平成24年9月24日 決算特別委員会

震災救援所の開設・運営体制の現状と準備

中村 康弘

震災救援所の運営について、非常用の井戸について、出入国管理法の改正について、また電気自動車を活用した区有施設の電源確保について。資料は011と014を使いたいと思います。
 発災後に各震災救援所の開設、運営に関しては、施設の利用計画や運営組織、また対応等について今どのような想定、準備がされているのか、概要をお示しいただきたいと思います。

防災課長

各震災救援所に標準マニュアルを配付しまして、訓練などを通じてマニュアルの検証をして、救援所ごとの個別マニュアルというのを作成しております。こうしたマニュアルに基づいて施設の利用計画、そして運営、組織等の対応がなされているところであります。

中村 康弘

各救援所での個別マニュアルの作成状況については、区は把握しておりますか。

防災課長

およそ半数程度の震災救援所で個別マニュアルが作成されているかなと。その他の救援所も、その作成に向けて取り組みを現在進めているところであります。

中村 康弘

先月、井草地域区民センターの協働事業として、東北大学名誉教授で、仙台で町内会長も務められている岸野佑次氏による講演会が開催されました。仙台のご自宅から東京近郊に出張されていたときに3・11に遭遇し、その後仙台に戻られ、避難所の運営等について非常に生々しいお話をいただきました。
 私は残念ながら出席できず、後から内容をお聞かせいただいたわけでありますけれども、防災課長はちょうど出席されていたと思いますけれども、避難所の運営の課題について、主にどのようなお話があったか、感想とあわせてお聞かせいただきたいと思います。

防災課長

私も8月、参加させていただきました。そのときの話の内容は、避難所の役割分担だとか避難所生活でのトラブルなど、大変貴重なお話を聞くことができました。そして、日常的にその地域に住む人々の間のきずなを深める活動が重要だということで、頼りになるのは町内会というようなお話がありました。
 そういうことで、私も共助の大切さというのを改めて認識したところです。

中村 康弘

頼りになるのは町内会という結論だったわけでありますけれども、震災直後の大混乱の中、避難所、震災救援所運営もさまざまな変化があり、その場で対応していかなければならない、その中でもスムーズな運営をしていくことが望まれるわけでありますけれども、そのためにも事前の備え、訓練が非常に大切になってくると思われます。
 区は、静岡県が開発したHUGという避難所運営ゲームというものをご存じでしょうか。どのようなものか、もしご存じでしたら、何を目的としたものか、ご説明をいただきたいと思います。

防災課長

避難所で起こるさまざまな出来事に対してどう対応していくかということを模擬体験できる、静岡県が開発した防災ゲームということで認識しております。

中村 康弘

HUGに関しましては、去る8月、中野区議会の震災対策特別委員会で、委員のメンバーと防災関連の区の職員がHUGの実施を行いました。私も傍聴しましたが、テーブルの上に幾つか島がありまして、震災救援所となる学校や体育館、また教室の見取り図を置きまして、状況設定、あるチームは雨が降っていたり、あるチームは極寒の寒さ、そのようにさまざま状況が異なる中で、避難者カードが次から次へと送られてくるわけですね。あるカードでは、60歳と80歳の親子で来られました、親御さんは要介護者です、そのときはどこに案内しますか。ある方は、外国人の方が来られました。ある方はペットと一緒に来られました。ある方は車で避難されました、車はどこに誘導しますか。急病人が出ました、どうしますか等々、次から次へ出てきます。
 これは正解というのはないゲームなんですけれども、委員会では整然と、きちっとしたチームもあれば、相当混乱したような様子のチームもあり、非常に示唆に富むものでありました。本区においても、こういったHUGを取り入れてシミュレーションする訓練を日ごろから行っていけばいいと思いますけれども、いかがでしょうか。

防災課長

従来行っている体験型の訓練だけではなくて、HUGのようなシミュレーション型の訓練も、今後取り入れることを考えてまいりたいと考えます。

中村 康弘

そこで、頼りになるのは町内会ということで、実際に訓練をする上で、地域の防災会や町会の方々、震災救援所のリーダーとなる方々にお集まりいただきまして、例えば地域区民センターごとにHUGの訓練を行う、こういったことも考えたらどうかと思いますけれども、いかがでしょうか。

防災課長

今後、ご提案の活用を含めて検討を進めてまいりたいと考えます。

災害時における非常用飲料水の確保状況

中村 康弘

では次に、井戸について伺います。
 区は先日、名寄市との防災相互援助協定の充実を進め、飲料水の提供も含まれた、そういう覚書を交わされました。本区の災害時の非常用飲料水の確保については、現状どのように行われておりますでしょうか。

防災課長

浄水所だとか給水所及び応急給水等によって確保されているところです。また、昨年度から5年間の計画で全校に備蓄品としてペットボトルの飲料水を保存するということになってございます。

中村 康弘

ちなみに区有施設の防災井戸及び生活用水の井戸については、点検はしているのでしょうか。

防災課長

学校の防災井戸については、訓練等で使われますので、そういったところでの点検が行われているような状況です。

中村 康弘

世田谷区では本年度中の完成を目指して、区庁舎に非常用の井戸の設置を進めております。従来のペットボトルのミネラルウォーターでは定期的な交換が必要になるのでコストがかかる、また保管場所の問題もあります。交換費用、井戸を掘削したほうが得策と判断し、設置を決断したとのことですけれども、区はどういう認識を示されておりますか。

防災課長

区立施設における防災機能を今後どのように高めていくかということの全体的な議論の中で、非常用の井戸の設置についても考えてまいりたいと考えます。

中村 康弘

では話が変わります。出入国管理法の改正について伺います。
 出入国管理及び難民認定法が平成21年に改正され、ことしの7月9日施行分として何点か制度の改正が行われております。どのような点が実施されているのか。

区民課長

本年7月9日に改正されましたいわゆる入管法、また入管特例法の改正内容でございますけれども、1点目としましては、在留期間が3カ月を超えます中長期在留者の方につきまして、従前の外国人登録証にかわりまして、新たに在留カードが交付されるようになったということが1点でございます。
 2点目につきましては、特別永住者の方につきましても、特別永住者証明書が交付されるようになった。
 3点目でございますが、今申し上げました在留カードが交付されました中長期在留者、また特別永住者につきまして、入管法とあわせて改正されました住民基本台帳法の改正法に基づいて住民基本台帳に記録されることになった。
 これが制度改正の大きな概要でございます。

中村 康弘

最後の、住民基本台帳への登録なんですけれども、先日の区民生活委員会でもご報告があったというふうに聞きましたけれども、本区での状況はどうでしょうか。混乱等はなかったのか。

区民課長

これまで当区に外国人登録がありました外国人の皆様の住民基本台帳への移行でございますけれども、7月9日時点で1万236人の方が住民基本台帳のほうへ移行されました。7月9日以降、外国人の方も日本人と同様に、本庁の区民係の窓口を初めとしまして出先施設、10カ所の区民事務所、駅前事務所等でも住所の異動の手続、また住民票等の証明発行の手続を受けられるようになったわけでございますけれども、窓口対応についての職員研修、また、英会話を初めとする語学対応につきましても、事前の体制を整えたというようなこともございまして、大きな混乱もなく事務移行がなされたものと認識してございます。

改正入管法における不法就労事業主への処罰

中村 康弘

ところで、今回の法改正の実施によりまして、不法就労と知らずに就労させた事業主も処罰の対象となることになりましたけれども、この点について説明をいただきたいと思います。

産業振興センター次長

不法就労と知らずに就労させた事業主の責任でございますけれども、先ほど答弁ありましたように、雇用する場合には、在留カードを確認する必要がございます。確認していない等の過失がある場合には、処罰を免れない。この罪名は不法就労助長罪といいまして、3年以下の懲役または300万円以下の罰金ということになってございます。

中村 康弘

こういった制度の改正に関しては、区内の事業者はどの程度周知されているのか。あるいは場合によっては、このたびオープンした荻窪の産業振興センターで、区内の商業関連団体の方や、あるいは行政書士会等とも協力しながら、事業者向けに、今回の改正に関しての説明会あるいは相談会等を開催してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。

産業振興センター次長

まず、法改正の周知でございますけれども、これは東京商工会議所に情報提供しているところでございます。それからまた、産業振興センターの情報提供コーナーにパンフレットを設置しているという状況でございます。
 それから、事業者向けの説明会、相談会等の開催についてのご要望ですけれども、東京商工会議所さんと今調整をしているところでして、東京商工会議所さんは年間に数多く説明会、講演会等やっておりますけれども、もうスケジュールがいっぱいということで、今年度はちょっと難しい状況でございます。来年度に向けて、ニーズを踏まえながら協議していきたいというふうに思っております。

電気自動車を活用した区有施設の非常用電源確保

中村 康弘

ぜひよろしくお願いします。
 最後に、区有施設と区有車両の電源確保について伺いたいと思います。
 この夏、大阪市、大阪府が自動車メーカーとタイアップしまして、電気自動車を核とする電力供給システムを活用した節電対策プロジェクトを実施したとの報道がありました。これは、夜間の電力や太陽光発電を使って電気自動車に搭載しているリチウムイオンバッテリーに充電し、その蓄えた電気を日中の電力需要が高まる時間帯に使用することで電力消費のピークシフトを行うことができる、そのような考えでプロジェクトが実施されたと伺っております。
 これは節電という意味もありますけれども、それだけではなく、停電時や震災などの非常用電源としての役割も期待できるのではないかと考えます。区としても、今、本庁舎にコージェネシステムを設置するなど、非常用電源の確保に努めているところでありますけれども、電気自動車システムの災害時の非常用電源の確保については積極的に検討していただきたいと思いますけれども、区の考えはいかがでしょうか。

区長

今、中村委員からお話がありました電気自動車の電源を有効に活用したらどうだということにつきましては、私自身、関心を持って報道なども見ております。本庁舎では今年度コージェネシステムの更新工事を進めているということですが、区内の他の施設におきましても、非常用発電機を拡充していくことが震災対策にもなるということで、そういう方向感で取り組んでいるということでございます。
 23年度は、東日本大震災の後に非常用発電機の役割、効果というものに大変関心が高まったと思います。そういうこともあり、高井戸の区民センターの改築についても、これを整備したということであります。
 昨今、電気自動車というのが、私は自動車についてそんなに詳しいほうじゃありませんけれども、こういう分野は日々技術革新が進んでいるということなので、モデルが新しくなればなるほどどんどんどんどん進化をしていくということで、そういった意味で、非常用電源の確保、それから節電、この2つの課題に有効なものであるということでとらえていく必要があるのかなと考えております。今後、区の施設あるいは庁有車なども含めて十分に研究をし、費用対効果ということもありますけれども、今申し上げたような役割、効果をしっかりと見て、どの時点でどのように取り入れてシフトしていくかということも、具体的に検討していきたいというふうに思っています。