令和7年6月16日 道路交通対策特別委員会

すぎ丸南北交通あり方検討部会の概要とゴール

中村 康弘

では、私のほうからすぎ丸南北交通に関して聞いていきたいと思います。
 まず、この資料の中にも、今年の4月に南北バスすぎ丸あり方検討部会を設置したとありますけれども、構成員とか、また今後議論していく内容とか、あるいは、この検討部会のゴール、いつ、どこに何を設けているのかとか、その辺に関して概要をお示しください。

交通企画担当課長

あり方検討部会ですが、今年4月25日に第1回を開催いたしました。次、7月に第2回を予定してございまして、まず構成員ですが、先ほど申し上げた本会の協議会のメンバーから入ってございます学識経験者2名、交通事業者が南北バスを運行するバス事業者2者、それとバス協会、ハイヤー・タクシー協会、あとはバスとタクシーそれぞれの労働組合の委員の方、国のメンバーや区民委員も4名入っているところでございます。
 まず第1回では、この会を開催する趣旨を御説明いたしまして、南北バスに関しては平成11年に南北バス交通基本計画というものを定めているんですが、この間、時間がたっていますので、その在り方についていま一度精査をし、今後の運行の拡充の御要望とかもいただいていますので、その可能性も含め協議をしているところでございます。実際、第1回の協議の中では、昨今、先ほど申し上げた運転士不足もある中で、一部の路線について考えてほしいというバス事業者さんの御事情も受けまして、運賃とかを含めた全体的な総論とか、あとは各論を整理して議論しましょうということで整理をしているところでございます。

中村 康弘

この資料にもありますけれども、今お話がございました運転士不足ということで、「一般路線バスにおいて減便・廃線となっている状況の中」とありますけれども、これ、区内では今どのような状況でしょうか。

交通企画担当課長

区内バス交通、非常に充実している中で約80系統ございます。令和2年、コロナ禍に2系統廃止しまして、昨年も1系統廃止してございます。先日、都市環のほうでも御報告いたしましたが、このたび1路線ある小田急バスさんの系統が廃止されるといったような状況でございます。

中村 康弘

今、そういったことも含めて、先ほどの第1回目の会議でもそういう話があったということで、基本的に事業者においては減便、廃線というふうなことが一つ大きな方向性になってきていると思うんですけれども、今、課長のほうからありました、平成11年から計画を立てて、この南北バスというのを運行していると。区はどう考えるんですか。今の現状から、仮に事業者から減便、廃線という強い要求があったときに、区は本来の事業の在り方という部分からどういうふうに考えている──基本的な考えはどうなんでしょうか。

交通企画担当課長

こちらは先ほど申し上げた基本計画のほうにも記載をしておるんですが、南北バスは単独に存在するものではなく、従来の交通機関ではカバーし切れない部分を担うと同時に、既存の交通サービスと連携し、補完し合う存在と示してございます。
 一般に民間バスは朝や夕方の通勤時、非常に密にダイヤを組んでいるところ、外なる昼間の時間、当時、主に主婦層や高齢者をターゲットというところで、そういったことをお示ししまして、今回第1回では、実態がどうなっているかというところを、バス事業者だったり、区の持っているデータをお示ししまして、当初どおりのコンセプトで御利用いただいているというところもございまして、これをなくさないためにはどうするかで議論しているところでございます。

すぎ丸の採算性と利用者数増加策

中村 康弘

これ、採算表を見ると大体赤字で、一番いいのでけやきでも8割。令和5年の実績だと81.5%ですよね。それ以外、半分で、全体でも6割ということで、区としては当初から、これは赤字でいいんだ、これは補填していくから大丈夫なんだというスタンスなんですけれども、ただ、基本的に事業でもあるので、やっぱり利用者数を増やしていくという部分に関しては、今の収支率から割り戻していくと、大体、けやき路線でも最低2割は増やしていかなきゃいけないと。さくら、かえでに関しては倍以上に増やしていかないと採算が合わない、採算分岐点に合わないということですよね。
 その辺に関して物理的な部分、運転士さんもそうですけれども、運行バスの座席とか、例えば今の倍の人が利用できるのかどうか。そういうところで、そもそも区としては採算分岐点を狙っているのかどうか。その辺に関してはいかがでしょうか。

交通企画担当課長

今、委員おっしゃられた採算の面、区の事業としてやっていますが、非常に重要な観点として捉えております。そこで指標としての収支率という値でございまして、3年前に策定した地域公共交通計画でも、この収支率を指標としてお示ししてございます。
 実際、こちら過年度で切れてしまってはいるんですけれども、令和元年度、3路線の合計収支率が74.4%となってございまして、当時、交通計画を策定したときは、令和8年度までには同等の収支率まで回復させようということで計画はしてございました。ただ、先ほどの御報告のとおり、人件費の高騰等、非常に難しい状況がございまして、収支だけでなく、その価値というものをしっかり高めていくというところ。すみません、けやき路線に関しては、先ほど物理的なというところもあったんですけれども、今、バス車両、一般のバスより小さい車両で運行しておりまして、36人定員というところなんです。けやき路線に関しては、朝の時間帯は乗り残しも起きているような状況でして、単に倍とかに増やしていくのは非常に難しいような状況かなというふうに考えてございます。

中村 康弘

区は一つの目標というか、目指すところは採算分岐点まで持っていくというところだと思うんですけれども、逆に事業者からすれば、別に採算分岐点になろうが赤字だろうが関係ないわけで、プラスにならないと、事業者にとってみれば、やる価値がないとまで言わないですけれども、事業的にはなかなかうまみがないという事業なんですけれども、その辺のところの認識が事業者と区側と明確に違うと思うんですよね。その辺に関しては、今、どういうふうにすり合わせというか、検討部会もやっているんでしょうけれども、どういうふうな協議、どういうふうな共通の認識化をしているのか。その辺に関してはどうでしょうか。

交通企画担当課長

今、委員おっしゃられたように、区が赤字を全て補填していますので、事業者にとっては、もうけも損もないような路線というところでございます。具体に第1回の検討部会では、さくら路線を運行している事業者から実情をお話しいただきまして、その事業者、10の自治体でコミュニティバスをやっているんですが、全ての自治体に対して一部路線を縮小したり減便をしたりというところで働きかけをしていると。区に関しても、さくら路線に関してはある程度期間を定めて撤退したいということでお申出をいただいています。その事業者ができないということであれば、ほかの同じバス事業者にお願いするのか、タクシー事業者にお願いするのか、そういった方策を今検討しているような状況でございます。

すぎ丸のAIオンデマンドとMaaSを活用した付加価値向上策

中村 康弘

先ほど課長のほうからも、単なる交通事業というだけじゃなくて、これからそこの移動することの付加価値を設けていかないといけないんじゃないかというところで、まさに今年スタートしたAIオンデマンド。これ、一部エリアに限られていますけれども、まだちょっと利用状況がそんなに浸透してないみたいなんですけれども、そういったところも少し展開としてあり得るのかなと。
 それと以前もお尋ねしましたけれども、MaaSですね。これは完全に移動するだけじゃなくて、移動の先に付加価値をつけていくということで、そういうふうなところの、要するに運賃バーサス運行経費だけで考えていくんじゃなくて、その先にある付加価値というものも含めて、例えば医療とか、商店街とのタイアップとか、もしくは大手の商店とのタイアップとか、プラスアルファになるとか、また、今、経費もずっと上がりっぱなしですけれども、これ、多分人件費の部分だと思うんですが、そこ、なかなかちょっと難しいですけれども、いかにAIとかスマホを使って効率化していくかとか、尾田課長、その辺すごい得意だと思いますので、その辺に関して、今後の展開というものをしっかりと明確にしていただきたいと思いますけれども、課長、いかがでしょうか。

交通企画担当課長

委員お話しいただいたように、MaaS、AIオンデマンドの取組、今、試行錯誤しながら進めているところでございます。移動というものは今まで単なる派生事業としてあったところではございますが、昨今、若者も含めて移動しなくなってしまうような現状がある。移動することによって、まちが活性して、特に高齢者なんかはフレイル予防とかにもつながるというところがございますので、その辺、今、委員からお話があった他分野との連携というところのデータを連携させて、そこを定量化してしっかり価値を示していきたいと、そういう取組をMaaSの取組の中で実施しているところでございます。