援体制の整備等、保健・医療と福祉の連携などを含めてさまざまな課題が多いというふうにも理解しておりますけれども、今後この心の健康ということに関して区はどのように考えて、これからどういう対策をとっていくのか、お示しいただきたいと思います。
うつ病対策につきましては、これまで自殺対策と連携して行ってまいりました。これからも、病気に対する正しい知識の普及啓発、相談体制の充実、それから、周りの人がいかに発症以前から気づきを行えるかというゲートキーパー研修等を通じて、病気の早期発見・早期治療に結びつけていきたいというふうに考えております。
過去10年間の生活保護の推移
続いて、支え合いという観点から、貧困対策についてお聞きしたいと思います。
生活保護の状況に関して伺います。
これまでの本区における被保護世帯数や保護率、また保護費の推移を、10年前から現状までどのような形で変化しているのかというものをお示しいただきたい。概略で結構です、お願いします。
10年前と今でございますが、被保護世帯数で申し上げますと、10年前の13年度が3,182世帯、現在、12月で6,226世帯となっております。保護率につきましては、13年度7.3パーミル、12月で13.7パーミルでございます。
保護費につきましては、13年度が78億9,000万円余、22年度決算で申し上げますと139億円余となっておりまして、バブル崩壊後、平成4年を底にいたしまして一貫して上がり続けておりますが、特にリーマンショック以降の増加が著しいという状況でございます。
今リーマンショックという言葉がございましたが、近年の被保護世帯の年齢や保護に至った背景等、何か特徴的な傾向がございましたら、お示しいただきたいと思います。
特徴でございますが、いわゆる稼働年齢層の方が増えているということで、特にリーマンショックのときに、派遣切りですとかそういったことがかなりあったと思いますが、そういったことや就職氷河期と言われているような状態、こういったものを反映しているものと考えております。
生活保護の自立支援プログラムが区の福祉事務所で行われていると思いますけれども、そのプログラムの概要と、本区がこれまで行ってきた主な取り組み状況、また実績、成果、また今後の課題に関して、まとめてお聞きしたいと思います。
自立支援プログラムにつきましては、国が平成17年度から導入いたしまして、そのときから杉並区では導入しております。現在5種類のプログラムをやっておりまして、就労自立支援プログラムにつきましては、就労支援員あるいは民間委託なども活用いたしまして、面接指導やハローワークなどの同行なども行っております。
そのほかに生活自立支援プログラムというのが、日常生活や社会生活の自立を支援しているというようなことも行っております。また、精神保健福祉支援プログラムというのもありまして、精神保健福祉士の資格を持つメンタルケア支援員などを雇用いたしまして、統合失調症やうつ病などの方の支援を行っております。その他、次世代育成支援プログラムというもので、いわゆる不登校の小中学生やおおむね30歳以下の若者などに対する支援を行っているところでございます。
すみません、もう一度お聞きしますけれども、成果、また今後の課題に関してもお示しいただきたい。平成17年度から行ってきてどのような成果があるのか、また、今後はどういう課題があるのかということ。
成果といたしまして、就労につきまして、毎年400件以上のそういった方の支援を行っておりまして、大体毎年100人を超える方の保護廃止または保護費の減額というところに結びついております。
それから精神保健福祉プログラムなどにつきましては、メンタルケアの面で通院同行などをやったり、あるいは社会資源の活用などをやりまして、自立に向けて、中には就労できる方も出てきているというような状況でございます。
貧困に関しては、高齢化という背景もございましょうし、また経済的な問題や心身の健康状態、社会とのかかわり合いなど、さまざまな事情が複雑に重なって生じる問題であるというふうに思います。ましてや現下の労働市場においては、就労までたどり着くこともなかなか困難であるというふうに思います。そのため、当事者の現状に合わせて、多様な選択肢をそろえながら自立に向けた支援の形を提供していくことが重要であると考えます。
ややもすれば、自立支援施策の成果イコール保護廃止というふうになりがちではありますけれども、一元的な視点ではなくして、廃止に至る前の段階、例えば日常生活の自立度や社会参加の度合い、あるいは他者や地域とのつながりぐあい等、多様な評価軸でプログラムを積極的に推進していただきたいと思いますけれども、改めて見解をお願いします。
委員ご指摘のとおり、生活保護法の目的というのは、いわゆる保護費の支給である最低限度の生活の保障だけではなくて、生活の自立を助長するというところに大きな眼目がございます。そういった意味で、先ほど申し上げたように、いろいろなプログラムを既に実施しているところではございますけれども、生活保護受給者の自立の助長に向けて欠かせないものとして、今後も積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
児童虐待防止対策の現状と課題
よろしくお願いします。
続いて、「人を育み共につながる心豊かなまち」に関して伺います。特に児童虐待防止に関して伺いたいと思います。
昨今、いまだにニュースが後を絶たず、心が痛む状況でありますけれども、児童虐待防止対策としての現在の区の取り組み状況に関してお示しいただきたいと思います。
区に寄せられます虐待通告の件数も、近年高どまりの傾向にございます。そういった中で、やはり関係機関の連携、児相も含めまして要保護児童対策地域協議会、この枠組みでの取り組み。それから本年度、年度途中からでございますが、訪問型の未然防止の観点からの取り組み。それから来年度に向けましては、さらに近年課題となっております子育てと母子保健の連携、これを組織面でもさらに強化する、それに向けての取り組みといったことで、総合的に取り組みを進めてまいるところでございます。
児童相談所の移管に関する都区間協議の現状をお示しください。
都区のあり方検討の中で、方向性としては区へ移管ということで確認されております。そして、全体の議論とは切り離して別途協議というところも定まっておりましたが、震災の関係で議論がちょっと停滞していたところもございますが、先月2月13日、ようやく実務的な協議組織が立ち上がったところでございます。
参加と協働の現状認識
今後長期的に見れば、児童相談所の機能というものも区に移管される見込みが高いというふうに思われますので、しっかりと人員体制も含めて取り組みを、今のうちから検討を進めていただきたいと思います。
特に児童虐待防止に関しては責任が重大で、また親の親権や親への支援、また一方で、子どもの命を守るためには警察とも連携をしながら、ある場合によっては親とも対峙しなければならない場面も出てくると思います。そのように法整備を含めて課題は多いと思いますけれども、本当に重要な問題だと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
時間もございませんが、最後に、参加と協働に関して聞きたいと思います。
現在、協働化率60.9%だと思いますけれども、協働に関してのこれまでの取り組みと今の現状認識、お聞かせください。
協働化率に関しましては60.9ということで、確かに達成したということでございます。ただ、これに関しては、行政の効率化という観点からの側面かと思います。このあたりのところは、基本構想審議会調整部会の中でも、そういったご意見はいただいたところでございます。
今後、参加と協働の地域社会づくりというところを考えていくときに、やはりそういった観点、行革の側面といいましょうか、行政の効率化の側面というだけではなくて、また地域などのきちんとした活用というところで、こういった本当の意味での協働といいましょうか、そういったところをきちんと区分けしながら考えていく必要があるのかなというふうなところでございます。
おっしゃるとおり、効率化のみならず行政サービスと公共サービスを整理した上で、公共サービスのあり方、また負担と需給のバランス、協働のあり方、費用対効果の評価の仕方等整理した上で、今後も協働を進めていく必要があると思いますけれども、改めて区の見解をお聞かせください。
公共サービスの提供に当たりましては、行政サービスイコール公共サービスというわけではなくて、公共サービスのすべてが行政という形ではないと思います。こういったところは、やはり公益性の問題ですとか費用対効果の問題、また地域のさまざまな課題に対して、より効率的な方法、効果的な方法というのがあると思います。こういったところで役割の分担等も考えていかなければいけないのかなというふうに考えてございますので、こういった観点をてこにしながら、協働の社会づくりを進めていきたいなというふうに思います。