平成26年3月5日 予算特別委員会

マイナンバー制度導入に向けた区の準備状況

中村 康弘

まず、情報化政策、特に社会保障、税、税番号制度について関連して、あと情報化政策のICTBCPに関して、これは資料は021と023を使います。それと、もう1点は、オリンピック・パラリンピックに関して。
 昨日も質疑がありましたけれども、番号制度運用開始に関するガイドラインによりますと、平成27年10月に個人番号の通知が開始されまして、28年1月にICチップ、顔写真つきのカードが配布されると。あと、29年1月に情報提供ネットワーク及びマイポータルサイトの運用開始、29年7月より国と地方の情報連携が開始される、そういうふうな説明がありました。これは資料でもいただいておりますけれども。
 それまでの準備段階というふうなところが26年度、27年度だと思います。区がとるべきアクション、さまざま多岐にわたると思いますけれども、改めてこれからの準備段階でどのようなアクションをとっていくのか、概要をお示しいただきたいと思います。

情報政策課長

庁内の準備体制でございますが、4月からは情報政策課に担当係長を配置する予定でございます。今後、番号制度の円滑な導入に向けまして、条例の改正やシステム改修等の準備を進めてまいりたいと考えてございます。

中村 康弘

条例改正に関しては、結構多岐にわたるような条例改正が必要になってくるのかどうか。また、既に26年度としては具体的にこれをやるというふうなことがほぼ決定しているようなものがあるのか、もしくは必要性が、これは絶対やらなければいけないというような明確なものがあるのか、その辺に関してはどのようにお考えでしょうか。

情報政策課長

現在、改正が必要な条例については検討中でございますが、個人情報保護条例等の改正が必要であると考えてございます。

中村 康弘

システム改修に関しては、きのうもありましたけれども、資料021いただいておりますけれども、26年度では住民基本台帳事務処理システムの改修と宛名システムの構築が予定されております。このシステム改修の内容及び構築の新システムの内容をお示しいただきたいということと、きのうの答弁では合計で26年度3億1,200万円費用がかかるということだったんですが、国の補助と区独自の財源、10分の10とか3分の2とかあるみたいですけれども、少しわかりにくかったので、もう一度3億1,200万円の国と区の財源分担に関して説明いただけますでしょうか。

情報政策課長

住民基本台帳システムでございますけれども、住民票や業務処理画面に個人番号を反映するために改修を行うものでございます。宛名システムでございますけれども、こちらは、国保や住民税など業務ごとに個別管理している個人を、名寄せするためのシステムを構築してまいります。
 経費の内訳につきましては、国からの補助金が約2億9,600万円、区の経費が約1,600万円と見込んでございます。

中村 康弘

今、特別区長会経由でも交渉中というふうなことも、きのうありましたけれども、国がほぼ財源に関しては見ていくというふうなことで、26年度は了解しました。
 その上で、27年度には社会保障、税関連システムの改修というのがありまして、そして中間サーバー連携システムの構築というのが予定されております。それぞれの今の事業の概要に関してお示しいただきたいのと、また、27年度の費用見積もり、どの程度が予定されているのか。また、ただいまありましたとおり、国と区の財源分担についてはどのような予定なのか、その辺もお示しください。

情報政策課長

社会保障・税関連システムでございますけれども、国保、住民税などの各種帳票や業務処理画面へ個人番号を反映するための改修を行ってまいります。中間サーバー連携システムでございますけれども、こちらは区の業務システムと国や地方公共団体等を情報連携するためのシステム構築でございます。
 費用につきましては、国の政省令がまだ示されていないなど不明確なところがございますので、それらを踏まえまして今後積算する予定でございます。
 国の補助でございますが、中間サーバー連携システムは10分の10、社会保障・税関連システムのほとんどが、3分の2ということで補助率が見込まれているところでございます。

中村 康弘

このシステム改修に関して、国からロードマップも示されているわけでありますけれども、そのシステム改修に関しては、まず設計があってPIA、開発、テスト、運用というふうなプロセスが示されておりますけれども、PIAというのは何なんでしょうか。

情報政策課長

PIAとはプライバシー・インパクト・アセスメントの略でございまして、特定個人情報保護評価のことでございます。アメリカ等で行われているプライバシー影響評価に相当するものでございます。

中村 康弘

このPIA、特定個人情報保護評価アセスメントを実施していくというふうなことで言われておりますけれども、これは現在の、これまでの個人情報保護の体制とこのPIAというのはどういうような違いがあって、PIAというのはどういう特徴があるのか、またそのことに対して区はどのように実施していく予定なのか、これは26年度から実施することになるんだと思いますけれども、その辺に関してはいかがでしょうか。

情報政策課長

従来、区では、個人情報保護条例に基づきまして審議会を設置して、個人情報保護に関する重要な事項について区長から諮問を受けて審議し、答申を行っているところでございます。
 特定個人情報保護評価は、個人番号を含む個人情報ファイルの保有変更に当たりまして、プライバシーや特定個人情報へ及ぼす影響を事前に評価をしまして、その保護のための措置を講じる仕組みでございます。評価の内容によっては、区民への意見聴取や第三者点検を行う必要があることなどが特徴として挙げられます。今後、国の特定個人情報保護委員会が示す指針に基づきまして、区の評価体制等を検討してまいりたいと考えてございます。

中村 康弘

さまざまこれから大きな動きもあろうかと思いますが、この番号制度が具体的に地方自治体として区の事務にどのような影響を与えていくのか、全体観としてどのような形に変化していくのかというところと、またさらには、考え得るプラス面、マイナス面の評価に関して、区は現在どのような評価をしているのか、またどのような形で本事業には取り組んでいくおつもりか、その辺を改めてお聞かせいただきたいと思います。

情報・法務担当部長

一言で申し上げますと、この制度は自治体にとっての重要な情報インフラということになる。これは、例えば区民サイドからすると、申請手続、面倒な手続を省いたりあるいは添付書類を省くことができる、そういう大変便利な状況になっていく。
 一方で、そういう状況は、区にとっても効率的な行政執行を確保することができるということもありますし、もう少し広げて考えると、少子高齢化の時代で、社会保障だとか租税の負担、そうした中で制度の誤支給だとか不正利用、こうしたものを防止できるし、プッシュ型のサービスによって、その人に合った申請を案内することもできるというメリットがあります。
 一方で、これはマイナスということではございませんけれども、先ほど質疑ございましたPIAの話にありますように、個人情報保護の対応をしっかり図っていくということが肝要だろうというふうに考えています。
 いずれにしても、スケジュールは非常にタイトでございますので、そうした中で準備を万端に整えて、この制度が区民にとって根づいたものになるようにしっかりと努めていきたいというふうに考えております。

中村 康弘

これは多岐にわたるプロジェクトとなりますので、しっかりと抜かりない形で、万全の体制で、個人情報保護も含めてしっかりとお願いしたいというふうに思います。

ICTBCPの目的と目指す方向性

中村 康弘

 続きまして、ICTBCPに関して伺います。
 これは過去に私も何度も質問してきましたけれども、改めてBCPというものについての説明をいただきたいのと、とりわけICTBCP、この目指すところというのはどういうところにあるのか、ご説明いただきたいと思います。

情報政策課長

BCPとは、災害発生時に優先的に取り組むべき業務を継続しまして、最短で事業の復旧を図るために事前に必要な資源の準備や対応方針、手段を定める計画でございます。
 ICTBCPでございますけれども、こちらは、災害が発生した際の情報システムの運用体制ですとか、区民サービスの復旧の優先度を定めるものでございまして、特に初動におけるICTBCPは、区の災害対策を支える情報通信基盤を確保する上で極めて重要な役割を担うものと考えてございます。

中村 康弘

情報化アクションプランでは、ICTBCPの作成スケジュールはどのようになっているのか、またそれに対する現在の進捗状況はいかがか。

情報政策課長

防災課によるBCPの改定作業と整合性をとりながら、総務省で主催しております市区町村向けのICTBCPの初動版の策定支援セミナー、こちらに参加しまして、区が保有する情報通信基盤の精査をするなど、策定に向けた検討作業を進めているところでございます。

中村 康弘

防災課にお聞きしますけれども、全体としてのBCPの改定状況は今どうでしょうか。

防災課長

現在、地域防災計画の改定作業が終わりましたが、そちらに合わせて、BCPのほうの改定作業を進めているところでございます。

中村 康弘

時期とかは具体的にありますか。

防災課長

今年度、形にするような形で今検討しているところです。

中村 康弘

わかりました。
 先ほど初動版というふうな情報政策課長からの説明がありましたけれども、この初動版の初動とはどのタイミングを指しているのか、またこの初動におけるBCPの重要なポイントは何か、お聞かせください。

情報政策課長

初動というのは72時間、3日間ということですけれども、初動で発災直後の情報収集連絡体制の確立と、災害対策本部の立ち上げ後72時間の救急、救命、避難対策等が重視されておりまして、この時間帯における対応をどう行うか、これがBCPの重要なポイントであると考えてございます。

中村 康弘

初動版以降はどうなっているのかということなんですけれども、どのような局面におけるBCPをこれからICTとしては策定していく予定か、また、今後のスケジュール的なものというのは、お考えはあるのでしょうか。

情報政策課長

初動版の策定後は、全体のBCPをもとにしまして、区民サービスの復旧の優先度を見きわめながら、順次、全業務システムに拡充していきたいと考えてございます。スケジュール的にも、初動版の見直しを行いながら、順次全体版へと拡充してまいりたいと考えてございます。

中村 康弘

参考までに、ICTBCPの策定状況に関しては23区の現状はどうか、また全国的には何%とかというのはどうでしょうか。

情報政策課長

既にICTBCPを策定している区が1区ございます。策定予定の区は、杉並を含め2区となってございます。

中村 康弘

どこの区ですか。

情報政策課長

策定しているのは荒川区でございます。
 また、全国ということでございますけれども、都道府県が19団体で40.4%、区市町村が147団体で8.4%となってございます。

中村 康弘

本区と大型汎用機について災害時相互支援に関する協定を結んでいる藤沢市の策定状況はいかがでしょうか。

情報システム課長

藤沢市のICTBCPでございますが、平成20年5月に策定をしてございます。

中村 康弘

本区のICTBCPは、藤沢市との整合性というよりも、連携をしていかなければならない内容になると思いますけれども、その辺の調整はどのように今進めているのでしょうか。

情報システム課長

藤沢市と今結んでいます災害協定に基づきまして、年2回、共同訓練をしています。その共同訓練の中で、ICTBCPにつきましての意見交換等をしています。

中村 康弘

資料023によりますと、ICTBCPに関しては今策定しているということで、株式会社日本総合研究所からアドバイスを受けているとのことですけれども、同社は本区の情報化政策に対してこれまでどのようなおつき合いをしてきた事業者なのか、また、今回の策定に当たりましては具体的にどの程度関与されているのか、お示しください。

情報政策課長

同社には情報化基本方針アドバイザリング包括支援業務を委託しておりまして、情報化に関して、それぞれの分野に詳しいチームから情報提供やアドバイスを受けてございます。ICTBCP策定につきましても、同様の支援を受けながら作業を進めているところでございます。

オリンピック・パラリンピック推進における区の役割とレガシー

中村 康弘

続きまして、オリンピック・パラリンピックに関して、ちょっと長いのでこれからオリンピックと略させていただきますけれども、開催主体は東京都でありますけれども、杉並区もこの世界的な祭典に積極的にかかわっていただきたいと思います。
 オリンピックはもともとスポーツの祭典のみならず、平和、文化の表現の場でもあると言われております。IOCが唱えておりますオリンピックレガシー、遺産の概念として、1、単なる開催前後だけではなく長期的に効果を残していくこと、2、ハード面とソフト面への考慮、特にスポーツはもちろん、国際化、経済効果、文化、環境、あらゆる面への効果、3、市民、国民による幅広い参加といったものがレガシーの中心的なコンセプトと言われております。区としてもこのような幅広い観点に立って、オリンピックの推進事業を進めていただきたいと考えますが、区の見解をお聞かせください。

総務課長

今、委員ご指摘のとおり、幅広い、一過性のものではなくて長期的にということで、本会議でもご答弁していますようにまちづくり、そしてにぎわい、そしてそこでボランティアの育成だとかそういったことでの人づくり、そういったことを視点に置きながら、また今、委員ご指摘の点も踏まえながら、進めていきたいというふうに考えております。

中村 康弘

26年度からオリンピック・パラリンピック連携調整担当部長というのが設置されるということで、この担当組織の陣容と役割、どこの部局に所属するのか等、言える範囲で概要について説明をいただきたいと思います。

定数・組織担当課長

オリンピック・パラリンピック連携調整担当部長でございますけれども、設置につきましては政策経営部のほうでございます。こちらにつきましては、スポーツ振興への機運を高めるですとか、それから国内外の来訪者等についてのことなどもありまして、杉並の活力を高める中で、円滑に全庁的な組織のイニシアチブやコーディネートを行うというようなことを役割としている関係で、そういった形で、部長、課長、それから現状ですと係長、職員1名、この職員につきましては、東京都のほうに派遣をさせるというように考えてございます。

オリンピックに向けた「おもてなし」施策と区長の意気込み

中村 康弘

昨年流行語にもなりました「おもてなし」という言葉、これは今や世界的にも認知されることになりましたけれども、おもてなしとは、根底に相手を敬う心や姿勢、態度があり、そのことを世界中から来るお客様に実感していただくことになります。そのことが体現できる施策を、杉並区においてもオリンピック推進の中心的な位置づけにしていただきたいと考えております。
 そのことに関連しまして、ある区民の方から具体的な提案をいただきましたので、少しお時間をいただいて聞いていただきたいと思います。
 まず、おもてなし事業に関してなんですけれども、まず最初に、杉並区が世界的に幅広く認知される努力をこれから進めていくべきではないか。例えば世界各国に杉並をアピールする動画やホームページもそうですけれども、リーフを配布したりとか、そういったことは当然区独自ではできませんので、広告代理店とか旅行代理店とタイアップしてやっていく。また、開発途上国の選手や家族を招待してはどうか。ホームステイもしていただいてはどうか。
 私も実は先日、杉並区交流協会主催の在留外国人による日本語スピーチコンテストを拝見いたしましたけれども、ことしで11回目であります。こういうふうなスピーチコンテストOBの方も含めて、杉並をよく知る外国人の方々にも、例えばアンバサダーとしてご協力をいただくとか、こういうので杉並をもっと認知していただこうではないかというのが1点目。
 2点目には、より幅広い海外との交流を促進していってはどうか。幅広いさらに重層的に交流を促進していったらどうか。行政、民間の複合的な交流事業、また区内事業者、民間団体、自主サークル等の海外交流の今の現状の実績の洗い出し、その上で人、物、心の交流事業を促進していってはどうか。
 また3番目には、日本の伝統商業文化である商店街を前面に出した経済集客活動。姉妹都市を結んだアンテナショップ、海外にも杉並店舗の物品を置いていただき、また先方の国のものも杉並の地域の商店街で購入できるというシステムにしてはどうか。また、沖縄タウンもありますけれども、それぞれの国のミニタウンとか商店街へのPRスペースの設置等も考えたらどうか。また、おもてなし運動というのを全区的に広げて、それに対して共鳴していただける参加店舗を広げていくとか。
 また4点目には、バリアフリーの世界の模範となるような推進。高齢社会、インクルーシブ社会への対応として、先ほどのレガシーという考え方でのハード面での有効活用をしていってはどうか。
 5番目には、先ほどありましたとおり、各専門部署、全庁横断的な推進組織を設置していってはどうか。
 このような具体的な提案をいただきました。これは改めて区長にも書面で提出させていただきたいと思いますけれども、こういったオリンピックに対する熱い思い、期待を抱いている区民がいることをよく受けとめていただいた上で、これは、ただ区独自に全てするにも限界がありますので、国、東京都、民間の事業者、団体等と幅広く協働していく必要性があろうかと思います。
 最後に改めて、こういったことも踏まえた上で、区長の意気込みをお聞かせいただきたいと思います。

区長

中村委員から、ただいまさまざまなご指摘、ご提案をいただきまして、私も気づかされる点が多々ございました。これからいろいろ参考にさせていただきたいと思います。
 先日閉会となりましたソチ冬季オリンピック、これからパラリンピックが行われるというはざまでございますけれども、多くの日本人に、競技を通じて、選手が健闘している姿は感動を与えてくれたと思います。パラリンピックも、私は、同様に恐らく多くの感動を与えてくれるものだと、こう期待をしております。
 2020年のオリンピックは、夏季オリンピックとしては2度目の招致ということになります。昭和39年、1964年というのは、私は35年生まれなので、3歳ですから、わずかに記憶がありますけれども、余り記憶は定かでないなとは思います。が、今回はそういう意味ではしっかりと記憶できる、委員が言っていらっしゃいましたオリンピックレガシーとなるように全力でこれを実現していければ、こう思っております。
 そのためには、中村委員がご指摘のように、行政だけではなくて、民間の事業者、団体、それから何といっても都と国、ここがどういう大きなスキームをいろんな分野で組み立てていくのかということもあろうかと思いますが、いずれにしても、おっしゃるようなおもてなしが体現できるように、精いっぱい取り組んでいきたいというふうに思っております。
 東京都では、新年度予算で多くの施策展開を図ろうとしているようでありますので、これから連携を密に、また区長会からもいろいろ要望を出しておりますので、そういったことも含めて積極的に取り組んでいきたい、こう思っております。
 当区としましては、4月から新たな組織を設置して、具体的な検討を加速化させていきたいと思います。招致が決まって、昨年9月からですからもう半年ということで、あっという間にあと6年半ということでございますので、時間があるようで実はそんなにないんじゃないかという気がしております。今までいただきましたご意見にさらにこれからもいろんなご意見をいただきながら、おっしゃるようなことが少しでも実現できるように、杉並区の魅力がまた世界に発信をできるように取り組んでいきたい、こう思っておりますので、よろしくご協力のほどお願い申し上げたいと思います。