令和3年10月7日 決算特別委員会

学童クラブ待機児童解消への取組

中村 康弘

学童クラブについて、多胎児家庭支援事業について、産後ケア支援事業について、産前・産後支援ヘルパー事業について、あと、高齢者の健康、特にフレイル予防に対するコロナの影響について質問してまいります。使う資料は、令和3年度版杉並区保健福祉事業概要です。
 まず、学童クラブに関して伺います。
 昨日、また本日も話題となりましたが、学童クラブの待機児童解消に向けての取組について、この間、具体的に区はどのように取り組んできたのか、改めて確認をいたします。

学童クラブ整備担当課長

学童クラブの待機児対策でございますけれども、必要とする全ての方が利用することができるよう、児童館が果たしてきている機能、サービスを身近な小学校で実施するなど、児童館再編を基本にいたしまして取り組んでいるところでございまして、この間、11の児童館の再編に取り組んでまいったところでございます。
 また、こうした手法が取れない場合でありましても、待機児童解消のための第二学童クラブの設置など、学童クラブの受入数の拡大に取り組んでまいりました。
 その結果、児童の受入数につきましては、平成27年度時点で4,310名であったものを、令和3年度には5,557名と1,247名の受入数の拡大を図りまして、これに伴いまして、登録児童数につきましても3,813名から4,983名と増加しまして、需要に応えてきたところでございます。

中村 康弘

鋭意拡充の努力をされてきたということでありますが、ただ、本年4月時点でも、先ほどもございましたが、233名の待機児童が出ているという現状があります。これは何が起因しているのか、そして今後の対策も併せて御説明いただきたいと思います。

子ども家庭部長

学童クラブにつきましては、保育園とは異なりまして、基本的には、小学校単位で解決していくという問題になります。既に、最大の受入枠数は需要を大きく上回る形で定員の確保は図っているところでございますが、233名というのは局所的に発生しているものでございます。したがいまして、児童館機能の再編というものを確実に速やかに進めていく必要がございますので、この取組を加速化するための方策を今現在検討しておりますので、そうしたことを踏まえて、早期に待機児解消を実現するように精力的に進めてまいりたいと考えております。

多胎児家庭支援事業の概要と実績

中村 康弘

様々な困難はあると思いますが、引き続き鋭意努力をよろしくお願いいたします。
 続いて、多胎児家庭支援事業について伺います。
 これは昨年度の補正予算で、年度途中から新規事業として開始をいたしました。事業の概要と、昨年11月以降になりますが、2年度、また3年度、本年度の対象者と利用実績について御説明をいただきたいと思います。

地域子育て支援担当課長

多胎児家庭支援事業の概要でございますが、多胎児家庭が抱える負担を軽減するために外出時の経費補助、これはタクシーの利用券を配布しております。それ以外に家事・育児の支援、そして交流や相談の場などの提供を行っているものでございます。
 実績ですが、11月からの事業開始なので5か月間となりますが、タクシー利用は、対象167世帯に対しまして交付が134世帯、家事・育児支援ヘルパーについては、167世帯に対して利用は20世帯でした。
 3年度につきましては、3年間の出生状況を勘案して、推計値として177世帯と考えておりますけれども、利用については8月末時点で、タクシーのほうが50世帯、ヘルパーの利用が25世帯となっております。

中村 康弘

家事・育児支援ヘルパー事業に関しては、利用可能時間が平日の9時から17時となっております。この時間帯では、保護者が就労している家庭は利用しづらいのではないでしょうか。利用者の声、要望等が届いていれば、お聞かせいただきたいと思います。

地域子育て支援担当課長

利用者のほうからは、食事の支度をしてもらって助かったですとか、毎日来てもらっているので子供も楽しみにしていますといったような声もある一方で、委員御指摘のように、お仕事していらっしゃる保護者の方からは、利用時間の延長ですとか、土日の利用ができるようにしてほしい、そういった多くの声が寄せられております。

中村 康弘

昨年9月に当会派の山本ひろ子副議長が行った多胎児家庭支援についての一般質問に対しまして、区からは、「多胎児の保護者が直面する様々な困難さや不安、支援ニーズをきちんと理解し、各家庭の状況に応じた丁寧な支援を行うことが大切」との考えが示されました。休日利用も含めて、できるだけ多くの家庭が利用しやすい時間帯への検討を進めていただきたいと思いますが、所見を伺います。

地域子育て支援担当課長

委員からの御指摘のとおり、今後も様々な機会を通して多胎児家庭のニーズを把握して、できるだけ多くの家庭が利用しやすいように、休日や土日の利用についても検討をしていきたいと思います。

産後ケア支援事業の概要と利用実績

中村 康弘

続きまして、産後ケア支援事業について伺います。
 令和2年度実施した同事業の概要について、また平成28年度からの利用実績について御説明をお願いいたします。

子ども家庭支援担当課長

令和2年度の産後ケア事業の概要ですが、要支援家庭の母子に、母体のケアや休養、育児不安の軽減を目的に、ショートステイ、デイケア、訪問による支援を行いました。
 利用実績ですが、3つのサービス合わせた数でお答えいたしますが、平成28年度が50人、延べ306日、29年度は92人、延べ542日、30年度は114人、延べ725日、元年度は148人、延べ1,030日、2年度は136人、延べ867日となってございます。

中村 康弘

これまでの推移で、年々事業の拡充が図られまして、利用者も着実に増加してきている状況でございます。
 しかし、デイケアと訪問につきましては、昨年度は利用実績が減少しております。これは、コロナ禍の中、対面によるサービス提供が困難であったと思われますけれども、ただ、緊急事態宣言により里帰り出産ができない、あるいは地方から近親者に来ていただくことができない等の理由で、支援に対するニーズ自体は逆に増加したんじゃないか、そういうふうに認識しておりますけれども、区の見解はいかがでしょうか。

子ども家庭支援担当課長

コロナ禍において産後ケアを利用された方の背景として、多くの方が支援者不足を挙げていらっしゃいます。こうしたことから、支援に対するニーズは、委員が御指摘のとおり増加しているというふうに考えておりますが、実際、新型コロナウイルスの感染を心配して、利用したいけれども今回は利用を控えるといった方も見られたことから、減少しているということでございます。

中村 康弘

この事業については、令和3年4月から新規事業としての対象者の拡大、また利用可能期間の延長、利用料金の減額など事業の拡充を図っておりまして、評価したいと思います。
 事業の概要と利用者の声を伺いたいと思います。デイケアの回数を増やしてほしいとの声も届いておりますが、検討はいかがでしょうか。

地域子育て支援担当課長

事業の概要ですが、産後の心身の不調や育児不安がある母親と6か月未満の乳児を対象として、健康状態の確認ですとか産後回復ケアに加えて、授乳のアドバイス、沐浴の練習など、育児のサポートを宿泊や日帰りで行っているものです。
 利用者のほうの声としては、ゆっくり過ごすことができてとても楽になったですとか、自信が持てましたというようなお話があります。一方で、日帰りについては2日間という日数なものですから、もう少し日帰りの回数を増やしてほしいといったような声もいただいているところです。
 回数につきましては、今後の利用状況、全体的なところを見ながら考えていきたいと思っております。

中村 康弘

産前・産後支援ヘルパー事業について伺います。
 昨年度は産前産後、そしてまた利用者数、また延べ利用日数がともに減少しております。これも先ほどと同じく、コロナ禍による影響と考えてよろしいのでしょうか。

地域子育て支援担当課長

委員御指摘のとおり、事業者からは、利用したくても感染が心配で利用を控えるというような家庭が多かったというふうに聞いております。こういったことからも、コロナ禍による影響が大きかったというふうに考えられます。

中村 康弘

ある利用者から、産後間もない母親の方ですが、育児に悩み孤独を感じておりましたが、この事業の支援を受けまして本人が明るくなったと。そのことを見ていたテレワーク中で御家庭にいらっしゃった夫が、次第に子育てに対する理解を深めて、協力者に変わっていったというふうな事例が私どものほうにも届いております。
 このアウトリーチによる支援は、子育てに不慣れな保護者にとっての支援にもつながった、そういうふうな事例とも言えると思いますけれども、そういう意味で平日のみの利用では、就労中の夫が育児を学ぶ機会が得られにくいという現状もある中で、今申し上げたような男性の育児参加という視点、そして先ほどの各家庭の状況に応じた丁寧な支援という点からも、土日の利用を検討していただきたいと思います。
 また、実家の親を介護されるダブルケアの方から、自宅以外の場所で介護を行う場合には、このサービスは利用できないというふうに伺っております。こうした方の対応もぜひ検討いただきたいと思いますが、所見を伺います。

地域子育て支援担当課長

委員御指摘のとおり、様々な家庭の状況がありますので、土日の利用についても、これまでの御要望等踏まえて検討していきたいと考えております。
 また、父親の育児参加という観点でいくと、休日のパパママ学級ですとか、子ども・子育てプラザにおいても父親の参加型の講座をたくさん行っておりますので、そういった事業も併せながら対応していきたいと考えております。
 介護等における自宅以外のサービス利用については、課題の1つというふうに認識しております。他区の対応状況とかいろいろ調査をした上で、今後、もう少し研究していきたいと考えております。

中村 康弘

今まで伺ってきた3事業につきましては、当会派の山本副議長が一貫して議会でも取り上げまして、会派としても推進をしてきた事業でございます。今伺って、着実に、また誠実に事業の拡充と実施が進められていることを確認いたしまして、この間の区の姿勢を我が会派としても高く評価したいというふうに思います。ありがとうございます。
 こうした事業を通して子育て世帯が産後早い段階から行政につながることで、児童虐待の未然防止にも寄与するものと考えます。今後も、対象者へのタイムリーな周知方法や手続など、アクセスの容易さ等にも工夫を凝らしていただき、事業全体をブラッシュアップしていただきたいと思いますが、区の所見を改めて伺います。

地域子育て支援担当課長

サービスが区民にとってより利用しやすくなるように、周知方法や手続などを適宜見直しを行って、工夫をしていくことがすごく大切だと考えています。今後も区民に寄り添ったきめ細やかな支援ができるように、一層努力をしていきたいと考えております。

中村 康弘

ちなみに、昨日も話題になりましたが、今年度から、食を通じた子どもの見守り強化による児童虐待防止対策という新たな事業を始めておられます。改めてどのような取組か、また、利用者からはどのような声が届いているのか、お聞かせください。

子ども家庭支援担当課長

食を通じた子どもの見守り強化事業は、要保護児童等のいらっしゃる御家庭に対して、食材の提供を通じて子供の状況を把握することを目的にしたものでございます。現在は定期的な訪問を杉並区の社会福祉協議会が行っており、食材の提供はNPO法人が行うということで、区と連携して、支援が必要となる子供の見守りを実施しております。
 対象家庭の声ですが、食材を提供したときに、それをきっかけに親子の会話につながったや、後日訪問したときに、食材を使った料理を見せてくれたというようなこともございまして、この事業は、子供の見守りに加え、良好な親子関係を築くきっかけにもなっているというふうに感じてございます。

中村 康弘

午前中も質疑がありましたが、昨年度、児童虐待の通告・相談件数も増加しているという状況がございました。全国では、虐待が心配されるケースの安否確認を児童相談所がNPOに委託するなどの事例もあります。特に虐待の未然防止には、地域の皆様との連携協力が不可欠と思われます。区の所見を改めて確認いたします。

子ども家庭支援担当課長

地域との連携につきましては、委員御指摘のとおり、非常に重要なことと捉えてございます。区も身近な地域で虐待対応を図るため、地域型の子ども家庭支援センターの整備を段階的に進めております。今年度から開始した食を通じた見守り強化事業のように、地域団体と連携して地域全体で子供を見守ることが、児童虐待の早期発見、未然防止につながるものと考えてございます。

コロナ禍における高齢者のフレイル予防

中村 康弘

最後に、高齢者の健康について伺います。
 コロナ禍による自粛生活で人々の交流機会が減っている、それによるストレスが一般生活にも及んでいるというふうなことが、先ほど来、今議会でも言われております。東京大学の飯島勝矢教授らの研究によりますと、高齢者の自粛生活の長期化による顕著な生活の不活発化によるフレイル状態の悪化、すなわちコロナフレイルと言われている事態が全国で広がっていると指摘されております。
 本区では、いち早くフレイル予防として健康寿命の延伸を標榜してきましたが、昨年来のコロナフレイル問題についてはどのように認識しているでしょうか。

高齢者在宅支援課長

令和2年度は、コロナ禍の中で高齢者の方が生活自粛をするというようなこと、それから区のほうの介護予防事業も、なかなか計画どおりできないというような状況でございました。
 そういう中で、私どもも高齢者の方の体力や認知機能の低下を心配いたしまして、自宅でもできるはつらつ体操などのPRもいたしましたが、やはりおたっしゃ訪問などでの民生委員様からの御報告では、高齢者の方の体力の低下が見られるというような御報告もございました。また今年度になって、コロナ禍の体力が低下をしたというような理由で、介護予防に申し込まれる高齢者の方も目立っております。
 このような状況ですので、フレイルというのが区内でも起きているというふうに認識をしてございますので、私どもといたしましても、緊急事態が解除された状況でございますので、感染予防を十分した上で、フレイル予防も含めて介護予防の事業をしっかり進めていきたいというふうに考えてございます。

コロナフレイル対策と健康推進都市の決意

中村 康弘

かねてより杉並区民の平均寿命は全国でも上位にありまして、御長寿な方が多いという特徴があります。改めて、今もございましたが、コロナフレイルを乗り越えて健康推進都市としての取組をさらに進めていただきたいと思いますが、最後に、高齢者担当部長、ワクチンも兼務されておりますけれども、区の決意を伺って、質問を終わりたいと思います。

高齢者担当部長

今、担当課長からも説明ございましたとおりの状況でございます。今後におきましても、コロナの感染が続いて広がるということにつきましては、予断が許さない状況でございます。私どもといたしましては、体力低下を御心配、御懸念される高齢者から御相談がありましたら、ケア24などの窓口で御相談を受け付けまして、ウオーキングなど一般介護予防事業を御案内するような支援を行います。
 また加えまして、元気な高齢者の方につきましても、引き続き元気でいられますよう、ふれあい入浴による外出のきっかけをつくったりですとか、あるいはゆうゆう館での協働事業やいきいきクラブでの生きがい活動の支援を行うなど、高齢者の健康づくり、介護予防の取組を、十分なコロナ感染予防対策を講じた上で続けてまいります。今後とも高齢者が健康に暮らし続けられるよう、取組を進めてまいる所存でございます。