平成29年3月14日 予算特別委員会

高円寺地域小中一貫教育校整備と住宅セーフティーネット制度

中村 康弘

高円寺地域小中一貫教育校の整備について、住宅セーフティーネット制度について、この2項目です。セーフティーネットは時間によってわかりません。使う資料は、高円寺地域小中一貫教育校建設に伴う高円寺中学校地盤調査報告書(その2)、以下調査報告書と呼びます。文部科学省大臣官房文教施設企画部発行の「建築構造設計指針」、以下文科省の指針と呼びます。日本建築学会発行の「建築基礎設計のための地盤調査計画指針」、以下建築学会の指針と呼びます。セーフティーネットのときにちょっと資料を提出させていただきたいと思います。

浅井くにお 委員長

はい。

中村 康弘

では、小中一貫校から質問いたします。
 まず、本件につきましては、昨年第2回定例会での28年度補正予算(第3号)による債務負担行為と第4回定例会での契約に関する4議案において既に審議し、いずれも賛成多数で可決、確定をしております。私自身及び我が会派におきましても賛成をいたしまして、同小中一貫校については、その設置計画及び契約内容において了承しております。したがい、29年度以降におきましては、施設の建設工事及び開校に向けての諸整備を遅延なくしっかりと進めていただきたいという立場から質問をさせていただきます。
 まず、昨日、地盤調査に関する質疑とそれに対する答弁を聞きまして、恐らく多くの方々もそうだと思うんですけれども、私自身も混乱しました。改めて整理をする意味で確認をさせていただきたいと思います。
 本件については、当該地の地盤調査を26年に3カ所行った後、28年にも2回目の調査として追加で2カ所行っております。初めに、何ゆえ26年と28年と2回にわたって調査を行ったのか、経緯の説明を求めます。

営繕課長

経緯につきましては、住民から、建物規模が大きいと心配する声があったことや、基本設計で建物位置が決定したことから、平成26年の調査を補完する目的から追加調査を行ったものです。

中村 康弘

その調査の報告書及びそれに基づく、くいの構造設計に関する地域住民の方々とのやりとりの中で混乱が生じたのではないかと理解しております。その混乱の原因が調査報告書の記載内容によるものと思われますが、まず、その調査報告書の執筆者、発行者、いわゆる文責ですね、及び目的、内容の概要について御説明をいただきたい。また、同報告書における区の関与した内容及び責任の所在についても、あわせてお聞かせをいただきたいと思います。

営繕課長

平成28年の地盤調査報告書ですが、区から実施設計を受託した教育施設研究所の責任において、地盤調査の成果品として提出を受けたものでございます。
 内容につきましては、ボーリングや標準貫入試験、土質試験等の調査結果や考察などをまとめたものでございます。
 区の関与ですが、内容を確認し、受領したものです。

中村 康弘

具体的に、今回混乱が起きた原因は、その報告書の中のどの箇所の記載内容なのか、明確にお答えください。

営繕課長

まず、本調査報告書ですが、調査結果すなわち計測のデータの部分と、考察すなわち計測データを受けての執筆者の考え方をまとめたものの2つのパートにより構成されております。そして考察部分の記述において、大きく3つの誤りがありました。
 1つ目は、本調査報告書の論理展開上、文部科学省の指針を引用していましたが、これは本来引用すべき指針ではなかったものでございます。実際は日本建築学会の指針を根拠としております。
 2つ目は、その引用文において、高層や中低層といった記載部分を省略していたこと、つまり正確に引用されていませんでした。
 そして3つ目として、本建物は6階建てであり、引用した文書内で高層とすべきところを中低層と記載していたことです。
 これらにより、報告書を読んだ方々に誤解や混乱を招いたということです。

中村 康弘

本当に考えられない誤りであると思います。区は、受け取ったときにこの内容を確認しなかったのか、まずその点を確認したいということと、既にきのうの答弁で、正確な訂正は行ったというふうに言われておりましたけれども、ある意味、区としてその業者に対して強く抗議するべきではないかと思いますけれども、どのような対応を行ったのか、その辺に関していかがでしょう。

営繕課長

本調査を受けた受託者に対しましては、厳重注意の上、正確な引用と日本建築学会の指針も併記するなどして、誤解を解消するよう訂正を行わせております。
 一方で、昨日も御答弁申し上げたとおり、確認をしっかりとできていなかった点については、私どものミスであり、再度おわび申し上げたいと思います。
 ただ、考察以外の調査データの部分につきましては、設計に必要なボーリングデータや標準貫入試験、土質試験等のデータについては、改めて問題ないものと確認してございます。

中村 康弘

区としては、今回の誤りは考察の部分ですと、計測のデータの部分に関してはデータ自体は問題なかった、それはしっかり確認しましたというふうに今お話があったと思いますけれども、改めて、それが正しいという根拠を説明してください。

営繕課長

地盤調査につきましては、支持層の厚さをおおむね5メーター程度以上、くい先端から径の3倍以上の深さまで確認いたしました。また支持層の下部にある粘性土層については、試料採取の上、土質試験を行い、計算によって、くいの支持層として支障のないものであることを確認いたしました。これは日本建築学会の指針に基づいて調査を行い出されたデータであり、私どもとしては、この指針等と照らし合わせて問題ないものと判断しております。

中村 康弘

今の説明では、建築学会の指針を根拠、それと照らし合わせて問題がないと判断したというふうな御説明でございました。
 そもそも区立の学校施設を建設する際は、答弁によりますと、さきの報告書で、誤って引用してしまった文科省の指針に、本来依拠するべきでなかったとおっしゃいましたけれども、本当にこれは依拠しなくていい指針なんでしょうか。もし文科省の指針じゃないとすれば、どの指針を区は採用するのか、改めて確認させていただきます。

営繕課長

文部科学省の指針の適用範囲ということですが、国立の大学や図書館、美術館などの文教施設を対象としております。区立の学校の改築では、これまで文科省の指針を適用したものはなく、建築基準法や日本建築学会の指針などをもとに、地盤調査や設計をした上で建築確認を受けて建設しております。
 なお、学校はもとより、庁舎や区民センターなど一般施設についても、これらの基準を用いて安全性の高い設計を行っております。

中村 康弘

今御説明いただきました、改めてそういったことも踏まえて、今回の調査報告書はとんでもない誤りであったと思います。ただ、昨日も答弁されましたけれども、誤りは既に訂正したというふうなことも事実であると思います。この点については、訂正する前の内容で質問された委員も昨日いたと思いますけれども、これは訂正はしたんだということを、改めて関係する方々には明確に徹底していただきたいと思います。それがまず1点。
 ただし、もう1点は、今の御説明はあくまでも区の立場からの説明でありまして、言ってみれば主観的な説明であります。昨年の総務財政委員会で、私もその点確認させていただきましたが、安全性、正当性を確保するには、主観的な話だけではなくて、客観的な検証、確証が必要であると思います。客観的な確証はどのように担保されているのか、この2点について御説明をお願いしたい。先ほどのは要望ですから、客観性の確証だけお聞かせいただきたいと思います。

営繕課長

まず、設計につきましては、建築構造に十分な知見と経験を持つ国家資格者の構造1級建築士が設計しております。客観的な検証といたしましては、いわゆる計画通知は、建築確認による東京都と、第三者機関である構造計算適合判定機関による審査のダブルチェックを受けることで検証できると考えております。

中村 康弘

東京都の建築確認と構造計算適合判定機関による審査といったダブルチェックを受けることが客観性の証明であるというふうなことですけれども、これも昨日の答弁で、建築確認審査の中に適合性の判定審査のプロセスが組み込まれているという、プロセスの詳細な説明がございました。28年の2カ所の追加調査の結果は、26年のその前に行った3カ所の調査と比べて何か異なる部分があったのか。また区は、その追加調査を受けて何らかの対応を行ったのか、その辺に関していかがでしょう。

営繕課長

支持層の深さや厚さは、平成26年度の調査結果と同様でしたが、追加調査の2カ所のうち1カ所の支持層において、くいの下部にN値が下がる層が確認されました。そこで念のためくい工法の変更を行い、安全性を高めた上で11月8日に確認申請を行っております。

中村 康弘

今課長御答弁されました、2回目の調査データを反映して、くい工法の変更を行ったというふうなことがありましたけれども、きのう他の委員との質疑の中では、変更は行わなかったというふうな趣旨の答弁をしたというふうに私は記憶しております。確認しますけれども、変更はあったのかなかったのか、あったのは何を変更したのか、再度確認をさせてください。

営繕課長

ちょっと不明確でわかりにくい答弁で失礼いたしました。正確には、昨日は、くいの深さに対する質問と認識しておりまして、深さは変更していないと申し上げました。ただいまの御質問に対しての答弁は、安全性を高めるため、くいの工法を変更したというものでございます。

中村 康弘

くいの工法を変更したと。安全性を高めるためだというふうなことでありますけれども、具体的にどのように高めたのでしょうか。

営繕課長

くい1本当たりの支持力を大きくとれるくい工法に変更いたしました。詳しく御説明いたしますと、ハイパーストレート工法というものからMRXX工法という工法へ変更したものです。どちらも、国土交通大臣認定の分類としてはプレボーリング拡大根固め工法で、双方ともくい先端にセメントミルクの球根をつくる工法です。変更後の工法は、この球根を大きく確実に築造する工法で、強度が高まるというものです。

中村 康弘

今説明いただきましたけれども、専門的な用語なので私も理解し切れません。できれば数字等で、安全性が高まったということを説明していただけませんでしょうか。

営繕課長

数字であらわすのは大変難しいところですが、例えばあらあらの計算となりますが、くい全体の支持力は、変更前が約68.4万キロニュートン、変更後が約71.5万キロニュートンとなります。約3万キロニュートン増加しました。この増加率としましては、約4.5%強度が向上したものと言えると考えております。

くい工法変更の経緯と業者・議会への説明責任

中村 康弘

安全性が高まったという御答弁でございます。
 変更のタイミングと手続について伺います。先ほどの御答弁で、11月8日に、変更したもので確認申請を行ったというふうなことでありますけれども、まさにこのタイミングというのは、当工事契約の入札手続の真っただ中であったというふうに理解しております。落札者である工事業者に対しましては、今回のくい工法の変更については、しっかりと説明を行ったのでしょうかというのが1点。
 2点目は、議会に対しては、昨年上程された議案の工事内容が一部変更になっているんじゃないかというふうにも言えると思いますけれども、今後の手続について、業者対応と、議会への説明に対してどうなっているのか、その辺に関してお聞かせいただきたいと思います。

営繕課長

まず、工事業者に対する説明でございますが、建築確認がまだおりてないということもありますが、くいの変更については、設計変更が必要になるということでしっかりと御説明をさせていただき、問題は生じてないと理解しております。
 議案提出の段階では、くい工法の変更について、工事費の積算がまだできていませんでした。また、建築確認や構造計算適合判定機関の審査を通して修正される可能性もあり、議案審査の時点では確定したものではありませんでした。今後、建築確認がおりてから契約変更の手続を行い、金額については、現時点で約2,000万円程度の減額になる見込みですが、建築工事の0.3%程度となるため、区長の専決処分として直近の議会で報告する予定としております。

中村 康弘

議案に関しては、今の課長の御説明では、金銭的には専決処分の範囲内であるということで、そういうふうな形で進めていきたいということかもしれませんけれども、改めて確認しますけれども、契約案件の議決対象となるのは、どのような項目を対象としているのか。

経理課長

議決の対象としましては、国が示した行政実例では、契約議案に定める事項としては、契約の目的、方法、金額、相手方等を明記することが示されておりまして、当区も同様としてございます。

中村 康弘

今回のように議決後に設計変更を行ったというケースは過去にもあるのでしょうか。具体的な事例があれば、具体的に教えていただきたいと思います。

営繕課長

議決後の設計変更の事例ですが、現場の事情などから、本件以外でもこれまでございまして、事例としましては、平成22年度に竣工した天沼小学校の建築工事では、地下掘削に伴う土どめ工法の変更で約4,700万円の増でした。昨年度には和泉学園の環境整備工事で、地盤改良の工事の変更等で約760万円の増、今年度は妙正寺体育館の建築工事で、擁壁工事の変更などで240万円の増などがございました。

中村 康弘

今るる手続上の側面からの説明があったわけでありますけれども、昨年議案審査したときに、11月8日にくい設計変更して確認申請を行っていたわけですから、さまざま確定していなかったので報告するまでには至らないという考えだったと思いますけれども、せめてその事実を報告すべきではなかったのか。報告する必要がないと判断した理由は何か、改めて確認します。

営繕課長

くい工法の変更を行ったことについて、先ほど答弁したとおり、営繕部門では、後に契約変更の内容がある程度確定し、その段階で報告を行えば手続上問題ないと考えていたため、関係する所管で情報共有がなされていませんでした。したがいまして、議案上程のタイミングで、くい工法の変更についてまで報告を行うということは、組織的に検討を行うまでに至っていませんでした。追加調査の実施スケジュールが大幅におくれたこともあり、報告のタイミングがおくれてしまったことをおわびいたします。大変申しわけございませんでした。

中村 康弘

これは、今ここのやりとりだけの話ではなくて、他の委員に対してもしっかりとした説明を行っていただきたいと思います。これは重ねて要望しておきます。
 先ほどの調査報告書の最初のころの、引用ミスも含めて、情報管理や共有のあり方あるいは情報提供のあり方というものに対して、今回大いに反省する必要があるんじゃないかと思います。改めて今回の問題を検証し直して、情報管理について抜本的な対策を講じていただきたいと思います。
 区役所の職員の皆さんは、私も日々接しておりますけれども、真面目に誠実に仕事を行っているというふうに私は理解しております。また本件も含めて、区のあらゆる建築物の安全については、何人か専門の方々いらっしゃいますけれども、100%の安全性を目指して、当たり前のことですけれども、真剣に取り組んでいただいているというふうに私は理解しております。大体そうじゃないとおかしいですよね。100%の安全を目指してやっていただくということであります。これは本件だけじゃないです、全ての建築物において。ただ、私自身は全ての細部にわたって確認するすべ、知見も持ち合わせておりませんので、一定のところ以上は皆さんを信頼するしかないわけであります。これは議員に限らず、全ての区民も同様であると思います。区政運営は信頼の上に成り立っていると思います。そのことを肝に銘じて、誤解や混乱を招くことがないよう、しっかりとこれから取り組んでいただきたいというふうに強く要望をしておきます。
 では、話題を変えます。住宅セーフティーネット制度について質問をいたします。
 国土交通省は、新たな住宅セーフティーネット制度を29年度から創設することとしておりますが、この新たな住宅セーフティーネットについて、具体的にどのような内容か御説明をいただきたいと思います。

住宅課長

新たな住宅セーフティーネット制度でございますけれども、平成19年度に住宅セーフティーネット法という法律がありまして、住宅確保要配慮者の方々の支援というような重要な考え方を示しております。今回のこの新たな制度は、この法律の機能を強化するもので、各都道府県や市町村に、この具体的なツールを示したものでございます。

中村 康弘

この制度が創設されたことによりまして、これまで区が進めていた住宅マスタープラン及び関連する事業とどのような整合性がとられていくのでしょうか。
 また、29年度は、区の事業にとって、具体的にどのようにセーフティーネット制度を展開していく御予定か、御説明いただきたいと思います。

住宅課長

現在の区の住宅マスタープランに関連する事業との整合性でございますが、区の住宅マスタープランの中でも、住宅セーフティーネットの構築ということはうたっておりますので、整合性は図れるものと考えております。
 29年度につきましては、国の新たな制度が秋ごろから始まるというふうに聞いておりますので、詳細なところをよく研究しまして、区が先行して行っている事業もありますので、よりよい選択をできるようにしていきたいと考えております。

中村 康弘

新たなセーフティーネット制度の中において、居住支援協議会のことも今回記載されております。私は平成26年の一般質問にて、地域包括ケアシステムで、適切な住まいの確保は高齢者生活を支えるための基本となります、その制度はハード、ソフト一体的な取り組みが必要であり、そのためには高齢者部門と住宅建築部門との綿密な連携が必要である旨を確認させていただいてまいりました。また、そのための方法論として居住支援協議会の設置を提案し、住宅政策部門と福祉部門、さらには民間の住宅、不動産の業界団体や、NPOや社会福祉協議会といった居住支援団体が協働して取り組んでいく体制の構築を訴えてまいりました。そして区は昨年、居住支援協議会を設置したということで、この点に関しましては高く評価をしたいと思います。
 そしてこのたび、ちょっと委員長、資料よろしいでしょうか。

浅井くにお 委員長

はい。

中村 康弘

このような居住支援協議会のパンフレットも区のほうで作成していただいたということで、感謝しておりますけれども、改めてこのパンフレットの配布先、設置場所も含めて、今後どのような活用方法を検討しているのか。また、居住支援協議会自体も29年度は具体的にどういった活動内容を検討していくのか、その辺をお聞きして、私の質問を終わります。

住宅課長

お示しいただいたパンフレットでございますが、まだできたてほやほやのもので、これは第1弾でございます。第1弾のパンフレットは、利用される、アパートを探している方向けというよりは、どちらかというと関係団体の方中心でございまして、不動産の関係団体を通じまして、区内の各不動産店、800から900あるということですけれども、そこに配布をする、あるいは社会福祉協議会を通じて福祉関係の機関に配布をする、そしてまたNPO団体を通じてさまざまな、例えばひとり親家庭の住まいの支援を行っている団体等にも配布をしていただいて、23区で5番目にできた居住支援協議会というものをまず知っていただくということを考えてございます。
 第2弾としましては、もう少し敷居を低くしまして、居住支援協議会というものではなくて、一般の方にわかりやすいようなパンフレットをつくっていきたいと考えてございます。
 29年度はいよいよ居住支援協議会が動き出す本番でございますので、今行っているアパートあっせん事業ですとか入居支援事業については、対象をふやしていったり、例えば空き家のモデル事業を行うなどを計画してございます。