区民の命と健康を守る施策とがん対策の現状
区民の命と健康を守る施策について、時間があれば、歯科医療連携室の移設に関連して、訪問口腔ケア事業に関して。
区政におきまして、人の命と健康を守っていく施策の展開は、これから非常に重要な分野になってきている、そのように認識しております。私ども杉並区議会公明党の会派としましても、本年度、いのちプロジェクト2010というプロジェクトを立ち上げ、さまざまな行政分野において、命を守る、命をはぐくむという角度から、政策の研究、深化、具現化に取り組んでいるところでございます。
本区においては、福祉や医療の分野における全体的な方向性に関しては、今後の基本構想等の計画の策定の中で検討が進められることになると思いますけれども、本日は、がん対策、子どもの医療、また女性の健康など、特に喫緊の課題と思われるところを中心に質問をさせていただきたいと思います。
まず、先日、がん対策について一般質問をさせていただきまして、その際、区長より、がんは国民病であり、その制圧のためには、きめ細かく、強く、一貫した取り組みが大切であり、私のほうからも提案させていただいたがん対策緊急プランについても、区民の命にかかわる大切な問題であり、早急に検討を行いたいという旨のご答弁をいただきました。改めて感謝したいと思います。
がんというのは、三十数%という死亡要因の断トツのワースト1位でもありますので、命を守るという角度においては最重要課題と位置づけなければならないと改めて考えております。
緊急プランに関して、まだ2週間しかたっておりませんので、具体化はこれからだというふうに認識しておりますけれども、改めて、所管部門としての本区のがん対策について、現状と今後、どのような認識をお持ちでしょうか。
本区におきましても、国と同じように死亡原因の3分の1ががんということでございまして、国民病と言われるがんと同じように、杉並区民にとっても、がんは非常に重大な問題だというふうにとらえております。
がん対策につきましては、今後、例えば都道府県単位で条例などをつくっているところもございますけれども、それを見ますと、がんの知識の普及啓発、受診率の向上、緩和ケアを含めた治療について、患者あるいは家族の経済的、精神的な支援というような4つが大きな柱ではないかというふうに考えておりますので、これからそういう4つの柱を中心として、全体的に対策を検討したいというふうに考えております。
がん対策の中身に関して、ちょっと細かいことなんですけれども、お聞きさせていただきます。
先般より豊島区の例をご紹介させていただきまして、特定健診とか後期高齢者健診の受診者にがん検診の受診券を同封して郵送する、それをすることによって、豊島区で受診率が1.6倍になった、そういうふうな事例も紹介させていただきました。これなんかは比較的簡単にと言うとあれですけれども、やりやすい、すぐに取りかかれる事業なのではないかと思いますけれども、その辺に関して、実施に当たっての課題は何とお考えでしょうか。
がんについてもそうなんですけれども、個別勧奨というのは、一番簡単で最も効果がある受診率の向上策というふうに言われております。本区においては、具体的に申しますと、今、区民健診が上半期と下半期に分かれておりまして、例えば肺がん検診は9月30日で受診期間が終わってしまうというような問題もございますので、下半期にご案内する区民健診の方には肺がん検診をご案内できない、そういうような状況がございますので、その辺のところが課題となっていると思います。
検診の実施時期の問題、それを今後広げていくというところにおきまして、区内もそうですけれども、区外も、近隣区もございますけれども、そういった病院の応援もいただきながら、検診機会を増やして利便性を高めるというところも今後必要になってくるんじゃないかと思います。その辺、一度整理してみる必要があるんじゃないかと思いますけれども、それに関しては、認識いかがでしょうか。
委員おっしゃるとおり、区民健診については今、練馬、中野、世田谷と相互乗り入れをしておりまして、区民健診と同時実施できる大腸がん検診については、その各区で実施できるということでございます。また、子宮がん検診につきましては、中野区の医療機関でも実施できるようになっております。
ただ、他のがんについてはまだ杉並区だけということでございますので、他区のがん検診の状況もございますので、そういったところも検討課題の1つというふうに考えております。
ただいま課長のほうからもるるございましたとおり、がんの種類によって受診できる状況が違う、今そういう状況なんですけれども、基本的には、それぞれがどのがんにかかるか、私は肺がんにかかるのか、何にかかるのかというのはわからない話でもありまして、本来からいきますと、理想的なのは全部の主なところを検診を受けるということが必要なのではないかと思います。ただ、さっきの検診の利便性の問題とか、費用も関連してくると思いますけれども、その辺、例えば複数のがん検診を一挙に受けられる、そういったことができると、また検診率の向上にもつながるのではないかと思いますけれども、それに関して、そういったことを可能にする仕組みというのは何かお考え等ございますでしょうか。
委員おっしゃるとおり、区民健診と同時に実施できる大腸がん検診については、がん検診の中でも一番受診率が高いという結果がございますので、がん検診を組み合わせて1つの医療機関で同時に実施できれば、それだけ受診率の向上が図れるというふうには予測できます。例えば肺がん、胃がん、大腸がんなどを考えますと、今、胃がんを受診できる医療機関が26機関ということで一番少ないんですね。ですので、それぞれがん検診を実施できる医療機関ももう少し増やしていかなければいけないし、どのがんを組み合わせていけばいいかとか、そういったこともまた検討課題の1つとなるというふうに考えております。
今後の緊急プランに関しては、それ以外にもさまざま一般質問でもご紹介させていただきましたが、いろいろな側面があると思いますので、これからも鋭意ご努力いただきたい、そのように思います。
不妊治療への区の取り組み
続きまして、子どもの医療、女性の健康という角度についてお伺いさせていただきます。
まず、不妊治療に関して伺います。
区長は公約でも不妊治療の助成を掲げられました。私どももこの問題は大切なテーマだと考えております。特に、子どもが欲しい夫婦にとっては、費用の問題もさることながら、精神的な支えも必要になってくると思われます。区は、この不妊治療という課題については今後どのように取り組むお考えでしょうか。
不妊治療につきましては、これまで東京都が実施してきた不妊治療の助成をご紹介してきたところですが、今般、杉並区のほうでも東京都と同様に、体外受精、顕微受精などの高度の不妊助成については実施できる方向で検討してまいってございます。
不妊に悩むご夫婦についてですけれども、恐らくその制度が始まりましたら、受け付けるのは健康推進課及び保健センターになるというふうに考えますので、そういったところで保健師等と相談をしていただいて、悩みに対応していくというような形がとれるのではないかというふうに考えております。
子どものワクチン接種事業の基本的な考え方
続いて、子どもの医療という問題で、ワクチン接種の問題があります。これまで区は、新型インフルエンザのワクチンとかHibワクチンとか、さまざまなワクチンの接種助成事業を行ってまいりました。また、私ども会派としても以前から提案させていただいております小児用肺炎球箘ワクチンの接種等々、最近、有効なワクチンが次々に開発され、実用化されております。これらのワクチンの接種事業について、区の基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。
ワクチンによります感染症予防は、子どもの健康を守るということにおいて大変重要なことだというふうに認識しております。今委員からもお話がありましたように、Hibワクチン、新型インフルエンザワクチン等の費用助成を行っておりまして、肺炎球箘につきましても、幾つかあります法定外の予防接種の中で、順位づけですとか有効性など、さまざまな角度から検討を進めてまいりたいと存じます。
すみません、小児用肺炎球箘の助成は、もう一度、検討していただけるということでよろしいんでしょうか。
検討させていただきます。
女性健康支援センター構想への認識
ぜひとも前向きに検討をお願いいたします。
続いて、女性の健康について。この件に関しては、以前、私どもの会派の青木さちえ委員のほうから問題提起もさせていただきましたが、女性の思春期から高齢期までライフステージに応じて、女性特有の心身のバランスや悩みに対応した総合的なワンストップ型のセンター、仮称杉並女性健康支援センターも提案をさせていただきました。これについて今、区はどのような認識をお持ちでしょうか。
私どもも、提案を受けまして、ことしの5月に、板橋の女性の健康センターを視察に行ってまいりました。200平米ぐらいの施設がありまして、大変立派な施設で、情報発信とかあるいは乳がん体験者のグループ活動とか、我々としてはまだ手の届いていない施策が十分なされているというふうに感じました。
ただ、我々として、例えば施設としての女性健康支援センターというふうなものをつくる余地が今少々困難でございますので、そういった機能をどのようにして保健所、保健センターで分散しながらでもやっていくかということについて検討しているところでございます。
ぜひ引き続きよろしくお願いいたします。
ケア24における高齢者医療相談の実態と対応
次に、高齢者医療という角度で、地域包括支援センターに絡めて質問させていただきます。
ケア24に関しては、昨日来も質疑がありますけれども、その際課長のほうから、昨日の答弁で、ケア24に寄せられる相談内容、助言も含めて、最近では医療に関する相談が増えていると、そのような旨のお話がございました。医療に関する相談という点に関して、もう少し具体的に、どのような形でどのような相談があって、ケア24としてはどのような形で対応されているのが現状なのか、その辺に関してお示しください。
現在、ケア24の相談の中で、特に対応件数なんですが、平成18年度の設置時に比べますと、平成21年度は医療相談に関する対応が5.5倍に増えております。その中でも最近、診療報酬の改定で、病院側が地域と連携する場合に診療報酬が評価されるようになりましたので、ケア24の職員が、区内に限らず、区外の病院まで、退院時カンファレンスなどに参加するということが増えてきている状況でございます。
そういうような部分において、高齢者の医療に関する情報がケア24でも今後さらに必要になってくると思いますけれども、高齢者の医療に関する実情は今どのような、ケア24でどの程度把握しているのか、そういった情報というのは集積されているんでしょうか。
高齢者の医療というその中でも、入院されている方が退院される場合、そして地域でどのように在宅医療もしくは在宅介護を円滑にしていくかというところでの情報というのは、病院からケア24へというふうな流れで行っている状況だと考えております。
在宅医療という部分で、介護と在宅医療の連携、また高齢者の見守り、安全確保という点において、ケア24の役割というのは今後さらに大きくなってくると思います。この点について、今もちょっとお話ございましたけれども、今後どのような形でそういったことを、医療という分野でケア24の機能を高めていくお考えがあるのか、その辺に関してわかりますか。
特に医療だけには限らないんですが、やはり在宅生活を継続させるためには、現在も、医療も介護もあわせ持って生活されている方がいらっしゃいますので、そういった視点で考えますと、ケア24の職員が幅広い知識を持って、また幅広い技術を持って対応していくということが必要だと考えております。さらにまた、そういった意味で充実が必要だと考えております。
これまで課題をさまざま見てきましたけれども、それ以外にも、周産期医療の問題など、医療を取り巻く課題というのはメジロ押しになっております。先ほど来申し上げておりますがん対策を柱として、人の命に関する喫緊の課題に対応する緊急的な医療プランというのを23年度に向けてぜひ打ち出していただきたい、また、そういったことを推進していく体制も庁内につくっていただきたい、そのように考えておりますけれども、この件に関して、区長のお考えはいかがでしょうか。
中村康弘委員のご質問にお答えを申し上げます。
少子高齢化がこれから将来進めば進むほど、医療の問題というのはますます重要性を増してくるというふうに思っております。また、基礎的自治体としての区の担う政策の中でも、それが中心になってくる重要な課題だというふうに思っております。
先日は本会議の質問、またきょうもこの委員会でも、がんの対策とか不妊治療、周産期医療、また女性あるいは高齢者の健康問題、大変いろいろ示唆に富んだご指摘をいただきました。
23年度に向けまして、緊急に医療プランというものをこれからつくっていこうというふうに思っているわけですけれども、今までさまざまなことを区としてもやってきたわけですが、今までやってきたことをきちんと検証、評価するということをまずやらなければならないというふうに思っています。検証し評価をする中で、一番優先度の高いものは何なのかということを常に念頭に置いて、財政的な一定の制約もある中で、本当に必要なところに、優先度の高い施策にきちんと対応ができるというような形のものをつくっていきたいというふうに思っております。そのために、私としては、早急に医療政策を担当する組織を庁内に立ち上げまして、緊急医療プランの策定と実施に向けての体制をつくって取り組んでいきたい、こう思っているところでございます。ご協力よろしくお願い申し上げます。
全面的にご協力させていただきたい、応援していきたいと思います。ありがとうございます。
高齢者の訪問口腔ケア事業と誤嚥性肺炎
続きまして、歯科医療連携室の移設に関連して、訪問口腔ケア事業に関して伺います。
昨日も他の委員から質疑がございましたが、若い世代を対象とした歯科健診を今後充実させていくというお話がございました。この件に関しては私どもも同じ考えでありまして、ぜひ進めていっていただきたい、そのように思っております。
それはそれとして、高齢者の方々にとってみても、先ほどの高齢者医療も絡みますけれども、歯科健診、要するに口内のケアというものが非常に大切だと思います。専門の方は十分ご存じだと思いますけれども、誤嚥性肺炎というのをご存じでしょうか。ご存じであれば、ご説明をお願いいたします。
高齢になりますと嚥下等の反射が鈍りまして、口腔内が不潔であったりしますと、その唾液だとかそういったものが肺のほうに誤って流れ込みまして、その結果起こる肺炎でございます。
それで、その肺炎によりまして亡くなる高齢者の方も少なからずいらっしゃるというふうにも伺っております。
そういった誤嚥性肺炎を予防するためにも口腔ケアが大切である、そのようなことも言われております。実際、世田谷区でも訪問口腔ケア事業が積極的に推進されているところでございますが、訪問口腔ケア事業に関して、本区の認識と、今後取り組むのかどうかも含めて、今後の考え方について、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。
在宅でのそういった訪問の口腔ケアというのは、いろいろなラインというか、そういったところからなされているものだろうと認識しています。一般的には、訪問対応可能な歯科診療所等から歯科診療の延長線上で、居宅療養管理指導のような形で対応しているケース、また行政のサービスとして対応しているケース、さまざまあると思うんですが、先ほど委員のご指摘がありましたような歯科医療連携室のほうでも、訪問による歯科診療ということで対応が可能なので、そういったところから対応医療機関をご案内させていただく形でやらせていただければと思っています。