平成20年12月4日 災害対策特別委員会

阿佐谷・高円寺地域防災まちづくり計画素案策定の経緯と課題

中村 康弘

それでは、まず、阿佐谷・高円寺地域防災まちづくり計画の素案に関して質問させていただきます。
 まず、今回の素案策定に至るまでの経緯なんですけれども、平成12年度に地域のほうでまちづくり協議会が設立されたと。さまざまその後、基本構想の策定、庁内での検討部会の設立等があったと書かれております。まず、地元の地域でのまちづくり協議会設立の背景と、設立してから今回の素案策定まで8年かかっているわけでございますけれども、本当に簡単な計画ではないというふうには十分想像もできるんですけれども、一方で、地震に対する防災ということですので、非常に喫緊な問題でもあるんじゃないか、そのように考えておりますけれども、これまでの経緯の8年間をどのように認識されているのか、その辺に関してお示しいただけますか。

まちづくり推進課長

まず、協議会の設立の過程でございますが、これは資料にも記載してございますけれども、平成12年度、この地域は密集地域でもございますし、区役所としてもこの地域のまちづくりを進めていきたいということで、地元の皆様にも声をおかけして、地域の皆様方から協議会を設立したいという経過もありましてつくられたものでございます。その後、14年に防災に関する基本構想、こういうまちにしていきたいというような大きな構想が区役所のほうに提出をされて、区長のほうでお受け取りをしたものでございます。その後、平成16年度に、それを受けまして、庁内の検討会ということで、まちづくり推進課以外の土木あるいは教育など関係する所管課に集まっていただきまして、検討会を進めてきた経緯がございます。
 この間、時間がかかったのは、既に住宅が立て込んでいる地域の中でどのような形で防災まちづくりをしていくかというようなことで、非常に課題も多い中で、具体的にお示しをするのに、私どもの中でもかなり検討に時間を要したという経緯がございます。今般こういう形でお示しできたのも、一定のご理解がいただける手法としてこれがベストだろうということで区役所のほうで考えた結果でございます。

中村 康弘

では、これまでずっと熟慮に熟慮を重ねて、悩みに悩み抜いて8年間、地元の、これで行けるんじゃないかと、そのような自信を持った計画だと思います。
 今後、12月から地元での説明会を随時開催していくというふうなことなんですが、その説明会でまたいろいろなご意見が出ると思います。それを受けて正式な素案から計画という形に、策定のプロセスとスケジュールというのはどのようになっているんでしょうか。

まちづくり推進課長

今回スケジュールとしてはっきりお示しをしたのは説明会でございます。この説明会でどのようなご意見が出るかということで、私ども、非常に慎重に考えてございます。特に道路の拡幅についてはいろいろなご意見が出るかというふうに考えてございますので、その辺、十分承った後、また庁内の検討会で、投げかけられた課題をどうやってクリアするかというようなことを検討する必要があるものもあるかと思います。そういうのもした上で一定の手続、庁内で意思決定をして、計画として決定をしていきたいと思います。とりあえずは、この12月の説明会での意見の状況も踏まえてまた考えるということでございます。

中村 康弘

わかりました。さまざまな地域の意見も出るだろう、それを受けて、できるだけ速やかにと、そういう感覚で進んでいかれる。これからもご苦労が多いと思いますけれども、防災となれば、当区では必ずこの地域が話題に出ますので、本当に難しい仕事であると思いますけれども、ぜひともよろしくお願いします。
 内容に関してちょっとお聞きいたします。
 整備構想があって、その中で5年後、10年後、20年後の数値目標がございます。3つ項目がありまして、倒れにくい建物の割合、燃えにくい建物の割合、地震時に通れなくなる道路の割合とあります。これは平易な、比較的わかりやすい、イメージしやすい言葉の表現だと思うんですが、実質的にはそれぞれ、Is値、Iw値とかも含めた耐震化率、また不燃化率、またこれは道路に面した建物の耐震化率でこのような数値をはじき出されているんですかね。もう少しこの辺のところを、具体的な内容に関してお示しいただけますか。

まちづくり推進課長

倒れにくい建物ほか2つ、合わせて3つの指標を一応設けたわけでございますけれども、倒れにくい建物につきましては、ご指摘のとおり、耐震性を満たす建物の割合を建物の棟数で算出をして出してきているものでございます。
 それから、燃えにくい建物の割合でございますが、こちらは耐火あるいは準耐火構造の建物の割合がどのぐらいかということで、建築面積をもとに算出をしてきたものでございます。
 さらに、通りにくくなる道路の割合でございますが、これは少し技術的に複雑な算出をした結果でございますので、要するに、委員ご指摘のとおり、地震があった場合に建物が倒れてまいりますので、その結果通れなくなる道路の割合を、一定の数値をもとに算出したものでございまして、こちらは、低くなれば低くなるほどそういう道が少なくなるというようなものでございます。

中村 康弘

杉並区全体の中でも、この地域に関しては独特の特徴があろうかなと思います。今、区内の建物という考え方で、区立施設と民間の特定建築物、その他の施設、また住宅と、大きく分けてこの4つに分けられるのかなと、そういうふうに認識しておりますけれども、この地域に関して、区内の他の地域と比べてその辺の建物の割合というのが、特徴として、例えば住宅が圧倒的に、ほかのところは大体何%なんだけれども、ここは何%ですとか、その辺の特徴、あと木造、非木造の割合。私の認識では、区内全体では木造が75%、非木造が25%だというふうに理解しているんですけれども、その辺、この地域に関して何か具体的な特徴、他の地域と違うところはどのようなところがありますか。

まちづくり推進課長

例えば燃えにくい建物の割合ということで、今回、43.44%という18年度の数値でございますけれども、お示しをしてございます。この辺は、ほかの地域の、いわゆる平均で申し上げますと44%ちょっとでございますので、平均に比べると燃えにくい建物が少し少ないというような地域でございます。数値的には何十%も違うというものではございません。
 一方で、地域の特徴といたしましては、木造密集地域ということでもございますので、いわゆる密集をしているということでございます。一方でオープンスペースが少ないということで、今回、杉六小を中心にまちづくりを考えてございますけれども、なかなかそれ以外にまとまった広い場所がないということで、その辺が、特に今回ターゲットにしている阿佐谷・高円寺エリアの特徴ではないかなというふうに考えています。

住宅密集地の耐震化促進に向けた具体的政策

中村 康弘

では、耐震化に関してお聞きしますけれども、10年後の実行計画で、10年後といいますか、実質的には8年後ですけれども、28年に93%、耐震化率を目指していくと。これは区全体で90%だというふうに思うんですけれども、先ほどの2番目の資料の耐震化促進計画の耐震支援の助成の拡充の件で、特にこういった住宅密集地に関しては1.5倍とか、厚くしていくというふうなところでのご説明がございましたけれども、この地域に関しては、区全体よりも3%多く耐震化率を上げていくというところで、助成金の拡大以外にもう少し手厚いアプローチが、当然ながら必要になってくるんじゃないかと思います。右の実行計画のほうに簡単に書かれておりますけれども、具体的にこの地域に関して、さらに耐震化を上げていくというところで、どのような具体的な集中した政策、実行計画が考えられるんでしょうか。

まちづくり推進課長

耐震化の促進計画と、私どもでお示しをした28年度の93%という数値のご指摘なんですけれども、耐震化促進計画の中で、数値目標としては27年度に90%ということで、私どものほうは、18年度と比較して、10年の間で28年度ということで1年タイムラグがございます。大体年間で3%ずつ、いわゆる耐震化率というのは増えていきますので、それで、比較的単純な計算方法として3%上乗せをしているということでございます。
 この地域の耐震化の促進につきましては、先ほど建築課長のほうからご説明をいたしましたけれども、いわゆる支援策の拡充につきましては、先ほど建築課長からご説明しました手法を十分地域のほうで浸透して、耐震化率を上げていくというのが当面の取り組みというふうに考えております。

中村 康弘

わかりました。時間もありませんので、この件に関して、最後1点だけ。
 今回のまちづくり構想の中で、整備構想、数値目標、28年度までの数字がありまして、38年度まで書かれている。実行計画に関しては21年度から10年間ということですので、言ってみれば、21年度ですから31年度までは実行計画がある。32年度から38年度までの数値目標は、実行計画がまだない中で立てられた目標だと思うんですけれども、これに関しては、何を根拠に、どういうところでこの数字というのを挙げられたんでしょうか。

まちづくり推進課長

今回は大きな指針として、20年後を見据えて整備構想をつくらせていただきました。具体的に実行するということで実行計画を10年間で区切っています。その10年間というのは、国のほうの補助金の密集事業が10年という1つの区切りがございますので、1つの区切りとして実行計画を定めたものでございます。その後は、いわゆる密集事業の進行状況、実施状況なども勘案して、引き続きどのように実行していくかというのは、改めて実行計画をつくっていくようになると思います。
 38年度を見据えたというのは、あくまでも20年後を見据えて、長い目で取り組まないとこのまちづくり自体が進まないということがありまして、今回定めたものでございます。

民間建築物耐震化支援拡充におけるIw値・Is値の基準

中村 康弘

続きまして、民間建築物の耐震化支援の拡充に関して簡単にお聞きします。
 今回の拡充内容で、それぞれ木造と非木造でIw値とIs値を基準に助成限度額を2段階にしたということなんですけれども、これまではそういうものは特に示されてはいなかったけれども、木造に関しては一律50万円、そのような設定がされているわけなんですけれども、現在の耐震化の助成に関してのIw値、Is値に関しては、どのような基準になっているんでしょうか。

建築課長

現在の助成の制度では、特にIw値あるいはIs値がこういう数字にいったからこういう枠にするというような規定は設けてございません。

中村 康弘

では、次に行きます。阿佐ケ谷駅周辺の浸水対策に関して、1点だけお聞きします。
 先般の東京都議会で、松葉都議会議員がこの件に関して質問させていただきまして、そのときの東京都からの答弁で、駅前に建てる防音建屋に関して、地域のさまざまな環境にも十分配慮した形で行っていくというふうな答弁がありまして、具体的には壁面緑化をするという意向があると。さらには、この阿佐谷の地域では、ジャズフェスティバルとか地域のお祭りとかイルミネーションとか、さまざまな、地域の活動に関して重要な役割を果たしている場所ですので、そういったことにも十分配慮をしていくと、そのような答弁があったというふうに報告を聞いておりますけれども、区としては、こういったことに関しての認識は、今どのようにされていますか。

建設課長

委員ご指摘のとおり、区としても、これは長期の工事になりますので、仮囲い等についても、できましたら壁面緑化みたいなことで配慮していただきたいというふうに思っておりますし、それもお願いしてございます。
 それからまた、地域の催し等については、下水道局も最大限調整しながら、当然今までどおりとはいかない面はありますけれども、可能な限り調整して、実施に協力していきたいというふうに聞いてございますので、区としても同様に考えているところでございます。

中村 康弘

いずれにしても、地域の皆様の声と東京都との橋渡し役の1つの大きな役割を担うのも杉並区ではないかなというふうに思っておりますので、どうかしっかりとこの辺に関して、長期になりますので、環境、また地域の活動ということにも十分配慮した、そのような工事現場といいますか、そのような体制をしっかりと区としても東京都のほうに要望していただきたい、そのようにお願いいたします。
 以上です。