平成24年3月14日 予算特別委員会

災害時医療体制の再構築と課題

中村 康弘

災害時の医療体制について、福祉救援所について、がん検診について、ふれあい入浴について。資料は、No.44、45、209、211、地域防災計画、区政経営計画書、がん検診に関する区民の意向・意識調査などを使います。途中で資料の提示をさせていただきます。
 災害時の医療体制に関して伺います。これは午前中にも質疑がございましたので、重ならない形で質問させていただきたいと思います。
 午前中の答弁で、今後、災害時の医療体制に関して、現行の医療救護所中心の考え方から、地域医療資源を活用する方向へと体制を再構築していく、そういうご答弁があったと思いますが、こういう考えに至った背景と現行体制に関しての問題意識等、区の見解はいかがでしょうか。

地域保健課長

現在、15医療救護所が設置されているわけですけれども、ここに医師3名、看護師2名、事務1名、接骨師1名、これは3班体制で配置するという形になってございます。こういう体制が果たして発災時に可能かどうかということについて、医師会とも非公式にお話をしてまいりましたところ、やはりこれだけの人数を15カ所にそろえるというのは非常に難しいという部分がございました。そういったところで、改めて既存の医療機関といったものをうまく活用しながら災害時の医療体制を構築していく必要があるというふうな考えで、新たに災害時の医療体制の検討会を設けて検討してまいりたいというふうに考えてございます。

中村 康弘

具体的な中身に関しては、24年度中に検討会を立ち上げるというふうに午前中ございましたが、これは具体的に災害医療連絡会で協議をして決定していくという考えでよろしいんでしょうか。

地域保健課長

連絡会というよりはむしろ学識経験者等も含めた新しい協議体を含めて、24年度中というよりも、できるだけ早急に新しい体制を構築していくというふうに考えてございます。

中村 康弘

区政経営計画書には、医療救護活動の拠点整備助成1カ所というふうに記載がございますが、この事業は体制再構築の一環として行われるのか。拠点整備とは具体的にどのような内容を指すのか。

地域保健課長

これは、現在ある杉並区の医師会館について、発電設備等を補助していくというようなことでございます。

中村 康弘

今、発電設備のお話がございましたが、これも午前中にお話ございました、医療機関等への自家発電の整備支援を区として行っていく、具体的には東京都の医療施設自家発電設備整備事業、これが、トータルのかかるお金の3分の2を都が持つ、残りの部分を区がさらに補助していく、2段階で補助していくという考え方というふうにご答弁があったと思います。本年度の予算では、3施設ということで4,620万7,000円が計上されておりますが、3分の1の残りの部分の、区がどれだけ持っていくのか、また、その3施設は具体的にどこかというのはある程度めどはついているのか、その辺に関してはいかがでしょうか。

地域保健課長

この施設につきましては、まず災害拠点病院ということがございまして、荻窪病院が今増設をしてございます。この増設に伴いまして発電装置を設置するということで、補助の対象の基準単価が1億4,500万ぐらいでございます。この3分の2を東京都が持つということで、3分の1を病院が持つということですが、その3分の1の分の半分、全体の6分の1を区が持つということでございます。
 他の2病院につきましては、清川病院、これが現在発電装置を持っておりませんので、設置するということ。それで、一般病院については約5,000万円の補助単価ということでございますので、この6分の1を区が持つ。もう1つは、24年10月に開設予定の東京ダ・ヴィンチ病院、ここに発電装置を持つということでございます。

中村 康弘

電源確保に関してはわかりました。そのような計画ということで確認したんですが、災害拠点病院、また後方医療機関も7カ所、区内にございます。それ以外にも入院機能のある病院、恐らく地域の医療資源と言われる病院も、全部で23カ所あるというふうに思います。
 お聞きしますけれども、ちなみに、それぞれの病院の災害時の業務継続計画といいますか、BCP、今の電源もそうですし、医師、看護師の非常配備態勢等も含めて、この辺に関しては、区としては、しっかりと災害時にもご支援をいただけるというふうに確認をとれているのかどうか、その辺に関してはいかがでしょうか。

地域保健課長

それぞれの病院のBCPが確実に整備されているかどうか、全部の病院には確認しておりませんが、重立った病院については、BCPを作成して、それに基づいて行動する方針だということを聞いております。

中村 康弘

患者の搬送体制に関して伺います。
 地域防災計画では、被災現場から震災救援所に設置される現在の医療救護所へは原則区が対応し、医療救護所から後方医療機関へは、これは重傷患者になるんですけれども、区及び消防機関が対応、そのように記載されております。しかし現実には、発災時にけが人、傷病者等が出た場合、恐らくほぼすべての方が119番に集中すると思うんですけれども、実際、被災現場から医療救護所まで区が搬送を対応するということは、どういった情報の伝達ルートで区が車両手配から始めて患者の搬送というのを、どういう想定をしているんでしょうか。

地域保健課長

地域防災計画の中では、災対総務部が車両の配置をするということになってございまして、医療救護部あるいは発災現地で傷病者が発生したというような情報を得た場合に、そこで医療救護所まで搬送するというような状況になってございます。

災害時医療情報携帯カードの導入

中村 康弘

では、次の質問に行きますけれども、持病や既往症、日常服用している薬、かかりつけ医、アレルギーの有無等、個人の医療情報に関する避難用携帯カード、これはよくいろいろなところでつくられておりますけれども、区として統一的なものはあるのか。もしくは防水の効果のある、首からぶら下げるとかそういったものを用意する意思の有無はいかがでしょうか。

地域保健課長

区として統一したものというものは今現在ございませんけれども、保健福祉部管理課のほうでお配りしているキットがございまして、その中に、例えば薬の情報とか服薬の情報等が入っているというものがございます。

中村 康弘

キットは対象者が限られていると思いますので、これに関しては、またしっかりと検討していただきたいと思います。
 福祉救援所に関して伺います。これもこれまでもさまざま議論が出ておりますので、ちょっと整理して、1問だけ聞かせていただきます。
 福祉救援所、今10施設と協定を結んでおりますけれども、この定員という考え方ですね。これを3年後に17施設に拡充するというふうな考え方であると思いますけれども、この施設のそれぞれ定員に関しては今どのように見込んでいるのかということと、あと、逆に言えば、対象者――需要のほうですけれども――はどのような考え方なのか。先ほどのたすけあいネットワークの登録者は、具体的に利用される方が明確になると思うんですけれども、それ以外の方々でも対象となる方がいらっしゃるかもしれませんが、その辺に関して需要と供給のバランスというのは、区はどのように今検討しているんでしょうか。

保健福祉部管理課長

まず、この3年間で、現在10床を27床まで、17カ所増設する予定でございます。
 現在の協定では、各施設ごとに厳密な受け入れ定員はございません。発災時等に応じてそれぞれ受け入れすることになっております。ただ、委員のご指摘のとおり、24年度から大幅に拡充いたしますので、これに合わせて、やはり受け入れる区民の方から見ても安心・安全というためには、厳密なものは難しいにしても、目安的なものは必要であろうというふうに私ども考えておりますので、現在協定を結んでおります施設につきましても、その方向でいろいろお話し合いを、また新規に締結予定の施設につきましても、この方向で、ある程度の目安的なものは考えていきたいなと考えてございます。
 また、対象者につきましても、委員のご指摘のとおり、当然登録者の方がございます。私ども登録を今後も進めてまいりますけれども、仮に登録されていない方であったとしても、要介護の状況など、真に必要な場合もあろうかと思いますので、こういったことにつきましては、当然発災のときには必要な対応を行ってまいりたいと存じております。

がん検診受診率の分析と評価

中村 康弘

すみません、先ほど私、17と言いましたけれども、10足す17で27、課長のおっしゃるとおりでございます。
 定員の考え方に関しても、需要と供給ということでしっかりと、課長がおっしゃられたとおり、区民の皆様の安心・安全のためにも、そういった考え方も考慮しながら計画を立てて進めていただきたいというふうに思います。
 続いて、がん検診に関して質問をいたします。委員長、ちょっと資料を示させていただきます。
 これが去年の5月に全戸配布された杉並区がん検診のお知らせということで、非常によくできています。5つの検診を1つのはがきで申し込むことができる。単に用紙だけではなくして、予防に関してどういう方法があるかとか、あと、がんを防ぐための12カ条とか、非常によくできていると思います。
 また、去年の10月からスタートしました大腸がん検診の無料クーポン券、これは申し込みの封筒なんですけれども、表にリボンの印字をしまして、がん検診推進事業、大腸がん検診無料クーポン券在中というふうに書かれておりまして、がん検診手帳も入っております。これ、担当者の方にお聞きしたら、ややもすれば、役所の書類というのはストレートにごみ箱に行くこともありがちな中で、しっかりとがん検診というものに目をとどめて受けていただきたいという思いでこういうふうに作成しましたと、熱く語っていただきました。
 こういったさまざまな区のこれまでのがん対策に対する取り組みというものは、率直に、ありがとうございます、評価したいというふうに思います。これからもさらに、区長のほうからも先日お話ございましたとおり、しっかりと取り組んでいくということでございましたので、引き続き拡充をお願いしたいというふうに思います。
 それで、受診率に関してお聞きします。区民の意識・意向調査によりまして、初めて区検診、職域、個人的な検診という形の全体の合計の受診率が明らかになりました。これは一般質問でもご紹介させていただきましたが、全国平均と比較しましても非常に高い数字であると。この数字に関して、しっかりと分析、評価をしていかなければならないというふうに思います。
 胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がんの5つのがんの検診に沿って、それぞれ区の数字の対するコメントをお聞かせいただきたいと思います。

健康推進課長

国は、平成23年度、がん検診の受診率を50%にということで目標を掲げておりますが、なかなかそこには届かないのではないかというふうに思われていたんですけれども、昨年行いました区民検診・がん検診に関する区民意識・意向調査、こちらは郵送による質問紙を送るという方法で、従来のがん検診の受診率とはちょっと異なるのかもしれないんですが、委員おっしゃったように、今まで見られていた数字とはちょっと異なる数字が出てきたということであります。
 胃がんは29.8%、肺がん57%、大腸がん45.9%、子宮頸がん43.3%、乳がん35.3%ということで、非常に高い受診率ということで、区民の方、回答いただいたわけなんですけれども、特に肺と大腸、子宮頸がんにつきましては、国の目標値の前後に到達している。それから、胃がんと乳がんにつきましても30%前後というところで、非常に高い結果であるというふうに認識しております。
 また、委員おっしゃったように、従来は区のがん検診だけのデータしか把握できなかったわけなんですけれども、この調査によって、職場のがん検診とか個人個人が受けているがん検診、また病院を受診したときのがん検診の結果というのもあわせ持った数字がこういった結果になっているということで、特に職場のがん検診が、大体このパーセンテージのうちの20ポイントから30ポイントぐらいを占めているという実態が見えてきました。
 また、胃がんと肺がん、大腸がんについては、大腸がんでちょっと差がございまして、男性で職場の検診を受けられている方が非常に多いという結果から、男性のほうが女性よりも受診率が高いというような可能性があるということが、この資料から見てとれると思います。

中村 康弘

さらなる受診率の向上を目指すべきであると思いますが、1つ、受診していなかった理由の第1位が、24.3%で、「仕事が忙しく時間がないから」となっております。利便性の向上が、一般質問でも訴えましたけれども、例えば実施期間を拡大するとか、土日検診をできるようにするとか、複数の検診を同時に受けられるようにする等、利便性の向上についてこれからさらに推進が必要だと思いますけれども、それに関しては、区はどのようなことを検討されているのでしょうか。

健康推進課長

現在区のがん検診でも、医療機関情報を区民の方には提供しているわけなんですけれども、乳がん検診だけ、受診可能曜日ということをお伝えしております。ほかの検診でも情報を収集して、今後、区民の利便性向上の観点から必要な情報ですので、なるべく提供できるような体制ができるといいと思いますが、今後研究してまいりたいと思っています。

中村 康弘

検診の精度管理に関して伺います。がんの発見率とも言えるでしょうか。国が示している許容値と比較して、現状、区の検診ではどのようなレベルと認識しておりますか。また、精度を高める、あるいは維持していくための精度管理については、今どのような体制で進めているのでしょうか。

健康推進課長

がん発見率というところなんですが、がんにもよるんですけれども、国全体のがん検診の発見率というものと、0コンマ幾つというようなところで国も数字が出ていたりしますので、そんなに変わりないんじゃないかなというふうに私どもは思います。
 精度管理という点につきましては、そういった点からいたしまして、今後、発見率とか、あと陽性反応的中率とか、それ以外の指標だとかも場合によっては用いながら評価する必要もあるのではないかということと、今後、がん対策推進計画等の中でも、がん検診の精度管理のあり方等については検討していく必要があるんじゃないかと思っています。

ふれあい入浴事業の概要と利用者意見

中村 康弘

よろしくお願いします。
 最後に、ふれあい入浴に関して伺います。
 本事業の概要と目的と、あと、利用者から要望、意見等に関してはどのようなものがあるのか、お示しいただけますでしょうか。

高齢者施策課長

ふれあい入浴の目的ですけれども、高齢者に憩いの場を提供いたしまして、相互の親睦を深めることを目的にしまして、区内の公衆浴場を特定の日に高齢者に開放するというもので、現在、原則水曜日、2時間ほど高齢者に開放いたしまして、高齢者が100円でおふろに入れる、そういう仕組みでございます。
 ただ、ずっと水曜日ということに限定して今までやってきたということもあって、通院等の関係でそこにはどうしても行けないという方から、もっと柔軟な対応ができないのかというようなご意見をいただいています。