平成26年3月12日 予算特別委員会

認知症早期発見装置の導入と部長の視察

中村 康弘

まず1点目が認知症対策について、2点目が歯科医療について、これは資料410番を使います。3番目ががん対策について、これは杉並区がん対策推進計画。
 副委員長、途中でパネルを使用させていただきますので、よろしくお願いします。
 午前中も認知症対策に関しましては質疑もありましたので、重複はなるべく避けまして、私のほうからは、角度を変えて質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、先日、北明範副委員長の一般質問でも、私どもの岡山大学病院での認知症早期発見装置の視察についてご紹介をさせていただきましたが、聞くところによりますと、早速先日、長田保健福祉部長も岡山に飛んでいっていただきまして、視察に行ってこられたと伺いました。保健福祉部長自身も認知症早期発見装置を実際に試され、すごく成績がよかったと聞いております。先方ともさまざま意見交換をされたと伺いましたけれども、お話の内容はどうだったのか、また率直に、今回の我々の提案に関してどのような感想をお持ちになられたでしょうか。

保健福祉部長

区の職員もよく勉強するようにという命を受けまして、岡山へ行ってまいりました。ご紹介いただいたお二人の先生にいろいろご説明を伺って、機械も実際に試させていただいた。一般的にはタッチパネルみたいな、視覚に基づいていろいろ判定するのが一般的なんですけれども、今回のものは、知覚といいますか、そこを用いて判定をするという非常に新しい切り口で、大変興味深い研究というふうに感じました。
 率直な感想ということなんですが、結果として成績が悪くなかったからよかったんですけれども、やるときに大変ドキドキしました、もしかしたら自分が気づいていないだけで、この場で明らかになるかもしれないということで。ですから、認知症の早期発見は重要なんですけれども、そういう受ける側の心理的な側面というのもかなり配慮しなくちゃいけないんだなという、非常にすばらしい機械であっても、使い方に関してはかなりいろいろ配慮が必要なのかなというふうなことを感じてまいりました。
 これからたくさんデータを蓄積されていかれるということなので、恐らく使い方についてもいろいろ工夫されていくと思いますので、今後もぜひ注目してまいりたいというふうに考えております。

中村 康弘

ありがとうございました。議会のさなかにもかかわらず、私どもの提案に誠意を持って迅速に行動を起こしていただいたということに対して、最大限の感謝をしたいというふうに思います。また、送り出していただきました区長、副区長に対しましても、最大限お礼を申し上げたいと思います。大変にありがとうございました。
 改めて整理をする意味で、現在の区の認知症対策の概要と目指すところ、どういうところかというところを整理してもう一度お示しいただけますでしょうか。

高齢者施策課長

現在、認知症予防、ものわすれ相談、そして家族介護者の支援、認知症コーディネーターの配置や認知症疾患医療センターと連携した認知症早期発見・早期診断事業に取り組んでいるところでございます。
 今後はさらに早期発見・早期対応ということを推進するとともに、地域包括ケアの実現に取り組んでまいりたいと考えております。

中村 康弘

先ほども若干ありましたけれども、現在区が認識をしている区内の認知症の患者数、またそのカウント方法についてお示しください。

高齢者施策課長

要介護認定情報によります認知症高齢者の生活自立度IIa以上ということをもとにカウントしておりまして、現在、約1万1,200人と推計しております。

中村 康弘

副委員長、パネルを示させていただきます。

北明範 副委員長

どうぞ。

中村 康弘

このパネルは、昨年6月に厚生労働省の研究班が発表しました認知症有病率等調査による全国の認知症高齢者の現状に関して示されているものでございます。これは平成22年度の数字をもとに、一昨年、推計をした全国の認知症高齢者の数字であります。
 今、課長がお示しになりました一番上の層の三角の方、この方々が、介護保険の中での日常生活自立度IIa以上ということで、280万人、この当時でいらっしゃる。その下に、もう少し軽度の認知症の方が160万人、合計で、ここに440万人と書いていますけれども、439万人。350から497万人の幅であると。推計で、15%の高齢者の方が認知症の有病率というふうに言われておりまして、実はこれは平成22年の数字ですので、現在では、24年、25年ではこれが300万人を超えているんじゃないか、またこの440万人というのも、現在では462万人というふうに言われております。
 また、さらにその下に、MCIという、これは正常と認知症の中間に当たるような方でございまして、いわゆる認知症予備群と言われる方々が380万人いらっしゃるということで、全国でこの1層、2層、3層を足しますと800万人を超える、いわゆる3人から4人に1人が認知症あるいは予備群というふうな大変衝撃的な数字が示されたわけでありますけれども、区は、この調査結果を受けまして、率直にどのような感想をお持ちでしょうか。

高齢者施策課長

区が推計している以外でも、認知症の症状を有している方は地域の中に実在していらっしゃるということは承知しているところでございます。また、いわゆる認知症でもない、正常でもないMCIにつきましては、認知症予防の対象として捉えていると考えております。

中村 康弘

前のご答弁で、早期発見・早期診断というふうなお話もございましたけれども、改めて、認知症はなぜそういうような対応が必要なのか、それはどう認識されていますでしょうか。

高齢者施策課長

認知症の原因となる病気というものをきちんと診断、発見していくことが必要だと思います。そうしたことで治療や介護の方針が立てられますし、適切な治療やケアの提供につながると思います。また、判断能力の低下もございますので、権利擁護を図るということにつながるということと、また介護者の負担軽減にもつながると考えております。

中村 康弘

誰しも加齢とともに老化現象ということで、記憶力が低下したりとか、そういったことも起きるわけなんですけれども、認知症と加齢による物忘れというのは非常に似ているわけですけれども、違いはどういうところにあるのか。認知症はそもそも、どうやってそれを見分ける、発見することができるのか、その辺に関してはいかがでしょうか。

高齢者施策課長

一般的には、お医者様でも、加齢による物忘れなのか、病気による認知症なのかということを正確に診断するということはなかなか難しいことだと思います。ただ、最終的には専門医により、臨床診断とあわせて画像診断を使いまして、確定診断を行っていただいているところでございます。

中村 康弘

大変難しいということで、そういう意味では、最初の相談体制というのが重要になってくるというふうに思っております。区の現状の認知症に関する相談体制はどのようになっていますでしょうか。

高齢者在宅支援課長

保健センターとケア24におきまして、医師によるものわすれ相談ということで実施しているところでございます。

中村 康弘

保健センターとケア24で、どのようなパターンで相談に来られる方が多いのか、実績。どのような状況で相談というのがよくあるパターンなんでしょうか。どのように把握されておりますでしょうか。

高齢者在宅支援課長

保健センターのほうは、精神科医による認知症の専門相談でございまして、昨年12月末現在の数でございますけれども、34件。また、ケア24におきましては、区の医師会のサポート医の先生方によるものわすれ相談でございまして、ことしの1月末現在で35件でございます。
 保健センターのほうの相談に関しましては、認知症に伴う行動、心理症状が悪化して、家族等が対応に困っている重症例の場合が多くございます。逆に、ケア24での相談に関しましては、認知症初期の段階で、家族に付き添われて相談に来るという状況でございます。

中村 康弘

行動、心理症状が深刻な事態、いわゆる重症化してからご相談に来られる方も少なからずいらっしゃるということで、やはり早期という部分が非常に大事だというふうに思いますけれども、その部分をいかに強化していくかということに関しては、区はどのような取り組みを行っているんでしょうか。

高齢者在宅支援課長

やはり何よりも家族など周囲の人の早期の気づき、これが重要というふうに考えております。そのために、認知症サポーター養成講座の実施ですとか、今年度中に作成予定の区民向けのリーフレット、そのようなものを手にとりやすい場所に配布するなどを通して、認知症を早く気づいていただけるような働きかけを進めてまいります。

中村 康弘

先ほど、認知症コーディネーターを区のほうで昨年配置したというふうなお話がありましたけれども、具体的にそれはどのようなスキルをお持ちの方で、どのような役割なのか。また、大きな効果がありましたというふうに午前中答弁されておりましたけれども、具体的にどのような効果があったのか、お示しいただけますでしょうか。

高齢者在宅支援課長

認知症コーディネーターにつきましては、十分な経験を有する保健師ということで、ケア24だけでは対応が困難な認知症高齢者の支援や、関係者の対応力の育成、向上及び認知症疾患医療センター等のアウトリーチチームとの連携した支援を担うということになっております。
 かなり大きな成果といいますのは、受診拒否をしていた方、既に2件ほど、病院のほうへつなげたという成果を上げております。

中村 康弘

今、浴風会病院内の東京都認知症疾患医療センターが開設しまして、我々も昨年、会派として視察に伺ってまいりました。認知症早期発見・早期診断事業が、このセンターと区のほうで協定を結んでいるということでありますけれども、この事業についても若干、午前中は説明がありました。これに関して、これまで期間は短いですけれども、具体的にどういうふうな形で、これまでの実績としては数が上がっているんでしょうか。

高齢者在宅支援課長

認知症疾患医療センターでの早期発見・早期診断事業の内容ということで、アウトリーチチームとの連携が一番でございますけれども、特に、先ほどお話ししました受診を拒否する方を医療につなげる。昨年の8月から事業を開始しまして、ことしの2月末現在、認知症コーディネーターが受けた相談が85件、そのうち7件を認知症疾患医療センターのチームと一緒に訪問支援したという実績でございます。

中村 康弘

区内の非常に貴重な医療資源だと思いますので、今後、実効性の高いものにしていただきたいと思います。今後の展開についてはどのような考えをお持ちでしょうか。

高齢者在宅支援課長

やはり基本的には周囲の方々の早い気づき、それからケア24等への相談へのつなぎ、確実にこの事業へ結びつけることが重要なわけでございます。そのために、早期に認知症の気づきができる区民の裾野を広げるということに力を入れてまいりたいと考えております。

かかりつけ医等による認知症対策の現状評価

中村 康弘

続きまして、医療体制、先ほどの浴風会以外の医療体制なんですけれども、北委員の一般質問で、かかりつけ医認知症対応力向上研修受講者が既に90名、認知症サポート医が16名、区内にいらっしゃるということがありましたけれども、そもそもこれらの数につきまして、本区の認知症対策の目指すところから、現状はどのような位置にあるのか、どのように評価されておりますか。

高齢者在宅支援課長

現在、杉並区医師会の先生方は、認知症関連の研修会に非常に積極的に参加いただいているという状況でございまして、区といたしましても、大変心強く感じているところでございます。

中村 康弘

これの拡充に関して、東京都が主体になるのかなと思うんですけれども、区としてはどのようなアクションをとり得るのか。

高齢者在宅支援課長

既に医師会のサポート医の先生方には、ケア24でのものわすれ相談にご協力をいただいております。今後は、認知症サポート医や研修を受講された先生方に、どのような場でどういうふうに活躍していただくか、その位置づけ、役割などにつきまして、医師会と協議や、また在宅医療推進協議会がございますので、そちらのほうでも検討してまいりたいというふうに考えております。

中村 康弘

先ほどの相談事業なんですけれども、保健センターとかケア24、ましてや、今言った病院となると、本人あるいは家族も非常に敷居が高くなるんじゃないか、認知症ということを自覚すること自体が。
 そこで、気軽に立ち寄れる認知症カフェというのが注目を浴びており、国の計画でもこの推進、普及が掲げられていると聞いております。改めて、認知症カフェの機能、役割について、また専門機関との連携体制について、わかる限りでお示しいただけますでしょうか。

高齢者施策課長

主に介護なさっているご家族の方の情報交換、また癒やしの場になっていると思っております。このような場づくりに関しましては、地域のケア24もかかわっておりますし、そうしたことで医療機関などとの連携体制を現在図っているところでございます。

中村 康弘

現在3カ所ですか、既にあるということで、また、ことし新たに立ち上げたいというふうなNPO団体もあるという話も聞いております。運営や新設につきまして、国や東京都あるいは区でどのような補助があるのか。また、区として認知症カフェの設置目標等を掲げるつもりはないか、その辺はいかがでしょうか。

高齢者施策課長

認知症カフェに特化したという補助制度は現在ないと思いますけれども、今までも国や都の包括的な補助制度を活用しまして設置、運営をなさっている団体がございます。区内でも今年度、長寿応援ファンドを使いましてカフェを拡充されたところがございます。
 こういったカフェというものは、地域包括ケアの中ではインフォーマルな資源として大変重要な要素だと思いますけれども、区が計画的につくるというよりは、地域の方の力で主体的に進めていっていただけるものと考えております。

中村 康弘

今、インフォーマルというお話がありましたけれども、インフォーマルな区民の、地域の対応力ということで、認知症サポーター、オレンジリング──私も認知症サポーター、研修を、会派の人間と一緒にこの間行ってまいりましたけれども、また、キャラバンメイト、この累計と、24年度、25年度の養成実績に関して、数字をお示しいただけますでしょうか。

高齢者在宅支援課長

サポーターにつきましては、累計7,790人、24年度が1,816人、25年度1月末で1,560人となっております。
 また、キャラバンメイトのほうは、累計197人、24年度47人、25年度1月末で同じく47人となっております。

中村 康弘

一般質問の答弁でも、これから年間1,300人を目標にしているということでしたけれども、今お話があったとおり、1,816人、今年度も1,560人、そういう実績から比べると、逆にトーンダウンしているんじゃないかというふうにも受け取れるんですけれども、目標を上方修正していく予定はないのでしょうか。

高齢者在宅支援課長

特に24年度に関して、非常に規模の大きい団体からの講習会開催の依頼がありまして、受講者数がかなりはね上がったという状況でございます。
 また、目標数値の見直し等につきましては、今後、メイトの区民の方が増えておりますので、そのあたりも勘案しながら検討してまいりたいというふうに思っております。

中村 康弘

認知症サポーターにつきまして、受講して終わりという一過性のものではなくして、先ほど認知症カフェという話もありましたけれども、継続的に認知症の人を支える地域づくりに貢献していただくということに関しては、現状どのような仕組みがあるのでしょうか。

高齢者在宅支援課長

今現在、特に組織化はしておりませんけれども、先ほどお話ししましたように、サポーターの講師役であるメイトの養成に力を入れておりますので、その講師役のメイトを各地域の中心にサポーターの組織化を考え、また、見守り協力員としての登録、そんな活動の計画をしておるところでございます。

中村 康弘

認知症ケアパスについてお聞きします。
 これも先日の北委員の一般質問でありましたけれども、患者や家族が、認知症初期の段階から重症化に至るまでの流れの中で、どのような医療サービス、介護サービスが受けられ、またどのような方法でアクセスしていけるのかというのを見える化していく、一覧表のようなものなんですけれども、こういったことを事前に家族とかご本人に理解しておいていただくというのは、安心感につながるというふうに思いますので、非常に有意義な事業だと思っております。
 地域によって、ここの地域の方々はここに行ってください、ケア24の何とかに行ってください、そういう具体的な内容を盛り込んだ形で、認知症ケアパスを地域ごとにつくっていったらどうかと思うんですけれども、それに関しては、区はどう考えますでしょうか。

高齢者在宅支援課長

今後、在宅医療推進協議会の認知症対策部会におきまして、次年度に議論をする検討課題としております。専門家や関係者の意見を伺いながら、ケアパスの作成について進めてまいりたいというふうに考えております。

認知症患者増加への区長の見解と対策強化

中村 康弘

もう一度パネルを引用させていただきますが、これは平成22年度で280万人という数字なんですね。10年前に実施されました平成15年度をもとにしたデータでは、22年度は208万人という推計だったそうです。現状の280万人にまで達するのは平成32年ごろというのが10年前の推計だそうでございます。ということは、当初予想していたよりも10年速いスピードで認知症の患者が増加しているのではないかというふうに言えると思います。
 私も勉強するにつれて、認知症というのは、周りが苦労する、家族が大変な病気なんだというふうな一面もありましたけれども、実は患者ご本人が、この先自分はどうなってしまうのかという物すごい不安を感じられまして、またプライドも傷つき、また家族との関係も、理由はわからないけれども何かぎくしゃくしてくるように最近なっている、どうも顔を見るたびにしかめ面の家族がいる、そういうふうな形で非常にストレスを感じる、本人が一番苦しむ病気じゃないかというふうに考えております。また、これは全ての人が直面する課題であるというふうに思います。
 京都のオレンジプラン、アイメッセージ、私だったらどうしたい、どう生きていきたい、そういう視点を計画の根底に据えている。これは大事な視点であるというふうに思っております。
 これからの喫緊の課題であります認知症対策、計画の2倍速、3倍速のような形で推進して、また、さまざまな資源を有機的に、効果的に連携し合える実効性の高い政策を改めて再構築していただきたいと思いますけれども、この項の最後に、区長のご意見をもう一度いただきたいというふうに思います。

区長

認知症ということで、オレンジというのは、認知症のケアをしていこうという皆さんの共通の目印というような、最近庁内にもオレンジの会というのが何か──でも、それはちょっと認知症と違う目的の会らしいんですが、どういう会か、これから調べてみたいと思いますけれども、認知症に関心を持っていただいて、いろんなアイデアを出していただくようなことだったらいいなと思いますけれども。
 認知症対策なんですけれども、高齢社会の中で、これは私は非常に大事な問題だということを思っています。認知症は、おっしゃるように、本人にとって──私が成りかわって体感することが不可能なものですから、今初めて中村委員のお話を聞くと、私も家族という側に立って見ていた嫌いがあるんですけれども、おっしゃるように、本人にとって、そういう立場で置きかえて見たときに、ああ、なるほどと、今改めて大変なことだなというふうに思いました。
 そういう意味で、認知症が高齢社会の中でこれから増えていくということは確実視されているわけでありまして、それに伴って、家族関係がおっしゃるようにぎくしゃくしていく。そういう中で、時に痛ましい事件が発生するということも、時々新聞などでも報道されているわけです。
 ご指摘にありましたように、その予防、早期発見、適切な医療、治療、さらには住まいの問題あるいは権利擁護という、言ってみれば、人が暮らしていく中での総合的なさまざまな対応、対策ということが必要になってくるというふうに言えると思います。そういう意味でも、これから区の所管を超えた、認知症に対する認識の共有、それから対応ということが必要になってくるというふうに思っています。
 今までも、答弁にありましたように、さまざま認知症に対して対策を講じてきているわけでございますけれども、今後、高齢社会が一層進展をしていく、その中で確実に認知症が増加をしていく。おっしゃるように、ただ単に増加をするというだけではなくて、相当のスピードでその増加の幅があるということが予想されるという意味では、認知症対策は力を入れて、さらに施策を強化していく、こういう必要があろうかというふうに思います。
 そういう意味もあり、一例を申し上げますと、先般、税務署とあんさんぶるの財産交換ということを今ご提起をさせていただいていますけれども、その中で認知症の対策に効果を発揮できるような、そういった施設のあり方、これを構想してまいりたい、こういうふうに思っております。全区的な認知症対策の拠点というか、バックアップの拠点というような構想をこれから考えていく必要があるなというふうに思っています。医療、介護とか、それから権利擁護、こういった機能をあわせ持つという意味で、地域包括ケアの強力な拠点を構築できればと、こういう思いをいたしております。
 先日、島田議員からのご質問にもお答えしましたけれども、高齢化の一層の進展に伴いまして、今お話に出ました早期発見などを含めたそれらの認知症対策の拡充、これをぜひ前進させていきたい、こういう決意でおりますので、よろしくご協力のほどお願い申し上げたいと思います。

中村 康弘

どうもありがとうございました。ぜひよろしくお願いいたします。

杉並区成人歯科健診の受診率比較

中村 康弘

 続きまして、歯科医療に関して伺います。
 資料No.410番、杉並区の成人歯科健診の受診率、23区における比較はどのようになっておるでしょうか。

健康推進課長

法定対象年齢の受診率は上位を推移してございまして、24年度は、23区中2位となってございます。

中村 康弘

これまでの、過去の経緯はどうですか。

健康推進課長

前年度は1位ということで、上位を推移してございます。

中村 康弘

杉並区の歯科健診に関しては大変優秀な結果であると思います。またこれがずっと続いているというふうに聞いておりますけれども、このことについて、区はどのような背景によるものというふうに分析しているでしょうか。

健康推進課長

区では、受診券を対象者全員に発送してございます。それから、区独自に歯のクリーニングを実施、また歯科医師会のご協力の結果、区民が受診しやすい健診体制になっていると考えます。

中村 康弘

去年のモニター事業でも、8020の達成状況、区の調査では6割、国や都は4割弱ということで、これもすぐれた結果であります。
 にもかかわらず、杉並区民の40歳以上の歯周病の罹患率が東京都の平均よりも高いという情報を耳にしたことがあるんですけれども、区はこのことを承知しているのでしょうか。データのようなものがあれば、それに基づいてお聞かせいただきたいと思います。

健康推進課長

歯周疾患の罹患率につきまして、40歳、50歳、60歳、東京都は、36、45、50%に対し、区は、46、50、57%となってございまして、都の平均よりも高くなってございます。

中村 康弘

ちなみに、この健診は、50代、60代の受診率が非常に相対的に高いということで、これらの世代の方々の歯の健康保持こそが8020にも寄与すると考えます。そういう意味で、健診事業も今、50、60、70というふうに10歳刻みですけれども、これを5歳刻み、もう少し下の年齢の方に5歳刻みにすることを以前提案させていただきました。それに対して課長は、当時の答弁では、かかりつけ歯科医の定着を働きかけていきたいと、そういうふうな形で答弁があったわけでありますけれども、かかりつけ歯科医の定着につきましては、26年度、具体的にどのような取り組みをしていくおつもりでしょうか。

健康推進課長

受診券に同封のお知らせや区の広報等で、かかりつけ歯科医を持つことの大切さを周知してまいります。それから、イベント開催時にパネル展示やパンフレット配布など、普及啓発に努めてまいります。

中村 康弘

ぜひよろしくお願いします。受け身の歯科受診、いわゆる痛くなったから行くという受動的な歯科受診ではなくして、能動的な、攻めの、予防管理に重点を置いた歯科受診をというふうな形でもっと呼びかけていくことが、すなわち、受診率の向上もそうですけれども、罹患率も防ぐことができるんじゃないかというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。先ほどの認知症予防とも、歯の健康、そしゃく行為とも関連性があるとの研究もありますので、ぜひ歯の健康を通して健康寿命の延伸をお願いしたいと思います。

がん患者とその家族への精神的・経済的支援

中村 康弘

 続きまして、がん対策につきまして、1点だけお聞かせいただきます。
 「がん患者とその家族の多くは、身体的苦痛だけでなく、がんと診断された時から精神的・心理的苦痛を抱えています。さらに、仕事や生活のことなど、経済的、社会的な不安や悩みを抱いています。」との問題意識が、がん対策推進計画に記されております。こういった課題の克服に対しまして、区の現在の取り組み状況はどうなっているのでしょうか。

地域保健課長

がん患者と家族への支援でございますけれども、現在、在宅医療の相談調整窓口などで、病院ですとか在宅医のご紹介をするというようなことのほかに、がんに関する専門相談機関である近隣の大学病院などのがん診療連携拠点病院などをご紹介する、また、保健センターなどでもパンフレットなどをお配りするというような対応をしております。また、講演会などで、実例に基づいたような、参考となるお話もさせていただいているところでございますが、現在、在宅医療推進協議会のがん対策部会というところでも検討しておりますので、今後ともそういった支援についても検討していきたいと思っております。

中村 康弘

こうしたがん患者及びその家族に対する、精神的、心理的な苦痛、経済的、社会的な不安や悩み、そういったものをサポートしていくという考え方の中で、1つ、エピテーゼというものを紹介させていただきたいと思います。
 これは、がんの手術によりまして、顔や身体の一部を切除しなければならなくなることは少なくなく、手術の跡を気にして、精神的な苦痛を抱えたまま生活をしている人もいらっしゃいます。こうした苦痛をやわらげるために、切除した身体の一部を本物そっくりにつくり、医療用具として体の表面に取りつける人工物のことをエピテーゼというらしいです。注目を浴びております。エピテーゼ専門外来の、近々開設予定もあるというふうにも聞いております。
 エピテーゼの課題は、費用です。1つのものをつくるのに、現状では数十万円かかるということで、現在まだ保険適用外のため、全額患者負担。厚労省は、今後の普及度合いも見ながら、高度先進医療への認定や一般の保険等を検討していくということでありますけれども、実は私の近くにも、顔の皮膚がんによりまして、片方の眼球と顔の一部を切除した女性がおります。彼女はこれからもがん治療を継続するとともに、再就職をして社会復帰を目指しているという方もいらっしゃいますので、このような分野における支援について、ぜひ研究をしていただきたいというふうに思いますけれども、改めてコメントをお聞かせいただけますでしょうか。

保健福祉部長

エピテーゼも、最初に開発をされてから20年、30年という経過がたってきておりまして、非常にすぐれたものがいっぱい出てきています。同じく、がん患者の方の手術後の生存率も非常に長くなってきている中で、その重要性というのは、委員がおっしゃるように増してきているというふうに思います。こういったものの普及や支援についてどう考えていくかということは、今後、国の保険診療の中での議論とかそういったことも踏まえながら、区としても注目してまいりたいというふうに思います。