平成27年2月27日 予算特別委員会

基金と区債の活用及び財源確保

中村 康弘

基金と区債の活用について、関連して資金、基金の運用について、行政評価、公会計制度について。また、時間がありましたら地方消費税率引き上げによる増収分について。また、これも時間がありましたら、地方創生交付金事業について質問させていただきます。使う資料は、区政経営計画書、いただいた資料1番、3番、152、153、そして平成26年度資金管理計画を使いたいと思います。
 まず、基金と区債の活用についてお聞きします。
 区政経営計画書の61ページで説明がなされておりますけれども、「将来世代の負担軽減を図る観点から、平成26年度の予算執行状況の精査により生み出した財源を活用し、区債の一部繰上償還を行うとともに、財政調整基金を取り崩すことなく、予算編成を行いました。」と、そのような説明がございます。
 この中の「平成26年度の予算執行状況の精査により生み出した財源」というものに関しまして、別途、資料152番をいただいておりますけれども、改めてこの取り組みと財源額についてご説明をいただきたいと思います。

財政課長

まず、こちらでございますが、財政調整交付金などの交付金の実績の見込み増ですとか、特別会計からの精査による繰越金の増など、歳入の増加は41億9,800万余ございます。そのほか執行状況を精査いたしまして、それによる歳出事項の減額といたしまして、19億9,100万円余を生み出してございます。そのほかに、実績増ですとか国の補正予算に伴う歳出事業の増加26億3,300万円余となっておりまして、差し引き35億5,600万余としているものでございます。

中村 康弘

私の文章の読み方がちょっと間違っているのかどうかよくわからないんですけれども、今の説明では、今回上程されている26年度の補正予算の第5号で積み立てに回されている内容の内訳でしたよね。この経営計画書では、27年度の予算編成における基金と区債の活用に関して財源を活用という書き方がされているんですけれども、この辺に関して再度ご説明いただけますでしょうか。

財政課長

結局1年を通しましていろいろな歳出歳入の執行が終わった後、最終的に精査して減額部分を出してきたということですので、最終補正で出てきましたその額が、精査して出た金額というふうにこちらは捉えているということでございます。それで8億ぐらいを減債基金のほうに積み立てたということ。
 そういう中でいろいろと、1年間を通しまして、執行によりまして生み出された金額のうちの8億余を減債基金のほうに積み立ていたしまして、それを次年度以降執行するというような形にしているものでございます。

中村 康弘

また後ほどお聞きしたいと思いますけれども。
 それで、トータルで、いわゆる財政再建といいますか、財政の基盤安定化に、26年度の補正予算(第5号)で35億円が積み立てされたわけでありますけれども、この35.5億円というのは、例年に比べてどういう感じなんでしょうか。かなり大きいのか、その辺に関してはどういう認識でしょうか。

財政課長

金額といたしましては、昨年度でいきますと、施設整備基金のほうに33億6,000万余、財政調整基金のほうに20億余ほど積み立てておりますので、そういった意味では53億からちょっと減ったというような形になってございますが、そういった中でもいろいろなその年々の執行状況の関係がございますので、そういった金額という位置づけになってございます。

中村 康弘

財調基金への積み立てに関しましては、当初予算ベースでは6,000万ということですけれども、これは資料152番ですね、財政の5つのルールにのっとって、26年度の決算状況を見て、決算剰余金の2分の1以上を積み立てるということがルール化されておりますので、またことしの秋の補正予算で、来年度の補正予算で積み立てられる可能性があるというふうにも理解しております。ということであれば、今現在の見込みである301億から、さらにまた財政調整基金の積立額が増額するということが考えられるのかどうか、それに関して見通しいかがでしょうか。

財政課長

委員がおっしゃったとおり、今年度につきましては財政調整基金を繰り越ししてございませんが、算定の時点におきましては、例年、決算剰余金は見込まれてございますので、委員ご指摘のとおり、特段の社会変動等なければ積み増されるものというふうに考えてございます。

中村 康弘

5つのルールとともに、財政のダムについての考え方も二、三年前示されました。基金積立額が標準財政規模に対して、当時、25年度末もそれに似た状況ですけれども、23区の中でも下位にあるというふうな状況を踏まえて、今後の行政需要を考えると、現在の基金規模では大変心もとない、まずは標準財政規模の50%にまでというふうな目標を定めて今行っております。
 財政のダムは、繰り返して申し上げますが、あくまでも財政の健全性を保ちつつ、持続可能な財政運営と行政サービスの安定的な供給体制を確保するためのものであり、大変重要であるとこれまでも訴えてまいりました。そういう意味におきましては、24、25、26と3年間できていなかった区債の繰り上げ償還、27年度7億が4年ぶりに可能となり、また財政調整基金の取り崩しにつきましても、過去5年の実績ではゼロということでありましたけれども、それも可能な予算となっております。その点に関しましては、財政運営に関する予算という角度では、改めて評価をしたいというふうに思います。
 再度お聞きいたしますけれども、今後の基金積み立て、財政のダム構築に向けての区の考えを改めて確認させてください。

財政課長

ただいま委員からご指摘いただきましたとおり、財政のダムというのは、もちろん、より強固で安定した財政基盤を築くためのものでありまして、災害時や大きな経済変動に備えるものではありますけれども、委員ご指摘いただきましたとおり、財政の健全性を保ちつつ持続可能な財政運営と行政サービスの安定的な供給体制を確保するためのものであるというふうに考えてございますので、喫緊の課題に取り組みつつも、必要な行政サービスを行いつつも、今後も、基金ですとかそういったものの積み立て等、目標に向けて取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。

中村 康弘

今のに関連して、資金、基金の管理、運用についてお聞きしたいと思います。
 基金残高も増加傾向にありまして、今後、資金、基金をどう管理していくかという点は、ますます重要度が増してくると思います。これらの資金、基金の運用と管理については、現在どのような方針で行っているのかお示しください。

会計課長

資金の管理についてのお尋ねでございますけれども、区では資金管理方針を定めてございまして、その中では安全性の確保を最重視するということとしておりまして、あわせて流動性を確保すること、また効率的な資金運用を行うこととしてございます。
 これを受けまして、資金管理計画の中では、国債や定期預金等の元本が確実に保全される安全性を確保するとともに、支払い資金としての流動性、それから高い金利を得られるように、そういった債券等の購入を進めているところでございます。

中村 康弘

平成26年度、今年度の資金管理計画では、歳計現金等と基金とで立て分けて方針が決められております。前段の歳計現金等とは、資料によりますと、歳計現金、歳入歳出外の現金、また定額の資金を運用するための基金が含まれているということでありますけれども、最初に、今のこれらの言葉の意味についてご説明をお願いしたいというふうに思います。

会計課長

大きく言いますと、区が日々運営しております行政費用の収入支出、一般会計、特別会計の収入支出のものでございます。それと基金とを別に分けているということでございます。

中村 康弘

今、大別して歳計現金等と基金という、それぞれの管理、運用に関する基本的な考え方、全く一緒ではないと思うんですけれども、それと、根拠となる地方税法とか地方自治法とかさまざまあると思うんですけれども、それぞれの根拠となる法律等を、全部じゃなくて結構ですので、例えばこういうものですというふうにお示しいただくことは可能でしょうか。

会計課長

条文は何条というのはちょっとあれなんですけれども、現金の管理に当たっては、安全確実な方法で保管、管理をするというふうに自治法で定めがございます。それに従って運用しているものでございます。

歳計現金の資金収支見通し

中村 康弘

それでは、まず歳計現金等について伺います。
 当該年度、27年度の資金収支の見通しに関して、今、会計課としてはどのような考えをお持ちでしょうか。

会計課長

歳計現金の収支のお尋ねでございますけれども、歳計現金につきましては、収入支出で大きな増減がございます。例えば区民税で申しますと、賦課と徴収月の関係で収入に大きな増減があることと、歳出についても、事業の執行に伴って増減が出てございます。これらにつきまして、日々その収支を確認するとともに、例月の執行状況も勘案しながら、支払い資金に不足が生じないように管理をしているところでございます。

中村 康弘

同じく、今ご説明ございました歳計現金等に関しまして、支払い準備金は、いわゆる流動性の預金で、普通預金だと思うんですけれども、管理をすると。また、それとは別に余裕資金については、定期性預金等を中心に金利動向を考慮しながら保管するというふうな方針が今年度も示されて、行われてきたというふうに理解しているわけでありますけれども、支払い準備金というのと余裕資金というものに関してのそれぞれの金額の設定方法というのはどういうふうな形で決めているのか。
 また、これは年度当初に決めたら基本的には動かさないのか、あるいは常にキャッシュフローの状況を見ながらやりくりをしているのか、その辺に関してどんな運用の仕方を今しているのでしょうか。

会計課長

資金の動きにつきましては、日々、収入日計表等に基づきまして、その動きを把握しているところでございます。年によりましてその増減が違ってございますので、日々そういった数値を把握するとともに、前年度の数値も参考にして、日々そのような運用、過不足が生じないかどうかを注視しているところでございます。

積立基金の金利動向見通しと運用

中村 康弘

続きまして、積立基金のほうに関して伺います。
 これに関しては、資料3番で、積立基金・金融資産別残高及び運用実績というのをいただいておりますけれども、これも参考にしながらお話をさせていただきたいと思います。
 まず、前提となる金利動向の見通しについて伺いたいと思います。
 基本的に区の考え方としては、金利が上昇する局面として、26年度に関しては、1番、2%の安定的な経済成長が達成されて、量的、質的の金融緩和策が終了するおそれがあるとき。2番に関しては、それと逆のパターンですけれども、国債の信用が低下した場合の突発的な金利上昇局面というようなことが、金利上昇という部分では考えられるということです。26年度はそういったことは起きにくいというふうな判断でございましたけれども、27年度に関しても、金利動向の見通しについては、区は、基本的には同じような考え方を持っているのかどうか、その辺に関してはいかがでしょうか。

会計課長

金利の動向について予測を立てることは非常に困難でございますけれども、現在の金利の動向は、日銀の量的緩和によってつくられているものというふうに認識してございます。日銀総裁は先日の会見の中で、量的・質的緩和については今後も継続して実施するという旨を会見でおっしゃっておりまして、方針の変更がないということを表明されてございます。このようなことから、時期は不明ではございますが、金利は今後も低位で推移するものというふうに考えてございます。

中村 康弘

今年度の計画では、運用の考え方として、「運用期間並びに運用商品の選定においては、平成25年度に引き続き満期金額の平準化を図る運用を行い、将来、金利上昇に転じた際に、的確に対応できるポートフォリオを構築します。」と、そのようなことが示されております。現状、どのようなポートフォリオを組まれているのか、概要で結構なので、ご説明をいただければと思います。

会計課長

今、委員は、資金管理計画に基づいて読み上げていただいたのかなと思いますけれども、当初、債券運用に当たっては、5年のラダー型の構築を目指してございましたが、金利の動向等がありまして、現状は期間2、3年の債券の購入になってございまして、今後2年か3年後に満期の山が来るようなポートフォリオといいますか、そういった債券の状況になっております。
 また、こういった山が前にあるということをつくることによりまして、金利が上昇した場合には、債券の乗りかえがスムーズに行われるだろうというふうに考えてございます。

中村 康弘

短期化、要するに迅速に対応できるような態勢をとっているという考え方が今メーンに来ているのかなと、そういうように理解しました。
 また計画では、「利益の向上策として、中途売却による利益実現を含む運用仕法を新たに検討します。」というふうに書かれておりますけれども、この検討状況及び実施状況はいかがでしょうか。

会計課長

資金の運用に当たりましては、満期保有というのを原則としているところでございますけれども、金利動向によりましては、中途売却によって利益が得られる場合がございます。例えば、保有する債券の金利が高い場合に市場金利が低下した場合は、中途売却による利益が生じるわけですけれども、現時点では金利が低位でございますし、かつその変動幅はわずかでございますので、仮に売却ができて利益を得たとしても、次に買いかえる債券の利回りが低下するということがございますので、買いかえるのは困難だというふうに考えてございます。試算等は行って、研究は行っておりますが、実行はしてございません。

中村 康弘

一方で、基金の運用先として預金と債券の配分ですね、預金の比率に関しましては、26年度は「区の財政状況や施策の推進状況に合わせて柔軟で迅速な対応を行うため、流動性の確保の観点から概ね40~50%とします。」というふうに記載されております。
 実績、資料でいただきますと、22年度では預金が35%、債券が約65%と、1対2の割合だったものが、25年度ではその割合が逆転したといいますか、預金が約6割で債券が4割と。26年度は若干是正というか、半分に、均等に近くなりまして、預金が54%で債券が46%というふうなことで、今の計画からも若干高目で預金の比率が推移しているのかなというふうに思います。その辺の変更、預金と債券の割合のところの考え方というのは、今どうしてこういうふうに預金が高くなっているのか。先ほど来の答弁と重複するかもわかりませんが、もう一度お示しください。

会計課長

当初の計画として、債券と預金の割合を計画いたしまして、それに向けて対応しているところでございますけれども、昨今のところで申しますと、債券の金利の動向があって、債券、長期のものについては、なかなか買いづらい状況があるというのが1つでございます。
 それと、基金につきましては、総額の変動がありましたり、また取り崩しの計画等々がございまして総額が変わることもありますし、また流動性ですね、取り崩しの状況からも、流動性を確保する必要があるというふうに思います。そのように、比率は状況によって変化をしているというのが状況でございます。

中村 康弘

資料003によりますと、平成22年度と26年度の債券の運用先の比較として、22年度は政府保証債、地方債での運用の割合が高かったものが、26年度はその他公共債等での運用の割合が急増しております。このその他公共債等、過去に島田議員の質問でも答弁があったかなと思うんですが、改めて内容を確認させていただきたいということと、このその他公共債を大幅に増やしている背景についてご説明いただきたいと思います。

会計課長

債券の発行状況に影響されているところでございますけれども、国債については金利が下がっていることがあります。また、地方債、政府保証債についても発行が薄いという、なかなか買いづらい状況があります。したがいまして、財投機関債の購入を進めているものでございます。

中村 康弘

資料003でいきますと、過去5年間の運用実績を見ましたところ、22年度では合計で3億8,900万、平均利回り0.906%であったものが、年々、額、率ともに減少傾向にありまして、26年度、1月末現在でありますけれども、利子額が5,600万円、利回り0.156%ということで、低金利の時代でもあり、また先がなかなか読みにくいので短期化している、そういったいろいろな要因があるのだとは思いますけれども、改めて流動性と安全性と含めて、効率性という側面からももう一度、今本当に右肩下がりの状況なので、パフォーマンスを上げるというふうなことも27年度は考えていただきたいというふうに思いますけれども、区の考えをお示しいただきたいと思います。

会計管理室長

今年度の運用実績についての認識をお尋ねでございます。現在、金利の低い状況でございます。ちょっと言いわけになりますけれども、ご指摘の平成22年度の我々が購入しようとしております5年物の国債の金利を見ますと、22年度、平均して大体0.4%程度ございました。昨今はそれが0.1%に満たないような状況もございます。実質的には4分の1以下になっているような状況でございますので、これをしっかり運用して、同じような利益を出すというのは非常に困難だというような状況でございます。
 このような中でも、何とか稼ぎたいというふうに思いを持ってございますけれども、これから金利についてはどうなるかちょっとわかりませんけれども、景気がよくなれば上向く可能性もあります。そのときにきちっと乗りかえるということは非常に大事だろうと思います。長期の国債を買うことによって流動性が失われるよりも、近く金利が上がったときに乗りかえて金利のいい国債等を購入することが必要だというふうに考えております。
 さらに、先ほど来出ています歳計現金及び基金も、定期預金で細かく細かく積み立て、おろすを行って、何とか来年は金利を稼いでいきたいなというふうに考えてございます。

中村 康弘

今、室長のほうからもお話ございましたとおり、ぜひよろしくお願いします。
 区長の2期目の前回の議会でも、全体最適というふうなお話がございました。基金、資金合わせて、25年度末では619億円の金融資産があります。これを一体的に柔軟に運用というものをこれから取り組んでいただきたいと思います。例えば、一時借入金の利息と基金の運用収益の収支のバランスもしっかり考えていくとか、資金トータルで最も確実かつ効率的な運用を行っていただきたい。
 また、あわせて市場環境の変化も細かく見定めて、柔軟な対応を行っていただき、何としても、またこれも区民福祉の向上のために役立てる財源でもございますので、考えていただきたいというふうに思いますので、引き続きのご尽力を27年度もよろしくお願い申し上げます。
 関連して、行政評価制度に関してお伺いさせていただきたいと思います。
 行政サービスの財源は、区民からお預かりしている大切な税金であることを考えますと、効率的かつ効果的な施策展開のための改革、そのための効果的なPDCAサイクルの実施は、いつの時代でも大切な課題であるというふうに思います。
 そのPDCAサイクルの核であり、また行政改革の1つの重要なツールとなるのが行政評価制度であるというふうに認識しております。今回、行政評価に関するシステムを新たに導入、運用するということでありますけれども、まずは行政評価制度自体について、これまで本区が制度を開始してから現在に至るまでの取り組み、またどのような効果があったと評価しているのか、お示しいただきたいと思います。

行政管理担当課長

まず、平成11年度に個々の事業を評価する事務事業評価という制度を導入いたしました。それから、平成14年度には、有識者による提言を受けまして、個々の事務事業が区の政策や施策にどのように貢献しているか、そういったことを俯瞰できるような評価制度に拡充をしてまいりました。あわせて、この年から外部評価委員会を設置いたしまして、区は、行政評価と外部評価とを車の両輪として運営して取り組んでまいりました。
 また、平成21年度からですけれども、決算との連動をさせまして、区政経営報告書に行政評価データを活用し、現在に至っております。
 それから、こうした取り組みをしてまいりまして、区政運営のマネジメントサイクルの一環として職場に定着してまいりましたし、職員のコスト意識、成果重視の意識向上、こういったことにも大きな役割を果たしてきたと考えております。
 また、結果を公表することによりまして、区政の透明性が高まった、かように評価しております。

中村 康弘

今、課長のほうからもご説明ございましたとおり、区は、全国に先駆けてさまざまな努力をされてきたかと思います。
 また一方で、行政評価制度が本来の果たし得る役割として、事務事業の効率性の追求、すなわちインプットとアウトプットの関係のみならず、今課長がお話しになったとおり、その事業の必要性や妥当性、すなわちアウトカムもしっかりと評価をし、改善に結びつけていくということが、そもそもこの行政評価の目的であるというふうに思います。
 さまざまな改革を行ってきたと思いますけれども、現状、これからさらによくしていく上においての課題というのはどういったところにあるとお考えでしょうか。

行政管理担当課長

いろいろ研究してまいりましたけれども、今、行政評価というのは、総合計画の進捗状況だとか達成度を把握したり、事業の見直し、予算の反映に生かすということなど、それから、評価の作業プロセスを職場内で共有して、多くの職員が評価にかかわるといったことで、改善にかかわったりすることで意欲を高めて、政策形成能力を高める、そういったことが非常に必要だと思っておりますし、そのことにつきましては、一定の成果を上げていると考えております。
 ただ、非常に短期間に一気に評価作業を進めております。そういったことで、本当はもっと十分に職場討議したいんですけれども、やや時間不足ということ。それから、データベース化がされていれば、もっと──今までこれだけいろいろな数値を集めているのに、その収集した数値をきちっと活用できないと、それが不十分だというところが残念だと認識しております。

中村 康弘

今そういった課題を認識していると。多分そういった認識を克服する1つのツールとして、今回新たにシステムを導入し、運用を行っていくのだろうというふうに思います。
 資料153番でもいただいておりますけれども、改めて、今回スタートするシステムの概要及び導入の目的に関してご説明をいただきたいと思います。

行政管理担当課長

行政評価の一連の作業について効率性と正確性を確保したい、それがまず第一でございまして、区政経営報告書への適正な反映が可能なシステムとする。それを構築することによって評価の質を向上させ、施策や事業の見直しをより適切に職員が行っていけるように、そういったことを目的として導入するものでございます。

中村 康弘

今ご説明ございましたが、1つ前の答弁でもありましたし、また資料にも書かれておりますけれども、入力時の作業の負担軽減を進めるということも1つあります。ある意味、作業というのは結構大変なんですかね、期間がなかなかないということもあって。
 そういったことで、システムの導入なのかなという印象がありますけれども、確かにそのとおりで、作業をすること自体がかなりの負荷になって、とりあえず行政評価やっていますというふうな形であれば本末転倒で、やる意味がないですよね。本当にこれが次の予算編成とか改善、改革につながっていくような形で、うまいぐあいに本当のPDCAサイクルの中心になっていけばいいなというふうに私も思います。
 先ほどの答弁にもありましたし、この資料にも書かれておりますけれども、今後の期待する効果として、評価内容のデータベース化による分析機能を強化していく。また、作業の効率化を行うことによって、評価過程での職場討議、議論の活性化を行っていきたいというふうにも挙げられているわけでありますけれども、ぜひマネジメントサイクルとしてこの行政評価、システム導入してどれだけ改善するかというのはこれからの話でありますけれども、先ほどもございましたとおり、私も民間企業におりましたので、基本的にPDCAサイクルというのは当たり前のことで、いかに充実させていくかというところが行政もやっていかなきゃいけない大きな課題であると思います。大いに期待したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 また、関連して公会計制度についても若干お聞きをしたいと思います。また会計課のほうに質問させていただきますけれども。
 本年1月23日に、「統一的な基準による地方公会計の整備促進について」という総務大臣通知が出されたと思いますけれども、まず、この通知の内容について概略をご説明いただきたいのと、あと、この中にあります、公会計制度の統一的な基準とはどのような会計基準なのか、これもご説明いただきたいと思います。

会計課長

初めに、本年1月の総務大臣通知でございますけれども、統一的な基準を定めたので、これによって、平成27年度から29年度までの3カ年の間に全ての自治体において財務諸表を作成し、予算編成等に積極的に活用されるよう特段の配慮を願いますというような通知というふうに理解してございます。
 その統一的な基準の内容でございますけれども、これまで複数ございました公会計制度における財務諸表につきまして、複式簿記の導入と固定資産台帳の整備を行いまして、統一的な基準として全ての自治体において作成するものというのが内容でございます。

中村 康弘

本区では基準モデルを採用してきました。固定資産台帳の整備も行っているというところでありますけれども、新たな統一的なモデルと現在本区が行っている基準モデルとは、主にどういったところが異なってくるのでしょうか。

会計課長

今、委員ご指摘のとおり、既に区が採用しております基準モデルでは、複式簿記の導入と固定資産台帳の整備は対応済みでございますが、そのほかに連結対象の拡大であったり、作成諸表を4表形式か3表形式に選択すること、それから、日々仕訳については導入が望ましいが、一括仕訳も許容するというような相違がございます。

中村 康弘

統一的な基準による地方公会計の整備は、今後どのようなスケジュールで行っていくのかというのがまず1点、それと、具体的にこれから区がやらなければならないことというのは何なのでしょうか。もう具体的に決まっているのでしょうか。

会計課長

スケジュールでございますけれども、原則として、28年度決算を平成30年の3月までに作成、公表するということが国から求められております。
 また、現在把握している情報の中でございますけれども、固定資産台帳では評価方式の変更がございます。また、国から支援ソフトの提供が予定されておりますので、それの確認を行うこと。それから日々仕訳を行うのかどうか。それから、これをいつから杉並区として実施していくかということにつきまして、今後検討してまいりたいというふうに思ってございます。

中村 康弘

日々仕訳に関して今ちょっとお話ございましたけれども、これはやはりやったほうがいいというふうに課長のほうではお考えでしょうか。これ、システムを導入しないといけないですよね。日々仕訳、今現状ではできないと思うんですけれども、その辺に関して、日々仕訳を行うことによってのメリット、デメリット──デメリットはあるのかどうか、その辺に関しても確認させてください。

会計課長

日々仕訳は、システムは違いますけれども、東京都から先日もご説明を受けたところでございます。日々入力を行うことによってデータの正確性があるということ、それから、さまざまな指標を出して活用が可能だというようなご説明を受けているところでございます。
 一方で、日々仕訳を行うためには、財務会計システム全般の改修も必要になってございまして、そちらのほうには多大な経費もかかるということがございますので、これらについて検討を進めていく必要があるというふうに考えてございます。

地方公会計制度の活用と組織連携

中村 康弘

今回の総務大臣の通知では、先ほど課長からもお話ありましたとおり、地方公会計を予算編成に積極的に活用していく、また日々のマネジメントにも積極的に活用していくというふうな、そういう趣旨も書かれているというふうに理解しております。
 また、昨年出された地方公会計に関する報告書では、目的として、住民等に対する説明責任の履行、それに続いて、財政運営や政策形成を行う上での基礎資料として、資産、債務の管理や予算編成、政策評価、これは行政評価にもつながると思いますけれども、有効に活用していくべきだと、そういう趣旨のことが記載されております。
 今までも区のほうは積極的に、公会計に関しては当初から基準モデルを採用して一生懸命努力をされてきたということは、私も高く評価をしているところでありますけれども、やはり課題は、何度も今までも私も言っておりますけれども、活用をどうしていくかというところにつながってくるのかなと思います。
 具体的には、複式簿記ですから、財務諸表を作成することで、例えば資産形成度、将来世代に残る資産はどの程度今区ではあるのかというふうなこととか、世代間の公平性、将来世代と現在の世代の負担の分担割合というのは適切なのかどうか、どのように年間で推移しているのかとか、あと、財政に持続可能性があるのかどうかというところ、財政のダムも含めてですね。
 あと効率性。先ほどの行政評価じゃないですけれども、行政サービスは効率的に果たして提供されているのかどうか、劣化していないか、改善しているのか、その辺のところも見ることもできます。また弾力性。資産形成を行う余裕はどの程度あるのかなどを俯瞰的に見ることができるという利点があります。
 ただし、これは私の個人的な意見ではありますけれども、なかなか公会計制度の活用が進まないのは、今言ったさまざまな資産形成度とか世代間云々というようなことも、従前の単式簿記に基づく財政指標で、あと区債残高とかいろいろなデータを組み合わせれば、ある程度この辺に関しては考えていくこともできるわけですよね。我々議員もそうですし、役所の職員の皆さんもそうですけれども、公会計といっても、全然またシステムも違いますし、今までやってきたことでもある程度できるものを、新たにまたやりなさい、別の指標でやりなさいということは、皆さん忙しいですから、なかなかこういうのは進まないというようなこともあると思います。
 ただ、先ほど申し上げたことも今までの従来の指標でもできるんですけれども、公会計制度というのは、より正確で、なおかつそんなに別々のデータを組み合わさなくても、俯瞰的に、一発でそういうことも判断することができる。また、システムと連動させていくことによって、そういったことも簡単に出すことができる。資料も出せる、また行政評価にもつなげていくことができる、そういう利点があると思います。
 もう1つ私申し上げたいのは、これも私の個人的な意見ですけれども、今公会計の質問をすると、会計課長が立たれて答弁されていまして、その前の財政運営に関しては財政課長が答弁される。財政運営と会計のシステムというのが別々の組織で管理されているというのが、私、1つの大きな課題であるかなというふうにも思っております。その辺に関して、これからさまざま大きな変革にもなると思うんですけれども、率直に政策経営部長はこの辺に関してはいかがでしょうか。

政策経営部長

組織については、確かに会計課、財政課とそれぞれ所掌がありますが、その中でも随時、情報の共有、情報交換、そして必要な協議を行っておりまして、決してその事務に支障がないように連携に努めているところでございます。
 活用についてのお話がございました。これまでも委員からたびたびありましたけれども、過去をひもといてみますと、もともと、企業会計的な手法を用いた財務諸表というのは、たしか平成11年に区はつくりまして、それは単体だったんですが、翌年から連結ということだったんですが、そのときは財政状況が非常に厳しいということで、全庁的な行革の取り組みをしていかなくちゃいけないと。そのためには、区民の方々に区財政の現状と課題をできるだけ正確にお知らせするということで、どちらかといえば説明責任というところに重点を置いてずっとやってきました。
 そして20年ですか21年ですか、基準モデルを導入してということで財務諸表をつくり始めた。そこあたりから、行政内部での活用をどうしていくかということが課題となりまして、課題認識はあって、いろいろ努力はしてまいりましたけれども、十分に活用しているかといえば、なかなかそうは言いがたいというのが正直なところだと思います。
 今回、総務省からの通知というか要請がありました。統一的な基準ですね。それに合わせて、いろいろ手引で財務書類の活用についての事例なんかもありますので、そういったことも今後は参考にしながら、今度こそはというか、前向きにしっかりと検討してまいりたい。特に内部でのマネジメントへの活用ということを十分検討してまいりたいというふうに考えております。

中村 康弘

ぜひよろしくお願いします。
 まだ時間が若干ありますので、地方消費税率引き上げに伴う増収分についてお聞きいたします。
 先ほどの質疑でもございましたとおり、従前の1%から地方消費税率1.7%に引き上げられました。これまでの5%時代の地方消費税交付金の実績としては、大体52億から53億程度ということで、これが税率引き上げに伴いまして、26年度の計画額としては69億円と。当該年度、27年度に関しては、大幅に増額して114億の収入を見込んでいるということでございます。
 そのうち、答弁でもございましたが、55億9,000万円、55.9億円が増収分として考えられております。この計画書にも書かれておりますけれども、こういった55.9億円の増収分については、「地方税法の規定により、社会保障4経費その他社会保障施策に要する経費に充てるもの」との記載がありますけれども、この地方税法の規定で言う社会保障4経費その他社会保障施策とは、具体的に本区が実施する施策としてはどのようなものが対象となるのか、改めて確認をさせてください。

財政課長

本区の場合におきます社会保障4経費その他社会保障施策につきましては、制度として確立された年金、医療、介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費、いわゆる社会保障4経費と、社会福祉、社会保険及び保健衛生に関する施策その他社会保障施策となっていることから、杉並区におきましては、保健福祉費全般が対象になるものというふうに考えてございます。

中村 康弘

「経費に充てるもの」というふうな表現がされておりますけれども、この「充てるもの」というのはどのように解釈すればいいのか。基本的にこれは一般財源ですから、本来であれば自由に使える財源であるという位置づけではありますけれども、ただ、この経費に充てなきゃいけないというふうなことで、この使途についてはどの程度限定されているのか。
 また、その強制力等に関してはどういうふうな定義といいますか、どういうふうな考え方なのか。また、それが実際に行われたかどうかという確認は、誰がどのようにして行うのか、その辺に関してはどうなんでしょうか。

財政課長

「経費に充てるもの」ということにつきましては、法律上で「充てるものとする」とされた場合は、一般的に、自治体ですとかそういったものに対するものについては、義務的なものというふうに考えてございます。

中村 康弘

そういったようなことが行われたどうかの確認は、誰がどのようにして行うのか。

財政課長

確認と検証につきましては、今年度、平成26年度が一番最初の年となるものでございますので、現時点のところ、国ですとかそういったところから明確な調査ですとか指示とかございません。そういった中で、区としましては、例えば区政経営計画書ですとかそういったところに表示しながら区民等の皆様の確認を得ている、そういったふうに考えているところでございます。

中村 康弘

区政経営計画書では4区分、介護施設の整備、待機児童対策の推進、保育施設の整備、同じく待機児童対策の推進、保育所等の運営、また障害児支援の事業、55.9億円がこういった26事業に充てられております。この26事業の合計の予算額、総額が130億円。そのうち47億は特定財源で、残りの83億が独自の一般財源。その83億の一般財源のうちの55.9億円が、今回の消費税の税率増に伴う収入増であるというふうに理解しております。
 本当に社会保障関連、また福祉関連施策の充実した安定財源となり得るものだというふうに思っておりますけれども、改めて、一般財源の中の55.9億円というのはわかりにくい部分もありますので、午前中もありましたけれども、こういった内容をさまざまな機会で区民にわかりやすく説明をしていただきたいと思いますけれども、区の考えはいかがでしょうか。

財政課長

確かに一般財源でありながら使途が決められているということで、それの中身をどうするかというのはなかなか難しいところでございますけれども、今回の予算説明書ですとか決算書ですとかそういったところに記載するとともに、区民の皆様にわかりやすいようにどうしていけばいいか、少し検討していきたいというふうに考えてございます。

中村 康弘

まだ地方創生交付金をやりたかったんですけれども、時間がないので以上でございます。よろしくお願いします。ありがとうございました。

井口かづ子 委員長

以上で杉並区議会公明党の質疑は終了いたしました。
 ここで午後3時10分まで休憩いたします。
                            (午後 2時53分 休憩)
                            (午後 3時10分 開議)