平成28年2月24日 総務財政委員会

区独自利用事務等の追加と条例改正の背景

中村 康弘

今、浅井委員のほうからも質問がございましたけれども、まず、今回の条例改正は、前回の議会で条例が制定されて、早くも追加というか、条例が改正されるということなんですけれども、改めて、区の独自利用事務が14事務追加、庁内連携事務が28追加ということなんですけれども、今回追加された事務の内容、少し突っ込んだ形で、区のどういった事務が追加されたのかということを概略説明していただきたいというのが1つと、もう1つは、そもそもこういった今回の追加というのはどういう背景があるのか。具体的に言うと、国からどういう話があってこの条例改正となったのか、その辺の背景についても御説明いただけますか。

情報政策課長

まず、どういった事務が追加になったかということでございますけれども、基本的には税、社会保障という分野、また防災という分野に限られてございまして、法定事務の類似事務ということで、趣旨、目的、対象者、また類型等が同じものということで、調査の結果、法定事務と一体的に実施したいという希望があった事務につきまして、14事務追加してございます。
 また、なぜこの時期にということで、国からどういったお話があったかということなんですけれども、実は前回の制定の際のパブコメの終了後、10月26日に国から通知がありまして、29年7月に始まります地方公共団体を含む機関間の情報連携に当初から間に合わせるためには、27年度中に条例に定めなさいという通知がございまして、そういった意味で、この1定で急遽改正するということで進めてございます。

中村 康弘

今ちょっと御説明がございましたが、去年の10月26日に、29年7月から開始する地方公共団体を含む機関間の情報連携に開始当初から参加するために今回条例改正しなさいというふうな話があったということなんですけれども、この地方公共団体を含む機関間の情報連携に開始当初から参加することにどのような意義があるのか。具体的に、我々区民の立場から見れば、29年7月から連携することによって何がどのように変わるのかということを、改めて御説明いただきたいと思います。

情報政策課長

情報連携につきましては、法定事務及び独自利用事務を含めて他の自治体と情報連携ができるということで、例えば税証明等につきまして、転入先のほうから実際には持ってこなきゃいけない場合もあるんですけれども、そういったものが省略できるということで、J-LISを通じて、そういった情報提供ネットワークを通じて他の自治体から情報がもらえるということから、区民等につきましては、添付書類の省略という利便性があるというようなことでございます。

中村 康弘

いろいろな税とか社会保障に関する手続の際に、写し書類、添付書類というか、そういうようなものをつけなきゃいけないものが、このことによってそういった手続が省略できる、そういうふうな変更があるということですね。
 開始時期が29年7月ということなので、まだちょっと先の話かなというふうな感じもするんですが、条例改正を今回の議会でというか、27年度中というふうな指定が来たというのは、タイミング的にはどのような背景があるのでしょうか。

情報政策課長

国といたしましては、全国の自治体が対象になりますので、実際にどれだけの自治体がそういった情報連携を望むのか、またどういった事務を追加するのかということで、あらかじめ全量を把握してシステムの容量等を決めなきゃいけないという都合があるということでございます。
 また、出された事務について、しっかりした根拠があるのか、またその類型が、国のほうで想定した、個人情報保護委員会で定めた規則にのっとって、そういった類型にきちっと当たるのかということで事前にチェックしなきゃいけないということもございまして、そういったスケジュールも含めてこういったタイミングでの締め切りとなってございます。

中村 康弘

では、最後の質問にします。今お話がありましたとおり、まだ開始して間もないというか、本格的にはこれからという制度なんですけれども、結構流動的に国からいろいろな弾が飛んでくるというか、いろいろな変化があるなと思います。先ほどの委員の質疑でもありましたけれども、今後もこういった事務の追加の作業というか、そういったことがこれからも出てくる可能性もあるということなんですけれども、そういった国からの指示を受けて、それでそれを抽出して迅速に条例に加えていくというふうなプロセスに関して、改めてもう一度、庁内の体制について、どういう体制で行っているのかというのを御説明していただいて、私の今回の質問としたいと思います。

情報政策課長

情報政策課と区民課を中心として、また情報システム担当課も加わってございますけれども、そういった形で、区は、個人情報検討会ということで課長級の組織、また下の分科会を設けてございまして、全庁的な組織を設けまして、そういった中で連携しながら進めているという現状でございまして、そういった調査につきましても円滑に進めているところでございます。

中村 康弘

議案第1号杉並区個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部を改正する条例について、賛成の立場から意見を述べます。
 本条例は、マイナンバー制度開始に伴い、関係する事務に関して、個人番号の区独自利用事務及び庁内連携事務を追加するものであります。特定個人情報の保護の万全な体制を引き続き整えながら、制度の適切な運用により、制度の対象分野である税、社会保障、災害対策等に関する手続に係る利便性の向上、行政事務の効率化を着実に進めていただきたいと思います。
 以上です。

中村 康弘

引き続き質問させていただきます。
 今るる御説明がございまして、私も、重なる部分は省略させていただきたいというふうに思いますけれども、今人事評価制度についての説明がございました。改めて確認します。今回の条例改正は、地方公務員法の改正が背景となっているわけでありますけれども、その法改正の背景及び人事評価制度導入に至るまでの流れ、どういったことが経緯として今回の地方公務員法の改正につながったのか、その辺の背景に関して説明をいただけますでしょうか。

職員課長

地公法の改正ですけれども、公務員につきましては、任用だとかあるいは給与等については、より職員の成績主義を踏まえた形で実践をしていくという中で、その一つの形が人事評価制度の導入であるということが一つ挙げられるかと思います。それに基づいて、先ほど申し上げましたが、人事とか給与とか、そういったものをしっかり明らかにしていくということで、今回の給与条例の中に職務別の基準表というのを設けて、どういう仕事をしているのかというところを明らかにしていくということでございます。それからまた、今申し上げた人事評価制度の結果などについても区民の皆様に明らかにするということで、それに伴う条例改正を行うというところでございます。

中村 康弘

公務員の方々の仕事の内容を、しっかりと基準を設けて、システム化してしっかりやっていこう、そういうふうな考え方で同制度が導入されたということであります。今課長のほうから御説明がありましたけれども、そういった評価の状況を区民に公表していこうというふうなことも今回の改正に盛り込まれているということでありますけれども、具体的にどのような方法で、どういうタイミングでそれを公表していくのか、その辺に関してはどうお考えでしょうか。

職員課長

人事評価制度の結果でございますけれども、現在、毎年12月1日号の広報で人事行政あるいは給与行政の内容を区民の皆様に広報、ホームページで公表してございます。その中に、今回の人事評価制度の結果といいますか、どのような形でどのような評価がついているのかということを含めて区民の皆様にお知らせをするということを考えているところでございます。

中村 康弘

では、最後に。
 先ほど来の質疑の中で、もともとこの分限処分の降給というところは一応含まれていたわけでありますけれども、今回の地方公務員法の改正に伴って新たに条例化されたというふうなタイムギャップがあったということでありますけれども、ほかの自治体、例えば東京都も含めて、23区、あるいは市も含めて、この条例化というのはこれまでどういう経緯だったのか。また、この改正を受けて、どういう動きで今ほかの自治体は進めているのか、それに関して把握している範囲で御説明いただきたいと思います。

職員課長

分限条例につきましては、全ての自治体で設けてございますが、先ほども申し上げましたけれども、国が降給制度を設けたのは21年度という形になってございまして、今回、他の自治体につきましては、今回の地公法の改正を受けて、東京都は27年度からということになってございますが、ほかの自治体についても、ほかの22区も含めてですが、今回の1定に条例案をかけているというところがほとんどだという話を聞いているところでございます。

中村 康弘

議案第2号杉並区職員の分限に関する条例等の一部を改正する条例について意見を述べます。
 本条例改正は、地方公務員法の改正を受けて区として適切に対応していくためのものであります。透明性、納得性、ひいては公務員の仕事に対する意欲を高めるための人事評価制度の導入により、能力及び実績に基づく人事管理の徹底を図り、公務の能率的な運営が確保されていくことを期待して、本条例の改正案には賛成といたします。

中村 康弘

本条例案も、先ほどの議案と同じく、地方公務員法の改正に基づいての規定だと思いますけれども、今るる質問がございましたので、それ以外のところでということでお話ししたいと思います。
 まず、年限の規制があると。離職時以降2年あるいは無制限。この辺、もう一度、どういう職種についていた者は2年以内は要求または依頼の禁止で、それ以外の者に関しては制限なし。もう一度改めて、その辺の立て分けをちょっとお示しいただきたいと思います。

職員課長

まず、区役所の全職員に対しての規定がございまして、これは地公法で定められておりますけれども、離職前5年間自分がやっていた職務の行為について、離職後にその職場に行って要求あるいは依頼ということを2年間行ってはいけないという形になってございます。あわせて、地公法の規定でございますけれども、5年より前に部長の職にあった者については、5年前ということではなく、その前にずっとさかのぼって行った職務上の行為についても、2年間は要求あるいは依頼をしてはいけない。
 今回の区の条例において定めるのは、課長の職なんですけれども、5年より前の課長の職務上の行為についても、ですから5年以上プラスアルファになりますけれども、これについても2年間は要求、依頼を行ってはいけないということを、この条例で盛り込んだところでございます。

中村 康弘

営利企業等に再就職すること自体を禁じたものではなくて、前職がそういう立場の人が、後輩に対して要求あるいは依頼をすることを禁じた条例である、そういう内容であると思いますけれども、この要求または依頼というところがどこまでの範囲なのかというのが、この条例案だけでは明確にはわからないんですけれども、具体的に、例えば再就職しましたという御挨拶に行くことはどうなのかとか、文章というか、使うときの言葉の内容がどうなのかとか、その辺に関して、要求あるいは依頼というところの定義というものに関して改めて確認したいと思います。

職員課長

当然、要求、依頼ですので、便宜を図ってもらうような形の言動等が中心になってまいりますけれども、国の指針といいますか、見ていきますと、自分がいたもとの職場に行って名刺を渡してくるということも、場合によっては要求あるいは依頼に当たる場合もあるというふうな内容も記されてございます。その後ろに例えばいろいろなものが書いてありますよね、自分はこういうことをやっていますよとか。ですから、そういうような誤解を生むような行為は慎んでほしいという中身もありますので、そこら辺は厳格に対応していくのが望ましいのかなと思ってございます。

中村 康弘

結構大変ですね。じゃ、ほとんど、そういうところに就職したら、後輩とは2年間会えないというふうなことに近いなと思いますけれども。
 先ほどの質疑の中で、除外対象となる団体が五つほどあるというふうにおっしゃっていましたけれども、もう一度整理させてください。その五つというのは具体的にどこのことを言っているのか。

職員課長

五つの団体でございますけれども、社会福祉協議会、シルバー人材センター、スポーツ振興財団、障害者雇用支援事業団、成年後見センター、この五つが対象になります。

中村 康弘

この五つが対象外となっている理由に関して説明いただけますか。

職員課長

この五つにつきましては、先ほど申し上げましたけれども、公益的法人等への職員の派遣等に関する条例ということで、人的派遣が必要だという団体に対して職員を派遣することができるという形になってございます。したがって、その団体というのは、人的派遣が可能というのは、区と本当に密接な関係があるということで、密接不可分の関係があるので、そこについて区分けするのは非常に困難であろうということがあって、働きかけの対象外にしたという形でございます。

中村 康弘

ただ、一応密接不可分でありますけれども、どうなんでしょう、倫理的にといいますか、できれば、今回の条例案及び法改正の趣旨にのっとれば、本来であればそういったところには、現職である程度の地位にあった方がそのままそこに再就職するということに対しては、やはり望ましくないというふうな考え方なんでしょうか。その辺に関しての、再就職先という部分に関してはどういうふうな考え方なんでしょうか、派遣先。

職員課長

この団体も、基本的に、それぞれの団体から職員の派遣依頼といいますか、依頼が届いてこちらのほうから推薦をするという形になってございます。団体のほうからは、やはり経験がある方をという意向が強いものがございますけれども、今後こういった退職管理の条例ができた場合については、そういったところも一応見直していかなくてはいけない部分があろうかなというふうに思ってございますので、こちらから推薦する人たち、対象というものも、ある面では厳選をした形で判断をしていきたいというふうに考えてございます。

中村 康弘

じゃ、最後にします。
 先ほど、実際は、職員が定年退職を迎えたときに、再任用が多いという形で、そういった方は当然、再任用なので今回の条例の対象外というふうな形で規定されるわけですけれども、人数で教えていただきたいんですけれども、実際、今現実、ここ数年の統計的なものでいきますと、大体何人ぐらいの方が定年退職を迎えて、そのうち再任用が何人ぐらいで、こういった条例に抵触するおそれといいますか、可能性のある方に関しては何人ぐらいいらっしゃるのか、その辺に関してデータをお示しいただきたいと思います。

職員課長

今年度末でおやめになる方がちょうど100名ございます。再任用等を希望している方が86名おります。それで約9割とお答え申し上げたところですけれども、残りの方は、実は介護だとか御本人の病気等で仕事をしないという方も相当数含まれておりまして、先ほど言った外郭団体等に行かれる方が5名前後を想定してございます。民間等に再就職という方については、現時点では私どものほうでは承知してございません。

中村 康弘

議案第3号杉並区職員の退職管理に関する条例について意見を述べます。
 本条例につきましても、さきの議案と同様、退職管理について定めた条項が新設された地方公務員法の改正を受けて適切に対応していくためのものであります。今回の条例により、再就職の適正と公務に対する住民の信頼をより一層確保していただきたいと思います。
 本議案には賛成といたします。

中村 康弘

ではまず、私のほうからは、特に入札の契約の中身ということで、入札見積経過調書を今回配付していただいておりますけれども、この資料に基づいて何点かお聞きしたいと思います。
 まず初めに、この入札の概要について改めて御説明ください。

経理課長

入札見積経過調書に基づきまして概略御説明申し上げたいと思います。
 まず、今回の公園整備工事につきましては、建設共同企業体、JVによる発注といたしまして、資料の中段に記載のとおり、申し込みのありました4者による入札を行っております。1月27日に開札を行いまして、1回目の入札で、区の予定価格内で入札いたしました箱根・大場・種屋建設共同企業体を落札者といたしまして、仮契約を結んだところでございます。

中村 康弘

今御説明がありましたとおり、今回、JV、建設共同企業体での発注ということになっておりますけれども、その基準を改めて確認したいと思います。また、入札の参加資格条件についてもあわせて教えていただきたいと思います。

経理課長

まず、JVの発注基準につきましては、本件は土木工事となりますので、予定価格が5億円以上になっておりますが、これにつきましては3者によるJV発注となるものでございます。
 また、主な入札参加資格の条件ですけれども、JVの構成員には区内に本店を有する業者を最低1者以上含めることとした上で、まず区内業者につきましては、出資比率第1位を東京電子自治体共同格付の造園200番以内を有すること、そして2位以下につきましては、共同格付600番以内を有することとしてございます。また、区外業者につきましては、出資比率1位が共同格付の造園60番以内を有すること、2位が共同格付200番以内を有することのほか、官公庁実績等の条件をつけてございます。

中村 康弘

今回の入札に関しては、参加したのは区内業者だけだったのか、もしくは区外も含まれていたのか、その辺に関してはいかがでしょうか。

経理課長

今回の入札に参加した事業者につきましては、JVで参加のあった4者のうち、3者が区内の業者のみで構成されておりますけれども、この経過調書中の4番目に記載されているアゴラ・西部・常緑建設共同企業体は区外業者と区内業者によるコラボの構成となってございます。

中村 康弘

一つ前の御答弁で、区内業者の場合の参加資格として、区内に関しては、出資比率1位の企業に関しては東京電子自治体共同格付の200番以内であること、2位以降に関しては600番以内というふうな御説明があったと思います。こういった対象の事業者は何者あるのか、その点に関してもお示しいただきたいと思います。

経理課長

区内業者数でございますけれども、まず、共同格付の200番以内につきましては6者ございます。また、区内業者の600番以内は13者でございます。

中村 康弘

6者と13者いるということですね。ちなみに、今回落札した箱根・大場・種屋建設共同企業体の3者に関しては、格付はそれぞれどのようになっておりますでしょうか。

経理課長

まず、落札者第1位になります箱根植木株式会社につきましては、共同格付46位です。第2位の株式会社大場造園は112位、そして第3位の種屋造園興業株式会社につきましては293位となっておりまして、今回の工事を十分に施工できるものと捉えてございます。

中村 康弘

今課長のほうからも、格付をベースのお考えだと思うんですけれども、今回施工工事を請け負ったというふうなことを仮定して、十分履行できるという御認識を示されたわけでありますけれども、今申し上げた箱根・大場・種屋のそれぞれの3者含めて、建設共同企業体に参加している企業の本区における工事実績は、先ほどその1の工事でお名前が出ましたけれども、それも含めて、今どれだけの実績がある、区内でお仕事をされているのかということを改めて確認して、その上で十分履行できるかどうかということの認識も、改めてその点も含めて明確に御答弁いただきたいと思います。

経理課長

まさに先ほどみどり公園課長が御答弁申し上げたとおり、第一期工事のその1を請け負っておりますのが箱根・大場の建設共同企業体ということで、現在施工中でございまして、この2者につきましては、そのほか、東京都発注の緑地ですとか公園整備工事、そうしたものを数多く請け負っておりますし、また区の委託業務、こうしたものを数多く請け負っている業者でございまして、実績を有してございます。
 また、種屋興業株式会社につきましては、区の公園の遊具等の改修工事を主に行っておりまして、それ以外には、宮内庁発注の宮殿地区緑地保全工事、また和田堀公園園地整備工事など多数の請負実績を有しておりまして、十分履行ができるものと受けとめてございます。

中村 康弘

議案第23号仮称下高井戸公園第一期整備工事その2の請負契約の締結について意見を述べます。
 本議案の仮称下高井戸公園は、地域の防災拠点であり、区民の健康増進、また緑豊かな住環境の保持等に資する、本区にとって重要な施設であります。今回の工事契約の内容につきましても、その選定プロセスや入札結果等において特段問題ないと判断し、また、落札業者の工事履行の信頼性もあることを確認いたしました。
 よって、本議案には賛成といたします。一日も早い整備をよろしくお願いいたします。

中村 康弘

それでは私のほうからは、議案の中身について聞いていきます。まず、最初のほうなので、基本的なことも含めて聞いていきます。
 まず、そもそもこの財産交換を行う時期に関してなんですけれども、平成30年5月1日を予定していると。今から2年強後ですよね。にもかかわらず、なぜ今このタイミングで議案が提出されて議決を行うのか、その辺に関してお示しください。

施設再編・整備担当課長

今回は、財産交換契約に先立ちまして、区が交換予定地にございます複合施設棟を整備するという予定がございます。また、平成28年度の当初予算には、この複合施設棟の建設工事費等を予算計上しているところでございます。したがいまして、現時点での財産価格でございましたり、複合施設の全体計画などをあらかじめお示しした上で、また御審議いただいた上で進めていきたいということを考えまして、また重要な案件であるということもございますので、そういった認識のもと、今回財産交換の議案を提出したというところでございます。

中村 康弘

今回、財産交換の価格が示されたわけですね、その裏づけとなるのが不動産鑑定評価ということで、その概要が添付されております。
 そもそもこの不動産鑑定評価書とはどういうものなのかということと、それと、今回はどのような機関が評価を行ったのか、その辺に関してもお示しください。

経理課長

まず、不動産鑑定評価につきましては、不動産の鑑定評価に関する法律に基づいておりまして、土地や建物などの不動産の経済価値を判定し、その結果を価格に表示することとされておりまして、その鑑定に当たりましては、国家資格であります不動産鑑定士が、高度な知識、豊富な経験、また的確な判断力を駆使しまして、鑑定評価に対する社会的、公共的意義の理解と責務のもと、行うものでございます。
 また、今回の鑑定評価は一般財団法人日本不動産研究所に委託実施したものでありまして、全国的規模で数多くの評価実績を有しておる業者で、客観的な鑑定評価に定評のある評価機関となってございます。

中村 康弘

中身に行きますけれども、今回、不動産鑑定評価を行うに当たって、まず鑑定者が鑑定評価を行うに際しての方針を示した、その方針に基づいてさまざま計算が組み立てられているということなんですけれども、それぞれあんさんぶると荻窪税務署に関しては、どのような方針に基づいて鑑定されたのでしょうか。

経理課長

お手元にお配りしております鑑定評価書の概要の4番、「建物及びその敷地としての最有効使用」に記載しているとおりでございますが、まずあんさんぶる荻窪につきましては、「現況建物を継続して利用すること」としておりまして、以下にその判断理由を記載してございます。
 概略申し上げますと、あんさんぶるの土地単体では、高層マンションとしての使用が最有効使用ということで判定しておりますけれども、事務所などの自己使用をする意向を持つ企業が増加傾向にあることを踏まえると、現況用途の使用による需要が強く見込めること、また、建物を取り壊して高層マンションを建設するよりも、現況建物を継続したほうが市場価値が上回ると判断してございます。
 また、荻窪税務署につきましては、「対象建物を取り壊し、更地化した後に分譲マンションの開発を行うこと」が最有効使用としており、その判断理由としましては、建物と敷地が適応していないことのほか、先ほどもありましたけれども、現況の建物が耐震性を満たしておらず、設備も含め老朽化しているために、建物に経済的価値は認められないこと、一方で、土地はまとまった規模であり、この土地に分譲マンションを開発することによる競争性が認められるとしてございます。

中村 康弘

土地の評価額、評価された額に関して見ますと、あんさんぶるの土地が1,734.61平米で、合計約27.4億円、平米単価にすると約158万円ですね。一方で、税務署ともう1個の公務員宿舎跡地に関しては、6,331.9平米で、合計で43.1億円、平米単価に換算しますと約68万円ということですね。
 ちなみに、この金額と27年度の最新の路線価と比べますと、荻窪5丁目のあんさんぶるは、北側に面しているところの土地の値段が45万円、西側が41万円、東側43万円、平均すると全体で約43万円と仮定して、一方、天沼3丁目の税務署の土地に関しては、路線価は今平米38万円ということで、この両者の単価に関しては13%の開きがあります。
 路線価で比べますと13%の差なんですけれども、今回の評価額の鑑定に基づくと、これが13%ではなくて2.3倍なんですね、158万円と68万円。ということは、ある意味、この鑑定結果というのは、あくまで客観的な結果ですけれども、当区にとってはありがたい結果というふうなことも、金額だけ見ますと、そういう評価となっているんですよね。
 なぜこんなに差が出たのかというところをちょっと確認したいんですけれども、その前に、今課長のほうで、今回の評価の方針が、最有効使用した場合はこうなりますという評価ですよね。ですから、路線価という部分の価値の評価と最有効使用した場合の土地の評価というのはこんなに差があるというふうなことで今回の結果が出たという認識でよろしいのか、その辺、確認させてください。

経理課長

まさに今委員御指摘のとおり、まず相続税の路線価につきましては、委員お話しのとおりの額が今の路線価として定められてございます。これはあくまでも相続税の計算をする場合の基準になる価格ということでございまして、一方、今回の鑑定評価につきましては、まさに市場価値を表示する正常価格を求めていますので、土地、建物を一体としまして最有効使用した場合の評価となっているものでございます。

中村 康弘

そういうふうな形で、結果的に、あんさんぶるは建物の価値もありますので、両方足すと43.4億円。税務署に関しては、価値は土地だけということで、43.1億円というふうな均衡した評価が下されたわけでありますけれども、国の評価も出す予定じゃないんですか。国にとっては、ある意味、こんなのでいいのかというふうな意見もあるのかなと思いますけれども、国はどういうふうに言っているんですか。これに関しては、何で国はそういう自分たちの評価というのを出してこないのか、その辺に関してはどうですか。

施設再編・整備担当課長

国のほうですけれども、国からは、会計法上の予定価格を類推させるおそれがあること及び交換契約の前に不動産鑑定評価を再度行うことになることから、現時点で金額を公表できないという説明を受けてございます。
 なお、本年1月20日付で、この財産交換の議案を提出するに当たって国の見解を照会したんですけれども、それに対しまして国からは、現時点での国の概算価格においても同様の傾向になっているという回答を受けてございますので、おおむね区の鑑定評価と同様の方向性にあるものというふうに考えてございます。

国有地・区有地を活用した介護施設整備制度の比較

中村 康弘

次に、ほかの方法があるんじゃないかということに関して聞きたいと思います。
 昨年11月、一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策として、国有地のさらなる活用などにより介護施設等の整備を促進するため、賃料を減額する方策が国から打ち出されました。この制度について改めて概要説明をいただきたいと思います。
 今のは国有地の制度ですよね、本区としては、区有地の特養の整備促進に対しての独自の制度があると思います。国の制度と区の制度、改めて比較の意味でも御説明いただけますか。

高齢者施設整備担当課長

まず、国の制度でございますけれども、国につきましては、平成28年1月1日から平成33年3月31日の5年間に契約を締結したものに限っているわけでございますけれども、国が地方公共団体や社会福祉法人に対しまして、貸し付けの相手方として特養等のために国有地を貸し付ける場合でございますけれども、これにつきましては、貸し付けの開始から10年間、貸付料を5割減額するというものでございます。区におきましては、区有地を活用いたしまして、社会福祉法人等が特別養護老人ホームや認知症の高齢者グループホーム等を整備する場合につきましては、50年間の全期間にわたりまして、貸付料を5割減額しているところでございます。

中村 康弘

これに東京都の補助も乗っかってくるわけですよね。今簡単に説明されましたけれども、国は10年間、区は50年間というふうな形で、期間が違います。
 これちょっとシミュレーションしてくださいと言っておいたと思うんですけれども、例えば区が貸し出した場合の事業者としての負担額、50年間トータル、通期で。国の制度を利用した場合の事業者としてのトータルの負担額。これは、全体を100とした場合、区の制度、国の制度、それぞれどれだけが事業者自己負担の額になりますか。その辺はいかがでしょうか。

高齢者施設整備担当課長

私どものほうで試算した結果でございますけれども、今委員御指摘のありました東京都の補助制度を活用した場合でございますけれども、区有地を活用した場合については、事業者の負担が約3億8,000万という試算が出てまいりました。

中村 康弘

何%。

高齢者施設整備担当課長

50年間でございますね。

中村 康弘

トータルの何%ですか、その金額は。

高齢者施設整備担当課長

ですので、3億8,000万円ほどの……

中村 康弘

もう一回聞きますね。トータルの定期借地の貸付料に対して、本来100%だったら、さまざま国とか区とか東京都の補助金があるわけなので、事業者の自己負担というのが減額されるわけですよね。その減額された自己負担の額というのは、トータルでかかる費用のうちの、区の場合だと何%が事業者負担、国の制度、都の制度も両方活用して、その場合には、AとBと比較して、区の場合は何%、国の場合は何%の自己負担で済むのかということを今聞いているんです。もう一回、その辺に関して明確に答えてください。

施設再編・整備担当課長

あくまでも、昨年11月に国のほうから「介護施設整備に係る国有地活用について」ということで方針が打ち出されておりまして、そのときの資料に基づいてのお答えをさせていただきます。細かな部分をやりますと、若干違ってくる部分等があると思いますので、その資料に基づいてということで御了承いただければと思います。
 その結果、今回の国が打ち出しました新制度でございますけれども、全貸付期間50年間と見込んだ場合どうかというところでの資料がございます。それによりますと、現行制度でございますと48%、新制度によりますと39%という形となってございます。
 区につきましては、先ほど申し上げました50年間にわたって半額にするというところを考えますと、全く同じスキームではございませんが、25%程度かなというふうに考えてございます。

特養整備における事業者負担と行政コストの比較検証

中村 康弘

そうなんですよ。区の制度を利用した場合は、東京都と区が両方、半額と、また4分の1、それも通期にわたってやりますので、事業者負担は25%なんです。今回の国の制度を国有地のまま利用すると、今までだと48%だったのが、新制度、一億総活躍でそれが39%になる。それでも区有地を活用したほうが事業者負担は低いんですよね。
 そもそもこの政策、両方、国も区もそうなんですけれども、何のための、何を目的とした政策かといいますと、誘引政策ですよね。特養をつくるための誘引政策です。ということは、事業者負担を軽減するためのインセンティブをどれだけ与えるかということをやっている政策ですから、区が幾ら払うとかじゃなくて、事業者負担がどれだけ抑えられるかというところなんですね。これは25%と39%で、ざっくり計算しますと、50年間で3億円ぐらい事業者としてはセーブできるわけですね。これは年間にしますと600万ぐらいですよ。月にしますと50万円。これは社会福祉法人、運営法人にとってみればめちゃめちゃありがたいですよ、50万円。
 じゃ、区の制度を利用することによって何ができるかというと、社会福祉法人ですから、サービスの充実ですよ。今までできなかったこと、その部分を、国有地じゃなくて区有地でやることによって、今までできなかったサービスを充実していこうというふうなインセンティブを与えるのがそもそもこの政策の目的であるということを確認させていただきたいと思います。
 続いて、コストに関して伺います。この裏返しの面、今のは事業者の立場、その逆の行政の立場から見たときのコストに関して。
 今まで議会でも、100億とか百二十何億とか、いろいろな数字が出ているので、これをはっきりさせたいと思うんですよね。今回のコストを考えるに当たっては、当然土地の購入代金も含まれます。また一方で、定期借地をすることになりますので、国だと、区はスルーして直接やってもらいますので、関係ないですよね。区が入っていきますと、そこに定期借地の貸付料が入ってきます。そういう収入というファクターも入ってきます。また、50年という単位で、例えば単年度で、1年度で見れば、土地を購入するんですから、金額が高いのは当たり前なんですけれども、定期借地のトータルの期間50年間で見ますとどうなのかというところが大事だと思うんです、トータルの金額。
 50年間で見ますと、当然、桃二小もどちらのケースでも改築はしますよね。あんさんぶるも、別に今回手放さなくても、50年の間には改築しないといけないですよ。これは当たり前の話です。そういったところのトータルの両方のコストを計算すればどうなるかというところで我々は見ていかなきゃいけないというふうに思っております。
 これに関しても、私は区のほうに宿題といいますか、しっかり計算してみてくださいと。50年間なので、予算の編成権も及びませんので、これは概算で、ある程度の推測に基づいた計算にならざるを得ませんが、一応仮説として、それぞれ2015年から2065年までに区が払う支出のトータルの額、区有地を今回の財産交換をした場合トータルで幾らになるのか、それをせずに、特養の部分だけを、そこを定期借地で、国の制度を利用した場合、トータルで幾らになるのか。その辺に関して、概略で結構なので、合算した金額を教えていただけますか。

施設再編・整備担当課長

今委員のお話にありましたとおり、不確定な要素がたくさんございますので、あくまで概算ということでお聞きいただければと考えてございます。50年間で見た場合の収入と支出の比較ということになります。
 まず、財産交換による場合でございますが、複合施設棟の建設費と設計費と合わせまして39億円、複合施設を建設するために国から土地を借りて建てることになりますので、その賃借料が約8,000万円、桃井第二小学校の改築等経費が約45億円、その他国家公務員宿舎や隣地の購入費や財産交換後のあんさんぶる荻窪の地下駐輪場の賃借料、杉並保健所で実施いたします乳幼児親子居場所事業等の改修費などを合わせまして、50年間の総支出額は約93億円というふうに見積もってございます。また、収入につきましては、天沼3丁目に整備いたします特別養護老人ホーム事業者からの定期借地料収入というのが入ってまいります。こちらが13億円となりまして、差し引きますと、財産交換による場合の収支でございますけれども、マイナス80億円、要は80億円支出が多いという状況となります。
 一方、財産交換によらずに、公務員宿舎跡地に特別養護老人ホームを整備する場合ということでございますが、委員御指摘の50年間で考えますと、あんさんぶる荻窪も桃二小も、交換による場合と同様に改築が必要となります。
 また、公務員住宅の跡地で特養ホームを整備するというケースで、先ほど御説明いたしました国の新制度を活用した場合ということで想定いたしますと、区の負担というのはないという状況になりますが、公務員住宅跡地の面積のみでは現計画の200床程度の特養ホームをつくるということができませんので、他の用地の取得費とそれに対する定期借地料収入を入れるということとなります。その結果、総支出額としましては98億円、総収入額としましては8億円というふうになりますので、差し引き、財産交換によらない場合の収支はマイナス90億円、90億円支出が多いという状況となってございます。

中村 康弘

これで1回締めて、最後の質問にさせていただきます。
 今の御答弁で整理しますと、50年間の収支を見ますと、今回の現行の財産交換を実施した場合には、50年間のトータルの支出が93億、収入が13億、収支のプラスマイナスがマイナス80億という結果が出ました。Bプラン、財産交換せずに公務員住宅跡地のみを利用した場合、要するに、国の制度を利用して事業者が直接やった場合に関しては支出が98億円、これはあんさんぶるとか桃二小の改築も含めます。全部含んでおります。その上で収入は、これは区は絡みませんので、借地の貸付料は入ってきません。ゼロです。そのかわり支出もゼロです。ということでいきますと、合計で支出のトータルが98億円、収入トータルが8億円ということで、収支がマイナス90億円というふうな形で、これだけ比べた場合で50年間で見れば、今回の財産交換した場合のほうが──キャッシュフローですけどね。これは資産の購入という資産の概念というのは入っておりません。単なる50年間キャッシュフローだけを見たということなので、またいろいろ不確定な要素もありますので、果たしてこれがフィックスかということは、これは我々も断言できる立場ではありませんけれども、ただ、一つのシミュレーションにのっとってやった場合には、財産交換した場合のほうが、50年間ではキャッシュフローは10億円低く抑えられるという結果が出ました。
 ちなみに、国の新制度を活用せずに区がこの部分の土地だけ買った場合どうかというと、この場合にはトータルの支出が119.5億円、収入が、この場合は借地貸付料が入ってきますので17億円ということで、この場合、むしろ逆に支出のトータルの額がさらに膨れ上がるということで、マイナス102億円。これは一つのシミュレーションということで、今申し上げたとおり、これは、公会計を推進している立場でもありますけれども、資産の概念というのは入っておりません。単なるキャッシュフローだけ見た場合でありますけれども、ただ、こういった結果が出たということだけは一つ私の参考とさせていただきたいというふうに思います。
 とりあえず第1巡目は以上です。

今井ひろし 委員長

ここで、議案審査の途中ですが、午後3時20分まで休憩といたします。
                            (午後 3時02分 休憩)
                            (午後 3時19分 開議)

中村 康弘

では、2巡目、よろしくお願いします。
 先ほど金子委員のほうから私の名前が再三出ておりましたので。今回の財産交換の審議をする上において、トータルコストはどうなんだというのが、これまでも私も一般質問で、他の委員の方々も質問されていましたし、私なりに、いろいろ論点ある中の大きな一つの課題だというふうに認識しておりました。
 ただ、今までの議会の質問を聞くにおいては、例えばあんさんぶるの過去の建築費も、これが無駄だというふうに入っておりました。これは私は違うと思います。実際に財産交換でも高く鑑定されておりますし、また、一つ言わせていただけると、これは埋没費用といいまして、経営学、経済学でいうとサンクコストですね。これを、将来の合理的な意思決定に与えるのは一つ考えたほうがいいという形のコストの一つであります。これもトータルのキャッシュフローに含まれるということに対しては、私は相当違和感を持っておりましたので、この辺実際どうなんだということを確認するのは必要があると思いましたので、その辺、50年間のというところです。
 51年後に建てかえするじゃないかという話もありましたけれども、申しわけございませんが、今回の議案は、財産交換をして、50年の定期借地でするという計画ですから、それ以外は、公園にするのか別のものにするのか、もしくは売却するのか、そんなの我々わかりません。ですから、私は51年以上のコストに関しては加味しない。ですから、2065年までの費用を計算してくださいというふうに申し入れました。これは、私は議員の調査権として理事者の方に事前にお願いしていたというものであります。
 だから、私はその1点だけをもってどっちが得か考えようということで、AプランがいいのかBプランがいいのかということを言っているのではありません。先ほど来何回も言っておりますけれども、これは一つのキャッシュフローでしかありません。ましてや将来の建築費用が、例えばあんさんぶる、桃二をやるとしても、将来何十年後かの建築費用が今と同じ値段ということは誰も証明できません。ですから、あくまでもこれは仮説であるということを、私は何回も断りました。その上で一つの参考とさせていただきますというふうに言っただけであって、ほかの要素も全部総合的に考えて今回の議案を検討していきたいという意味で、今回の資料の提出を求めたということだけ、一つ御理解いただきたいと思います。
 話を変えます。いろいろと1巡目で話が出てきましたけれども、一つ確認させていただきたいのは、6,300平米の大規模な土地を今回の財産交換によって区が取得するということが一つの大きなメリットだというふうに、これまでも何回も主張されてきました。例えばそこを全部特養にすればいいじゃないか、250床とか300床の特養をつくればいいじゃないかというふうな考え方もあるかもしれませんが、今回の計画では、正確な数は出ておりませんけれども、200床規模と。その上で複合棟、要するにあんさんぶるも含めたさまざまな福祉の機能を特養の隣に持ってきまして、そこにさらに、在宅支援を強化していく、バックアップしていくということで、在宅生活支援センターというものを特養と一体的にやっていこうというところが一つの大きな特徴であると思いますけれども、その辺のところの青写真、将来的にそのことによって区のこれからの福祉政策にどういう影響を及ぼしていくのか、どういう意味があるのかということを、もう少し明確に私自身も理解したいなという思いがあります。
 その上で、改めて確認させていただきます。これからの将来、10年、20年、30年あるいは今回50年じゃないですけれども、将来を見据えたときに、杉並区の高齢化という問題、さまざまな課題がありますけれども、私は、いろいろな課題の中でも長期的な目で見たときには、人口構造が大きく変わるというのは、高齢化の問題は何人も否定できないと思います。それに対して、今杉並区はさまざまな手を打っておりますけれども、その一つが、先ほど答弁もございましたけれども、10年間の総合計画における特養の増床計画というのが一つの柱。
 もう一つの柱は、これは私も私の会派も含めて、これまで議会でいろいろな角度で質問してまいりましたけれども、地域包括ケアシステムの充実というのが、これからの時代のまちづくりを考える上でも非常に大事な課題であるというふうに思っております。
 改めて、特養の増床計画における、また地域包括ケアシステム、もし御存じない方がいらっしゃれば、そもそも地域包括ケアシステムとは何ぞやという説明も含めて、これからの杉並区の長期的な目線に立ったときの高齢者施策において、今回の複合施設を建設するということの意義について、区はどういうふうに認識しておりますか、確認させていただきます。

高齢者施設整備担当課長

特養の整備につきましては、先ほどほかの委員の方にも御答弁いたしましたけれども、今後平成33年度までに2,307床ということで、そこまで目標数値を立てております。現在はもう事業者が決定した特養が5カ所360床ございますので、これを着実に平成29年度末までに整備していくということを考えております。
 今回対象になっております天沼3丁目でございますけれども、大規模の特養が整備できるということで、待機者が今1,270人ほどいらっしゃいますけれども、その減少に大きく貢献できるというふうに考えてございます。

複合施設と地域包括ケアシステムの連携強化

中村 康弘

後段の地域包括ケアシステムに関しては、今課長から御説明いただいたとおり、生活支援、経済的な部分、住まいの問題も含めて、また、ひとり暮らしの高齢者の方がこれからふえるということで、見守り、さまざま地域資源が必要になってきます。また、当然ながら介護というのも一つの大きな柱になります。それプラス、医療と介護の連携という部分もこれから大きな柱になってくる。そういったことを総合的に各地域地域で、理想的には、区内でケア24は20カ所ありますよね、そういった地域でそういったことをネットワーク化していこうと。そういうことで、これからふえてくる高齢化に対して、そういうまちづくりをしていこうというのが地域包括ケアシステムです。これが本当にこれから重要なポイントになります。その目的はネットワーク化させることですね、相互連携させていくというところです。
 今回の集積化したということの意義は、ネットワークじゃないんです。一体化してくるんですよね。今お話を聞きましたけれども、自立支援のくらしのサポートステーションとか福祉事務所、これは経済支援ですよね。消費者センター、これはさまざまな高齢者の詐欺とかの被害に対する対応。就労支援、これは高齢者の問題もそうです。社会福祉協議会や成年後見センター、権利擁護の問題。先ほど困難事例というのがありましたけれども、今のケア24だと、高齢者しか基本的には見守れないんですよね。私もいろいろな方からお話を伺って、ケア24の方とも直接お話をしましたけれども、今やはり困難事例というのがふえているというふうに言われております。それは、例えば高齢者の方、お母さんがいらっしゃって息子さんと二人暮らし。その方がちょっと病にかかっていらっしゃって、ずっと無職で御自宅にいらっしゃるということ。そこで、本当の意味でその家庭に関して解決しなきゃいけないのは、息子さんも含めた形でのいろいろな経済支援とか、もしくは就労支援なのか、あるいは治療という部分も必要なのかどうか、そういったことも総合的にやっていかなきゃいけないんだけれども、今のケア24だと高齢者に対するサポートですので、抜本的な解決にはならないんですね。そういったところを、今回の複合施設ということを通してバックアップをしていくというところで、実はこの連携をしっかりと強化することによって、地域包括ケアシステムというものを区内全体に広げていく一つのブレークスルーとなれるような、そういう存在にしていくべきだというふうに私は理解しておりますけれども、改めて区の認識を伺います。

高齢者施策課長

今委員がおっしゃったとおりでございます。

地域包括ケアシステムにおける基幹型ケアセンターの役割

中村 康弘

返す言葉がないんですけれども……。
 もう一つは、地域包括ケアシステムに関して、今そういう角度でお話しさせていただいていますので、今、ケア24は、少人数で5人から10人ぐらいの規模で、対象地域でいくと5,000人、6,000人の地域を担当しているというところで、やはり心もとないというのがありました。そこに、我々も主張してきたのが、基幹型の地域包括ケアシステムというふうな、ケアセンターが必要だということがありました。その辺に関しては、今回の複合棟でそういう機能も充実するんじゃないかと思いますけれども、その辺に関してはいかがでしょうか。
      〔傍聴席より発言する者あり〕

今井ひろし 委員長

傍聴人は御静粛にお願いいたします。

中村 康弘

財産交換によって今後天沼3丁目にどういう施設をつくるのか、それがまた区の政策においてどういう意味があるのかということで、今の質問をさせていただきました。
 とりあえずここで1回やめます。

中村 康弘

杉並区議会公明党を代表して、本議案についての意見を、要望を付して述べさせていただきます。
 杉並区の10年後、20年後、30年後、さらにもっと将来を見据えたときに、歴史上前例のない速度で進んでいる超高齢化にいかに対処していくかは、本区が直面する喫緊かつ重要な課題の一つであります。
 本議案での財産交換を通して、現在の荻窪税務署の土地と公務員宿舎跡地を区が一体的に活用して200床以上規模の特養と福祉サービスに関する複合施設を併設することとしています。福祉、医療、介護の機能を物理的に一体化させるということは、情報、人、知識、経験へのアクセスが質量ともに飛躍的に向上する環境が整備されるということであり、区内各地における地域福祉の充実へと結びつく大きな可能性を秘めた計画であると考えます。この福祉、医療、介護の拠点を、現在区が進めている地域包括ケアシステムの構築に大きく連動していけるよう、充実した運営面における取り組みを要望します。
 この件については、私どもも、この後の予算特別委員会も含めて、改めてさまざまな機会を通して提案をしてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 一方、財産交換による荻窪北児童館や乳幼児の居場所等に関する機能については、杉並保健所や桃井第二小学校への移転改築を通して、決して後退させるのではなく、むしろ前進させていく考えであると理解します。今後、関係する利用者に対しての引き続きの丁寧な説明と、移転に伴う不都合が生じないよう最大限の配慮をしていただくよう、この点についても要望いたします。(傍聴席より発言する者あり)
 さらには、あんさんぶる荻窪の近隣住民の御理解がいただけるよう、引き続き粘り強く努力していただく旨の要望もしておきます。
 以上が本議案に対する私どもの考えであり、賛成といたします。

今井ひろし 委員長

傍聴人は御静粛にお願いいたします。

中村 康弘

では私のほうから、まず繰越明許費の補正に関して、今回追加で8件、トータルで4億7,000万程度上がっております。これは例外措置だと思いますけれども、これらの内容について説明をお願いします。

財政課長

多課にまたがりますので、私のほうで簡単に御説明させていただきますが、1つ目の情報システムの運営につきましては、マイナンバー制度のセキュリティー強化のために、国が補助金を出すのでぜひやってくれ、それは補正じゃないとだめだよということから、今回補正で上げて、そのまま繰り越すものでございます。
 その次の2つ目の区政の広報から5つ目の保養のための宿泊機会の提供につきましては、先ほど企画課長からお話ししましたとおり、国の補正予算で地方創生加速化交付金で使うものにつきましても、今回補正でやって繰り越しなさいよということなので、今回計上しております。
 6番目になりますが、特別養護老人ホーム等の建設助成では、現在建設助成が決まっている2つの施設につきまして、近隣住民、団体の方々といろいろ要望調整に時間を要しまして、なかなか着工できなかった分を、そのまま翌年度、新年度に送るものでございます。
 7点目の都市計画道路の整備でございますが、こちらは特別区道第2123号で、荻窪駅の近くのところですけれども、整備工事にガス漏れが発生しまして、その関係の東京ガスの工事が必要となったため、区の工事がおくれた分を翌年度に送るというものでございます。
 最後の橋梁の長寿命化と補強・改良につきましては、東京都の水道局が行う岩崎橋のかけかえ工事でございますけれども、一部負担金を区が払うことになっていたんですけれども、そもそもこの工事が東京都のほうで不調になってしまいまして新年度に送られたことから、区の分も一緒に送る、そういった関係で繰越明許にしたものでございます。

中村 康弘

一つ、特養2施設が諸般の事情があっておくれているということなんですけれども、具体的にどこの施設かということと、定員数と、今のところの開設予定に関してはどうなんでしょうか。

高齢者施設整備担当課長

荻窪3丁目と宮前5丁目でございまして、荻窪3丁目につきましては、開設予定が28年12月、定員90人でございます。また、宮前5丁目につきましては、29年10月開設予定で、定員78名でございます。

中村 康弘

ということは、今の28年12月と29年10月というのは、これはおくれてしまうということになるんでしょうか、来年度になるということは。どうでしょう。

高齢者施設整備担当課長

荻窪3丁目につきましては、当初、28年9月に予定していたものが12月、宮前5丁目につきましては、28年12月に開設予定が29年10月ということになってございます。

中村 康弘

先ほど言われたのは、修正後のスケジュールということでしたね。わかりました。
 それで、先ほど来話に出ています、地方創生加速化交付金を活用してのということで、今回、4事業がそのままそっくり繰越明許となっているということですけれども、これは交付金の申請という今の状況で、その決定が出て確定しないと事業執行ができないということだと思うんですけれども、この交付決定が出るというのはいつごろのタイミングなんでしょうか。

企画課長

2月15日に東京都を通じて国に申請いたしました。審査結果につきましては、3月中旬に通知される予定でございます。

中村 康弘

この交付金に関しては、ほかの自治体も──当然、申請しているのは杉並区だけじゃないですね。総合戦略を策定して事業を進めているところだと思いますけれども、今回申請はしましたけれども、それが本当に交付金の対象となるのかどうか、その辺に関して、見通しは今いかがでしょうか。

企画課長

今議会の一般質問でも御答弁したところでございますが、今回の加速化交付金につきましては、一億総活躍社会の緊急対策において、仕事の創生に重点を置いている、そういうふうに石破大臣がコメントしてございます。そういったことを考えますと、都市部にとっては厳しい結果になるということも十分考えられるかなと思っております。
 ただ、23区中で当区を含めてわずか3区、前回の上乗せ交付金については認められたということもございまして、当区の総合戦略については、国からも一定の評価を得ているのではないかなというふうに思っているところでございます。一部についてでも交付決定を受けまして、区民福祉の向上といったものにつなげていければというふうに考えております。

中村 康弘

ぜひ頑張ってくださいというか、もう申請が終わったので、あとは結果を待つしかないと思うんですけれども。
 それで、先ほど来お話がございました広報専門監に関して、24名の方が、多彩な方が応募されたということで、専門監は基本的に1人だけなんですか。1人だけしか選べないということでよろしいんでしょうか。

広報課長

1人採用するということで考えてございます。

中村 康弘

私も候補者の方々の詳細はわかりませんけれども、何かすごい人材がいらっしゃるんだなという印象を持ちましたので、例えば、専門監という立場ではなくても何らかの形で、特に杉並区民の方、杉並区の広報に関してセンスをお持ちの方、いらっしゃると思いますので、何かかかわり合いを持って、いろいろな形で杉並区の広報に、これで採用にならなかったので終わりですじゃなくて、何かかかわり合いを続けていくということはできないものなんでしょうか。その辺に関してはいかがですか。

広報課長

24名という人数については、所管の責任者としても、非常に多い人数からの御応募だったというふうに受けとめております。皆さん、杉並区の広報をよくしたい、またまちの魅力を発信していきたい、そういう思いを持っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃるということで、力強く感じた次第でございます。
 採用される方は1名ということでございますけれども、それ以外の方に関しましても、非常に深い識見を持っていらっしゃる方も大勢いるというような認識がございますので、そういう方たちも何か活用ができないかどうか、そういったこともあわせて検討を続けていきたいというふうに思ってございます。

中村 康弘

活用できないかどうかじゃなくて、御協力いただけないかどうか、その辺はしっかり検討していただきたいと思います。

お試し移住説明会の実施報告と成果

中村 康弘

 続きまして、お試し移住についてちょっと聞きたいと思います。
 報道でも取り上げられたように、1月23日に説明会、非常に盛会に終わったということでありますけれども、当日の様子、結果等について御報告をお願いしたいと思います。

区民生活部管理課長

ことしの1月23日に南伊豆町のお試し移住説明会を行いました。多くの世代の方においでいただきまして、予想を大きく上回る200名程度の方に御参加いただきました。
 説明会では、南伊豆町からの町の紹介、また、お試し移住事業の居住場所など内容について、実生活に即した説明が行われました。また、質疑応答で、現地の医療機関や交通機関に関すること、また趣味、仕事に関することなど、生活する上で重要となる事項について質問があり、関心の高さをうかがわせるもので、大変盛況だったと認識しております。

中村 康弘

やはり非常に皆さん関心が高いんですね。これは来年度以降も継続して行っていくという、その辺に関して、事業説明会とか現地見学会に関しては、今のところどういうふうな考え方でいらっしゃるのでしょうか。

区民生活部管理課長

直近では、現地見学会、3月5日から1泊2日で予定してございます。また、28年度につきましては、お試し移住事業をスタートしますので、引き続き区内での説明会、セミナー、また現地見学会等を、南伊豆町と連携しながら進めていきたいというふうに考えてございます。

中村 康弘

今は南伊豆町ですけれども、それ以外の交流自治体とは今どのような協議を進めているのか。

区民生活部副参事(佐藤)

南伊豆町以外の交流自治体との関係でございますけれども、これまで区のほうでは、どのような連携事業ができるかというようなところについて、各交流自治体のほうに調査をかけたりとか、また、直接お会いして意向を確認したりとかしておるところでございます。こういう中で、お試し移住と関連した事業を考えているというような自治体もございますので、今後引き続き、他の交流自治体のほうの意向を確認しながら、事業を広げられるように努めてまいりたいと考えております。

中村 康弘

では最後、がん検診に関して質問させていただきます。
 今回一般質問でも、大槻副委員長のほうから胃がん検診に関して詳しく質問もなされておりますし、我が会派としては一貫してこれまで、がん検診の充実を通してがんに対してしっかり戦っていく杉並区をつくっていくんだということを主張させていただきました。
 そういう意味で、今回、約1億円の補正予算が、これは受診者の実績増ということでありますけれども、具体的に、それぞれの検診受診者数について27年度の、見込みで結構ですけれども、どんなような状況でしょうか。

地域保健・医療連携担当課長

平成27年度のがん検診受診者数の見込み数でございますが、胃がんが1万3,531、肺がんが2万2,844、子宮頸がんが1万6,808、乳がんが1万5,343、大腸がんが6万3,653ということで、平成26年度に引き続きまして増という傾向でございます。

中村 康弘

昨年の決算特別委員会でも言いましたけれども、この間のがん検診の推進という部分に関しては、区の取り組みは非常に優秀であるというふうな形で、高く評価したいというふうに我が会派としても思っております。引き続きの努力になりますけれども、ぜひ充実をしていただきたいと思います。
 今大幅増となっている背景について、新たに今年度行った取り組みというのは、例えばどういうものがあるのでしょうか。

地域保健・医療連携担当課長

新たな取り組みということでございますけれども、今年度は、国保の加入者、また生活保護の受給者を除きまして、一定の年齢の方、約5万9,000人の方を対象に、職域などでどのようにがん検診をお受けになっているかといった受診状況に関するアンケートを郵送で行っております。このアンケートをお送りすること自体が対象者に対する受診の勧奨にもなっておりますし、さらに、回収いたしましたアンケートの結果を新たに分析いたしまして、職域等でのがん検診の受診状況を把握した上で、今後の取り組みに生かしてまいりたいと考えております。

中村 康弘

議案第26号平成27年度杉並区一般会計補正予算(第4号)について、賛成の立場から意見を述べます。
 今回計上されている補正予算は、いずれも区民の福祉向上に資するものであり、必要な経費であると考えます。したがい、賛成といたします。