令和5年10月10日 決算特別委員会

学校ICT整備:タブレット配備とリプレース状況

中村 康弘

学校ICTについて。特段資料はございません。
 それでは、学校ICTに関して伺ってまいります。
 まず、1人1台タブレット、これ、配備状況とリプレースについて伺ってまいります。令和4年度時点での学校現場に配備されている総台数、また、これまでのタブレットは複数年かけて全数配置に至ったと思いますが、これまでの年度ごとの配備台数とそれぞれの経費、決算ベースでお示しいただきたいと思います。

学校ICT担当課長

4年度時点でのタブレットの端末の総配備台数ですが、3万541台となっております。2年度中に大規模な整備導入ということでほぼ完了しております。3年度以降は既存の端末の増設ということでございますが、2年度に約2万8,195台、経費だと21億4,000万余、令和3年度ですと1,400台余、経費が9,000万余、令和4年度につきましては、さらに1,000台余、経費については7,800万余となってございます。

中村 康弘

これまで約3万台以上調達しているわけでありますけれども、調達方法に関してリース、あるいは購入があると思いますけれども、それぞれの内訳はどうなっているのか。また、それぞれどのような考え方によって、こういった調達方法を変えているのか。その辺に関してお示しください。

学校ICT担当課長

リース品が大体1万1,500台余、購入品が1万9,000台余という内訳でございます。購入の場合の調達ですと、当然、会計年度当たりの予算が非常に大きくなるということで、毎年度の予算を平準化するということで原則はリースで調達しておりますが、令和2年度ですと、国から購入の場合の補助金が出ておりましたので、リースではなく購入品を導入したという経緯がございます。

中村 康弘

今後、タブレットに関しては更新が行われていくことになるかと思います。これは基本的に何年ごとに更新していくことを考えているのか。また、それに基づいて今後のリプレースの予定台数と、それに伴う年度ごとの予測費用に関して、いかがでしょうか。

学校ICT担当課長

リース期間で設定しているのが大体4年程度というのがございますので、3年から4年度にかけて更新ということになります。6年度ですと1万台を超えるような台数、さらに7年度も1万台を超えるというようなことで、その都度、リースによる調達費用ということで、6年度、大体1億を超える、7年度も同様の金額というふうなことで今見積りのほうは行っているところでございます。

タブレット維持管理:破損修理の状況と対策

中村 康弘

分かりました。
 一応、学校現場の先生からは、タブレットの大きさも小さい機材ですので、児童の目がちかちかするというふうなお声もいただいております。今後はブルーライトのカットフィルムなどの検討もしっかり対策を取っていただきたいというふうに思います。
 続いて、維持管理に関して伺います。
 タブレットの破損修理については、当該年度はどのような状況であったでしょうか。

学校ICT担当課長

4年度で言いますと、故障なんかの発生件数は2,200件余でございます。修理代金で言うと7,800万余というようなことになってございます。

中村 康弘

故障原因というのはどのようなものが多いんでしょうか。修理するのは一定の期間がかかると思いますけれども、各学校に予備機というのは配備されているのか。配備されているなら、どの程度配備されているのでしょうか。

学校ICT担当課長

いわゆる故障原因、経年劣化も当然ございますけれども、使用している児童が誤って落下させてしまったりだとか、学校から家に持ち帰るときの運び方といいますか、ランドセルに入れたまま、ちょっと放り投げるというようなことがあって一部修理が必要ということが行われております。予備機のほうですが、大体1校平均11台程度を用意しているところでございます。

中村 康弘

予備機、1校当たり11台程度ということで、これが不足した場合はどうなるのかということで、実際不足した事例というのがあったのか。どの程度の学校でそういう事例があったのかということ。また、修理をするまで数か月かかるということであれば、その間、もし不足して予備機がなければ児童はタブレットがないわけでありますけれども、その間どのような対応をしているのでしょうか。

学校ICT担当課長

4年度については足りないということはなかったんですが、実は4年度の末から5年度の最初にかけて修理の台数が非常に大きくなったということで、その場合には足りない場面が生じたという報告は受けております。通常、予備機がない場合には、1か月ぐらい修理期間がかかりますので、それでやっている。それがない場合には隣のお子さんとちょっと共有してもらったり、画面を見てというようなことで何とか対応していただいているという事例でございます。

中村 康弘

先ほど故障原因に関して課長のほうから御説明ございましたが、令和4年度はこれまで約2,200台対応したということで、例えば公費負担、自己負担、あるいはメーカー保証等、これはどういうふうな負担の仕方になっているのか、内訳をお示しください。

学校ICT担当課長

よっぽど故意に壊しただとか、それを正直にと言ったら変ですけれども、お子さんが認めて保護者も認めた場合には払っていただくようなケースも幾つかございました。それ以外は公費で修理負担ということになりますが、メーカー保証は大体1年ぐらいですので、そのぐらいかなと思うんですが、実はメーカー保証したケースを累計で数字を取っていないというものがございますので、持ち合わせている数字はないです。

学校ICT:通信環境の課題と対策

中村 康弘

続いて、通信環境について伺っていきたいと思います。
 インターネットの接続の光回線が一般家庭や企業との共用回線を使用しているということで、学校周辺のインターネット利用者が多い時間帯はつながりにくい状況が発生しているということも聞いておりますけれども、こういった事例というのは、令和4年度、どの程度発生しているのでしょうか。

学校ICT担当課長

区内、NTTの光回線というんですか、それを使っております。家庭と共用している部分がいろいろございますので、例えば午前中の授業時間に少し混雑する、そんな報告は受けているところでございます。

中村 康弘

当該年度はデジタル戦略アドバイザーの協力の下、区立学校3校においてインターネット通信環境のモニタリング調査を実施したと。その調査結果から、小中学校51校の校内Wi-Fi通信機器の更新を行ったということであります。加えてデータセンター内に通信情報等を監視できる機器を設置したことにより、無線アクセスポイントやインターネット通信への不具合の対応を短縮したとの報告がございました。通信機器の更新とは具体的に何を行ったのか。また、このような調査を行った背景について御説明いただきたいと思います。

学校ICT担当課長

4年度、インターネットの通信が遅くなるという原因がなかなか特定できないということがあったものですから、デジタル戦略アドバイザーの提言によって、モニタリングで様子を確認したということがございます。その中で、タブレットの端末からクラウドサービスまでの通信経路を追跡することで、ボトルネックとなった原因を幾つか特定して解消していこうということで取り組みました。1つは、児童生徒が使用するインターネット回線IPv4からIPv6と、より高度なものに設定変更した。さらには、校内の無線環境をWi-Fi6のほうに対応を変更するということで、環境の改善を行って回線状況は改善していくということで行ってきているものでございます。

中村 康弘

改善していただいたということでありますけれども、ある学校現場のほうからは、まだまだ回線が遅くて授業が中断することも時々あるというふうに聞いております。一層現場の調査をしっかりとやっていただきたいというふうに、ここで要望しておきます。
 また、昨年度はLTE通信、USIM対応モデルへ3,000台変更を行ったというふうに聞いております。その意図と目的についてお聞きいたします。また、USIMを実装したケースはあるのか。あれば、どのような状況で使用したのか。また、この3,000台という数字は何に基づいた台数であったのか、お示しください。

学校ICT担当課長

家に持ち帰って、例えば学校での宿題といいますか、学習をもう一度振り返ろうというようなときにWi-Fiがない御家庭も幾つかございます。その場合にはモバイルWi-Fiなんかのルーターを貸し出してやっていたということがございます。外づけで機器が大きいということがあるので、ちょっと取扱いが難しいというような面がございます。ということで、SIM系のカードのものに取り替えて、その辺の整備を行ったということで、環境がない家庭については実際に貸出しを行っているものでございます。
 3,000台でございますが、タブレットの更新の時期というのがございますけれども、大体4年ぐらいで更新を行うというようなことがございます。そのために算出したのが3,000台というものでございます。

中村 康弘

分かりました。
 運用に関して伺っていきたいと思います。これまで全数配備が行われましたと。さらに、通信インフラも十分ではないという声もありますけれども、整いつつあるということで、そういった中で、いかに充実したICTを使った教育が行われるかというのが問われております。したがって、教員のスキル向上が急務でありまして、教員への技術的サポートや学校ICT支援員などによるさらなる支援体制の充実が今求められております。
 昨年度はどのような取組を行ったのでしょうか。また、今後どのように充実させていく考えか、お聞かせください。

学校ICT担当課長

4年度、いわゆる学校ICT支援員という方に、全体の回数で言うと4,700回を超える回数、学校訪問をいただきました。当然、各学校で児童数、生徒数に応じて傾斜配分でやっておりますが、多いところで100回以上やっているということでございます。5年度全体の訪問件数は大体5,000回以上、さらに増加させる予定でございます。今後につきましても、教員の支援体制を強化すべく、訪問体制の増加には取り組んでまいりたいと思っているところでございます。

学校ICT:セキュリティ対策と事故報告

中村 康弘

分かりました。
 続いて、セキュリティーについて伺います。先ほどメール誤送信の報告がございましたが、今日はこの件には特に触れませんが、学校におけるICTの利用について、現状ではどのような形でセキュリティーが守られているのでしょうか。また、昨年度はセキュリティーに関する事故等の報告というのは確認されているのでしょうか。

学校ICT担当課長

令和4年4月1日で改定しております区立学校の情報セキュリティ対策基準というものを設けて、その運用を通じて適切に情報資産を扱う、さらにセキュリティーを担保しているところでございます。この対策基準に基づいて、年1回、学校では必ずセルフチェックをしていただいて、その辺を自己採点してもらっているというところでございまして、学校においては、特にセキュリティー事故という報告そのものは上がってきていないという状況でございます。

中村 康弘

分かりました。文部科学省の教育情報セキュリティポリシーガイドラインというのが昨年の3月に改定されました。区教委はそれを受けまして、今後、ゼロトラストモデルという教育情報ネットワーク整備の検討を行う予定というふうに、先日のDX・議会改革に関する特別委員会でも報告されたわけでありますけれども、このゼロトラストモデルはそもそもどういうものなのかというのを御説明いただきたいということ。
 それと、そのゼロトラストモデルへのセキュリティーネットワークの構築ということで、今後、具体的にどのような形で強化を進めていくのか、お示しいただきたいと思います。

済美教育センター統括指導主事(保土澤)

すみません、教員のスキル向上のところで補足をさせていただきます。令和4年度の教員のスキル向上を目的とした研修といたしましては、各校でICTの推進リーダーを育成するための研修、こちらを実施いたしましたとともに、他地区からの異動者ですとか若手の教員等を対象とした集合研修も実施しております。今後につきましては、教員個々のニーズに応じて学校を訪問する個別研修、それからICT活用動画による研修の機会、こういったところを充実させてまいりたいと考えております。

中村 康弘

しっかりセキュリティー対策にも尽力していただきたいというふうに思います。

メタバース活用:不登校支援事業への参加目的と概要

中村 康弘

 最後に、メタバースに関して伺ってまいります。東京都の不登校などの支援が必要な子供の居場所、学びの場の仮想空間、いわゆるバーチャル・ラーニング・プラットフォームに杉並区も参加するということを先日発表いたしました。
 改めて、この事業の概要と、当区がこの事業に参加した目的と取組について御説明いただきたいと思います。

済美教育センター統括指導主事(保土澤)

バーチャル・ラーニング・プラットフォーム事業の目的ですけれども、こちらはオンライン上の仮想空間を活用して、不登校の児童生徒及び日本語の指導を必要としている児童生徒への支援を目的としたものでございます。教育委員会といたしましては、不登校児童生徒一人一人の居場所及び関わりの場、日本語指導を必要としている児童生徒が実際に日本語を活用してやり取りができる場として検証を行ってまいりたいと考えております。

中村 康弘

この事業に関しましては、これまで我が会派から屋根のない学校、いわゆる多様な学びの場としてメタバースの活用というものを提案してまいりました。デジタル時代において、不登校対策のみならず──今、不登校というお話もございましたが、それにとどまらず、学びの場の選択というのは、これからの教育の大きな流れであると考えるわけであります。
 区独自でメタバースの活用について研究、検討を行っていくということ、以前、議会答弁でもございましたが、その後の進捗状況について御説明いただきたいと思います。

済美教育センター統括指導主事(保土澤)

独自にこの仮想空間を活用した取組の試行を検討している学校があるということを承知しております。このような学校の情報もしっかりと聞きながら取り組んでまいりたいというふうに考えております。

中村 康弘

具体的な検討の内容、また予算化の予定、今後のそういった具体的に進めていくスケジュール感等、現段階で分かる範囲について御説明いただきたいと思います。

済美教育センター統括指導主事(保土澤)

バーチャル・ラーニング・プラットフォーム事業につきましては、令和7年度までは東京都が全額費用の負担をしているため、令和8年度の予算化へ向け環境の整備、また、人件費等の検証を進めてまいります。